● 固い殻は、過酷な状況に生まれてくる証。 新しい命を生き残らせるために、代々受け継がれる遺伝形質。 D・ホールから転がり出た先は、元いた世界とは想像もつかないほど穏やかな花園。 むせ返るような芳香の中、卵は夢見る。 この厚い殻を突き破って、外界に触れる日を。 ● 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、テーブルの上にかぐわしいフルーツを並べた。 固い殻の中に、薫り高くなめらかな果肉と堅くてつややかな大きな種。 かの楊貴妃も愛したフルーツだ。 「ライチ。頂き物だけど、よかったらどうぞ」 ご馳走様ですと、リベリスタ達が手を伸ばす。 「今度の敵もそんな感じ」 ライチに触れる前に、ぴたりと手が止まった。 「敵は、アザーバイドの卵。どうやら、暖める必要がない。元々生みっぱなしにするタイプのものみたい。で、構造がライチ」 「すごく堅い殻の中にすごく柔らかいゼリー状の卵白があり、その中に更に堅い殻に包まれた本体がある」 モニターに模式図が表示される。 「で、この二種類の殻が問題。むやみやたらと堅い。外側は比較的神秘攻撃に耐性がある。内側は比較的物理攻撃に耐性がある。基本、常に最大火力で攻撃することを推奨する」 チーム編成によって、攻撃の仕方も変わると思う。と、イヴは言う。 「今回、継続的な回復は必要ない。相手は卵で、攻撃手段はない。ただ、物理と神秘両属性の攻撃が必要なので、どうするかはチームに任せる」 モニターに、卵の生体モニターも表示される。 「現在も順調に発育中。予想だと攻撃開始時点から15ターンで孵化する。この二つの殻を破って出てくる程度の攻撃力があると見て間違いない。今回、回復が必要になるとしたら、この卵が孵化したときだけ」 イヴは、模式図の余白に『かえったら、失敗』と手書きした。 「現時点で、卵からどんな生物が出てくるかは不確定要素が多すぎて予測できない。卵対策で、その時点でチームに継続戦闘力はないと判断する。孵ったら、即離脱。新たに対策チームを組みなおす。そういうことにならないようによろしくね」 一拍おいて、イヴは、小首をかしげた。 「みんな、ライチ、嫌い? おいしいよ?」 イヴは率先して、ライチの堅い皮をぺりぺりと剥く。ぷるんと白い果肉が表れて、甘い果汁が飛び散った。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:田奈アガサ | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年08月06日(土)22:57 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● うだるような暑さ。 むせ返る花の香り。 足首が埋まりそうな花のじゅうたん。 おのおのズボンのすそをブーツに押し込みぐるぐるとガムテープで止めている。 真夏の亜熱帯。 動きやすい服装で来たけれど、それでも額から止め処もなく汗が滴り落ちる。 鉈で草を刈り、花のつるに足をとられて、転びかけるのを支えあう。 繚乱。 命が狂い咲き、貪欲に生を謳歌している。 こんな花園に鎮座する異界からの卵から、一体どんな生き物が孵るのか。 皆が言う。 どうせなら孵るところが見たかった。 『悪夢の種』ランディ・益母(BNE001403) は、鉄球につながれた鎖の具合を確認しながら、にやりと笑った。 「生憎仕事だ。動けない内に叩き壊すぜ?」 『ソリッドガール』アンナ・クロストン(BNE001816)が手にしているのは、いつもの魔道書ではなく、無骨な重火器だ。 (大事になる前に何とかするっていう仕事は、ホントアークらしいわね) 「……さてと、ちゃっちゃとやっちゃおうか」 アンナは、持ちなれない銃器を担ぎ上げた。 『飛刀三幻色』桜場・モレノ(BNE001915) は、上機嫌だ。 (ライチは美味しそうなのですけれど、ゲテモノ在中アザーバイド卵略してゲテ卵はお断り~) 「みんなでごっつごっつやって叩き割っちゃいましょう!」 (……それに、物理神秘両面揃えておいた方針、役に立つ時が来ましたよ俺!) 新調した鉄球を取り出して、笑顔を振りまいた。 『キーボードクラッシャー』小崎・岬(BNE002119) の手には、いつもの禍々しいことこの上ないハルバートがある。 {それにしても南国で卵をかこんでいると、ふんだららったー♪ へんだららったー♪ とかおどりたくなったくるねー、おどったらむしろ卵孵っちゃうけど!」 残念ながら、これからリベリスタが踊るのは、孵化を促すダンスではなく、死の舞踏だ。 『戦闘狂』宵咲 美散(BNE002324) は、足元を薙ぎ払うのに使った鉈をしまい、代わりに鉄槌を取り出した。 「孵る前に叩き割れとの指示では仕方が無いな」 (まぁ、全力は尽くさせて貰うさ) 「それにしても、場違いな気がしてならんな、この匂いは――」 (ジャングルは兎も角……俺に花は似合わんだろう) 『夜色紳士』ダグラス・スタンフォード(BNE002520) は、 「熱帯の島にトレジャーハンティングなんて映画みたいで楽しいね」 古都の石畳が似合いそうな男が、麻の涼しげないでたちで楽しげに言う。 「孵してしまってはわたし達の手に負えなくなるからね。持てる力をすべて使ってつぶして見せよう」 これも真新しい鉄球。すべては花園の卵を割るために。 『我道邁進』古賀・源一郎(BNE002735) は、ぬかるみにとられた足をぬぐいながら卵に目を向ける。 「生まれたい、生きたい、そう願っているやも知れぬが我らの世に落ちた故に」 重火器を担ぎ、狙いを定める。 「汝が命運は尽きた。怨まば怨め、我らも生きるために壊そう」 『soupir d'ange』シュプリメ・フィクツィオーン(BNE002750) は、両手に格闘銃をはめ、卵に無数の弾丸をねじ込む準備万端だ。 「物騒な卵もあるものね」 固い殻の中にゼリー状の卵白が湛えられているという。 「私、べたべたするのは、きらい……この地の花は、結構好きだけど」 シュプリメは、小さくつぶやいた。 「……目玉焼き」 残念ながら、この卵は最後の一片が砕け散るまで破壊の限りを尽くされなくてはならない。 それが世界を存続させるために、必要なことだから。 ● ダグラスによって、きゅっきゅっとマジックで印がつけられる。 ここに攻撃を集中させ、硬い外殻を叩き割るのだ。 「こっちは下準備だ。先に試してくれてかまわねえぜ」 ランディと美散、岬から、闘気が吹き上がる。 「それじゃ、全力で!」 首からタオルをはずし、かぶっていた麦藁帽子をぬいで、モレノが柔らかな草を蹴る。 生い茂る木を足がかりに、空中に舞い上がり、攻撃点に鉄球をたたきつけた。 「かたっ……!?」 きれいに入った納得の一撃だった。 それでも表面がへこむ程度。 これはかなり気合を入れていかないと……。 ダグラスも鉄球を手に前に出る。 「持てる力をすべて使う」 鉄球が、踊るように宙を舞い、卵にたたきつけられる。 その攻撃力の余波が、卵を囲んでいた仲間にも及んだ。 「すまない。これが私の全力攻撃なんだ」 そばにいる者に敵も味方も区別なく等しく振り下ろされる、それゆえの威力を誇る踊る凶器の業。 あったったった……と、うめきながら、アンナが血が噴出す傷口を手で押さえた。 シュプリメはこのまま放置したら、外殻破壊まで体が持たない。 「まったく無茶してくれちゃって……。あたしは今回神秘火力要員なのよ。これから集中して備えようと思ってたのに」 唇からもれるなじみの福音召喚呪文。 「私、本業癒し手よ。血ぃ流してる怪我人ほっとける訳ないでしょうが! 癒すわよ! だけど、今のこれで最後にして。 他のあるでしょ? 今回手数が足りないのよ、手数がぁ!」 (これから、魔力調整呪文唱えて、集中しなくちゃいけないんだから!) 金髪委員長の召喚した福音により、リベリスタ達は鼻血が吹き出るほど強烈に癒された。 ● 銃声が響き渡り、梢に止まっていた極彩色の鳥が、ぎゃあぎゃあと鳴きながら空へ舞い上がる。 源一郎の早撃ちは、正確に攻撃点を穿った。 銃弾は、わずかに殻を破り、卵白が穴からこぼれだす。 あたりに、さらに濃密な甘ったるい芳香が漂った。 (幾ら固くとも穿ち続ける事で罅が入る事は明白故に、皆と攻撃箇所を合わせる事で更に割る速度も増す事であろう) シュプリメも殻に拳を押し当て、銃弾を卵に叩き込む。 殻の下に形成された粘液部分に阻まれる。 「まずは小手調べか……」 闘気ではちきれんばかりの体に輝きがフレアを形成する。 振り下ろされる鉄槌が殻を叩くが、美散の攻撃力をもってしても思うとおりのダメージが与えられない。 (手札が足りない。外殻が割れるまでは我慢だな) 「ちぇりおーっ!」 兄からのアドバイスに基づいて、長袖長ズボンを着込んだ岬は、可愛い掛け声を上げた。 が、その大上段からの振り下ろしは、決してかわいいなんてものではない。 岬の小さな体に似合わない長柄の、赤々と輝く斧矛の衝撃がそのまま卵の外殻に叩き込まれた。 ずずずずっ。 下生えを巻き込みながら吹き飛ばされる卵に、びしりと目に見えてひびが入る。 てぷてぷと卵から水分が染み出す。 その香りに誘われて、あたりから蝶が現れ、周囲を飛び始める。 「元の場所に叩き込む。その辺アブねえぜ?」 ランディは、鉄球をぶら下げて、転がす方向を確認する。 鉄球が砕け散るのではないかと錯覚するほどの衝撃音。 騒がしかった森の中が一瞬しんと静まり返った。 「なるほどね。やたらと硬いってのは嘘じゃねえみたいだな」 それほどの衝撃をもってしても、卵は元の位置に寸分たがわず戻り、より大きなひび割れながらも、いまだ球形を保ったまま。 「いそがねえと時間切れになるかもな」 リベリスタ達は表情を固くして、続けざまに卵を破壊しにかかった。 ● 少しずつ、少しずつ。 ひび割れた卵の殻が、ぱらり、ぱらりと草の上に落ちる。 間断なく、鋼を打ち付ける音が、銃声が、密林の中にこだまする。 がん、ごんと叩きつける音に次第に湿り気が混じり始め、ぐしゃぶしゅと湿り気を帯びた音に変わってきた頃には、すでに一分を回っていた。 ぼしゅぼしゅぼしゅぼしゅっ! とろりとたわむ卵白を、シュプリメの銃弾が吹き飛ばす。 中から、つやつやと黒く輝く内殻が姿を現した。 「後は……こちらも、全・力! #000000、漆黒のワタリガラス!」 術具は幻想纏いも兼ねている。 モレノは、赤青黄の投げナイフが空を切る。 卵の周りに等間隔に、美しい正三角形の詠唱陣を形作ると、律令に応じ、それぞれの原色の房から流れ出る三色の魔力の奔流が混ぜ合わさり、漆黒の巨大なワタリガラスが練成された。 術者の命ずるまま、内殻に突進する。 手ごたえはあった。 めこりとへこんだ内殻に、一同はさらに攻撃を重ねる。 「……今回は余計なオプション付いてないわね。よし、割るだけ割るだけ……ぶっ放すわよ、溜めに溜めてたマジックアロー!!」 前衛が外殻を必死に攻略している傍らで、アンナは卵の中身を透視する勢いでずっと意識を集中していたのだ。 あふれんばかりに調律された魔力も満タン。 普段はめったに唱えることのない攻撃呪文を滑らかに詠唱し、ここぞとばかりに魔力を開放した。 このときのアンナのマジックアローについて、見た者は異口同音にこう語る。 『あれはアローなんてかわいいものじゃなかった。巻き添え食わなくてほっとした』 いっそ大砲とでも言ってもらったほうが納得する魔法だった。 あたり一面真っ白く焼きついて、音さえも遠のく。 世界が一瞬止まった。 卵は。 卵はまだあった。 露出している卵白はすべて魔法で消し飛ばされた。 半球の中央に突き出した内閣は表面がめくれ、形は大きくゆがんでいたが、まだ内部に衝撃が伝わったかどうかはわからない。 シュプリメの右眼。隻眼の光が、卵の内殻を貫く。 (……卵を睨み付けてるところはシュールだけど、指摘しないで……) すっと背筋を伸ばし、凛とした風情。 年より落ち着いて見えるが、少女らしい感情がわずかに高潮した頬に見え隠れする。 このチームはどちらかといえば、物理攻撃を得意としていた。 神秘の力を打撃に上乗せできない分、内殻は外殻よりも硬く感じる。 (何より、物攻に耐性があると言う内側の殻にこそ、物攻で叩き割るだけの価値があると言うものだろう) 「メインデッシュの登場だ。さて、本番と行こう。もう暫く耐えてくれよ」 美散の鉄槌に、雷電が宿る。 振り下ろされる電流の激しさに、卵白が沸騰しじゅぶじゅぶと煮えたぎった。 「悪いがこと攻撃に関して俺に死角はねぇ」 ランディが振り下ろす鉄球は、先ほどの攻撃とはまた別の趣で内からを激しく揺さぶった。 威力もさることながら、正確に卵に命中させる技量が殻の破壊に一役買っていた。 それでも、刻々と時間は過ぎる。 自分たちがしている攻撃は悪くない。 当り損ねはない。 それでも、それがダメージになっているのかがわからない。 見た目はほとんど変わらない。 じゅわじゅわと沸騰し続ける果肉の煮えたぎる汁が、周囲に飛び散り、リベリスタたちの思考も甘ったるさの中に飲み込もうとしてるのではないかと錯覚まで浮かんでくる。 「いつもの歌いっぱなしに比べて新鮮……といいたいとこだけど!」 途切れることなく詠唱を続けるアンナが息継ぎをするように声を上げた。 (相手の回避が低いから小細工せずに済むのは有り難いけど、それでも時間制限が怖いわ!) 時間は平等だ。 殺すために死力を尽くすものに対しても、生に向けて最後の悪あがきを続けるものに対しても。 永遠に感じる1分。 水滴が岩を穿つごとく、こつこつと小さなダメージを愚直に積み重ねた結果。 内殻がべコリとへこみ、中の生物の姿が見えた。 さなぎから出てくる直前の昆虫。 ぬめぬめとした粘液に包まれている。 白くつるつるした質感を持つそれは、乙女の肢体にねじれた蝶の羽。長く伸びた触角を持っていた。 南国の密林に鎮座する巨大な卵の中に潜んでいたのは、妖精と呼んでいい異郷の存在だった。 この羽が広がったら、どれだけ優美なことだろう。 かっと開けた目は、赤く小さな目が寄せ集まった複眼。 小さな唇がはくはくと開いたり閉じたりしている。 あと少しで生まれてきたはずなのに。 とても強い存在になるはずだったのに。 間に合わなかった。間に合わなかった。 まだ生まれてくるには、外の空気は害毒過ぎる。 「汝が殻に我らの力が勝った。済まぬな、其の命貰い受ける」 恨みを買うのは覚悟のうえと源一郎がその頭部に銃口を押し当てた。 「確実に仕留めるわ、確実によ」 シュプリメも、殻の中をのぞいた後、軽く口を押さえながら銃口を向ける。 「もしものときは、メガクラで吹っ飛ばして、その隙にスタコラサッサーとか思ってたんだけどー。しなくてすんだみたいだねー」 岬は、卵白でべとべとになった帽子を脱いでパタパタと顔を仰いだ。 「次は生まれた姿で来い。歓迎してやる」 自らの攻撃の反動で体中に焼け焦げを作った美散がにやりと笑みをこぼした。 仕方ないわねーといいながら、アンナが治癒呪文を詠唱する。 「まったくだ。相手してやるからよ」 ランディも、口元に獰猛な笑みを浮かべた。 銃声が、二発。 それを皮切りに、ぐしゃぐしゃと柔らかい物がつぶれる音がしばらく続いた。 ● へたりと、アンナがその場に座り込んだ。 極度の緊張とこもった熱で、声ががらがらだ。 「前回に続いて中身拝むなんて事にならなくて良かったわ。ていうか回復役が呆れるわね、今回の私は。 流石に火力役に転向する気は無いけどねえ」 アンナが以前参加した作戦では、卵が孵化してしまったのだ。 孵化したアザーバイドは倒したが、今回は、そもそも間に合った。 小さなリベンジ達成だった。 「この卵も、元の世界にいれば、幸せに外の世界を眺めることが出来たのかしら?」 すでに原形をとどめていない、卵の中身。 強固な卵は、苛酷な環境の証だ。 「今はもう、それもわからないわね」 僅かに寂しそうな笑みを浮かべ、シュプリメもきびすを返し、他のリベリスタの後を追った。 「ふぅ……あっついですねぇ」 先おどまで厳しい顔をして、鴉を操っていたモレノは、再びタオルを首に巻いて麦藁帽子をかぶった。 「折角の機会。海で暫しの休息を取るとしよう……」 源一郎が言うのに、何人かがうなずく。 「わたしは木陰で涼んでいよう」 ダグラスが応じ、島への進入地点に歩き出す。 確かに島には、ちょっと位水遊びするスペースはあった。 緊急離脱用のヘリを呼ばなくていいことは素直に喜ばしい。 塩水でいいから、この体中にしみこんだ甘ったるい匂いを洗い流さなければ、船で悪酔いしそうだった。 海に向かうリベリスタから離れて、美散は殻を拾い上げている。 盾や防具にできればいいだろうが、これも異郷の存在だ。 崩界を推進する可能性もある。 そうでなくとも、おそらく研究班が回収するのを楽しみにしてこちらに向かっているに違いない。 ちょっと失敬することは許されないだろう。 ランディはさらにジャングルの奥に踏み込んでいた。 「やっぱり、ありやがった」 そこには、黒々と口をあけた次元の狭間だった。 「いつも思うがこの向こうに行ったらどうなるのやら、ね」 無事にいって帰ってこられる保証はどこにもない。 好奇心で踏み越えていい場所ではなかった。 術を展開させると、次元の狭間の黒は揺らぎ、この世界に完全になじんでいく。 これで、ここにあの妖精の卵が現れることはないのだ。 暮れなずむ海の彼方から、迎えの船が近づいてくる。 少し下に見える浜辺では、船に手を振る年少の者の姿が見える。 皆から少し離れて海を見ていたランディは、合流するべく歩き出す。 戦闘効率のために身につけた導師服が、彼を求道者に見せている。 「……つくづく世界や運命なんざクソだと思ってるが、こんな景色がまだ見れるのなら良いのかも知れねぇな」 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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