●おぞましく食らう幼虫 ジュルジュルジュル―― 暗闇の路地裏でナニかが這いずり回っている。緑色の液体をまき散らしながら、執拗に口を大きくあけてあるものを貪り食らう。 会社帰りのOLが異変に気がついて路地に回った。いつもは通らない道だったが、残業で遅くなってしまい、近道をすることになった。 そこは昼間でも薄暗くて気味の悪い場所として知られていた。近くには潰れた古い植物園が建っている。そこで最近奇妙な噂を耳にした。 温室に人の形をした巨大なイモムシが巣を作っている。 そんな噂を耳にしたからだろうか―― OLはその気配に気がついてそれ以上前に進めなくなった。何かが近づいてくる音が暗闇の向こうから聞こえてくる。 ズルッ、ズルッ、ズルッ ちょうど外灯の光に照らし出されてそれは現れた。 巨大なイモムシが這っていた。裸の人間だった。手足がなくて、ブクブクに身体が大きく太っている。液体を口から吐き出しながら迫ってきた。大きく裂けた口から別の人間の足が食み出している。女のハイヒールを履いていた。イモムシは、ジュルジュルと女の足をムシャブリ続ける。 一瞬、目が合った。 のっぺりとした男の顔だった。年は五十代くらいだろうか。頭皮がすでに禿げかかっている。人間らしい表情は一切なかった。虚ろな白目をこちらに向ける。OLは今度の標的が自分であることに気が付き、逃げようとした。だが、あまりの恐怖で身体が言うことをきかない。 イモムシ男は、すばやく動くとOLに飛びかかった。 グチャ、グチャ、グチャ 暗闇に奇妙な咀嚼音が響いている。やがて、何事もなかったかのように夜が明ける。そこにはもう化け物の姿はなかった。 辺りには緑色のネバネバシした液体と女の赤いハイヒールだけが残されていた。 ●見捨てられた恨み 「S町の今は潰れた植物園にE・フォースとノーフェイスが出る」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、集まったリベリスタたちに向かって端的に情報を伝えた。さすがの彼女も今回はどこか表情が硬い。 予期されたその醜悪な情景に気分が悪いのだろう。とはいってもまだ少女だ。それも無理なからぬことかもしれない。 もともとイモムシ男は、事故で手足を失ったサラリーマンだった。以前とは異なるその姿形に愛する家族や親戚に見捨てられてしまった。誰も見舞いに訪れなくなって男は、晩年彼らに怨念を募らせたという。 そのとき、たまたま病院の外で見つけた蝶の幼虫を見た。イモムシですら自分の意思でどこにでも行ける。せめて自分もイモムシのように自由に動き回りたいと思った。そのことがきっかけで死んだあと怨念がイモムシの形にエリューション化してしまった。 「イモムシ男は、夜に帰宅する若い女性を主食にしている。手足がない分、食欲と性欲が異常に発達しているわ。ちなみにノーフェイスの管理人が数人いて、イモムシ男たちと共闘して戦ってくる。現場にはこれまでに襲われたOLや女学生たちが人質として存在するわ。これ以上犠牲が増えないように――この気持ち悪い奴らを殺してきて」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:凸一 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年07月27日(土)23:17 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●芋虫と寵愛を失った貌無し共 夜の荒れた植物園は異様な雰囲気に呑み込まれていた。古い柵の割れ目から雑草の蔓が伸びてきて辺りを覆い尽くしている。まるで森に囲まれた廃墟のようだった。 この奥に囚われた人質たちとイモムシ男たちが潜んでいる。早くしないと女性たちの命が危なかった。表門に駆けつけたリベリスタ達も息を呑んで外壁を睨む。 「さてはてやたらと厄介な相手。皆殺しならもっと楽デスノニ。ともあれ、なんとかしないといけないデスネ。駆除するものは駆除、残すものは残す。間引きのようなものデスネ。植物園だけに害虫駆除というやつデスネ。アハ」 『飛常識』歪崎 行方(BNE001422)が両手に持った肉切り包丁をくるくると回しながら不敵な笑みを浮かべる。すでにいつでも殺す準備はできていた。 「怨念残してくたばった元凶はもういない。此処にいるのは残り滓から湧いた芋虫と寵愛を失って死に損なった貌無し共の群れ。滑稽だよねぇ、自由を望んで、この世に縛られるなんてさ! あはははははっ!!」 『断罪狂』宵咲 灯璃(BNE004317)も行方と一緒に高らかに声をあげた。二人とも息が合っていた。灯璃は自分も昔同じように手足を失ったことがあった。そのことは今でも忘れないが、だからといって敵に同情する気は全くない。 「い、いもむしさんっ……! しかも人食いっ。虫さんは大嫌いなのですぅっ! 一般人の皆様をお助けして……早く帰りたいです」 『ODD EYE LOVERS』二階堂 櫻子(BNE000438)は、少し涙目になっていた。二つに裂けた大きな黒い尻尾が小刻みにぷるぷる震えている。 「エリューションという奴はことごとく厄介だな。たかだか人の思いにすら反応して増えるんだから。おまけにノーフェイス化した元革醒者まで居ると来た。面倒だが倒せない相手ではない、さっさと終わらせて一緒に帰るとしよう」 『アウィスラパクス』天城・櫻霞(BNE000469)は、「心配するな」と櫻子の頭にぽんと手を置いた。その瞬間、櫻子の尻尾がぴくんと跳ねあがる。次第に櫻子の尻尾の震えが治まっていく。櫻霞は櫻子が安心したのを見て再び前を向いた。 「イモムシにも劣る自分に絶望して、まだイモムシの方が、って思った結果がこれなんだね……あまりに哀し過ぎるね……」 『メイガス』ウェスティア・ウォルカニス(BNE000360)はイモムシになってしまった男たちのことを考えて少し俯いた。 「一昔前なら、勲章でも下さったようですけれど。本人にとっては何にもならないでしょう。それでも、苦しみ、憎しみから解き放つことはできる。そう信じるのは、私の勝手でしかありませんが――」 『痛みを分かち合う者』街多米 生佐目(BNE004013)も、相手の苦しみを思い遣ってそっと目を閉じた。この手で倒すことでせめてもの慰めとしたい。 「情は存じませぬが、運命の加護を喪った今も、何を未練にこの世に留まり、何を『管理』すると云うのか。秩序を維持するアークのリベリスタとして、貴殿らの存在は決して看過出来ぬもの。……全力を以って排除させて頂きますぞ」 『ヴリルの魔導師』レオポルト・フォン・ミュンヒハウゼン(BNE004096)はぐっと拳を握りしめて闇の向こうに吠えた。背中を張って気迫を漲らせる。 「おうあー? いきいさんで仕事に飛び込んできたもののボクにはまだ早かったみたいだねぇ。いやいや、できることあるある」 今回が初仕事の『2-A』夜々猪野 宵(BNE004610)はこれから戦う敵の強さに対して少し不安に思っていた。あまり考えるのは得意ではない。こうなったら自分に出来る範囲で精一杯戦おうと覚悟を決めて大太刀を握りしめた。 ●腐敗した集団の害虫駆除 「さあ始めるデスヨ。醜い姿と醜い心根と、プライドの欠片も感じない腐敗した集団の駆除を――」 行方が門から中に駆け抜けた。すぐに透視を使って相手が奇襲をかけてこないか警戒する。行方の後から続々とリベリスタ達が雪崩こんできた。 生佐目がまず視界を確保するために暗黒で植物たちを薙ぎ払う。つづいて灯璃が飛び回りながら逃走経路の確認と優れた耳と鼻で辺りの警戒をした。 辺りは植物の密林に囲まれていた。いつどこから襲ってくるかわからない。ウェスティアも早速飛びながら敵の探索を行う。集音装置と熱感知をフルに活用してすぐ傍に隠れているであろう敵の情報を探す。 「あの木は幻影だな。気をつけろ、あの後ろは怪しい」 櫻霞が見透かしていち早く仲間に伝えた。ウェスティアもすぐにその近くを警戒して早速熱感知でもって調べてみる。 「右側の木の後ろに大量に敵が潜んでるよ! みんな気をつけて」 ウェスティアが仲間に向かって叫んだ。 そのとき木の後ろから操られた女性たちが現れた。虚ろな瞳をした女性たちは恐れもせずにリベリスタ達に向かってくる。 口を大きく広げてまさに飛びかかってくる姿勢を見せた。もちろん彼女たちは卵を生みつけられて操られているだけの存在だ。うかつに攻撃できない。 「ちょっと動かないでくれマスカ。動くと斬っちゃいマスヨ」 行方が真っ先に人質に飛びかかった。すぐに女性たちは力で抑えられて抵抗ができなくなる。レオポルトもイモムシ男がいる物影に近づかないように注意しながら仲間に指示した。後ろに隠れていた宵がタイミング良く出る。 レオポルトの指示に従いながら宵は人質を必死に抑えた。 「ささ、まずは此処から離れて、ね」 宵はやさしく相手に話しかけるが、暴れ出してなかなか言うことを聞かない。しかたなく手刀で首筋を狙った。苦しげに声をあげてようやく気絶する。 敵がこないうちに背負ってこちらに引きずった。 「二階堂さん! お願い致します!」 レオポルトが十分に人質たちを引き付けたと判断して叫んだ。櫻子が確保した女性たちを癒しの息吹で優しく包み込んだ。 「さあ、急いで下さいっ……!」 回復を施された女性たちは一斉に目を覚ました。とつぜんのことで何がどうなっているのかわからない。すぐに生佐目が近づいて、女性たちに助けに来た事、これから外に運ぶ事、おとなしくしていてほしい事を、穏やかな口調で言い含めた。 混乱が起きる前にすぐに塀の外へ人質を避難させる。だが、次の瞬間イモムシ男たちが物陰から一斉に飛び出してきた。 遠距離から緑色の液砲を放ってくる。行方と生佐目が人質の前に立ちはだかって代わりに攻撃を受け止めた。強烈な異臭に思わず生佐目も顔をしかめる。 宵もイモムシ男たちに囲まれた。それでも大太刀を使って敵を威嚇する。 「この人たちは殺させないよ」 人質に攻撃がいかないように奮闘するが、大勢のイモムシの液体を立て続けに食らって宵も倒れてしまう。 だが、なんとか気力を振り絞って立ち上がった。みんなが頑張っているのに新人の自分だけが足を引っ張るわけにはいかない。 「へへ、先輩がたが遠慮なく戦えるようにボクもがんばるでな!」 襲ってきたイモムシ男に噛みつかれながらも宵は歯を食いしばった。 宵は大太刀でイモムシ男を薙ぎ払いながらついに人質をその隙に逃がした。 生佐目と行方も頑張って人質が逃げる隙を作る。 「今のうちにはやく人質たちを……!」 生佐目の言葉にレオポルトが頷いた。塀の外に誘導しながら表に止めてあった愛車のゲレンデヴァーゲンに向かって連れ出す。 「もう大丈夫ですぞ……我々が後処理をする暫しの間、車でお待ち下さい。なあに、すぐに帰って参りますとも」 レオポルトは、女性たちに用意しておいたタオルケットを渡してすぐに植物園へ戻り、仲間と合流した。 「……委細滞り無く。後は彼奴らを斃すのみで御座います!」 ●捕食者としての侮り 「我々の植物園に無断で入り込みましたね?」 その時だった。イモムシ男たちの後ろからノーフェイスの管理人たちが一斉に三方から挟み打ちするように飛びかかってきた。 「危ない! 奴らが襲ってくる!」 ウェスティアが危険を察知して仲間にいち早く情報を伝える。同時に葬操曲・黒で敵の呪縛を狙って攻撃した。不意を突かれたノーフェイスたちは攻撃を食らって動揺する。それに素早く反応した灯璃が前に躍り出て対応に向かった。 「あんたの相手は灯璃だよ。どんだけあの子たちに執着していたか、わからないけどさ、もう手遅れだよ。みんな灯璃たちが玩具を取りあげちゃったから!」 リーガルブレードで反撃しようしたところを灯璃は間一髪の所で交す。代わりに無防備に見せた背中に向かって1$シュートを放った。多少の反射ダメージを食らいながらも灯璃は容赦のない攻撃で羽賀を狙い続けた。 「ぐふぁっ! 俺達をこけにするなよっ!」 羽賀は激しい攻撃を受け続けながらも必死になって耐え抜く。羽賀はファントムレイザーを放って灯璃に反撃を食らわす。 灯璃も一人では抑えきれなくなっていた。消耗しながら攻撃を続けているうちに回りをイモムシ男たちでいつの間にか囲まれていた。 「雑草は間引き間引きデスヨ!」 行方が肉切り包丁を振りまわしながら灯璃を援護する。イモムシ男たちは攻撃の機会を摘み取られていったん後退した。 行方はつづいてハードブレイクで羽賀にかかった加護を破壊する。ようやく隙ができた相手に灯璃はハニーコムガトリングを叩きこんだ。 「ぐあああああああ――――」 ついに羽賀は灯璃の攻撃に地面に突っ伏した。 「羽賀さん! なんてことを」 助けに行こうとしていた田奈は目の前でレオポルトと生佐目に立ちはだかれて身動きが取れなくなっていた。 「次は貴方の番ですよ」 生佐目がスケフィントンの娘で先制攻撃を放つ。田奈は加護をブレイクされて逃げようとしたが背後にはレオポルトがいた。何とかジャッジメントレイでレオポルトを攻撃してその隙にリベリスタから離れる。 傷を負ったレオポルトたちに櫻子が急いで駆けつけた。 「痛みを癒し、その枷を外しましょう!」 櫻子の回復で味方の士気があがった。その櫻子を倒すために田奈は思考を読んで先回りしようとするが、ジャミングで逆に妨害されてしまう。 「此方の思考を読もうなど……させませんわ」 それでもなりふり構わず田奈は櫻子に攻撃を繰り出そうと攻めに入る。 だが、生佐目はもちろんそんなことをさせるつもりはなかった。 「この一撃の痛み、あなたの苦痛の一分一厘にもならないでしょう。それでも、感じて浸らせて欲しい――一寸一分でも貴方の痛苦を知りたい」 生佐目は迫った。相手の痛みを分かち合う。 それが自分の与えられた使命だと言わんばかりに。 生佐目は禍々しい呪いを帯びた剣を振りかざす。田奈が斬られて逃げようと背を向けようとした。そこにレオポルトが次は逃がさぬと敵を待ちかまえていた。 「単なる捕食対象として侮った事が……貴殿らの敗因です!!」 一気に跳躍したレオポルトは相手の懐に向かって飛び込んだ。 身体を捻りながら拳を前に突き出す。立て続けに四色の光を練りあげると、魔曲を奏でた虹の濁流を田奈に容赦なく放った。 「ぎゃあああああ――――」 田奈はレオポルトの激しい攻撃になすすべもなく倒れた。 ●不味そうなミンチ 「よそ見をしていると痛い目にあうぜ」 長谷部が櫻子に襲い掛かってきた。剣を振り上げて真っ直ぐに突っ込んでくる。櫻子はイモムシ男たちに囲まれていた。長谷部の攻撃を避けるのは不可能だ。 もう間に合わない。誰もがそう思った時だった。 櫻霞が横から大きな手を伸ばした。 その瞬間、櫻霞が櫻子の身体を抱きかかえていた。その背中に向かって長谷部のリーガルブレードが容赦なく叩きこまれる。 「ぐふうっ!!」 櫻霞は櫻子の身体を奪いようにして地面に転がる。背中を斬られながらも櫻霞は歯を食いしばって最期まで手を離さなかった。 「人の物を狙うとはいい度胸だ……なんてな?」 冗談を言おうとして櫻霞は失敗した。苦しくて顔が強張ってしまう。 「櫻霞様! 背中が……」 だが、深手を負って櫻霞は背中を痛めていた。すぐに櫻子が回復を施す。ようやく櫻霞も痛みに顰めた表情が和らいだ。 「この戦いでの要はお前だ、不安かもしれんが護りは任せろ」 櫻霞は櫻子に向かって真剣な顔を向けた。心配で目元が潤んでいた櫻子の肩を掴んで励ました。櫻子も上目遣いでうなずく。櫻霞はすぐに立ち上がる。大きな背中に櫻子を隠して絶対に後ろには攻撃をさせないという構えを見せた。大事なものを狙われて櫻霞は怒っていた。絶対に容赦はしない。 「加護なんざさせると思うか? 邪魔だ、諸共引き裂け」 櫻霞は狙いを澄ましてピアッシングシュートを放つ。振り向きざまに放たれた攻撃に長谷部は対応しきることができなかった。 「私もやられてるばかりではありませんわ! ぜったいに許しません」 櫻子がトラップネストを使って長谷部を呪縛しにかかる。 「あとは私に任せて!」 ウェスティアが降りてきて葬操曲・黒を上から放つ。足止めを食らって長谷部はその場でもがき苦しんだ。立て続けに攻撃を食らって身体が言うことを聞かなくなった。このままでは次に攻撃を受けたら倒されてしまう。 「つくづくあんた、運がなかったね」 焦りだしたところで今度は灯璃が後ろから迫った。翅を羽ばたかせて一気に迫ったかと思うと、全神経を集中させて長谷部の顔面を狙い撃った。 「ぐああああああああああああ――――」 長谷部がついに倒れてノーフェイスの管理人たちはいなくなった。あとは主を失ったイモムシ男たちがうようよと残っているだけだ。 「さあ大掃除の時間だ。何匹残ってようが関係ない」 櫻霞がハニーコムガトリングをぶっ放してイモムシ男たちを追い込んで行く。それでも激しくイモムシ男たちは抵抗して噛みついてきた。 「なりふり構ってる余裕が無くてな。使えるものは使う、それが何であってもだ」 櫻霞はエナジースティールを使用して回復を試みた。櫻子もすぐにインスタントチャージを使って櫻霞の援護をする。二人の息のあったコンビネーションによって瞬く間にイモムシ男は数を減らして行った。 「そちらは行き止まりデスヨ」 行方が最後に残ったイモムシ男を隅に追い詰める。 「美味しくなさそうなのが残念デス。ミンチにしてやるデスヨ」 行方は不敵な笑みを浮かべて肉切り包丁を高らかと振りかぶった。行き場をなくしたイモムシ男に向かって叩き下ろす。 イモムシ男は断末魔をあげてその場についに動かなくなった。 植物園にエリューションがもう残っていないことを確認したリベリスタ達はほっと一息ついた。すぐにレオポルトは走って人質たちの待つ愛車に向かう。 幸いなことに大きな怪我をしている人質はいない。それでも味方は大分消耗させられていた。敵が手強くて被害がでたが無事に任務を全うできた。 ゲレンデヴァーゲンのエンジンを盛大に噴かせて、ハンドルに手をかけるとすぐにアクセルを踏み込んだ。 バックミラー越しに先ほどまでいた戦場が目に入った。 「後処理は完了致しましたぞ。もうこのような事件は起きて欲しくないですな」 レオポルトは荒れ果てた植物園を見て最後に呟いた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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