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『聖夜の降下作戦』
 揃いの赤い服、ソリを引くトナカイは一匹もいないけれど。
 地上で煌々と輝くイルミネーションを見つめる四人の姿は、サンタクロースそのもの。
 今日は、誰もが待ち焦がれていたクリスマス・イヴ。そんな夜に、四人は重大なミッションを抱えていた。
「やっぱり、すこし寒いのだわ」
「雪も降っているしな」
 短いスカートの裾をきゅうと握ったエナーシア・ガトリング(BNE000422) が呟く。仕方ない、と返したユーヌ・プロメース(BNE001086) だったが、寒さに晒された頬は少し赤く染まっていた。
「確かに寒いけれど、最高のクリスマスになりそうじゃない?」
 雪が舞う空を見上げながら、新田・快(BNE000439)が笑った。吐く息は、雪とおなじように白い。
「任務を開始する」
 だいじなだいじなプレゼントの詰まった袋を、落とさないようにぎゅうと抱えたら。さあ!
 ウラジミール・ヴォロシロフ(BNE000680)の声を合図に、四人はイルミネーションのなかへと降りて行く。

 風を切って急降下。ばっ、と。四人が背負っていたパラシュートが、ほぼ同時に開いた。落ちていただけの身体が、ぐんと空に浮き上がる。
「快、帽子が飛びそうだぞ」
 自分が抱えているプレゼントの袋を落とさないようにぎゅうと抱えたユーヌが指摘すれば、ウラジミールも自分の被っている帽子を片手で抑えた。
「ああ、やっぱり寒い! でも、寒いけど楽しいね!」
「ほら見て! 三高平センタービルもクリスマス仕様なのだわ!」
 見慣れた三高平の町はいつもと少しだけ装いを変え、いつにも増してきらきらと輝いていた。
 普段は変哲のないビルも、道を照らすだけの街灯も、まるで、今日だけは特別な魔法が掛かったよう。
 プレゼント配達作戦、そんな重大なミッションも思わず忘れてはしゃいでしまう。
「…… С Рождеством」
 楽しそうな姿を横目に見ながら、ウラジミールがぽつりと呟いた言葉は雪と共にとけて、きえていく。

 ゆるやかに、ゆるやかに。でも、確実に。しあわせが空から舞い降りる。
 たいせつなひとへ、まもりたいひとたちのもとへと。でも。きっときっと、それだけではない。
 見知らぬ誰かのところにも、彼らはきっと、しあわせを届けてくれることだろう。
 今日は、誰もが待ち焦がれていたクリスマス・イヴ。そんな奇跡が許される日なのだから。
 
ウラジミール・ヴォロシロフ(BNE000680)
新田・快(BNE000439)
エナーシア・ガトリング(BNE000422)
ユーヌ・プロメース(BNE001086)
 
担当VC:竹口 輪吉
担当ST:あまの いろは