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暴力的なまでの執着心。満たされる事のない飢餓感。飽くなき欲望の果てに、その身は竜へと為り変わる。称号は、そんな己を皮肉り自嘲を込めてつけたものである。深化に伴い、獣化部位は、鰐を思わせる鱗は消え、より鋭くなった牙を残すのみとなった。良くも悪くもマイペース。好意と悪意が紙一重。どう転んでも、割と傍迷惑なタイプだが、本人は気づいているのか、いないのか態度を改める様子がない。他人の記憶と己の記憶。そこから生じる「意志」は誰の物なのか。 時折、口にする「命を惜しむな。刃が曇る」とは、そんな己への言である。自嘲を込めて。決意を込めて。全ての「弱さ」を唾棄するために。強く。強く。ただ強く。
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