●恐怖の花粉 ある日突然、関東地方の空が一面黄色く染まった。 とある森林地帯に発生したD・ホールから謎の粒子が流出して、この時期特有の迷惑物質である花粉と結合してエリューション化、E・エレメントになってしまった。 E・エレメント化した花粉は、意思を持ったことで好き勝手に移動して、屋外室内を問わずに自由に移動し、その強力な感染力は花粉症の人はもちろん、そうでない人までをも花粉症にしてしまう。 E・エレメント化した花粉は、さらに花粉を撒き散らし、それがまたE・エレメント化するという自己増殖を繰り返して増え続け、人々をくしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみなどの症状で苦しめるだけでなく、充満した花粉が視界を奪いあらゆる交通機関をマヒさせて都市機能を混乱に陥れてしまった。 ●絶好の好機 ブリーフィングルームのモニターに映し出された、関東地方のおぞましい未来を直視したリベリスタは、鼻が無性にムズムズして大きなくしゃみをした。 それを見た『リンク・カレイド』真白イヴ(ID:nBNE000001)は、無表情にこくりと頷き、そのリベリスタにBOXティッシュを差し出した。 「今回の任務は花粉をエリューション化させた原因、D・ホールの破壊。 失敗すれば今見たとおり、大変な事になる。」 そう言いながら、差し出したティッシュで鼻をかんだリベリスタに、今度は屑篭を差し出すイヴ。 リベリスタが礼を言って鼻をかんだティッシュを屑篭に入れるのを見て、イブはこくりと頷く。 「花粉症の原因が敵になった…… 叩きのめして日頃の恨みを晴らすのはいつ? 今でしょう?」 イヴのその言葉に頷くと、リベリスタはやってやるぜ! と叫んで駆け出していった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:天白黒羽 | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年05月11日(土)22:20 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●それぞれの対策 関東地方のとある森林にD・ホールが発生した事で、その穴から漏れ出す謎の粒子が周囲の花粉と結合してエリューション化してしまった。 E・エレメントとして覚醒した花粉は、そのまま放置しておくと関東地方を中心に強力な花粉症の感染を起こして、人々の平和な日常生活を奪ってしまう。 特務機関『アーク』秘蔵の万華鏡(カレイド・システム)によって予知された悲惨な未来を回避するために集められたリベリスタ達は、今まさにD・ホール発生直後の森林へと足を踏み入れていた。 D・ホールの発生からまだ数時間しか経過していないのに、すでに周囲には変異した花粉が充満していて、視界を薄っすらと黄色く染めている。 「うわぁー、聞いてはいたけどすごい光景だね。見ているだけで鼻がムズムズしてきちゃうよ、っくしょーい!」 自らも軽度の花粉症である、『あいらぶジャージ』元・雲雀(BNE004475) が、すでに花粉への抗生反応を見せはじめたのか勢いよくくしゃみをしながら呟いた。 「ふっふっふ……私にはこれがあるから大丈夫です!」 くぐもった声でそう応えた『無謀な洞窟探検者』今尾 依季瑠(BNE002391)の顔は、花粉を一切寄せ付けないと誇示するように厳ついガスマスクで覆われていた。 「これは奇遇でございますな。私めもこのとおり」 依季瑠のガスマスクに親近感を覚えたのか、『闇夜の老魔導師』レオポルト・フォン・ミュンヒハウゼン(BNE004096) も、くぐもった声で自分のガスマスクを指し示す。 「わたしくも、人類の英知ともいえるフィルター付き高性能マスクに、水中眼鏡のフル装備! さらに両手のラージシールドがどんな攻撃もシャットアウトですわ!」 ガスマスクの二人に負けまいと、水中眼鏡とマスクを付けて、両手に盾を構えた『悪木盗泉』霧島・撫那(BNE003666)が、自分の装備の完璧さをアピールする。 (なんか俺、今すごく奇妙な面子に囲まれてるんじゃねぇの? これって知らない人から見たら怪しい集団だよな……ここはそっと離れよう) ガスマスク二人に水中眼鏡とマスクをした盾持ち少女、日常ではあまり見慣れない恰好で談笑している仲間を横目に、普通にマスクをしているだけの『刹那の刻』浅葱 琥珀(BNE004276)は、すーっとその場をフェードアウトするように離れて行った。 琥珀が離れたその先には、すでに花粉症の症状全開といった様子で鼻をずびずびさせながら、時折ちーんとティッシュで鼻をかんでいる『リング・ア・ベル』ベルカ・ヤーコヴレヴナ・パブロヴァ(BNE003829) がいた。 (たかが木の発情ごときに、私の免疫機構がメチャクチャに侵されているとは……ええい、考えると余計に腹が立つ!) ずびびび、ちーん! (ええい、かんでもかんでもキリが無いな……このままではティッシュの残弾が底を突きそうだ。こうなったらあれをやるしか……) 森林に足を踏み入れてから何度鼻をかんだだろうか、すでにティッシュの予備弾倉が心もとなくなったベルカは、最終手段に踏み切る決意をした。 くるくるくる……丁寧に丸めたティッシュを鼻にズボリ! これでしばらくは、鼻をかむことなく垂れてくる鼻水を抑えることができる。 (これが私のディフェンサードクトリンだー!!) そう心の中で叫びつつ、効果が真逆のオフェンサードクトリンで、いつでも戦闘に入れる準備を整えているベルカを目の当たりにした『銀狼のオクルス』草臥 木蓮(BNE002229) は、その乙女心を捨てたある意味潔いとも言える姿に驚愕する。 (俺様にもあの最終形態をとる事ができるのか……いや、龍治の前ではさすがに……ああもう、龍治ったら鼻水垂れてる) 最悪の事態を想像しながら、ふと隣を歩いている恋人の『八咫烏』雑賀 龍治(BNE002797) に視線を向けた木蓮は、最愛の相手の鼻から垂れる液体を見て、鼻の下が荒れない心配りの利いた高級柔らかティッシュを取り出して龍治の鼻にくっつける。 「ほら龍治、鼻垂れてる。遠慮なくかんでかんで!」 「なに!? いつの間に……これが花粉症なのか……」 ちーん! 今まで花粉症を経験した事の無い龍治には、知らず知らずのうちに垂れてくる鼻水を感知することは出来なかったらしく、恋人に差し出されたティッシュを手に取り勢いよく鼻をかんでスッキリする。 「すでに周囲を舞っている花粉はエリューション化しているのか。こいつの集合体を倒して数を減らしていけば、発生源であるD・ホールの位置も特定できそうだな、っくしょん!」 花粉症の辛さをひしひしと感じ始めた龍治は、木蓮からもう一枚ティッシュをもらうと、ちーんと鼻をかんだ。 ●そんな装備で大丈夫か? 花粉舞い散る森林を全員で固まって進み行くリベリスタ一行が異変に気が付いたのは、完全防備組みのガスマスクの二人と水中眼鏡&フィルター付き高性能マスクを装備した少女の苦鳴によるものだった。 「くしゅん! っくしゅん! あれ、おかしいですね。ガスマスクをしているはずなっくしゅん! のに…… なんだか目も痒く……」 「くしゅん、びぇーっくしゅん! わたくしもくしゃみと涙がーっくしゅん! 止まらなっくしょん! いですわ」 「私めも先程から鼻の奥がむず痒く…… ゴホッ! ブェクシッ! ブシュン!! むぅ……これが……ブェクシュ! 花粉症の症状なのでございますな? この歳になるまで無縁ブェーックシ! で過ごしてまいりましたが、なるほど、これは辛いものですな……」 完全防備の花粉対策で安心しきっていたのか、油断していたところに激しいアレルギー症状が襲いかかり困惑する暇も無くくしゃみを連発し始める三人。 「えほっえほっ! なんで……マスクの中に花粉がっくしょん! だまっでくる……ぐるじい、だずげて……だれがぁガズマズグはずじでっ!」 密閉されたガスマスクの中に花粉が溜まって苦しみ始めた依季瑠のガスマスクが、すっと外されお礼を言おうとした依季瑠が見たものは、周囲をうっすらと黄色く染めているよりも濃い黄色。 エリューション化した花粉が人の姿のように集まって形作られたE・エレメントだった。 「きゃぁっくしょん!」 悲鳴を上げようとして、自分のくしゃみにかき消された依季瑠の顔面に、ガスマスクを外してくれたE・エレメントの花粉の息吹が吹きかけられる。 まともに花粉を吸い込んだ依季瑠は、涙を流しながらくしゃみを連発。 「くしょん! 今回は物理ダメーっくしょん! ジは無いっできいでたのに……くしゃみのし過ぎで、腹筋がっくしょん! つりそうです」 依季瑠は苦しそうにお腹を押さえて膝を突く。 一方自分で水中眼鏡と高性能マスクを外して両手の盾を手放し、溢れ出す体液を拭って鼻をかんでいた撫那は、目の前に迫るE・エレメントに慌てふためいていた。 「しししししまったのですわ! これではわたくしの完璧な防御がへっくしょん! っくしゅん! ぶええええ……」 撫那もまともに顔面に花粉を浴びて、えへ、えへへ……と少し嬉しそうな表情で涙と鼻水をダラダラ垂らしながらダブルピースをしている。 「えへへへ……顔面にぶっかけられてしまいましたわ……えへ、えへへ……」 花粉に苦しめられている二人を見て、レオポルトも自らガスマスクを脱ぎ捨てると、くしゃみをしながらも戦闘態勢をとる。 「周囲の花粉に紛れて、ここまで接近されていたとは…… このままでは我々の身が持ちませんなッブシュン! 早く発生源となっているD・ホールを探さねばッブシ! 失敬……探さねばなりませぬな! 己が血を触媒として成さんッブシ! 我紡ぎしは秘匿の粋、黒き血流に因る葬送曲ッブシュン!」 くしゃみをしながらも、なんとか詠唱を完成させたレオポルトの血液が、黒き鎖の濁流となって周辺にいたE・エレメントを飲み込んだ。 そこに続けて、引きつるお腹を押さえながらも懸命に立ち上がった依季瑠の神気閃光の聖なる光が花粉を焼き払い、奇妙な笑顔で涙と鼻水を垂らしたままの撫那の暗黒の瘴気が追い打ちをかけて周囲のE・エレメントを一掃した。 なんとなく周囲に漂っていた花粉の量が減ったようだが、ある一方から侵食すように再び花粉が増殖してくる。 「どうやら、あちらの方から花粉が発生しているようですな」 レオポルトの言葉に、一行は花粉が濃くなる方へと一歩を踏み出した。 ●手強い花粉 「大丈夫かい? ムズムズしてるなら豪快にくしゃみした方が楽だよ?」 「……い、いえ……これ以上くしゃみをしたら、私の腹筋がもちませんので……」 蹲っている依季瑠を見て雲雀が心配そうに声をかけるが、依季瑠の状態は花粉症の辛さに加えて虚弱な腹筋にも大問題を抱えている。 「こいつを鼻に詰めておけば、少しはマシだろう」 そう言うと依季瑠の両の鼻の穴に、くるくると丸めたティッシュをズボリと差し込むベルカ。 ふご、ふごごっと最初は抵抗しようとしていた依季瑠だったが、これが以外にもくしゃみが治まり、腹筋の痛みも引いていく。 「ありがとうございます。ベルカさん!」 満面の笑顔でお礼を言う依季瑠だが、鼻からティッシュが覗いていてはなんとも締まりがない。 その光景を見ていた撫那が頬を赤らめ、モジモジしながらベルカに近づいていく。 「……あの、わたくしにも……それ……お願いできませんかしら?」 「ん? ああ別にいいよ」 少し妙な雰囲気で寄って来る撫那を気にした様子もなく、ベルカは涙やら鼻水やら涎やらでベトベトの撫那の顔をティッシュで綺麗に拭いてやり、くるくると丸めたティッシュを鼻の穴にズボリを差し込んだ。 (はぁ~ん、お姉さまのが入ってくる~) 妙な妄想をしながら悦の表情を浮かべている撫那に、ベルカが終わったぞ、と声をかけると撫那は慌てて表情を引き締めて礼を言う。 (……なんて恐ろしい娘達だ。一緒にいる男共の視線とか一切無視してやがるぜ……) 自分はああはなるまいとふわふわティッシュで鼻をひとかみする木蓮に、隣を歩く龍治が合図をする。 「木蓮!」 「OK!」 行く手に現れたE・エレメントに向かって、二人のピッタリと息の合ったハニーコムガトリングが咆哮を上げ、E・エレメントを蜂の巣にして消し去った。 しかし薄れた花粉を埋めるように新たなE・エレメントが現れ二人に向かって花粉の息吹を撒き散らす。 「あぶない龍治!」 龍治を庇うように身を挺して前に出る木蓮の顔面を花粉が直撃して、その顔にかかる眼鏡の表面をびっしりと花粉が覆い尽くす。 粒子状の花粉はそれだけでは収まらず、庇われた龍治にも満遍なく降り注ぐ。 「うおおお! 眼鏡が……前が……こんなに近くで花粉を見ると、無性に目が痒いっきし! ああああ!!」 「いっきし! へっくし! なんだこれは……くしゃみが止まらん! 目も痒いし鼻が詰まって息が苦しいっきし! 頭までぼうっとしてきやがった……木蓮はやく薬を……」 狙われたら回避のしようが無いE・エレメントの花粉は、直撃した二人を苦しめる。 「大丈夫か? こんな花粉なんかに負けちゃいけない! あと少し頑張ろう!」 全身のエネルギーを解き放ち、呪力で生み足しだ擬似的な赤い月の力で押し寄せるE・エレメントを吹き飛ばす琥珀に合わせて、ベルカの投げたシャイニングウィザードの神秘の閃光弾が炸裂して一気に辺り一面のE・エレメントを消滅させた。 「ずいぶんE・エレメントをやっつけたけど、これじゃキリが無いだろ。 うぐぐ、俺も目が痒くなってきたな。なんだか息も苦しいし、頭もぼーっとしてきた…… 健康の大切さが地味にわかるなこれは!」 琥珀は花粉症に苦しみながらも、自分の頬を両手で叩いて活を入れた。 ●花粉からの解放? D・ホールの発生した森林の探索を始めてから数時間。 リベリスタ一行は花粉症の症状に苦しめられながらも、着々とE・エレメントを撃退してその数を減らし、新に出現するE・エレメントの出現方向を追う事で確実にエリューション化した花粉の発生源であるD・ホールへと近づいていた。 「もうかなりE・エレメントの数が減ってきたべっくしょい!」 初めの頃と比べると格段に出現数の減ったE・エレメントは、現れても全員の集中攻撃で苦も無く倒せるようになっていたが、蓄積された花粉は症状を悪化させ始めて、ベルカの鼻に詰めていたくるくるティッシュもくしゃみと一緒に鼻から吹き飛んでいった。 それに釣られるように依季瑠も大きなくしゃみをして、くるくるティッシュが同じように鼻から吹き飛ぶ。 「ぐはぁっ! 腹筋が……」 くしゃみと同時に腹筋にも限界が訪れ依季瑠はその場に倒れこむ。 「今尾様、大丈夫ですかぶぇっくしょーい!」 慌てて依季瑠を助け起こした撫那が、限界を迎えたように盛大なくしゃみをすると、鼻に詰まっていたくるくるティッシュと共に抑えられていた鼻水がどばぁっと依季瑠の顔面にかかる……。 「…………大丈夫ですけど、大丈夫じゃなーい!」 撫那の鼻水で顔面ベトベトの依季瑠は、大きく叫んで腹筋が引きつり蹲り、撫那は申し訳なさそうに謝りながらティッシュで依季瑠の顔を拭う。 とその時、透視を駆使して探索していた琥珀が、何かを見つけた。 「皆あれを見ろ! あの大きな木だけっくし! 不自然に黒くねぇ?」 琥珀が指し示す方を注目した一同は、そこに周囲の木とは異質な雰囲気を放つ一本の漆黒の巨木の姿を見た。 そしてその漆黒の巨木から舞い出た花粉が一塊にに集ってE・エレメントが生まれ出る瞬間を目撃する。 「おーあれがD・ホールだよね? でっかい次元の穴が幹と融合しているというか侵食してるみたいだね。まるで異世界の植物みたいだ。 あの木を攻撃して破壊すればいいんだね」 雲雀の言葉どおり、発生したD・ホールは木の幹を侵食して融合、巨木をこの世界の植物とは異なる姿へと変貌させていた。 「あれさえ壊せば、この苦しみともおさらばだ!」 ベルカは凍てつくアブソリュート・ゼロの眼差しでD・ホールを鬼気迫る勢いで睨みつける。それはもう睨み壊す勢いだ。 その視線をたまたま受けた先程生まれたばかりのE・エレメントが、怯えたように動きを止めた瞬間。 「そこだっくしょーい!」 アーリースナイプで狙いを定めて狙撃しようとした龍治だったが、発砲の瞬間にくしゃみが出てしまい狙いがそれて弾丸は明後日の方へと飛び去っていく。 「くそっ、手元が狂った……忌々しい花粉だっぷし!」 「あーほらほら龍治、鼻ちーんしてっくしょん!」 花粉症のせいで狙撃を失敗して悪態をつく恋人に、ふわふわティッシュを差し出す木蓮もくしゃみをして鼻水が垂れてくる。 D・ホールの破壊を急がないと、そろそろ手持ちのティッシュも心もとなくなり、皆の顔が垂れ流れる鼻水で大変なことになりそうだ。 琥珀のバッドムーンフォークロアが周囲のE・エレメントを巻き込みながらD・ホールの巨木を攻撃し、ベルカのシャイニングウィザードが追い打ちで周囲のE・エレメントを消し去りながら巨木に炸裂する。 「花粉によるくしゃみってねー、すごく体力を使うんだっくしょーい! 僕はのんびりすごしたいわけでっくしょん! そんなことに体力を使ってられないんだ!」 雲雀の恨みの言葉と共に放たれた気糸がピンポイントにD・ホールを狙い打つ。 「我紡ぎしはっくし! 秘匿の粋、エーテルの魔弾!」 くしゃみに苦戦しながらも詠唱を完成させたレオポルトのマジックミサイルと、依季瑠のマジックアロー、撫那の魔閃光、木蓮の針穴通し、龍治のアーリースナイプが次々と命中して、リベリスタの一斉攻撃により漆黒の巨木はD・ホールと共にガラスが砕け散るように破壊された。 その後は残ったE・エレメントを探し出しては消滅させてを繰り返し、森林はすっかり綺麗で正常な空気を取り戻した。 「ふう、やっと解放されたぜ…… さあ龍治、帰っぷし!」 「ああ、木蓮早く帰ろう! もう二度とこんな経験したくなっきし!」 「龍治……もしかしてガチで花粉症デビュー?」 「……勘弁してくれっくしょん!」 任務も無事完遂し、イチャイチャし始める木蓮と龍治……。 「花粉症のトリガーは花粉を多く吸い込んだ事による免疫作用と聞きますが……今回の依頼が元で来年の花粉シーズンに発祥しない事を祈りましょう。老いた身体には花粉症の諸症状は些かきつうございました……」 レオポルトは薀蓄を語りながら、もう来年の心配をしている。 憎き花粉とその発生源を見事に撃退したリベリスタ達の表情は、涙と鼻水にまみれていたが、どこか清々しさを感じさせていた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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