● おとうさんは、ぼくたちをはこにつめてここにおいていっちゃった。 うちにきたしらないひとにかみついたのは、いけないことなの? ぼくらがおっきくなったり、ひかったり、からすとなかよくするのはいけないことなの? おとうさんが、ぼくたちをいらないならしかたがないね。 ぼくたちは、ぼくたちをすてたりしない、あたらしいおとうさんをさがすことにする。 こんどはおかあさんでもいいな。 ずっといっしょにいてくれるだれかをつくることにする。 ● 「野良犬を三匹狩って来てくれない?」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、場所はここ。とモニターに地図と現場の詳細図を出す。 「場所は、とある公園お散歩コースにある広場。どうやら、新しい飼い主をゲットしようと画策中らしい」 朝夕は混むけど、夜なら人は寄り付かない場所とイヴ。 「E・ビースト。結構強い。動きは俊敏、膂力も十分、スタミナもたっぷり。技にも長けてる。注意して」 きりりと表情を引き締めたイヴ。よほどの難敵に違いない。 「種類は、ポメラニアン」 あの愛玩犬のポメですか!? 「しかも、流行の柴犬カット」 あの毛を短く刈り込んで、ちょっと目が二重まぶたなまめしばに変身と巷で噂の柴犬カットですか!? 「大きさも、通常サイズ、ちょっと大きいサイズ、大きいサイズとより取り見取り」 なんてこった。 「しかも、甘えん坊。じゃれ付きながら攻撃してくる。生きてる人は自分達を捨てるから、お脳足りなさ気味のアンデッドにしちゃえば、ずっと一緒にいてもらえると思ってるらしい」 様子が変わったのを不審に思った飼い主に捨てられた。と、イヴはやや顔を曇らせる。 「本来ポメラニアンは、賢く、主人に忠実。エリューション化によって、人間と一緒にいたいという欲望が顕在化してるみたい。知能は犬のままだけど、目的がある分、人間にとって強敵」 まったくだ。 「大体皆持ってる能力は似たり寄ったりだけど、場の仕切りと防御と攻撃で、役割分担してるみたい。残念ながら、どれがどのタイプだか分からない」 イヴは、咳払いする。 「飼い主にはなってあげられないけど、もう寂しくないようにはしてあげられる。同情しすぎないようにね」 ふと思いついて、もう一言付け加えた。 「誘惑にも負けないように」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:田奈アガサ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年07月31日(日)23:01 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 「ううむ。捨てた以上、一定の責任は飼い主側にもある気はするけど……そのまま放置したらどーなったかって考えると微妙なケース。コレもエリューションによる災難の一つって事なのかしらね」 そうでなければ、アンデッドになっていたのは元の飼い主だったかもしれない。と、冷静な解説と共に、公園の広場に、明かりがともる。 金髪の女学生の全身が発光しているのだ。 (冷静ぶらないとふわもこに目が釘付けになりそうで極めて危険。我慢。我慢だクロストン) 自分を鼓舞する女学生の背後に、性別不詳の四白眼無表情。 「おで……」 「おでこが光ってるんじゃない」 『夜翔け鳩』犬束・うさぎ(BNE000189) が言いかけるのを、『ソリッドガール』アンナ・クロストン(BNE001816) がさえぎる。 「懐中電灯をもってきてます。アンナさんのおでこにばかり頼るのも悪いですし、念の為」 「……だからおデコじゃないっていってるでしょうがっ!」 ぐわっと反論するアンナに笑みを絶やさず、『惑乱の道化』猫喰 時雨(ID BNE002651)は肩に懐中電灯を固定した。 アゼル ランカード(BNE001806)が、結界を張り、魔力循環呪文を唱える。 「これで少しでも直撃ふせげればとー」 そう言いながら、余り聞かない呪文を唱えると全員の体に小さな羽根が生えた。 動くときちょっと加速がつくみたいだ。 やると決めていたことを済ませると、アゼルの表情が少しだけ緩む。 「ポメさんは可愛いですよねー」 (触りたかったのです、なでたかったのです、だっこしたかったのですよー。でもできない、でもできないのですー) ふるふるとクロスを持つ手に力がこもる。 「犬って可愛いよな。ポメとか俺も大好きだぜ。これでエリューションじゃなきゃいくらでももふもふしてやるのになあ」 『突撃だぜ子ちゃん』ラヴィアン・リファール(BNE002787)は、そう言ってアゼルに同意を示す。 アゼルもラヴィアンもわきまえている。 それは、すでに、E・ビーストであり、愛でるべき存在ではないと。 「えーっと、犬、嫌いです。桜ちゃん、猫なので? 噛むし吼えるし獣くさいですしー」 猫耳尻尾付き女子高生『きまぐれキャット』譲葉 桜(BNE002312)は、興味なさげだ。 広場の隅で身を寄せ合うようにしていた三匹の犬が、視線に気付いて顔を上げた。 (あそんでっ!) オレンジが一番小さく、真ん中ちょっと大きめなのは、白。常識外れに大きなのは黒。 「小さい順から太郎次郎三郎で」 うさぎが言うのに、時雨が頷いた。 「中々分かり易い名前かと思われます」 「では」 「手筈どおりに」 「おいで」 囮役の『イージスの盾』ラインハルト・フォン・クリストフ(BNE001635)は、用意していた毛玉や骨をポイポイとリベリスタがいる辺りとは反対側に投げた。 「とっておいでー」 押し合いへし合い、先を争うようにしていって戻ってくる三匹に、にっこり笑う。 (犬は勇敢で忠誠心に厚くもふもふで大好きであります。出来れば、この3匹を大切にしてくれる飼い主を、見つけてあげたかったであります……悔しいで、あります) それはかなわぬ願い。 明日もこの世界があることを望むのならば、かなえてはいけない願いだ。 そもそもポメラニアンが、初めて会った人間に人懐こいということはありえない。 非常に主に忠実。警戒心が強いそり犬を先祖に持つ誇り高い番犬向きの犬種なのだ。 歪んでいるのだ。存在が。 共にいてくれる「主」を欲する欲望が、本来ありえない行動をとらせる。 (痛い目に合う前に、せめて沢山遊んであげたい。じゃれ付いて、それが痛みに変わっても) 実際、いつの間にかじゃれているという次元からどんどん遠ざかって行く。 甘噛みで、血が流れ落ちたりしない。ちょっとパンチで、青あざは出来ない。 「噛んだり、引っ掻いたら、め。であります」 攻撃は、どの犬が、主にどんな役割をするのか判別がついたら。 が、一向に犬たちはスキルを使わない。 攻撃担当は、じりじりしながら犬達の様子を見ている。 時折叱りながら、ラインハルトは三匹を撫でる。 早く合図を出してくれと懇願したくなるくらい、血まみれになりながら。 (ただ居場所が欲しいだけ。それだけの願いを叶えてあげる事ができないんだね) ラインハルトがぽめとじゃれている間に、『夢見がちな』識恵・フォウ・フィオーレ(BNE002653)は、魔力循環呪文を唱える。 魔法少女は万能じゃない。 この世界は、それほどやさしくはない。 分かっていても心が痛む。 (でも、はっきりしている事が一つだけある。誰かの悲しみに引き摺られて、悲しい誰かを増やしてはいけないの) 犬たちは、嬉しそうにわんわんわんっと空に向かって吼えた。 ばさばさばさっと何かが飛んでくる音がした。 三羽の鴉。 ラインハルトに向かって、低空で飛んでくる。 犬たちは、お行儀よく座って、新たな「主」が出来るのを今か今かと待っている。 カラスが三羽もぶつかれば、きっとずっと一緒にいてくれる「主」になってくれるはずだ。 遊びの時間はすぐ終る。 来るべきものがきた。 ラインハルトが、防御を固める。 「一羽で申し訳ないですけど、引き受けます。二人で粘りましょう」 うさぎが飛び込んできて、カラスの直撃を受ける。 それも一羽分だ。残りの二羽はラインハルトに吸い込まれる。 もう、待っていられない。ラインハルトがもたない。 「目の前の出来事に泣いてちゃダメなの。わたしは、あの子達を止めるの!」 識恵の吹かせたラインハルトを癒す風が、三匹との戦いの口火となった。 他者の介入に、犬達ははっとする。 太郎が、高く遠吠えを上げた。 空気が、どこかリベリスタにはよそよそしいものに変わる。 次郎が、てしてしと地面を叩いた。 三匹が十字の光に包まれた。 三郎が、大きく息を吸い込み、その気を凝縮させた。 ひときわ大きい三郎が、更に一回り大きく見える。 まずは、インヤンマスター的存在から。 リベリスタの狙いは、太郎に絞られた。 アンナの吹かせた風がラインハルトに。アゼルが吹かせた風がうさぎに。 その風に押されるようにして、攻撃が始まる。 「かわいこぶっても桜ちゃんには通用しませんし?」 犬、嫌いだから。 太郎の鼻先目掛けて桜の手から繰り出された投げナイフは、踊りこんできた次郎が受けた。 ぽふっ。と、小さな音がした。 密な毛並みに弾かれる。 (んふふ~。私の力を見せる時が来たのですよ~。楽しみ~) 時雨は口元に笑みを浮かべながら、太郎を間合いに入れるべく慎重に距離をとった。 7メートル。それが、最適の距離だ。 バックテイクで鉄槌を構え、鋭く振り抜く。 鈍重な鉄槌から繰り出された空気の断層が両の手のひらに乗りそうな小さな犬を引き裂いた。 瞬間、犬の肌に十字が浮かび上がる。 はたはたと血が流れたが、深手を与えるには至らなかった。 きゅーん……と、太郎は小さく鳴いた。 ラインハルトを見ている。 「私は、捨てないでありますよ」 血が乾いた指で、太郎の頭をなでる。 (これはただの憐憫。自己満足。私はそんな良い人間では無いのであります) アー……ッ! 鴉の鳴き声。 太郎の頭をなでるため丸められたラインハルトの背に、深々とくちばしが突き刺さった。 全力で防御していても突き抜けてくる痛み。 じわじわと肉を焼く毒と、はらわたからこみ上げて、脳を赤く染める怒り。 攻撃の衝動と戦いながら、それでもラインハルトは、太郎に笑って見せた。 ● 難しい呪文ほど長い詠唱を必要とする。 (かわいそうだけど……倒させて貰うぜ) 「全力で行くぜ! 魔曲・四重奏!」 ラヴィアンは呪文の名を叫ぶ。 魔方陣から撃ち出される結合された魔力の四本の奔流が太郎を襲った。 きゃいんと太郎は悲痛な声を上げる。 呪文の直撃を受けたところがどす黒く変色し、ひび割れた傷口からは血があふれ、四肢には力が入らぬ様子でぽてと地面に伏せる。目から力が失われた。 ぎゃんっ! と、大きな三郎が吠えた。 怒涛の勢いでラインハルトに詰め寄り、地面を蹴った。 揃えられた前足が、ラインハルトの後頭部を狙っている。 うさぎはラインハルトの上に覆いかぶさった。 今の一撃をラインハルトが受けていたら、地面に這うことになっていただろう。 背骨にめり込む前足。腹圧で内臓が押し出されそうな衝撃。 体が、うけた衝撃に対応できない。 また同じようにかばえるか、自分でも疑わしい。 癒し手に休みはない。 犬の攻撃にさらされている二人を見て、アゼルは体から柔らかな光を発した。 ラインハルトは、太郎に対する害意が引いていくのにほっとした。 うさぎの体の悲鳴も引いていく。 「うさぎ、癒すわよ」 「わたしは、ラインハルトさんを」 二陣の風が二人を癒す。 厚い回復が二人の命運をつないでいた。 ● 「お仕事はお仕事ですし」 当たり難いなら、神経を研ぎ澄ませればいい。 時間をかけて、桜は対象を観察した。 獲物を狙う猫が、毒に血を吐く小さな太郎の急所を狙っている。 「もらいました」 投げる速度、角度、タイミング。すべてがかみ合っていた。 放ったナイフが、スパッと子犬の鼻先を切り飛ばす。 キューッ! 甲高い悲鳴が、結界内に響き渡る。 キャンキャンとなきわめく太郎は、ラインハルトとその背後に立つ後衛を見た。 いつの間にかその出血は止まり、皮膚の黒ずみも消えていた。 次郎が施した守護が効いていたのだ。 オーンと甲高く響く声に呼応して、空気はますますリベリスタに敵意をむき出しにする。 しゅっと空気を雨粒が切り裂く。 冷たい雨がリベリスタの体を凍らせていく。 指の先からぼろぼろ崩れていく幻触がする。歯の根が合わない。 神秘の雨は、リベリスタだけを凍らせているのだ。 まつげの先につく白い氷の粒は、現実にリベリスタの命を脅かしているものだ。 アンナ、識恵、アゼルは、急いで震える舌を強引に動かし、体内を凍て付かせている氷を溶かし、それぞれの体を癒した。 少し離れたところに退いた次郎が、ワンと一声吠えた。 十字の光が、うさぎを穿つ。 怒りを誘発する不殺の光。 うさぎは次郎に近づき、不触の爆弾を植えつけた。 ぼふんと音がして、爆発が起こる。次郎の毛並みが血に染まる。 ラインハルトの周囲に、彼女をかばうことができる者がいなくなってしまった。 三郎が駆け込んできて、ラインハルトの胸に飛び込んだ。 「主」になってもらうのだ。 明るい目をした黒い犬が、強く強くラインハルトの胸に掌打を入れた。 厚い鎧を素通しにして、衝撃がラインハルトを内部から破壊する。 ラインハルトがこほこほと血を吐くのを見て、太郎次郎三郎は嬉しそうに体をラインハルトに擦り付けた。 ● ひたすらにラインハルトに執着を見せる三匹。 それをはじめから予測して準備して来たリベリスタは初めの頃こそ押され気味だったが、徐々に体制を整え、自分たちに流れを引き寄せ始めていた。 いつしかリベリスタに牙をむいていた空気から、とげとげしさが消えた。 自分たちの体を癒すことなく、大技を繰り出していた三匹の魔力も尽きようとしていた。 魔力循環を心がけ、粘り強く癒し続け、こまめに出血や麻痺などに対応していた癒し手の、 無視できない攻撃を繰り返し、次郎の行動を阻害し続けた攻撃手の、 とにかく死なないことに徹し、粘りきった前衛二人の、 努力が実を結んだのだ。 三匹がお互いに掛け合った守護が切れる頃、再びお互いにそれを施す魔力は三匹の子犬には残っていなかった。 「俺のターン! これが本気の!」 ラヴィアンの魔力の波が、太郎の体を捕らえ、通し、貫き、絡めとる。 太郎に再び四つの苦難が降りかかり、再びそれを払いのける余力は三匹には残っていなかった。 (罪悪感等を感じるのは優しい証拠だと思いますよ。優しいことは、良いことです。その優しさで世界を救うのは、素晴らしいことです) 時雨は鉄槌を構えなおす。 (エリューションとなってしまった以上、速やかに倒す事が彼等のためにもなるのです) クスクスクスと小さく笑いながら、鉄槌が空気を割り裂いた。 まさしくそれが不吉の正体。 黒い目を大きく見開き。 声もなく崩れて落ちた。 鼻の頭を血で赤黒く汚したオレンジ色の子犬の最後だった。 三郎の一撃は、もはやラインハルトの鎧を透過する勢いはない。 くぅんと鼻を鳴らす三郎も、すでに毒に犯され、出血が黒い毛皮をがびがびにしている。 「私は、捨てないでありますよ」 (分かってるのであります。殺す以外に道は無いと。けれど最後の記憶が人に裏切られ、人に殺される終わりなんて、あんまりじゃないですか。哀し過ぎるじゃないですか) ぎゅっと抱きしめると、三郎はラインハルトの腕の中で目を閉じた。 ラインハルトの魔法の矢が、三郎の息の根を止めた。 今まで、太郎に加えられ続けた攻撃の半分は次郎がかばっていた。 うさぎの気を引き続けたため、白い毛並みは爆弾で血で赤黒くまだらになり、耳はちぎれている。 もはや、守るべき相手もいない。 次郎は後衛に切り込んだ。 「もー、桜ちゃん痛いのホントに嫌いなんですよぉー?」 桜がついっと、次郎の前に立ちふさがった。 黒いオーラが桜から湧き上がり、一直線に次郎の頭部に吸い込まれる。 パツンと次郎の命の糸が切れた。 ● 動かなくなった太郎次郎三郎を回収しに現れたアーク職員に、うさぎは声をかけた。 「この子達、連れて帰って良いですかね? うち、こういう子達が『眠る』為の場所なんで」 うさぎは、動物の埋葬を生業としている。 (愛情はやれないけれど、名前と『寝床』位は……と) 「感傷ですけれど」 うさぎの後ろには、アゼル、アンナ、ラインハルトにラベンダーを抱えた識恵にラヴィアン。さらにその背後をうろうろしている桜や時雨。 要するに、リベリスタが全員残っていた。 「検視したり、資料作ったりしなくちゃいけないんですけれど」 職員はそこで言葉を切った。 「おたくの施設お借りさせてもらいます。その後埋葬してもらうってことでいいですか? ついでに皆さん、送ります。方向、一緒ですし」 つまり、アークの資料を作った後なら、好きに埋葬していいということだ。 「皆で、おうちへ帰りましょう」 ラインハルトがそう言った。 うさぎの施設にはすでにアークの職員が来ていて、恐るべき速さで三匹はリベリスタにゆだねられた。 うさぎによって、しかるべき場所にしかるべく埋葬された三匹にリベリスタは頭を垂れる。 時雨は、無言でぺったんぺったんと土の上を叩いた。 「次は人畜無害になって戻ってくるのよ?。……ホントに」 アンナは、表情を曇らせた。 どんないかわいくても生きてる間はかわいがれない。エリューション現象は憎たらしいものだ。 「……別に可哀想とか思ってる訳じゃないですよ。死んだ犬の祟りとか、そんなの真っ平なだけですし。車乗ったほうが帰るの楽だし、コンビニ行くついでですし」 やっぱり犬より猫の方がずーっと可愛いですよねー、つーん。などと言いつつ、桜はここまでついてきた。 「花言葉は、『あなたを待っています』」 識恵はラベンダーを墓前に供える。 (今度こそ幸せになる為に) 「次は普通の犬として生まれて来いよ。そうしたら、きっと素敵な飼い主に出会えるからさ」 ラヴィアンは、識恵の隣にしゃがみこんでそう言った。 (どうか神様、最後に夢を。この子達へ、幸せな夢を) 「私はあなた達を忘れない。絶対、忘れないでありますから」 ラインハルトはそう言った。 三匹がつけた傷は、すでに癒され、跡形もなくなくなっているが、心に残るものは忘れない。 (ずっといっしょで、あります) |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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