●わるいヤクザ その男たちは、いかつい顔で夜の繁華街を出歩いていた。スーツに身を包んでいるものの、強面の表情と体中から溢れでているオーラは誤魔化しきれない。 というのも、彼らはヤクザな者達である。 しかも、最近新興したという新手の者たち。 故に、彼らにはルールがない。神秘の力を持っているというのに、ヤクザ者の義理人情という言葉にも耳を貸さない。下衆である。 その街の繁華街はできたばかりで、まだヤクザものの息がかかっていない地域であった。それ故に、神秘の力を持つそういう者たちをのさばらせてしまったのだろう。 さて、男たちは、繁華街で肩をぶつけた青年を私刑を処し、働いている女性にセクハラ三昧。好き勝手に、王様のように振舞っている。 「おうおうおう! 兄ちゃん、ワレの声が気に障るんじゃ!」 男の一人が、繁華街を歩いていただけの青年を殴り飛ばす。理不尽で、無意味な暴力だ。 「姉ちゃん! うちの店で働かんか!」 もう一人の男は、好色そうな顔で胸が豊満な女性を執拗に勧誘している。嫌がった女性がそれに断ると――。 「ああん? 人が下手に出てればつけあがりおって!」 と、手を無理矢理引いて連れて行こうとする……。 こうした事件が、毎晩のように起こっている。最初の内は軽い傷害事件だけだったが、半殺しや行方不明も目立ってきた。 それを重く見たアークは、このヤクザものたちが根城にしているビルを襲撃する計画を立てた。 その中心にいたのは、『相良に咲く乙女』相良 雪花(nBNE000019)であった――。 ●叩き伏せたい相手がいる 作戦会議室には、雪花の他にもフォーチュナの『運命演算者』天凛・乃亜 (nBNE000214)がいた。しかし、乃亜の解説しようとする声を遮るように、雪花は声を張り上げた。 「皆さん! 由々しき事態です!!」 興奮して、腕を振り上げていた雪花はまくし立てるように次の言葉を羅列する。 「任侠の風上にも置けない、下衆が現れたました! 私達は、彼らを、懲らしめなければなりません!!」 その“下衆”というのがよほど腹に据えかねていたのか、雪花は顔を真っ赤にして、腕を何度も上下させる。 しかし、少し経つとハッとしたように動きを止めて。 「も、申し訳ありません。お見苦しいところをお見せしました」 一転、大和撫子のような風貌によく似会う丁寧なお辞儀と上品な仕草を見せた。 「さて、そろそろ解説を始めてもいいかしら」 ということで、改めて横から出てきたのは乃亜だ。ビルの図面を広げ、話を始める。 「今回はこのビルで作戦を開始するわ。と、言ってもこのビルが厄介なのだけど」 というと、次に乃亜はビルに仕掛けられているというトラップについて解説する。特に、彼らの事務所には大量の罠が用意されているらしい。 「痺れ罠、眠り罠……悪党にしては、手の込んだトラップね。まともに彼らの事務所で戦えば、こういうトラップに引っかかるかもしれないわ」 なので、彼らをうまく誘導し、ビルの外か屋上に誘い込むことができれば有利な地形で戦えるだろうと乃亜はいう。 「誘う方法は、そうね……。挑発や誘惑には弱そうかも」 ちなみに、巨乳派と貧乳派がおり、対立してるらしい。しかも、屈強な男性好きを貫く男の組長がいるとか。何かとすごい組織である。 「さて、作戦の内容は任せるわ。何とかして、この組を潰さないと安心して夜も過ごせない人がいるわ」 雪花はそんな乃亜の言葉に何度も頷いている。とてもやる気があるらしい。 「……がんばりましょう!!」 強く手を握った雪花からは、やっぱり興奮しているのではないだろうかという疑問が見て取れた。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年11月09日(土)23:04 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●潜入までの リベリスタたちは、作戦を遂行して下衆を倒すために夜の街を歩いていた。 その場所はネオンが照らす一見普通の繁華街だが、明らかに人々の目には生きる気力がない。 「さて……悪い奴は潰さないとでござるな……。この街は歩き難いでござるよ」 そんな街だからか、ただ歩いているだけなのに恐れを含んだ目で見られている『家族想いの破壊者』鬼蔭 虎鐵(BNE000034)は縮こまっている。自分自身は特に悪くはないのだが、極道風の虎鐵にとってはなんとも居心地が悪いのだ。元極道というのもある。 しかし、これから始めようという作戦を思えば、これしきの視線は小さなもののような気がした。 「最大の障害は組長でござるが頑張るデゴザルヨ。拙者はロリが好きなので全く好みが正反対なのだが!」 だから、こうぶっちゃけることもできる。周りの人が潮を引くように去っていったが、そんなことはどうでもいい。 「うう……。娘よ、パパは咎を背負うでござるが、そういう意味では汚れてはいないでござるよ……」 感極まって泣いている虎鐵の背中は、少し小さく見える。 「……うん、色々と任せたのじゃ」 その背中をポンポンと優しく叩いて、慈愛の表情を浮かべるのは『ふたまたしっぽ』レイライン・エレアニック(BNE002137)である。いたたまれなくなったのだろう。 「しかし胸が窮屈で動き難いのう……」 一方で、そのレイラインも少し不自然な動きを見せている。というのも、胸をサラシで圧迫しているため、バランスが少し崩れてしまい、足元がふらふらしているのだ。 圧迫されたそれは、今にも弾け飛んで自己主張を従っているようにもレイラインは感じるが、それでも貧乳好きを誘う作戦のためには仕方ないことだと納得する。 ところで、 「激しく動いたらサラシが破けて胸弾け飛びそうじゃ」 レイラインの発したこの一言はいわゆるフラグである。 「大丈夫かなあ……」 そんなフラグを横目に、やはりサラシで脱ぐとすごいものを押さえつけている『本屋』六・七(BNE003009)は不安を覚えていた。 それでも、やることはやらなければならない。だって、隣を歩いている『相良に咲く乙女』相良 雪花(nBNE000019)もやる気満々だし、自分にとってもやらなければならないと思うから。 「いかにもチンピラヤクザっていう感じの人たちなんだねー。真面目に極道やってるならともかく、人様に迷惑をかけるのは良くないなあ。やっぱりこう、アウトローと言えどもルールがあるでしょ?」 眼鏡をくいっと指で押し上げて、光らせる。 「相良さん達と一緒にお仕置きしてあげないとね」 「ええ、やっちゃいましょう」 「ここはビシっと取り締まりと行こうかのう!」 静かな怒りを発露する女子二人を前に、レイラインは親指を立てて同意した。 「他の組織の手が入っていない場所だから台頭することができた勘違いチンピラ組織……と言ったところか。雪花から見れば許せないというのは良くわかる」 煙管を使って優雅に歩きながら、その意志に同意するのは『山紫水明』絢藤 紫仙(BNE004738)である。着物や旧家の出のお嬢様らしい堂々とした立ち振る舞いも合わせて、絵になる姿だった。 「こんな下衆い奴ら見逃しておけないのは私も一緒だ。ここでしっかり懲らしめておかなければなるまい」 煙を吐いて、ゆっくりと雪花と対峙する。腕を組んでいるからか、大きなものは着物越しにも目立った。 「さて、誘惑なんてものは初めてだが、必要な役割というのなら演じて見せるさ」 「奴等を確実にとっちめる為に作戦を手伝って欲しいのじゃ。……目立つように軽くはだけてもいいのじゃよ?」 とは、雪花に対するレイラインの発案である。自分はサラシを使って貧乳好きをなんとか担当するので、雪花は巨乳好きを釣って欲しいということだ。 「2階は若いぷるんぷるんに任せるとするかの」 そんな会話を聞きながら、こちらも着物に煙管な『金科玉条』鋼・節(BNE004459)だが、幼女な体にそれはあまり似合っていない。堂々としているので、違和感自体は小さいのだが。 「……補導されないのも、少しさみしいのう」 ヤクザが我が物顔で動いているからか、補導も注意もされないのが少しさみしい。ため息を付いてから今回の敵について思い返す。 「わしも任侠ものは好きじゃぞ。健さんとかかっこええわい、死んだ爺さんとどっこいどっこいかもしれん」 ついでに、死んだお爺さんとの思い出も思い返していた。 しばし、思い出話に花が咲く節。雪花はそれをにこにことした顔でずっと聞いていた。そういうのが好きなのかもしれない。 「しかし、最近の若い者はそこがわかっとらん。ここは一つお灸を据えてやる必要があるようじゃのう」 さて、本筋に戻った節はニヤリと笑って、敵を倒すことを老獪らしくかっかっかと笑って宣言する。 「しかし、この婆に相手を篭絡せよというのか? 確かにわしはぴちぴちじゃがこうもつるんすとーんでは……それがいい? 致し方ないのう♪」 少し嬉しそうに跳ねている節の姿は、その小ささから、保護欲を湧き立てる。要するにロリコンには毒であると、虎鐵は思う。 「典型的な悪党ですね、遠慮なくやっつけちゃいましょう。」 「ええ~。無法なヤクザはコテンパンですよ~。シノギを削るにも~、手段を選ばないとですね~」 ちょっと地味な格好に身を包んだ『鉄壁の艶乙女』大石・きなこ(BNE001812)と、くすりと笑うユーフォリア・エアリテーゼ(BNE002672)は、そのすいかな胸を存分に揺らしながらそう言っている。 さて、件の建物が見えてきた。一階は裏手から回っていく。 「神秘を隠すのも大変です~」 こっそりと、しかし大胆に動いていくリベリスタ。そんな中で、役割を果たそうと自らの怒りを抑える姿を見て、『華娑原組』華娑原 甚之助(BNE003734)は感心する。 「相良雪花、か。勇ましいお嬢さんだ。10年後が楽しみだなァ。きっといい女になるぜ、こりゃ」 いざとなれば庇ったり、助けたりする算段だった甚之助は、その背中を見て頷く。 とはいえ、いざ作戦に入った時に彼女が暴れたりでもしたら困る。なので、注意深くAFの通信は絶やさないようにと、味方に通達した。 ここからは、個別に別れて動く必要がある。罠の存在もだが、誘惑や挑発が必要なためだ。 ●ぶるるんたちの奮闘 二階に侵入したリベリスタたちは、敵の組員たちによって横に並べられて品定めするような目で見られていた。 というのも、一階で働くために面接へやって来たときなこが最初に言ったからである。付き添いの紫仙は、先に働いている先輩という設定だ。ユーフォリアも、うまく踏み込むことができる面接の設定に依存はなく、雪花と共に前に立っている。 見事なおっぱいの並びに、「ほう」と組員たちも感激の声を漏らす。 「屋上で涼もうと思ったのだが……彼女たちに頼まれてね」 従業員という設定の紫仙は、あえて普段通りクールに対応している。猫耳が出ているのは、ちょっとしたコスプレ扱いだ。 「それにしても、室内は暑いな……」 わざとらしく胸元をはだけさせて、アピールをすることも忘れない。着物に包まれて抑えられていたそれは、それだけでたわわな果実を連想させた。 「あ、あの……だ、大丈夫でしょうか」 紫仙に注目が集まったところで、気の弱い女性のふりをして、きなこは声をかける。恥ずかしがっているのは本心からだが。だって胸元が目立つ、1つ小さなサイズの服を着ているし。 「いいよいいよー!」 それに対して、チンピラ風の若い組員が声をかける。いかにも軽い感じで、少し嫌悪を覚えるきなこだが、その反応に気を良くして近づいてみせる。 そこで、物音に驚いたふりをする。 「きゃっ!」 そのまま、男の一人に寄りかかるのである。胸をむぎゅっと押し付ける形になり、これには男も鼻の下が伸びた! 畳み掛けるように、次はユーフォリアだ。胸を抱えるように寄せて、甘い声を出しながら上目遣いで誘惑を始める。 「お兄さん達~、せっかくだから~、アタシ達と~、良い事しませんか~?」 ゆさゆさと、わざとらしくすいか状のものを揺らしながらアピールする彼女に、皆の視線は釘付けである。 「そうだな。屋上まで案内してもらえると助かる」 「ふふっ、せっかくだから屋上ですね~」 紫仙の落ち着いた言葉と裏腹に、胸元を開いたユーフォリアが甘えた声で誘う。 「……はい、わたくしも是非参加したく思います」 少し恥ずかしげに肩をはだけさせた雪花も加わり、巨乳好きの組員たちは屋上まで誘われていった。 ●サラシは貧乳といえるのか? 三階に飛び込んだレイラインと節。奇しくもいわゆるロリババアな二人は、ちょっと驚いた。 というのも、若い組員とそれなりにおじさんな組員たちは小さい子が表紙の雑誌を見ていたからである。 (逆に安心するよね) 七はそう思いつつ、サラシの具合を確かめる。このサラシがバレれば、元々ストンな節はともかく、バインバインなそれがバレて一巻の終わりだ。 (それにしても、うーん、誘惑……? どうやったら良いかよく分からないから、そのあたりは二人に任せるよ) 本で得た知識があるものの、あまり理解できなかった七はレイラインたちを眼鏡越しに覗く。彼女たちの動きを参考にしようということだ。 ということでレイラインを見てみるが、こちらは苦戦をしていた。 「ふふ♪ わらわ達とイイ事しないかえ? 開放感が欲しいし…屋上へ行こうではないか」 と、趣味でないことをやっているものの、バランスがおかしいのが見て取れるからか、それとも貧乳好きの男たちの眼が鋭いのか、険しい顔をしている。 彼らの視線は七にも突き刺さっており、何か怪しまれているのを感じた。 なのでぎこちなく笑いながら、節に目線を送る。なんとかしてくれ、という意味だ。 すると、節は組員たちの目をじっと見ながら動き出す。 まず、ない胸を張る。すると、男たちの視線は一気にそちらへと向けられた。 (伊達に年はとっていない、小さい胸の魅せ方なぞよう知っとるわい) くすっと笑いながら、表情から好みを読み取ってころころと仕草を変えていく。 「さあ、屋上へ来りゃれ」 そして節はあざとい仕草で誘うようにして、手招きをした。 「はい……。行きます……」 すると、組員たちはゆっくりと立ち上がり……節に付いていくのであった。 「……すごい」 「なんじゃあそりゃあー!」 七は感心し、レイラインはちょっと拗ねて頬をふくらませた。 ●そういう趣味もあるらしいね 四階には、組の中でも一番強い組長がいた。しかし、その組長の趣味というのが若干問題があって……。 「おぬしが座黒組の組長でござる? ふむ……噂に聞くいい男でござるな。わざわざ出向いたかいがあったでござる」 その趣味に合わせての作戦その一、まずは相手を褒める。この時点で嫌がっている虎鐵は、若干目をそらす。 「せ、拙者は……。き、鬼蔭虎鐵というものでござる……」 その二、抱きしめて耳元で自己紹介。まったく抵抗しない組長は、喜んでハグを返した。 「大切な話しがあるでござる…一緒に屋上に来てくれないでござるか?」 そして、屋上に誘いながらゆっくりと離れる。この一連の流れの中で、プルプルと震える虎鐵は、色んなものが崩れ落ちていくのを感じた。 「……あれ?」 しかし、ゆっくりと去っていっても組長は付いてこない。なぜ? ホワイ? と虎鐵は振り返る。 すると……。 「ああ、いいわぁ……いいわぁ……」 クネクネしていた。 それによって脱力した虎鐵に変わって、怒声がエレベーターの方から聞こえてきた。 「小せェビルだなァ、喧嘩するにゃ狭すぎるぜ。……なにしに来たって? カチコミに決まってんだろ」 声の主は甚之助だ。 「やんのかコラ! アッコラッ!」 と、先ほどの口調からは想像できないような返しをした組長は、声の主である甚之助を追いかけ始めた。もちろん武器を手にとって、虎鐵にウインクをしてから。 甚之助はそのまま、AFで味方と連絡を取りながら屋上へと駆け上がる。組長もそれに続く。 一人残された虎鐵は……疲れた顔で屋上に向かうのであった。 ●いろんな想いを込めて さて、戦いは屋上で始まっていた。大小の胸に釣られた組員たちは不意打ち気味に一斉攻撃され、挑発されて登ってきた組長は甚之助とガチンコでやりあっている。 「喧嘩だ喧嘩だァ!」 豪快にギルティドライブを組長に叩きつけて、甚之助は自らの美学を体現する。 「すまないが茶番はここで終わりでござる! 拙者ホモじゃないでござるから!」 「なっ!?」 そして、追ってきた虎鐵がギガクラッシュを放つことで更に大きなダメージを与えていた。別のことでダメージを受けてる気もするが。 「ちくしょう! やっちまえ!」 泣いている組長の号令が屋上に響き渡り、ユーフォリアのソードエアリアルや七のブラッドエンドデッドをまともに受けて弱っていた団員たちも奮起する。 「ううっ、騙してごめんなさ~い!」 スターライトシュートの雨の中、きなこは必死に聖神の息吹で味方の回復を優先していくが……。 「耐久力に定評のあるきなこさんなのに~!」 猛攻に小さなサイズの服が破れて大きな胸が露出しかけ、更に大きなダメージをまともに受けて倒れてしまう。フェイトを使って立ち上がったことで、胸を上手く隠すことには成功したが。 「何じゃ、正面から戦う度胸もないのかえ。肝っ玉も……アレも小さいんじゃないかのー?」 後衛に攻撃が向くのを危惧したアッパーユアハートによって挑発をしていく。すると、怒った貧乳派が動き出した! 「煩い駄乳め!」 「な、なんじゃと!?」 そして、胸元に飛んでくる幾つもの銃弾。スターライトシュートの一撃は、レイラインを倒すには至らなかったが……。 「ぎにゃ!?」 サラシを破けさせて、巨乳を夜の屋上に開放させる。レイラインは涙目になりながらも、なんとか腕で隠すも色々遅かった。 「やはり!」 貧乳派は予想が当たったことにガッツポーズ。巨乳派もガッツポーズ。 「お前たちは調子に乗りすぎた。この一言に尽きる。色んな意味でな」 しかし、その隙を狙われたのか、見惚れていた巨乳派の一人が紫仙の魔氷拳によって沈む。 「遅かれ早かれ、どこかの組織に潰されるか。徹底的に痛めつけられ支配下に置かれるかしてただろうさ」 その後、もう一人の巨乳派が紫仙の揺れる胸に気を取られている内に大雪崩落を決められて、沈む。 「蝶のように舞い~、蜂のように刺す~とか言いたいですね~」 その一連の流れに勝機を見出したのか、ユーフォリアも多重残幻剣を重ねて巨乳派を撃墜していく。すいかの胸はその激しい動きに釣られて大きく揺れ動き、これに注目した者は次々に倒されたのだ。 「では、そろそろ私も行きます! 相良の者として、あなた達を許しては置けません!」 「わしは支援に回ろう」 そして、節のハイバリアを受け取った雪花はフィンガーバレットを取り出して頷き、火力によって押し切っていく。 「血の海にしてあげるから覚悟してね」 そして、止めとばかりに七は飛び込んでブラッドエンドデッドを放つ。これによって、組員たちはほぼ全滅。 「……あっ」 激しい動きに胸は揺れそうだったが、サラシによって防がれた……かに思えた。しかし、次の瞬間に弾け飛び、七のすごいものは服越しにもよく分かってしまう。 「しかし、屈強な男性が好きって……まあ、良くあること……なのかな?」 残る組長を見ながら、七は眼鏡を光らせる。 「ぬぁぁぁぁん!! もぉぉぉ!!」 その組長は、ちょっとおかしな絶叫を挙げながら武器を構えて、シュヴァルツ・リヒトを放ってきた! 「ちぃっ……! 伊達に後ろでドンと構えてる訳じゃねえってか!」 フェイトを使うところまで追い込まれた甚之助だが、攻撃を受けながらも前進をして、ニヤリと笑う。 「あの世にゃ行ったことあるんでな。帰り道も知ってンのさ」 そのまま振り被り、暴力的なギルティドライブによって組長に膝を付かせる。 「もう、過去を振り向かないって決めたのでござる」 そして、最後に組長に向かって走っていったのは虎鐵だ。その顔には、複雑なものがある。 「そう、もうすべては過去でござる! その汚いのから排除するでござる!!」 力を込めた、全力のギガクラッシュが振り下ろされる。色々な思いを込めて。 その一撃が、勝負を決めた。 結果的にはリベリスタの勝利である。だが、皆の心には大小様々な傷が残ったという。 厳しい戦いだった。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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