●禍福世界の果てが果てにて落日すらも否定する何か それは、名前を口にすることすら恐れられたという。 絶対死。億殺者。人類絶滅危惧種。黙示録の擬人。最悪のイド。 無数の悪意を無限の仮名で塗り固められたそれ。しかし、およそ人間という範疇から外れたそれへの対抗が、しがなくも呼び名だけであるなどと。 それは殺した。救いもした。生きながらえさせた生命をその日の内に摘み取った。 意味不明の混沌原理。 あってはならないもの。 それからの回避を未だ我らは知り得ず、故にそれは終わりと同じであった。 ●多層世界の根源において空白の王座に住まうモノ 「今回は模擬訓練よ」 VTS。仮想世界を体感できるそれの前に集まった彼らへと、予言の少女は予測できうることをそのままに告げた。 実戦が最大の鍛錬となるとはいえ、やはり命懸けであることに変わりはない。危険へと身を投じることが確定した未来ならば、そこへの過程をさらなる先に繋げるものと費やしてもいいはずだ。 「ただ、訓練と言っても勝つことが目的ではないの」 その言葉にリベリスタ達は首を傾げる。彼らの役目は、つまるところ勝利に集約されるからだ。敗北は悲劇にしかならない。 「今日の目的は、知ってもらうこと。想像も妄想も空想も遥かに凌駕した化け物が存在することを」 なるほど、と誰かが頷いた。敵を知れ。つまりはそういうことだ。 絶大にして強大な存在。何れ出会うかも知れぬ捕食者。それへの慢心が覚悟に差し変わるだけでも生き残る確率は大きく違う。 逆に言えば、そういったものの存在を示すことにもなるのだが。 「実際の強度と測定されるものから0.000001%まで性能を落としてあるから、もしかしたら勝てるかも知れない。安心して、仮想世界では間違っても死ぬことはないよ」 本来であれば、死ぬかもしれない敵。その意味に、戦士達の緊張が高まっていく。 「勝たなくてもいい。あなた達は、それに立ち向かってもいいし、逃げ出してもいい。見て、知って。その敵を。それは」 その名は。 「絶対鏖殺型残酷判定魔法少女、マジKILL☆ヤミィ」 「話はきかせてもらった!」 突然に、唐突に現れたそれ。『SchranzC』キャドラ・タドラ(nBNE000205)は、にまにま顔でそこに参列する。 「おもしろそーなことやってんじゃにゃーの。あちしもまぜれ!」 ああ、厄介なのが来た。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:yakigote | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年10月31日(月)22:58 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●古代世界より住まう一にして全を欲する皇帝 ボムを抱えて溺死しろ。 なにもない空間。土はなく、石はなく、鉄もない空間。ただ、ただ広い。だだっ広い。純粋に戦闘ができる場所、ということなのだろう。無風のそこへ、彼等は降り立った。 『百の獣』朱鷺島・雷音(BNE000003)は魔じげふんげふん……魔法少女に五月蝿い。魔法少女たるもの変身呪文が必要だったりするわけで、昨日は自宅で鏡に向かってポーズ練習などをしてきたものである。なに、兄に見られた結果ちょっとばかり口止めが大変ですったもんだあったのだが。些細なことだ。正直なところ書いてみたいが字数が足りない。想像で何とかしてくれ。 「プリティウィッチィアカデミィ、ラジカルハートがロジカルスタート!」 唱えて即座に衣装を取り出し、可愛いふりふりピンクのそれに着替えていく。なんだかヒーローショーの控え室を見ている気分になる。 「秒殺天使ダンデライオン、KOOLに見参!」 痛いとか言わないであげてください。 「わーーい、きゃどらーーーーそのむねにうまらせろーーーーー」 面白そうだとついてきやがった『SchranzC』キャドラ・タドラ(nBNE000205)に駆け寄った『エリミネート・デバイス』石川 ブリリアント(BNE000479)が盛大にすっ転んだ。痛そうな音を立てて、顔面ゴリゴリ削っている。しかし泣かない。アークの戦士は転んでも泣かないのである。なんせ24歳だもの。24歳なんだもの。ここで皆様もう一度登場セリフをご覧下さい。これでいいのか24歳。 「と油断させておいて、えいっ」 呆れ顔のキャドラにチャンスと見たか、ブリリアントが飛びつきその胸に顔を埋めた。やり遂げた顔でもふもふもふもふしていやがる。そこに、ドラ猫が指をわっかにして突き出した。なんだろう、これは。 「まさか、お代はラヴだなんて言わないよニャ?」 エスポワール便、お一人様ご案内。 当たらなければどうということはないと、昔の偉い人は言いました。あれ、超未来かもしんないけど。どんなに強烈で強靭な攻撃といえど、避けてしまえばなんの被害もないのである。それはつまるところ、万が一当たったらえらいことになるという意味だが。神谷 小夜(BNE001462)はそれを考えないことにした。 死ぬ気で勝ちにいくことと、生きて負けずにいること。そのふたつは似ているようで違うものだと『灰の境界』氷夜 天(BNE002472)は考える。なに、要はそれを知ればいいのだ。倒せだとか捕縛しろだとか無茶を言ってるわけではない。でも、それそのものが自分の作ったゲームですとか言われたら絶望に泣くかも知れない。 「絶対なんたらかんたら魔法少女マジKILL★ヤミィ?」 漢字が難しくて読めなかったらしい。畜生、そういう馬鹿できたか。やるなこいつ。まあよくわからない仮想敵ではあるが、要は楽しめということなのだろう。白黒の猫を眺めながら、『超絶悪戯っ娘』白雪 陽菜(BNE002652)はほくそ笑んだ。 果たして件の魔法少女はどんな攻撃を仕掛けてくるのか。『ぜんまい仕掛けの盾』ヘクス・ピヨン(BNE002689)には楽しみで仕方がない。その攻撃は自分の盾を貫くほどのものなのか。それとも否定の結果に終わるのだろうか。少なくとも、自分には自信がある。絶対に己のそれが砕かれないという自信がある。そうだ、絶望に歪めてやろう。自己の絶技が無意味に終わる恐怖を教えてやろうじゃないか。 どうせなら眼鏡をかけたあの女子大生に依頼の説明を受けたかったと『雇われ遊撃少女』宮代・久嶺(BNE002940)は思うものの、それはそれで死亡フラグである。恋愛のそれと違い、おいそれと立てに行きたいものではない。なんだ、コイツ倒せばもしかして自分はとんでもなく凄いんじゃなかろうか。シューティングなら得意だ、ゲームでも、現実でも。それなら、やってやろう。眼にもの見せてやる。 ぞっと、した。 それはそこに突如として存在したようで、しかし初めから佇んでいたようにも思えた。観るまでもなくその禍々しさが肌を焼く。ひりついた喉を誰かが鳴らした。これが魔法少女。これが魔法少女。絶対鏖殺型残酷判定魔法少女、マジKILL★ヤミィ。 嗚呼、斑鳩が行く。それでは準備よろしいか。兄を呼ぼうが父を呼ぼうがセカンドプレイヤーは存在しない。それじゃあ、ありがちな言葉で地獄を始めよう。誰も彼も何もかも、徹頭徹尾。 死 ぬ が よ い 。 ●原初世界の一点より這い出し混沌よりも深い『 』 憧れのワンコインクリア。 What's up? What's up? Aprroach your target and attackl! Your mission starts now! Are you ready? W A R N I N G !! ●(´・ω・`) 君なら出来るよ。 「真の魔法使いが誰であるか勝負よ!」 秒殺天使が飛び出した。なんかいつもとキャラが違う気もするけど気にしない。だってほら、ここVTSだもの。仮想空間だもの。アバターでもペルソナでもPCでもいいけどヴァーチャルリアリティだもの。 ダンデライオンは自己の周囲に剣を展開すると、ウィザーズロッドを構えた。 「いくわよヤミィ! あなたの悪行絶対に赦しはしないわ!」 立ち向かうは魔法少女。原点も頂点も遙か北方に置き去る悪辣が一個。符より生まれた黒鴉の群れと魔麗の雨を得物に少女は飛ぶ。こういうシューティング、あった気もするけど気にするな。だってほら、VTSだし。 「來來三千世界の鴉! 悪を打ち取るの!」 しかし仮想といえど戦闘シミュレーション。基本ルールは守られている。ここはロールプレイング制であり、シューターの世界ではないのだ。つまるところなにか、EPには限界があるのである。ぷすんと音を立てたかは知らないが、不意に天使の式は霞に消えた。ガス欠だ。 「ちょ、ちょっとまって! これには訳があるの! ちゃうねん!」 この鬼畜王にそんな言い訳通じるわけもなく、たんぽぽ天使は悲鳴諸共書き表せない何かに掻き消されて帰っていった。 南無い。 「絶対鏖殺型残酷判定魔法少女マジKILL★ヤミィ! かつもくせよ! 我がTEAMがミラーミス撃破の為に営々と作り上げたこの体……まずは貴様で力試しをしてくれるわー! 無限機関、アクティベート! 波動エネルギー、チャージ開始!」 あ、ただのギガクラッシュです。 「ふっふっふー。3ループしたハイパー波動砲……もとい、ハイパー波動クラッシュをお見舞いしてや」 どかーん、という爽快な爆発音を立ててブリリアントが吹っ飛んだ。信じられない、という顔でまくし立てる。 「な……強制高速スクロールに逆移動、複雑な地形、さらには弾幕だと……!? 何と言う初見殺し! だがしかし、こう言う場合は敢えて何度も死ぬのだ! そして必勝のパターンを構築し、反撃する……」 いや、マニアックだから。人のこと言えないけど読んでる人わかんないから。それにほら。これ、二周目だしさ。 「あれ? 残機って1個だけ? うぐぅっ。な、泣かない! アークの戦士は1クレジットしか持ち合わせが無くても泣かないのだ!」 じゃ、並んでる人に交代してくださいね。 「あしきゆめを討ちにきました!」 ビシッと決めポーズで小夜が宣言する。やめとけって。お前それ万が一勝ったらどうすんだよ。 弓でペチペチと攻撃するも、残酷魔法少女にそれが通じている様子はない。それどころか、勢いを増すばかりの弾幕に避けるので手一杯になっていく。自分は縦式弾幕より横や3Dのほうが好きなのだがと意識を逸らしながら、思いつく。 「……あ、どうせなら巫女服にメビウスの輪のイラストつきのワッペンでも貼り付けておけば回避率アップしませんか?」 とりあえずつけとけば威嚇にはなるかもしれない。 「一撃必殺の正面に極太レーザーとか凄く格好良くないですか、浪漫で!」 相手をノせて避けやすそうな攻撃を引き出す作戦である。言葉巧みに興味を惹き、誘いこむのだ。誤算があるとすれば、その極太が想像のそれを遙かに超えていたことか。 「アハハハハハ、じゃあこれで死んじゃいなよ!」 直径数km。目視測定不能。超大にして弩級の即死技。安置皆無の反則攻撃。不可避の絶滅に、小夜は覆い潰された。しかし、ここからはリベリスタに許された特権が存在する。 「コインいっこいれる代わりにっ!」 死ねない、仮想世界といえどこんなところで死ぬ訳にはいかない。ゲーセン荒らしのプライドにかけて、クリアできないにしても最後の最後まで立っていたい。故に未来を消費する。今のためにこの先を打ち捨てる。死亡した現実を嘘にして、理想のそれに書き換えた。ただ、生き残る。その為だけに。 Q.そういうノリで使っていいんでしょうか。 A.面白ければOK。 魔力を底上げする。体力の少ない味方から回復する。それが複数人に及ぶのであれば範囲的なそれに変更する。回復を優先としつつも、手が空けば攻撃に転ずる。おそらくは、ホーリーメイガスにおける基本的とも言える戦術だろう。この絶対無敵の邪悪ロリに対しても、天はそれを実行した。しかし、それらは無意味だ。魔法少女による二の太刀要らずの必殺は、仲間達を次々に現実の向こうへ追い返していく。嗚呼無情。天はその無情に泣いた。これを倒すというのなら、それは最早ベリーハード。否、デスレーベル。7年かけた戦闘の末にただひとりが見える悠久の極地。 それでも、やらねばならぬことがある。ずっと言いたいことがあったのだ。この話を受けた時から、それを眺めた時からずっと。それは奥の手、天による最強最後の必殺技。 「アンタ『マジKILL★ヤミィ』か『マジKILL☆ヤミィ』なのか、どっちだー!!!」 やりきった顔で、極太のレーザーに掻き消されていく。全力でツッコミの姿勢。そこに世紀末覇王の姿を見た。 なんだ、すまんかった。 その者が、ピースをしただけで世界が滅んだという。それは最悪の権化。朽ち行く者達は、皆一様にひとつの言葉を残していったそうだ。如何にしてそのような力を得たのか、何故にしてそのような力であるのか。考察に意味はなく、理解は価値がない。ロジカルで組み上げられるべき結果ではなく、狂気じみた何万何億の反復が果てに辿りつける世界ですらないのだから。気まぐれに世界を救い、笑いながら何かを滅ぼした。雲は裂け、地が震え、捕らえられるまでもなく逃げようもない。太陽を生み出し、太陽を掻き消す無情。それを愛だと呵々大笑するほどに邪悪であり、何もかもが何もかもを持って彼女に恐怖した。全ては刈られるだけの獲物。ならばその鹿群れにできることは、最後までどう自分らしくあるかと抗うがのみ。 「俺の強さ、器、そして可能性。そのすべてをためさせて貰うぞ!!」 『Voice of All』ネロス・アーヴァイン(BNE002611)は己の全てを出し尽くして抗うことを決めた。それは最悪。それは金髪。ゴスロリで残酷で鬼畜なロリータ。抗しきれるわけもなく、非情無情にもその愛によって彼もまた討ち滅ぼされていく。先人らと同じだ。ならば彼も、彼らと同じ言葉を残すだろう。 「萌え~」 なんか満足そうだった。 「キャ~ド~ラ~♪ あ~そ~ぼっ!」 陽菜の目的は魔法少女ではない。兎にも角にも何故か同行してきやがったモノクロ猫と遊ぶことにあった。一応仲間と共に攻撃したりはしているが、それよりも明らかにキャドラをいじっている方が多い。なでたりもふったりすりすりしたりなんか噛み付いたりしている。とてもいい顔だ。さぞ癒されているのだろう。 「いやオメエ怖ぇから! 見えねえのあれ!? ばけもんよ!? マジモンのバケモンの真ん前でなにやってんのあーた!?」 必至で抵抗するドラ猫を、それでも彼女は離さない。 「畜生こいつ離しやしねえ! やめてやめて、ほらヘイト稼いじゃったから! おめーがなんかどっ派手ーな攻撃ばっかするから狙われちゃってるから!」 「マジKILL★ヤミィ! 今のうちにアタシごとキャドラを!」 「ちょっと待てや野菜人! おかしいから! やめてやめておいちょまぴっころさああああああああああああああああ!!!」 汚い花火だぜ。 「ほらほら、アタシの盾になりなさい!」 でかい扉をふたつ双盾に構えるヘクスを肉壁に、久嶺がその影から魔法少女を狙い撃ちにしている。あまり効いている様子は見受けられないが、まあ百万回程命中させれば倒せなくもないだろう。ないかもしれない。 「進めー、イージスヘクスー♪ あ、ごめんなさい、手元が狂った」 どこをどう狂ったらそうなるのか、ヘクスのこめかみ直ぐ横を銃弾が突き抜ける。ゆっくりと緑髪の少女が振り返った。ギギギギギ。瓶底眼鏡をかけたそれからは表情を読み取ることができないが、怒っている。これは思いっきり怒っている。あ、牙。 「て、手元が狂ったって、言ってるじゃない! いたたた!?」 ちゅーちゅーと、否がっつりと久嶺が吸血されていく。嗚呼、なんか痩せていく。青ざめていく。 「あぁ、そこのふざけた名前のえっとマジキルさんはちょっと待っててください。こいつから栄養奪っちゃいますから。どっぷり奪っちゃいますから」 それを了承してくれるはずもなく。寧ろ面倒な盾がなくなったことでここぞとばかりに邪悪ロリは出力を上げた。 「え、ちょ、貫通ビームとか聞いてなっ……!?」 不可避にして全見殺し。禁忌上等の無理ゲーム。暗黙の了解などという規定を承知せぬ鬼畜は、隙間のない光弾のカーテンで架空世界を埋め尽くしていく。 「ま、まだ……まだ終わらないわよ……まだボムもコンティニューもあるっ! ち、ちょっと、ヘクス、へばってるんじゃないわよ! アタシだけじゃアイツに勝てるわけがない!?」 光の雨は集まり、固まり、ひとつの弾頭へ。それらを無数に形成し、星空を埋め尽くしていく。 「や、やってやるわぁあー! うぉぉおー! 弾なんて気合い避けよぉおー!」 追いつめられたシューターは、平常では発揮できぬ集中力を見せるものだ。だが、これには気合もルートもへったくれもない。メテオストライク。否、メテオストームと言うべきか。視界を埋め尽くすコロニーの群れは、一片の躊躇もなく通常弾と同じ速度で彼女らに堕天した。 「あ……綺麗……」 あの日の月はまるで花火大会。 ●YAMIDEITEI なるほど、よくわからん。 「うぐ……あ、ありのまま、今起こったことを話すわ……弾を避けようと思ったら、全面光に包まれていた……もっと恐ろしいものの片鱗を味わったわ……!」 「あ、久嶺。あなたの給料、代わりにもらっておきましたから、家賃として」 仕事が終わったと帰宅し始めるヘクスに、久嶺が某亀の人な顔をしたままついていく。戦闘が終わっても、リベリスタには傷ひとつ無い。元より、敗北を想定された仮想空間。そんなところで怪我をするわけにもいくまい。なんかひとりフェイト使ったけど。 『死にたいです』 雷音が暗い表情で養父に欝メールを流している。それはヴァーチャルだからと斜め上に張り切ったことによるものか、それとも燃料切れであっさりと撃ち落とされたことによるものか。頑張れ秒殺天使ダンデライオン。どうした秒殺天使ダンデライオン。立ち上がれ、君の勇姿はしっかりとビデオに保存したぞ。キャドラが! 悪戯顔でハンディカムをしまい込むゲス猫も、まだまだ悪夢は終わっていない。 「ね~! ね~! 訓練終わったし駅前のスイーツ巡りでもしにいこっ!」 後ろから首に腕を回して抱きついてきた陽菜に、猫は必死の抵抗を見せる。 「嫌だ! お前なんか怖いもん! ちょ、引きずんなし! へるぷ! へーるぷみー!!」 かくして。諸君らはいずれ相対せねばならぬ最悪を知ることができただろうか。その未来は未だ予知されず、予測の中でしか無い。自分か、はたまた次の世代か。遙か先のそれか。それは分からない。だが、訪れるであろう恐怖に立ち向かう。その勇気を、磨いておかねばならぬのだ。 なんてテキトーにお茶を濁した所で筆を置きましょう。だってほら、そろそろ隣のサディストロリータが怖いからさ。 「アハハハハハハハハ!」 了。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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