●この手のタイトルってすでに5.6回は見たことあるよね 「せっかくお弁当作ってあげたんだから喜びなさいよ」 「そんなこと言ってもよ……正直毎回べらぼーにまずい」 ――突然で申し訳ないが今回初っ端からこんな感じ。 「仕方ないでしょ、10年幽閉されてて料理なんてしたことなかったんだから。……それでも昨日よりはマシでしょ」 「普通、料理が上手になってから人に作らないか?」 ――どんな感情を抱いてもらっても構わない。 「……少しずつでも」 「あん?」 ――大丈夫だよ。 「少しずつでも、上達してるってアンタに思われたいんだもの」 「……」 ――その芽生えた気持ちを否定する気はない。 「……まずいんでしょ? 無理して食べなくたっていいわよ」 「オレは身体が頑丈でな」 ――ワタシも同じ気持ちデースから。 「え?」 「いくら食っても腹壊したりしないから。上手くなるまで付き合ってやるよ」 「あー青春って感じだね」 「日の当たらない場所に沈んで二度と浮かび上がるなって気持ちになりますね」 モニターに映るカップルの様子。それに対するコメントを求められた結果である。 「えっ」 「えっ」 お互い顔を見合わせる。が、「ハーイ注目」と講師が視線を集めてから。 「まずMr.悠樹。Youは実にワンダホー。物事を正しく認識する力がありマース」 講師は勿論『廃テンション↑↑Girl』ロイヤー・東谷山(nBNE000227)。フライエンジェの少年を朗らかになでなで。 「で、Mr.秋葉」 ロイヤーは笑顔を強めて学生服に身を包んだメタルフレームの高校生に向き直り。 「お前はなんなの? バカなの? 死ぬの? お前ただでさえ地味キャラなのにその感想とかどうなの? 突っ込みだけじゃ生きていけないよ? 地味が特徴になる時代は遥か過去だよ?」 「待って! 待って待って! 青春って口にしただけで存在全否定!?」 一色秋葉。神野悠樹。モニターに映った姫野美玖と永田英人を含めアークに所属するリベリスタであり、今は三高平大学付属の学園に通う生徒でもある。 「……それで、何の呼び出しです? 前の事件の後であの2人が付き合い始めたことくらい知ってますけど」 「こんな2人はドーでもよろしい」 ばっさり叩き切ってモニター画面を切り替える。学園の様子だ。生徒達がひしめき合い常になく賑わっている。 「ああ三高平大学だね。リベリスタの数も増えて、今年からいよいよ学園祭が行われるって文字通りお祭騒ぎしてるね」 「そう、学園中浮かれ放題。こんな空気が浸透してさっきみたいなバカップル急増中」 嫌な予感に秋葉の顔が引き攣る。 「学園生活に彼氏彼女が必要か? きゃっきゃはしゃぎながら出し物考えたり屋台作ったり違うデショ。学校ってのはもっとこう殺伐としたものだろうヨ」 「あんた学園祭に何の恨みがあるんだ」 「コチトラこんなナイスバディなのに男いない歴年齢だぞコラ『なんか、思ってたより重い』ってうるせぇよおめでとうと口にした回数だけ涙も呑んでるよ」 「もう学園祭関係ないよ!?」 咳払い。死んだ魚の目をきらりと光らせて「つまりー」と可愛く語尾を跳ね上げて。バックにはモニターに映った『三高平学園祭いよいよ開催!』の文字。 「もうぶっ壊しちゃいまショー学園祭♪」 「三高平市民の義務を遂行する!」 秋葉は過激思想の持ち主を通報せんとAFを取り出して……後ろからひょいっと取り上げられた。 「アナタたちだけでは手が足りないと思いましてゲストをコールしました。代々リベリスタを輩出してきた名門中の名門、『キングオブフィクサード』の呼び名でお馴染みのリベリスタの名家、夜渡家の皆さんデース」 「なんてもの召還しちゃったんだあんたはぁ!」 どういう人たちかは呼び名でお察しください。リベリスタです。 「報酬はわかっておろうな?」 「ロンモチ。前渡し分はこれね。娘の瑠香と孫のすだちちゃんの写真デースよ」 「なんで実の娘と孫の隠し撮り写真に釣られるの!?」 絶叫も虚しく「学園内だから武器はダメよ」とかスプリンクラーの場所とか調べ始めたロイヤーたちの後ろで頭を抱える秋葉に。 「まぁいいじゃないですかお祭ですし。面白ければいいんですよ」 ――僕たちが。 悠樹の無邪気な笑顔に余計に頭を抱え。 ●第一回三高平学園祭終了のお知らせ 「とまぁ、タレコミがあってな。三高平大学の学園祭を潰そうとしてる連中がいるわけだ」 哀しいことだねと『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)が伏せ目がちに髪をかきあげる。 三高平大学。小中高の付属校を持つ一貫教育機関であり、三高平市に住むリベリスタたちのための学び舎だ。教育機関である以上、今までにもいくつか小規模のイベントが開催されてきた。だがこのたびの大イベントは今までの規模とは大きく違う。企画ありイベントありのお祭で、生徒のみならず一般参加者も多く、皆が楽しみにしているのだ。 「それを中止にするわけにもいかず、勿論壊されるわけにもいかない。こいつらをとっ捕まえて隔離するしかないんだが」 ここで一区切り。 「暴力沙汰で学園祭のイメージを潰すわけにもいかないだろ? あくまで出し物の一環のように印象付けて動く必要がある」 自由にコスプレしていいぞとウィンク。一般参加もののようにターゲットの場所を聞いたり利用するのもいいだろう。 「ドタバタ捕り物活劇の始まりってな?」 せっかくの学園祭、楽しんでなと指を振り。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:BRN-D | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年07月07日(日)22:13 |
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■メイン参加者 22人■ | |||||
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■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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