●圧迫の力 不法投棄が蔓延る場所があった。 家電製品を始めとして、廃車、建築資材、各種廃材などを誰かが最初に捨てた事、それを切欠に、同じ場所へ次々と廃棄が続けられていく。 そんな場所へと、いつもと同じく廃材を運び込む業者の姿。 だが、彼らはその後、事業所に戻る事は無かった。 何故なら、多量に積みあがった廃材が力を持ち……Eゴーレムと化して、彼らを襲ったのだから。 逃げ損ねた者達が、その目に焼き付けた最後の光景。 それは、数多の廃材が寄せ集まり、人の形を成した事。 廃材の山から立ち上がったその者達は、規則正しく並び、一斉に進み出た事。 圧力に押され、逃げ出した者へ列の後方より、別のゴーレムが突撃、追撃を行ってきた事。 人では対抗できないその存在は、逃げ惑う者達を一人残らず殺害、その亡骸を引き裂き、踏みつけ、棄てられた恨みを晴らすかの如く鮮血を浴びていく。 長年の放置により生じた錆、汚れ、そしてたった今浴びた血液。 全てが交じり合い、やや黒ずんだその赤は、まるで赤銅の様な色だった…… ● 「不法投棄は犯罪よ。で、そうして棄てられた廃材がゴーレムになったの」 集ったリベリスタへ資料を手渡しつつ、真白・イヴが淡々と説明を開始する。 今回、彼女の察知したのはとある不法投棄の現場、そこに出現するゴーレムの駆逐が目的となっている。 「既に犠牲者が出ているわ。次に犠牲者が出るのも時間の問題、だからこそ急いで始末して欲しいの。 皆が行く頃に、不法投棄する人は来ないはずだから、人払いとか考えず戦う事だけに集中して」 出現する敵の数は11。 廃材の山の前に立ち、暫し時間を過ごせば横一列に並び9体のゴーレムが出現。 その後ろへゴーレムが2体立つという形で出現する。 耐久力に秀でた9体、攻撃力と速度が高い反面、やや耐久に難のある2体。 前面に展開、一列に並んだゴーレムが押し込み、崩れたり後退した場所を見つければ、逃すまいと後方から残る2体が突撃、確実に命を狙う。 「並んで、押し込んで、そのまま押し切る。駄目押しの為のゴーレムも居る。 廃棄されてた間に、毒でも篭ったのかしら。全部のゴーレムに、毒とか麻痺とか、色々と面倒な能力が付いてるみたいね。力押しばっかりの相手だけど、油断できないわ」 後衛を狙って進軍ではなく、あくまで立ち塞がるものを押し潰していくスタイル。 長期に渡って蓄積した有害物質を利用しての攻撃など、面倒な能力を保有する。 「分かってるのはこんなところね。ちょっと足場が悪いのと、皆が行く時は霧雨から小雨、って感じの時になるわ。 そこまで悪影響はないと思うけど、一応気にはとめといてね」 そうして情報を伝え終えた後、イヴはリベリスタを送り出すのであった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:プロスト | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年07月14日(日)23:05 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●霧雨の中、見下ろす山は 肌にしっとりと張り付く衣服。 気温の高さに加え、先ほどから降り続く霧雨により湿度は上昇。この地に揃った8人に対し、不愉快な感覚を与えていた。 「ただでさえ環境に悪そうなのに、エリューションときたらもう、どうしようもないわね」 「不法投棄により生まれたE・ゴーレム。棄てられた恨み、あるいは棄てられる前に使っていた人の思いが転化した等、色々な原因が考えられます」 遠目に見えてきた廃棄物の山を見つめつつ、『レーテイア』彩歌・D・ヴェイル(BNE000877) と『イツワリの女神』アルテミス・フォレスタ(BNE004597) が言葉を交わし、その隣にて『』レディ ヘル(BNE004562) が無言で頷く。 「不法投棄された廃材、リサイクルという手段もありますが、あれも中々費用面からすると大変なもの」 「要らなくなった物は捨てられる……しかし、生ものはともあれ、これだけの物を捨てるというのは、いささか今の人類は贅沢が過ぎる気がします」 乱雑に積み上がる廃棄物を前に、『無何有』ジョン・ドー(BNE002836) と『祈りに応じるもの』アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024) が呟く。 廃棄という手段が必要な物品であるが、しかし許されぬ不法投棄。 それ故生まれた今回のエリューションではあるが、一行にとって倒すべき敵である事に変わりはない。 「雨足が弱いので、そこまで影響はないようですね。それと、まだ動き出してはいない様子」 霧雨の中、先に見つけた小鳥とシンクロ。 廃材の山へ放ち、その様子を窺っていた『落ち零れ』赤禰 諭(BNE004571) が戦場の情報を仲間へ伝える。 「了解です。少々射線が通りにくいぐらい、戦い難さはそこまで無いようですね。しかし物には魂が宿る…… 日本では付喪神なんて呼びますが、彼らにとってしても、山奥で人知れず朽ちるというのは嫌なのでしょうか」 「さてね。ちょっと哀れみの類を覚えないでもないが……倒すとなれば、遠慮も容赦もむしろ邪魔ってな。ガンガンいくぜ」 その報告を受け、想定より動きやすいと『変態紳士-紳士=』廿楽 恭弥(BNE004565) の言葉に対し、存分に遠慮なく力を振るうだけだと答える『Spritzenpferd』カルラ・シュトロゼック(BNE003655) 犠牲者の気配が近寄るまで、動き出さないだろうと推測されたその場所へ僅かとなった時、其々が事前の策に沿って布陣を変更。 横一列に広がり圧迫する相手に対し、半円の弧を前面に出し敵との接触点とする。 そして、相手の出方次第にて両翼を変化させ、後衛の射撃で射竦める形を作り上げたリベリスタ。 薄暗い霧雨の中、各々が用意したライトが廃材の山を照らせば、僅かに動く金属片。 戦いの時は、間近に迫っていた…… ●動き出すは圧迫の力 「オラァァァァァ!!」 動き出し、進軍を始めた廃材ゴーレムの一体が大きく態勢を崩し、手に持つ鉄骨を杖として踏み止まる。 廃材の山から起動、認めた敵性存在であるリベリスタに対し、一列に並びつつ歩き出した廃材ゴーレムに対し、接近しながら強化を施していたリベリスタ。 初手に強化というアドバンテージを得、その勢いのまま最前線、半円陣の弧に位置していたカルラが突撃、ゴーレムにその拳を幾度も幾度も叩き込む。 「先ずは中央、ぶつかったところからですね。どれがどれか分からない以上、数を減らしましょう」 「承知しました。回り込むか直進か、見極めつつ行きましょう」 白き靄たる霧雨に、恭弥の放つ黒きオーラが混ざり合う。 その霧に飲まれ、各所を蝕まれるゴーレムにアラストールが輝く十字の光を放ち、その頭部を吹き飛ばす。 「しかし、実際に見てみれば。ゴミがゴミの再生産、恨んでますか? 嘆いてますか? ですが、不細工な再生品、夏休みの工作がまだマシです」 失った頭部を気にせず、再度鉄骨を構えたゴーレムへ諭が侮蔑の篭った言葉を投げる。 その言葉と同時に数多の銃弾がゴーレムに直撃、その射手は彼が初手にて配置した『影人』であり、数的不利、手数の少なさを補う存在。 銃弾の直撃にあわせ、衝撃で体を痙攣するかのように小刻みに動かすゴーレムは、他の射手にとっては格好の餌食となる。 「良かったですね? 今度はきっちりゴミ捨て場直行できそうで」 フッと微笑み、諭も手にした重火器の狙いを定め、その引き金を引く。 銃創を刻みながら、ゴーレムの各部位がバラバラと弾け飛び、人の体を崩していけば、続けざまに飛来するは後衛に位置したアルテミスの弓より放たれる、幾筋もの光芒。 その一つが、崩壊を始めたゴーレムの胸部に命中。 内部より赤錆た汚水をぶちまけ、ガシャリと鈍い音と共に、あるべき姿、廃材へと戻っていた。 「どうやら、本当に考えなしに押し込むだけの様ですね。彩歌様!」 「そうね、完全に力押し。こっちも広がるわ」 ジョンの放つ光の奔流。数本、射線を遮るように立つ木々ごとその光はゴーレムを襲い、構築された部品を落下させる。 そして、その攻勢の合間に彩歌を始めとし、半円の両翼に位置する面々が前進しつつ広がり、緩やかな弧を描く横列布陣へ変更を。 一体目のゴーレムが倒れたと同時に、ゴーレムが見せた動きは接敵している最前線、カルラを集中的に狙うかのように集結する動き。 最外部に位置するゴーレムも距離を詰めるよう、その一点目掛け動き出したのに対し、リベリスタ側もメンバーを前進させる。 これにより、中央、一点を目掛け集結を計ったゴーレムの両翼ではあったが、それぞれ前進したアラストール、彩歌と干戈を交わす。 どう動くか予測不可能な相手だったが、考えられる行動パターンを配慮、最前線と両翼に負担はあるが、最も数を引きつける両翼に耐久の高い面々を配置。 半円中央の二人はそれに次ぐ耐久力のあるメンバーで支える事で、ゴーレムの望む戦況、物量と圧力により押し崩すという形を阻止していたのだ。 「………………」 そして、同刻最前線にて攻撃を受けたカルラを癒すべく、レディの生み出す癒しの微風。 (其々の負担は軽減、流れは優位、だがリカバリーは期待出来ない。早期の撃破が必要だ) リベリスタ達の頭の中へ、直接語りかけるレディ。 後衛からこそ見える、戦場全体の動きを皆へと伝えつつ不測の事態に備えていた。 上手く圧力を逸らしたリベリスタ、対してその圧力を活かしきれないゴーレムとの戦いは、次なる段階へと移って行く。 ●押し込む力と耐え抜く力 「ったく、本当に単純すぎるロジックね。最初が一列、とにかく後は殺到って」 「ですがその分、対策も立てやすい、ですよ」 両翼に位置、殺到し始めた複数のゴーレムと相対する彩歌とアラストール。 それぞれ複数体を相手取る事になってはいたが、それでも想定していたケース故、そこまでの負担は無い。 「纏めて黙っときなさい!」 一気に迫り来るゴーレムの攻撃をサイドステップにて回避。 その回避の勢いをしゃがみこむ形にて殺し、視線を上げれば直線上に映る3体のゴーレム、ならば狙うは貫通属性。 彩歌の指先から放たれたその糸は、視認する事すら困難に、それでいて先端の貫通力は、刺突を目的とした武具の追随を許さぬ貫通力。 命中を確認、腕を下ろした直後、3体のゴーレムは体の各所から汚水を噴出しながら、パーツの一部を失っていた。 「此方も続きます。麻痺と毒、みたいですしね」 同刻、敵の属性を把握するアラストール。 中央にてせめぎ合うゴーレムの攻撃を受け、体に受けた異変をカルラが、そしてそれを見たレディが全員へテレパスにて通知。 鈍化能力が3体、中央にて確認が取れたのなら、此方に存在するのは麻痺と猛毒と自ずと決まる。 ゴーレムとの距離を詰め、力強くアラストールが踏み込めば、泥水が跳ね衣服を汚す。 だが、そんな事に躊躇すること無く彼女はその手に持つ剣を一閃。 眩く輝いたその斬撃は、空中に軌跡を残しつつ眼前のゴーレムを断ち切り、上半身が空中高く舞い上がる。 そして突撃の勢いそのままに、反対の手に持つ鞘を一突き。 別方向から迎撃しようと進み出た、ゴーレムの右脇に鞘は食い込み、捻ると同時に腕が力なくぶら下がっていた。 「ハハッ、廃材の繋ぎあわせだからな。隙間が多いぜ」 「その様ですね。中央のゴーレムは残す形、後衛が出るまでは削りに徹しましょう」 両翼の奮戦に応じ、中央でも奮起するのはカルラとジョン。 ゴーレムが錆と汚水に濡れた廃材を振り下ろし、頭上へ翳した腕で受け止めるも思わず膝を付くカルラ。 続けざまに別のゴーレムが彼女を襲おうとするが、それより先にジョンの放った気糸がゴーレムの腕部を襲い、その隙間へ入り込む。 思わぬ反撃に踏み込みが遅れれば、それはカルラの反撃の機会、ニヤリと哂った彼女は沈み込んだ態勢のまま強引に前進。 同時に生じた幻影と、そこから放たれた剣撃によりゴーレムの体に袈裟懸けに走る傷跡。 ぐらつきながらも倒れず、踏み止まったゴーレムが再度、押し切るべくカルラを狙うもその打撃は側面からの乱入者、恭弥によって阻まれる。 「ご心配なく、私なら大丈夫ですよ」 仲間を庇い被弾、肉が抉れた部位を見せつつ、その手に持った鉄扇を赤く染め、自らへ打撃を加えたゴーレムに反撃の一撃。 金属同士がぶつかる音が響けば、それと同時に徐々に癒える恭弥の傷口。 回復手の不足を補うべく、彼が用いたのは敵よりその生命力を奪い去る力を持つ奪命剣の力であった。 「ああ、無価値と思えば。これは失礼、鴉の餌の価値はありました」 恭弥がカバーに動く際、同時に仲間を支援する諭。 彼の手により放たれた鴉は中央目掛け進軍する、ゴーレムの左肩を射抜けば、そのゴーレムの狙いが諭へ変わる。 押し切れる好機を逃したゴーレムに対し、生じた僅かな隙を逃さず前線へ回復を届けるレディ。 ダメージを上手く分散する事で誰一人倒れる事なく、戦況はリベリスタ優位のまま最終局面へ向かっていく。 ●横陣崩壊 「よく狙って、ただ撃つ。今の私の全てです」 等間隔の一列横陣が崩れ、攻撃を集中すべく密集していたゴーレムを前にアルテミスが呟く。 ぐっと腕をひき、弦を引き絞った弓より光弾と化した矢が幾本も放たれ、3体のゴーレムに命中。 損耗していたゴーレムの2体はその攻撃に耐え切れず、汚水をぶちまけながら廃材の山へとその身を同化させていた。 (後衛ゴーレムの進軍を確認。現状、無傷の後衛を狙うより消耗した前衛を破壊するが上策) 5体の前衛を失い、ようやく動きを見せた後衛ゴーレム。 その動きを確認、レディが後衛よりも直ぐに倒れる可能性の高い前衛への攻撃を提案し、残る面々もそれに従い削りから各個撃破へ戦術を変更する。 「やれやれ、ゴミが血肉になる感触は嫌なものですね」 戦術変更の起点となる、レディが放った矢に真っ先に応じたのは諭だ。 魔方陣から放たれた矢を受け、よろめくゴーレムに肉薄、重火器の砲塔部分で殴り飛ばし、そのまま吸血にて生命力を奪い取る。 「ようやく押し返しだ、圧殺なんぞ反対に押し切ってやる!」 「ええ、幸いにも十分前衛は削れたようですし。数を一気に減らす好機です」 「そういう事ね。動ける機会、後衛ごと、まとめて射抜くわ」 ゴーレムの圧力が弱まった機を逃がさず、カルラが前進。 その拳を手近なゴーレムに何度も何度も叩きつければ、同じく前線を支えたジョンの、そして最外部にて戦っていた彩歌の、両者の指先より伸びる気糸が纏めてゴーレムを刺し貫く。 軌跡の上に重なった別のゴーレムも、そして此方に向けて動き出していたゴーレムも同時に貫いた糸の一撃にて、カルラの打撃を受けたゴーレムは沈黙、数の上では完全にリベリスタが圧倒する形となった。 「大勢は決しました。後は、確実に倒すだけ、ですね」 「そうなりますね。ですが、気を抜かずにいきましょう」 物量差を覆し、戦況を分析したアラストールと恭弥が言葉を交わせば、残る前衛ゴーレムを排除すべく攻撃を。 体より滲み出る黒き瘴気、それを手にした扇で舞いつつ恭弥が戦場へ充満させれば、アラストールが眼前のゴーレムに接近。 パーツをボロボロと落下させつつ相対するゴーレムへ、トドメの一撃。 上段の構えから振り下ろしたその斬撃、防御の為に翳した廃材ごと真っ二つにゴーレムを断ち切り、その動きを沈黙させた。 数的優位を失えば、もうゴーレム側に勝利の目は無い。 前線に到着、ジョンとカルラへ突撃の勢いそのままに振りぬく廃材の打撃は脅威であったが、それに続く攻撃も失った今、倒れる道理などない。 残る前衛ゴーレムが完全に駆逐され、両翼を支えた彩歌、アラストールも中央部での戦いに加われば、後は誰一人倒れぬ様、カバーしあっての掃討戦。 消耗した者を狙おうとも、余力のある面々が庇う事でそれを阻止、飛来する攻撃に耐えかね、破損部位を斬り捨て形状を変化させ粘るゴーレムであったがその未来は覆らず。 「討ちます。この世のために。そして、私が強くなるために」 必死で応戦するゴーレムにトドメを刺したのは、決意を込めた言葉と共にアルテミスの放った光の矢。 最後まで抵抗したゴーレムの胸部を貫き、廃材の山へと突き刺さったその矢が光を失った時……最後のゴーレムもまた、動きを止め、その身を廃材の中へと溶け込ませるのであった…… ●終局 ゴーレムの駆逐が終わったと同時に、レディが空中高く飛び上がりその地を後にする。 廃材の山から遠ざかった彼女は一度、その地を振り返り…… ((人が消え去れば、崩界の可能性も等しく無になる。矛盾を追いかける……それが使命か)) 誰に伝えるでもなく、エリューションとの戦いを思い……そして、再び羽根を羽ばたかせ、やがてその姿は見えなくなった。 「全く愛想のない。お茶に誘わせる可愛げ程度欲しいものですね」 そんなレディを見送りながら、諭が肩を竦めて言葉を紡ぐ。 残る面々は、苦笑したり同意したりと、其々の反応を返していた。 「しかし、廃材の山ですか。何か宝が埋まってそうで、浪漫があると思いません?」 静寂が戻りつつある中、廃材の山を眺めていた恭弥が問いかけ。 今からこの山を漁るのか!? と数名が驚いたような反応を返すが、雨が降っているので見送り、というのが恭弥の弁。 何か使えそうなラジオや、盗撮用の小型カメラなど、興味を引くものがあればいいのに、と彼は興味ありげにその山を見つめていた。 「しかし、よくまあここまで捨てたわよね。自分が関わった分位は何とかしたいけど、山はちょっと辛いかな」 「そうですね。出来るだけこういった物を出さない事、が大事かも知れませんね。 さて、それでは皆様、そろそろ引き上げましょうか。このままでは風邪を引いてしまいますよ」 詰みあがった山を、そして戦いを終えて言葉を紡ぐ彩歌とジョン。 これ以上、この場に止まっていてもやる事は無く、雨で風邪を引きかねないとジョンが促せば、残る面々も頷き撤退を。 何か改善するか分かりはしないが、恭弥が警察へ不法投棄を通報、一応の取り締まりと撤去に淡い可能性を残しつつ…… 一同は、その廃材の山を後にするのであった。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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