●氷の刃 それは、水を凍らせて作られた武器であり、氷でありながら刀であった。そして、美しかったのだ。 だから、その美しい刃に魅せられたものが居たのも当然といえよう。 「なんという美しさ……」 その者がフィクサードであったのが、不幸の始まりと言えるだろう。この男――デニスはこの刃を自らの物にして、血を見せてやりたいと思ってしまったのだ。 「抜けば玉散る氷の刃ということか」 端的に言えば、デニスは狂っていた。殺人鬼であり、人の命をなんとも思わぬ悪党で狂人。腕もたち、暗殺者として裏社会で活躍してきた人物だ。 とはいえ、狂人にありがちなことなのだが、彼は自分なりのルールを持っていた。 自分が気を向いた相手だけしか斬らない。 というものである。これだけ聞けば、武人然とした人物像を想像してしまうこともあるだろうが、もう一度言う。この男は狂っている。 気が向けば、どんな者でも殺そうとするのだ。 だから、この自然の中から生まれた名刀を見た時、デニスは思ったのだ。 「誰でもいいから、斬りたい」 思わず口にしてしまったその言葉を言い終わると、彼は狂ったように笑った。笑いながら、氷の刃を取り出し振るう。 すると、どうしたっことか。周囲の空間が凍りついてしまったではないか。 つまり。この刃はアーティファクトだったのである。 ●氷の剣士 モニターに映る陣羽織を着た時代錯誤な剣士は、氷の剣で人を殺めていた。それに何か意味があるわけではない、ただ殺したいから殺しているだけだ。 「この氷の剣はアーティファクトの一種ね。だから溶けることもないし、簡単に折れることもないみたい」 その異常行為を冷めた目で見ながら、『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)は集まったリベリスタたちに向かって言う。モニターの中で淡々と殺人を繰り返す男のように、あくまでも冷静に乃亜は解説を続けるのだ。 「男の名前はデニス。フィクサードで、暗殺家業みたい。腕は立つみたいだけど、見ての通り狂人ね。恐らく説得は不可能よ」 両手を広げてお手上げを表現した乃亜は、机の上に置いてある資料を目で指した。 「アーティファクトの詳細よ。氷の剣で形状的には大剣……ということは見た通りなのだけど、この剣は冷気を操る力があるらしいのよ」 資料を見れば、複雑な神秘の計算式が書かれていた。要約すれば辺りの温度を一気に下げることができるらしい。 「しかも、厄介なことにこのアーティファクトの力を引き出してるみたいなのよ。この男」 周囲の水蒸気を固めることによって氷の力を纏い、神秘の力を載せた一撃を放つ技や、吹雪を発生させる技を会得しているという。 「すべての攻撃が氷結の力を得ているわ。真夏だけど、凍らされないように気をつけてね」 胸の下で腕を組んで、その豊満な胸を強調しつつ乃亜は警告をした。顔は真剣なので、胸を動かしたのは無意識だろう……という閑話休題。 ともかく、心配そうにリベリスタたちの瞳を覗きこむ乃亜の意志を汲んで、リベリスタたちは動き出した。 打倒、氷の剣士だ。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年08月17日(土)22:18 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●殺したいほどに美しき刃 今回の舞台は、いわゆる閑静な住宅街である。何か用事でもなければ、特に大して目も惹かれず通りすぎてしまいそうな……。 しかし、そんな住宅街に殺人鬼は現れてしまった。しかも、その殺人鬼は強く、狂っていた。 「さてと、始めましょうかね」 だからこそ、まずは強結界を使っていく。使ったのは、『てるてる坊主』焦燥院 ”Buddha” フツ(BNE001054)だ。彼はこれから始まる戦いに一般人を巻き込まないよう、映画撮影のふりをしながら戦おうとしている。 「どうだ? スタイリッシュだろう?」 題材はスタイリッシュ異能アクション。普段から戦闘着にしている袈裟を着ているのも、敵が陣羽織だという情報を聞いているからだ。 持っている槍も、氷の力が宿っているため、フツとデニスは雰囲気的に似た者同士と言えるだろう。ヘアスタイルはあまり似てないが。 「どちらがよりCOOLか勝負!」 もちろん、戦うからには真剣だ。たとえ映画の撮影だと言い張っても、命を賭けた戦いには変わりない。……野次馬を近寄らせないためにも、フツは全力を決意している。 「……グルルル」 一方で、同じく映画の撮影を装うために薄手のコートを着ているルー・ガルー(BNE003931)は、不服の表情を隠さないでいた。野性味があふれる唸り声を小さく聞こえないように挙げて、今にもコートに手をかけたいという顔だ。 というのも、このコートというやつはルーにとっては邪魔でしかないものだ。いつも開放的で、無頓着に裸同然で過ごすルーには、異物としか認識できないのだろう。とはいえ、そのセクシーな体をコートで包んでいるのだから、十分人目を引きそうなものなのだが……。 「イヤイヤ……」 でも、作戦は作戦だ。首を振って、ルーは借りてきた猫のようにおとなしくなる。 今は耐えるところだと、仲間の動きから感じているのだ。 「よいしょ……っと」 そして、一般人が来られないように、用意した立ち入り禁止の看板を設置しているのは那由多こと、『残念な』山田・珍粘(BNE002078)である。作業が終わったら腰を叩き、額の汗を拭いている姿はどこか作業員を思わせる仕草で、ドレスの美少女であるにも関わらずどこか残念であった。しかも、ドレスだから汗が吹き出ている。 「まるで新しい玩具を手にした子供の様。とても微笑ましいです……。その顔が絶望に沈むのを見れるかと思うと。……くすくす」 汗をドレスの袖で拭きつつも、口元を手で隠しつつ敵を笑うことも珍粘は忘れない。クスクスといった笑いも付いている。 その脚はアウトドア用の安全靴が装備されており、慎重な性格を思わせる。 「うんしょ……。よいしょ……」 そんな珍粘と同じく、通行止めの看板を設置しているのは『ルーンジェイド』言乃葉・遠子(BNE001069)である。普段着のセーラー服に三つ編み、それに眼鏡と文庫本。地味めの格好ではあるが、典型的な内気女子高生を連想させるその姿は、まるで物語の中から出てきたような姿で、ある意味では映画の撮影を言い張るのに相応しいともいえよう。 「大自然が生み出した氷の剣……まるで物語の中のお話みたい……」 看板の設置が一息ついたので、眼鏡を直しながら今回のアーティファクトについて遠子は思う。お気に入りの文庫本に目をやって、まるで自分が童話や小説の世界から飛び出たような感覚を覚えた。 「手にしたのが人を殺す事を厭わない狂人でさえなければ……」 しかし、その後に自分がリベリスタであることを改めて確認する。遠子が鞄から取り出した資料には、倒さなければいけない狂人が書かれていたのだ。 「冷気を操る溶ける事のない氷の剣、ね――」 物語の中から出てきたと言えば、青い瞳と青と黒を基調としたゴスロリに身を包んだ人形のような少女……『運命狂』宵咲 氷璃(BNE002401)は、腰を掛けて黒の日傘をさしていた。 「私も沙織に溶けない魔法をかけられているけれど。その剣、持ち帰って詳しく解析してみたいものだわ」 傘を何度かくるりと回してから、氷璃は立ち上がってくすりと笑う。アーティファクトへの興味が湧いたのだ。 「殺してでも、奪い取りたいわね」 あくまでも冷淡に、物騒な言葉を吐いて空を飛んでいた式神から報告を受け取る。窓や室外機に注意し、被害が出なさそうな区画を調査していたのだ。 安全な戦場へ導き、一般人の被害をできるだけ減らそうという氷璃なりの方法である。 「氷で作られた剣のアーティファクトですか……」 映画撮影と聞いて、自分センスでかっこ良さそうなコーデを試しているのは『メガメガネ』イスタルテ・セイジ(BNE002937)である。烏天狗をモデルにして、それなりに格好がついた山伏風の衣装であるが、子供のように唇に指を咥えている姿で台無し感が漂っているのは一目瞭然だ。 「なんだか、殺してでも奪い取りたい人が多いような気がします、やーん」 それから、手を頬においてくねくねと回るイスタルテ。なんだか奇妙な動きなので、周りのリベリスタたちはそんなイスタルテから少し距離をおいた。 「メガネも曇りなし! さあ、いっぱい殺して奪い取りますよー!」 「あの剣を見ていると。何故か殺してでも奪い取りたくなりますね……。これも剣の魔力なんでしょうか。不思議ですね」 しかも珍粘と一緒に物騒なことを言っているので、大丈夫かなと思いたくなる。 「白い……天狗ですか?」 そこで、ツッコミに回ったのはメガネ繋がりの遠子である。少し自信がなさそうに、遠慮がちにつぶやいたそれに、イスタルテは驚き。 「え? 金髪で白い鴉天狗はいない? え、ええと、正義の白鴉天狗っていう事でっ! アメリカの映画だと、正義の白ニンジャとか出てきますし!」 額から汗を流しながら、ごまかした。 「よく分からないけどもここは一つ、仲間に倣いまして。……殺してでも、奪い取る」 アーティファクトに対してはしゃいでいるように見える氷璃やイスタルテを眺めて、くすりと笑っているのは『ファントムアップリカート』須賀 義衛郎(BNE000465)である。 そんなゲームがあったような気もする、と思いつつも、事前に入手した航空写真を氷璃を渡す義衛郎であった。少しは戦場選びの助けになればいいと考えての行動である。 それが終わったら自分の格好を改めて確認し、これならスタイリッシュな映画らしいなと義衛郎は思う。特に鞘に収まった二本の刀が良い感じ。 「さて、そろそろ来ますかね」 そして、水平線の向こう側を眺める。眺めた道の先からやって来たのは、大型トラックだ。しかも、ただのトラックではない、大型デコレーショントラック龍虎丸である。 「運転手は運転がお仕事ぉ。さぁて、暴れさせてもらうとするかぁ」 と言って、大型トラックを運転しながらやって来たのは『外道龍』遠野 御龍(BNE000865)である。 立ち入り禁止の看板と合わせて、道路に駐車をし、ひと目を遮る障害物として置いたのである。 「氷の剣とはおもぴろいねぇー。剣は人を選ぶんだよ」 勢い良くトラックから飛び出して、御龍はタバコを咥えて戦う準備を始める。その衣装はいつもの巫女服であるが、これも映画っぽい格好といえば格好である。 「神秘攻撃とはちと相性が悪いがそれも一興。存分に戦って(やって)闘って(やって)殺って(やって)やる。戦いこそが全てよ」 そして、御龍は獣化した目を輝かせ、同じく獣化した歯を見せて大きく笑う。 強敵と全力でやり合う。それは、御龍にとっても喜ばしいことである。今回戦う狂人と何が違うかといえば、御龍はリベリスタである。だから、 「おいでなすって、おいでなすって」 強い邪気と気配を感じて、龍鱗の刺青を見せつけるようにして巫女服をはだけさせた。それは、彼女なりの戦闘準備なのだろう。 一瞬、冷たい風がリベリスタたちの間を吹き抜ける。 確実に、敵は近い。 「辻斬り、不意打ち、騙し討ち。……どの方法で来るかな?」 身内に対して愛想よく笑っていた義衛郎の表情が、その冷気と邪気を感じて一瞬で変わった。 戦いは、もうすぐ始まる。 ●氷の戦い 戦場を冷気が支配していたい。最初は少し冷える冬の風だったそれは、極寒のブリザードを思わせるような勢いと冷気を持ち、閑静な住宅街を冷蔵庫の中のように変えてしまったのである。 そして、その中心にはアーティファクトの氷の剣と、それを持つ凶悪な表情を浮かべた狂人のフィクサード……デニス。 「おやおや、こんなにもお膳立てをして頂いて。せっかく人を斬りたい気分だったというのに……ぶち壊された気分ですよ」 言葉とは裏腹に、嬉しそうな表情を浮かべているこのデニスという男は、正面からリベリスタに斬りかかって来た。奇襲、不意打ちである。 「そいつはCOOLじゃないな!」 その太刀を受け止めたのは、槍を構えたフツだ。矛先を氷の剣にぶつけて、氷の一撃を防いでみせたのである。 「貴方の運命に幸多からん事を――」 そして攻撃を防いで止まった所に、低空飛行で距離をおいた氷璃の呪氷矢が放たれた。口からは祝福の祝詞を唱えているようでもあるが、ある種の皮肉が込められている。 冷気に包まれたこの戦場に相応しい矢は、呪いの力を持ってデニスを刺すことに成功するが……。 「……ハッハッハ。面白い! 面白いぞ!」 デニスは笑ったまま、刺さった氷の矢を抜かない。それどころか、剣を構え直して次の攻撃を仕掛けてくる! しかも、吹雪を発生させて全周囲を巻き込む攻撃だ。 「ウー、サムイ!」 「誰でも良いなんて節操が無いと思いませんか?」 これには、デニスを包囲をしようとしていたフツや珍粘が巻き込まれ、次に攻撃の準備をしていた御龍と、薄手のコートを脱ぎ捨てて裸同然になったルーが受けてしまった! 退避が遅れたイスタルテも巻き込まれたが、これは義衛郎がかばうことによって被害を抑える。 「義衛郎さん……! これは正義の白鴉天狗ソングです!」 凍り漬けになってダメージを受ける仲間を、イスタルテの天使の歌が癒していく。名付け方はともかく、実際に効果はあるようだ。 「カリ、ヒトリ、チガウ。ツヨイエモノ、レンケイ、タオス」 天使の歌と自己再生によって体力を回復させたルーがデニスに猛スピードで迫る! オーララッシュや魔氷拳を繰り出していく! しかも、その攻撃は仲間の位置を計算して放たれた連続攻撃であり、少しずつ回避がしづらいように追い込んでいく! 「貴方からは強い自己愛を感じますよ。力を振るう自分に酔っている。私と同じです。そんな危険人物は、少ない方が良いですよね?」 そして、同じく天使の歌で回復をし、体を大きく振って氷を弾き飛ばした珍粘がスケフィントンの娘を使って追撃に入る。その口から放たれているのは、強い同族嫌悪。 「氷の刃は無垢なままの方が綺麗だと思うよ……」 「そうだな。いくら美しき刃といえど、これではなまくらだ」 ラッシュからのスケフィントンの娘を受け、バランスを崩したデニスを撃ちぬくように、遠子のピンポイントと義衛郎のソードエアリアルが放たれた! 「……うぐっ!」 ピンポイントとソードエアリアルの一撃はデニスの体も貫通し、吐血させるまでにダメージを与えた。……だが、デニスはまだ笑っており、心底戦いを楽しんでいるようでもあった。 「楽しいなあ……。さあ、もっと死合を続けようか!」 デニスは氷の剣を振りかざし、反撃を開始する! 氷の剣から放たれた吹雪は、再びリベリスタたちを襲った! 「なかなかやるが……まだまだだな我の攻撃は重いぞ」 その攻撃を受け、ダメージを受けながらも御龍は疾風居合斬りを放つ! 当人曰く小手調べのこの一撃は、デニスの体を切り裂き、血を噴出させた。 しかし、御龍の体も凍っていき、体の自由が効かないことを感じ始める。 「いいねぇこの身が焦がれるような焦燥感。殺るか殺られるかの緊張感。これだっ! この感じ! 全身の血が沸騰したかのようなハイテンション! アドレナリンどっぱどぱだぜくくく……」 だが、その氷すら吹き飛ばしてしまいそうなぐらい熱く燃え上がってきた御龍は止まらない。 蓄積したダメージによって膝が付きそうになっても、フェイトの力で立ち上がる! 「我の剣がやれと教えてくれる。吼えろ! 我が破砕刀! 狼の牙の如く!」 凍ったままのタバコを咥え直し、御龍は剣を構える! 戦いはまだこれからだ! ●氷の終焉 デニスが吹雪を放った瞬間に、一人の一般人が紛れ込んでいたことをに気付いいたのはフツだ。 吹き荒ぶ吹雪をその身に受けながらも、涼しい顔をして一般人をかばってみせた。 「おっと、すいません。お客さんの服を濡らしてしまうわけにはいかないですからね。この吹雪のシーン、結構長く続くんで、もうちょい離れててもらっていいでしょうか。すいませんね」 手の一部は凍り始めていたが、イスタルテが気を利かせてブレイクフィアーを使ったため、事なきを得た。 「ごめんなさいねー」 と、くねくねしながら言う烏天狗は不気味ではあったが。 「さ、こっちに来てください。今からシーンはクライマックスですから! あ、サインいります?」 そして、その一般人を連れてフツは避難していく。 その一方で、デニスは一気に加速して一般人に向け刃を振るおうとする! 「デニス、ウゴキ、ハヤイ。ケド……」 その刃を、自らの身体を使ってルーが受け止める! 流石に痛いのか、苦悶の表情を浮かべながらも体に刺さった刃を掴んでその動きを封じてみせた! その隙に、一般人は戦場から去っていく。その姿を見送ってから、ルーはにやりと笑い。 「ケド、ルー、ツカンダ、デニス、ハヤクウゴケル?」 フェイトの力も使いながら、体に食い込んだ氷の刃を掴み続ける。 「命は重くて儚い物ですから。大事に使い潰さないと、貴方に軽々しく奪わせる訳にいかないんですよ」 そして、その動きを封じられたところに珍粘はペインキラーを叩き込む! 珍粘も腕を凍らせているが、それでも気合いでその一撃を放ったのである。 「力を……!」 インスタントチャージを使い、遠子は隣の義衛郎に向かって祈りを届ける。メガネの中の瞳は翡翠のような輝きを見せており、真摯な力を義衛郎は感じた。 そして、インスタントチャージを受けた義衛郎は剣を構えて突撃し、グラスフォッグを放った! 「鍛錬を積み研鑽を重ね、自身を剣と為せばアーティファクトに頼らずとも、刻さえ凍らせられるんだよ」 そのグラスフォッグの一撃で、デニスは凍り始める! 氷像へと変わっていくデニスであったが、そこに追撃の一撃……御龍のデッドオアアライブがいく! 「吹き飛んじまいな!」 御龍の全身の力を込めたデッドオアアライブは、デニスを吹き飛ばす! 「うっぐ……。な、何をする貴様ら!」 それでも、デニスは立ち上がるが……そんなデニスの前に影が一つ。氷の弓を持つ氷璃だ。 「貴方の氷の剣と私の氷の弓矢。より美しく、より優れているのはどちらかしら?」 咄嗟にデニスは氷の剣を構えて防御。対して、氷璃は弓を構える。呪氷矢の構えだ。 「この一撃で決めましょう。勿論、勝つのは私だけれど」 放たれた呪氷矢は、氷の剣ごと、デニスの体を貫く! 「その美しい刀身を人々の血で穢した罪を償いなさい」 貫かれ、砕かれたアーティファクトの欠片がダイヤモンドダストとなって戦場を彩り、そんな戦場の中で勝利の宣言が響いた。 アーティファクトは砕け、デニスは敗れたのだ。 リベリスタたちの勝利である。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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