●闇のメリーゴーランド 「わたしは、いったい誰なの? ――お父さんたちはどこにいるの?」 少女は夢を見ていた。 暗闇にメリーゴーランドが光り輝いている。優しいおとぎの国のメロディーに乗って回転木馬たちが楽しそうに駆けまわる。同じ場所を何度も何度も。 誰もこない廃園になった夜の遊園地。 少女が回転木馬にただひとり乗っていた。 彼女は目を閉じて涙を流していた。 ある事件をきっかけに桜井すみれは、ほとんどの過去の記憶を失っていた。 不治の病に侵されて余命幾ばくも残っていなかった。残り僅かなこの命。どうせなら最期に好きな場所に行きたい。 すみれは唯一遺されたシルバーロケットを大事にもって病院を抜け出した。 行き先はあの事件が起きた遊園地。そこはすみれが、事件に巻き込まれて保護された場所でもあった。なぜかそこに行かなければならない気がした。 すみれは、ふとロケットをこじ開けようとした。だが、壊れていてどうしても開くことができない。そこには大切な人の写真が入っている。 思い出すことができない。どういった写真だったのかを。すみれが諦めて現実の世界に目を覚まそうとしたときだ。不意に彼女を呼び止める声がした。 「何も知らなくていい。お前はもう一人じゃない。このままこの夢の世界に留まっていればつらい思いをしなくて済む。さあ、後ろを振り返って御覧なさい」 すみれが、声に呼ばれて振り向くと、そこにはピエロがいた。 赤い鼻をしたピエロだった。彼はすみれのちょうど後ろの木馬に乗っていた。 顔を仮面で隠したそのピエロはやさしく微笑みかける。ようやくすみれは、ひとつのことを思い出していた。 このピエロがわたしを助けてくれた命の恩人だった。どこの誰かはわからない。恐ろしい敵から守ってくれた人。ただリベリスタという仕事をしていたことは聞いている。だけどその時の傷が元でピエロはわたしの代わりに死んだ。 すみれはその事件で家族をすべて失ってしまった。 だけど、自分はもう一人じゃない。すみれは死にたくなかった。現実に戻ればまた病院に戻ってつらい治療の日々が始まる。もう治らない病を治療し続けても無意味だった。ならばこのままこの世界で大切な人と一緒にずっと過ごしていたい。 「ええ、あなたの言うことなら何でも聞くわ。連れていってちょうだい。このまま永遠の夢のおとぎの世界へ――」 ●夢の昼の世界 「廃園になった遊園地にアーティファクトに心を奪われてしまった少女がいる。彼女の名前は桜井すみれ。このままだと彼女が心身を消耗してすぐに命を失う危険性があるわ。はやくアーティファクトを破壊して、すみれを夢の世界から救ってきてほしい」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)が、ブリーフィングルームに集まったリベリスタたちを見回して言った。 桜井すみれは、アーティファクトのシルバーロケットの力で夢の世界から抜け出せなくなっているという。それは彼女の体力を吸い取って見たい夢をみさせ、近くに居る者にも夢を共有させる力を持っている。シルバーロケットは夢の世界に入り込んでしまっており、破壊するためにはリベリスタたちが、すみれの夢の世界に入り込む必要がある。 「夢の中には、アーティファクトの力で動いているメリーゴーランドに乗ることで入ることができる。夢の世界は昼の同じ場所の遊園地よ。ただ、そこにはピエロの幻影がすみれを守って攻撃をしかけてくる。夢の中で受けた攻撃はそのまま現実世界のダメージに繋がってしまうから気を付けて。そのピエロを排除して、彼女の首から下げているロケットを壊せば夢も破れてすみれと現実に帰ってこられるわ」 イヴは続けて、すみれの情報を皆に話し始める。すみれは、その遊園地でエリューションの事件に巻き込まれて父親と妹を亡くした。幼い頃に母親と別れたすみれにとって、二人は唯一の家族だった。その家族を目の前で殺されてしまった。 「すみれは、絶対に現実に戻りたくないと思っている。なぜなら帰っても彼女はただすぐにやってくる死を待つだけだから。病院でこれ以上治らない治療を施されても無意味だと思っている。彼女は死の恐怖に怯えているの。だから説得は難しい。さらに彼女はその時のトラウマで記憶を失っている。だけど、ちょっとずつ夢の世界で記憶を思い出そうとしているみたい。強引な説得では言うことを聞かないわ。くれぐれも彼女の心情には――十分注意して行ってきてね」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:凸一 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年05月31日(金)01:11 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●夢に囚われた少女 闇に浮かぶようにメリーゴーランドが回っている。少女が目を瞑りながら白馬にまたがって夢の旅を続けている。彼女を祝福するお伽のメロディーが園内に鳴り響いていた。 桜井すみれは、今何を想っているのだろう。失われた家族のことかもれしれない。助けてくれた命の恩人であるピエロのことかもしれない。それは誰にもわからなかった。 「造られた夢の中に囚われた不治の病の少女、ね……。だが神秘という代物に情けや容赦は無い。善悪の見境なしに全てを巻き込み壊していく」 『アウィスラパクス』天城・櫻霞(BNE000469)は視線を、回転木馬に乗るすみれに向けた。その目に迷いは一切見られない。 「病気で自分の余命が無いと知ったら……。残された時間が無いのだと悟ったとしても……それでも私は目を逸らさないし、逃げたりしません」 『フリアエ』二階堂 櫻子(BNE000438)も頷いた。すぐ傍にいる櫻霞に聞こえるように。たとえ大切な人の傍に一緒に居られなくなったとしても……。 「当事者にしか分らない辛さがあるのでしょうけれど……その背けた目を現実に戻す、それが私の仕事です」 『白月抱き微睡む白猫』二階堂 杏子(BNE000447)が姉の言葉を引き継ぐ。少し櫻子が寂しそうに表情を曇らせたので少し心配になる。 「遊園地は好きだけど、こんなに人気のない遊園地は、こわくて、さみしい」 『千歳のギヤマン』花屋敷 留吉(BNE001325)はそっと呟いた。早く彼女がこの闇の世界から抜け出して欲しいと願う。 「楽しいことばかりじゃないけれど、だからこそ思い出に残る時間がある。全部が、現実で、それが自分の生きている証拠なのだから。忘れてはいけない。逃げては、いけないんだ」 『red fang』レン・カークランド(BNE002194)はまるで目の前にいるすみれに問うように言った。だが、今の彼女にその言葉はあまりに遠い。 「本人が生きるか死ぬかは結局のところ自らの意思。斯様な状況に置かれたお嬢さんに向かって『生きなさい』などと、どのような顔をして申し上げれば宜しいのでしょうか――」 『ヴリルの魔導師』レオポルト・フォン・ミュンヒハウゼン(BNE004096)はすみれの心を想いやった。それでも自分にできることをなすしかないと決意する。 「もうすぐ死んでしまう子が、幸せな夢の中で終わる事の何がいけないんだろう。連れ戻す事が本当に彼女の為なのか、分からないけど……」 榊・純鈴(BNE004272)もすみれの気持ちに深く共感していた。なにが正しいのかはわからない。もしかしたら永遠に出ない答えなのかもしれなかった。 「――それでは、みなさん。彼女の夢の世界へ赴きましょう」 街多米 生佐目(BNE004013)がまず最初にメリーゴーランドに跨った。続いて他のリベリスタも乗り込んでいく。そうしてすみれと八人を乗せたメリーゴーランドはさらに回転を速めてゆっくりと夢の世界へと入り込んでいった。 ●この世界の終りの始まり 目を開けたリベリスタ達の前にはメリーゴーランドがあった。先ほどとは違って広場には太陽の光が射している。地面には大きな影法師ができていた。 降りたってすぐに櫻子はマナコントロールを付与する。続いて杏子が魔陣を展開して戦闘準備に入る。レンもテラーオブシャドウを使用した。 「来るよ、気をつけて!」 流水の構えをしていた留吉が急に叫んだ。超直観を働かせて敵が近づいてきたことを仲間に知らせる。目の前に球に乗ったピエロが現れた。 「ようこそ、お伽の夢の世界へ。ゲストの皆さんは存分に楽しんで行ってください。もっとも一度はいったらこの世界からは二度と出られませんが」 不敵な笑みを浮かべてピエロはジャグリングを始める。球を転がしながらリベリスタの方へと急にスピードをあげて迫ってきた。 その瞬間、ピエロはトランプを取り出して呪文を唱える。メリーゴーランドの周りにヒトガタが出現した。中にいるすみれを守るように展開する。 ヒトガタの面影はすみれの父親や妹によく似ていた。 「……申し訳ございません。私共はかつて貴女の命を救ったピエロの仲間でございます。こやつらは貴女にとって聞こえの良い事を申しているやも知れませぬが、その実、貴女をこの状況に陥れた輩と同族……倒さねばならぬ存在です。どうか暫しのご辛抱を!!」 レオポルトが物言わぬすみれに向かって叫ぶ。 「メリーゴーランドは傷つけさせない。すみれを現実に帰すために――この世界の終わりを始める」 レンがピエロたちに宣戦布告をした。バッドムーンフォークロアで無数のヒトガタに襲い掛かる。ヒトガタはレンの攻撃を食らいながらも、巧みに動き続けながら、絶対にメリーゴーランドの守備を崩さない。 「雑魚が邪魔だな、まずは掃討と行こうか――悪いが手抜きは苦手でね」 櫻霞が言い捨てると、ハニーコムガトリングで次々にヒトガタを撃った。撃ち抜かれたヒトガタは苦悶の表情を浮かべる。まるで父親と妹が叫んでいるようで攻撃した側の櫻霞も思わず眉を顰めた。 だが、ヒトガタもやられているばかりではなかった。攻撃を相手が繰り出した後の隙を狙って数体が後衛のリベリスタの背後に回ってくる。 「後ろから来るわ! 逃げて」 純鈴がESPを働かせてヒトガタの奇襲を仲間に知らせる。いち早く気がついた櫻子や留吉たちは攻撃を回避しようとする。 だが、避けきれずに火炎放射を横から浴びてしまった。身体の側面をやられて激痛に思わず顔を歪める。純鈴の注意のおかげでそれでも最小限の被害に収めた。 「――さぁ、参りましょうか」 目を釣り上げた杏子が葬操曲・黒で反撃に出る。姉がやられて気が立っていた。手加減なしの反撃にヒトガタも堪らず次々にノックアウトされる。さらにレオポルトが残ったヒトガタを殲滅しにかかった。 「神聖四文字の韻の下に……我紡ぎしは秘匿の粋、禍つ曲の四重奏ッ!!」 レオポルトの作りだした四色の魔光がヒトガタを呑みこんでいく。父親と妹の面影をしたヒトガタは悲痛にあえぎながら全て消えて行った。 ●逃れられない痛み 「君達もなかなかの奇術使いのようだね。それでも私には通用するかな?」 ヒトガタが倒されたというのにピエロは余裕の表情だった。その不気味な仮面にリベリスタ達も嫌な予感がする。その隙にピエロは大量のトランプを切ると、それを高速で投げつけてきた。 生佐目や櫻霞達が回避しようとするが、攻撃を全面に受けてしまう。激しいダメージにすぐに櫻子が彼らの元に駆け寄った。 「その痛み、癒しましょう……」 聖神の息吹で即座に傷を負った者を回復させる。ほどなくして櫻霞と生佐目が立ちあがってピエロに突き進んだ。 さらに杏子がブレイクファイアーを味方に施す。櫻霞がまず先にトラップネストで足止めを狙う。生佐目も櫻霞の後に続いた。 ピエロはさらにトランプの嵐を降らせる。それでも今度はあえて逃げることはしなかった。不治の病、その苦しみを革醒者たる我々に理解する事はできない。だが、この痛みから、苦しみから逃れたくない。貴方がこうして痛苦へ挑まんとしている前で、痛苦を避けるなどと言う安易な選択肢を選びたくは無い! 生佐目は激しい攻撃を浴びながらも、スケフィントンの娘を使用してさらに自身を痛めつける。あまりの痛みに感覚がなくなりそうだ。 だが、生佐目は渾身のその力でピエロに漆黒の霧で包囲する。 「これでも、貴方の挑まんとする痛苦には遠く及ばないでしょう。所詮は、私の自己満足です。でも、私は、こうする以外に、貴方へ敬意を表す事を思いつかない。貴方の様に、運命へ挑まんとする方々を助ける、それが我々の為すべき事。共に、などとおこがましいと分かっています、ですが、どうか、我々と共に来ていただけませんか。我々は、貴方の現実に、敬意を顕したいのです!」 生佐目はもうピエロを見ていなかった。そこにいるすみれに問いかける。自分の戦いざまをこの目で焼きつけて貰いたかった。 「ぐあああああっ!」 ピエロは苦痛にもがき苦しんだ。生佐目の捨て身の攻撃にピエロは崩れるように地面に落ちる。ピエロが乗っていた球はそのまま生佐目を無残に弾き飛ばした。 留吉と純玲が球を食い止める。それぞれ業炎撃を繰り出す。立て続けに攻撃を食らった球は燃え盛りながらついに崩れた。 「やめて! これ以上その人を苦しめないで!」 その時だった。メリーゴーランドに乗っていたすみれが攻撃していたリベリスタ達に向かって叫んだ。今にもピエロの元へ向かおうとする。 「すみれの本当に大事なものはなんだ? 確かに死ぬのは怖いし、他人の死も認めたくない。けど、俺はそれよりも、大事な何かを忘れていくほうが怖い。思い出も、気持ちも、俺の中から消えていけば俺がなくなる気がする。思い出は、俺の中でしか生きていないから忘れてしまったら、何もかもなくなってしまう」 レンがすみれを呼びとめた。このままこちらに来たら戦闘に巻き込まれて彼女の命が危うくなる。絶対にそうはさせないという信念でレンは説得した。 「家族の顔すらも忘れて都合の良い夢に浸り続けるのか。それとも苦痛を承知の上で全てを知ってから望む最期を迎えるのか。選ぶのはお前の自由だし強要はしないさ、まずは此処から出てからの話だからな」 櫻霞も付け加えて言う。それを聞いたかすみは声を震わせた。 「……それでも私に生きる場所なんてないもの」 すみれは今にも悲痛な面持ちで反論した。生きる意味や価値を見いだせない。唯一それを解らせてくれたのがそこにいるピエロだった。そのピエロも満身創痍ですみれのために戦い燃え尽きようとしている。 どうしていいかわからなかった。レンや櫻霞の言うことももっともだった。逃げていることは自分がよくわかっている。まだ心の奥底でまだ生きていたいという願望が残っていた。それは逃げずに今を戦うことを意味している。 「――すみれは絶対に渡さない!」 立ち上がったピエロがその隙にまたトランプで攻撃を仕掛ける。 「くっつ!」 純鈴が間にブロックに入って攻撃を受け止める。彼女の身を張った動きに応えるようにして後ろからレオポルトがマジックミサイルをぶっ放す。 「我紡ぎしは秘匿の粋、ヴリルの魔弾ッ!」 撃ちこまれたピエロが思わずのけぞった。そのとき、ピエロの仮面に罅が入る。そこを純鈴は見逃さない。ピエロの顔面にさらに業炎撃を叩きこんだ。 「ぐはあああああ――」 ピエロが仮面を割られてその場に突っ伏した。 ●瓜二つの意味 ピエロを倒したリベリスタたちはすぐにすみれを救助しに行った。留吉とレオポルトに抱きかかえられてメリーゴーランドから下ろされる。 「君に諦めてほしくないから。物や幻の中で君を置いていきたくないから。本物のピエロさんが、君を命がけで助けたように僕たちも命がけで助けにきました。君の大切な人がいた世界へ、連れ戻すため。その人たちから頼まれたような気がして、ここにいます」 留吉がすみれに優しく問いかける。彼女はまだ顔をあげられなかった。それは無理もないことだ。あれほど信じていたピエロが倒された。このまま現実に帰ってもやはり死から逃れることはできない。それでも留吉の言葉は胸にすっと入ってきた。 「そのロケットにはきっとすみれが一番大切にしていたものが入っている。けどそれを見たら現実に戻らなければならない。このまま何もかも忘れゆっくりと楽しいままここでいつわりの生を過ごすのか。大切なものも、生きてきた証も、全て受入て戻るのか」 レンが語りかけた。横で留吉も頷く。 「――ロケットの中、見てみたいんでしょ」 二人に促されてすみれは静かに首を縦に振った。胸元に大事に仕舞っていたロケットを留吉に向かって渡す。それをレオポルトが代わりに砕いた。 中には一枚の小さな古い写真が入っていた。 「これは……」 すみれが驚いて声を上げた。そこに写っていたのは自分とよく似た顔立ちの若い女性だった。その瞬間、すみれは全てを思い出した。 「事前に何もかも調べたの。あなたのお母さんはリベリスタだって聞いていたから、もしかしたらと思ってね。さいわいアークの資料に情報が残っていた」 「そんな……ことって、だって……それじゃ」 すみれは振り乱して喚き立てた。もうどうしようもないことだった。ピエロ――はもう死んでしまったのだから。 仮面を割られたピエロの下には写真と瓜二つの顔が隠されていた。穏やかな表情はまるで眠りについているように優しかった。 「――そろそろ、だな」 櫻霞がつぶやいた。側にいた櫻子がぎゅっと彼の袖をつかんで離さない。まるでこの夢が覚めてしまったら大切な人がいなくなってしまうような不安に襲われた。その瞬間、櫻霞が櫻子の身体を奪うように強引に抱き締める。 視界の周りが薄らと白くなり始める。アーティファクトのシルバーロケットを破壊したことによって共通の夢が覚めようとしているのだ。 「いやよ、ぜったいにいや! お母さん!」 すみれが死んだピエロの元に駆けよって泣きじゃくる。もう誰も止めなかった。最初で最後の親子の対面をリベリスタ達は静かに見守る。 レオポルトはそっとすみれの肩に手をやった。このまま眼が覚めてしまったら彼女はどんな思いをするだろう。そこには過酷な現実が待っている。逃れられない死の恐怖が立ちはだかっている。どうか今だけは幸せでいられるように。 『すみれって名前の子が死んじゃうのを黙ってみてる訳にはいかなかったから』 純鈴は瓜二つの名前をもつ少女に心の中で謝った。 目が覚めた時には暗い闇が広がっていた。メリーゴーランドはまるで廃墟のように動きを止めていた。現実に返ってきたリベリスタたちは茫然とその場に立ち尽くした。留吉は急いで彼女の姿を探す。 すみれは母親が消えて亡くなった場所で座り込んだまま泣いていた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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