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しにがみふぉろー


 電子の海、ネットワークで今の気持ちをただ呟く。
 その行為がこんなに流行るなんて誰が想像しただろう?
 僕の呟きに周りの人がどんな反応をするか。そんな些細や事がこんなに楽しみになるなんて僕は想像もしていなかった。
 慣れた手順でログインし、自分のページに辿り着いた僕は、ふと数字のズレに気がつく。
 戦闘力(笑)と呼ばれたりもする、僕の呟きを見てくれている人の数が1つ増えていたからだ。
 それだけなのに、僕は少し嬉しい気分になる。
 どんな人だろう? 少しワクワクしながらその新しい仲間になる筈のアカウント名をクリックした。

 ただ、それだけの事なのに。なのに、こんな事になるなんて……。

 呪いのアカウント。噂には聞いた事があった。
 そのアカウントからの登録を受けた人は死ぬ。馬鹿馬鹿しい都市伝説。
 でも今、その都市伝説が目の前にあった。

 延々と書かれている名前とその人の死因。
 そして最新の発言には、ネットワークの世界では誰も知る筈が無い僕の本名と、……死因は焼死と書かれていた。


 ――本日未明、○○市で火事が起き家屋が全焼しました。焼け跡から1名の遺体が見つかっており……――


 それは、『繋がり』を辿ってやって来る死神の物語。


「しにがみなぅ~」
 呟きツールが難しくて説明努力を放棄した『リンク・カレイド』真白イヴ(ID:nBNE000001)が手渡す資料には、ネットワーク上で呟くツールを間に介在する事で酷く複雑化してしまった事件が記されていた。


 資料
 ネットワーク上の呟きサイトで謎のアカウントにフォローされた人が連続して殺されている。
 犯人はネットワーク上を移動する能力を持った擬似エリューション『死神』であり、その謎のアカウントを操作しているのもこの死神の仕業だ。
 アークの研究班の見解では、おそらくそのアカウント自体が一種のアーティファクトと化しており、そのアカウントからのフォローと言う繋がりを通って死神は殺害対象の元へ現れるのだと言う。
 死神が対象を殺害するのは、フォローをした翌日の午前2時。誰がどんな殺害方法で殺されるのかは、未だ未来が確定していない。
 アカウントのアーティファクトとしての特性は死神が撃破されれば消失する模様。
 このアーティファクトと死神を作成したのは、リベリスタ達からは便宜上『クリエイター』と呼ばれているフィクサードであると推測される。


 ……つまり簡単に纏めれば、そのアカウントを発見して犠牲者を確認、その上で犠牲社宅に先回りしてやってくる死神を撃破しろと言う事だろうか?
「な、なぅ~」
 其れしか判らなかったんですね。



■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:らると  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2011年07月06日(水)22:40
 死神は古風な骸骨ローブが大きな鎌を持った姿です。一応あらゆる殺し方を可能とする為、あらゆる属性の攻撃手段を所持しています。使い分けます。けっこー強いです。

 ツイッターを良く知る方なら謎のアカウントの発見方法は直ぐわかると思います。僕にはわかりません。教えてください。

 えっと、「誰」が、「どんな殺し方」で殺されると書いてあるかは皆さんがお決め下さい。ただしその「誰」は必ず一般人である必要があります。
 プレイングに書かなくても、相談に『Aさん。実家で家族と共に暮らす高校生。殺され方は撲殺』みたいに書いててくれればそれで良いです。
 その人の性格や暮らす環境によって任務の難易度は変化しますが、好きなのとかモチベーション上がるの選べば良いと思います。変にハードル下げてもつまらないでしょうし。

 成功条件は一般人に被害を出さずに死神を倒す事。

 ちなみに、僕はツイッターは登録して3日で良くわかんなくなって投げました。
 皆なんで虚空に叫んでるの?

 提示された方法に関してはちゃんと検証します。やり方判んないから失敗とかはやんないのでご安心下さい。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
覇界闘士
御厨・夏栖斗(BNE000004)
マグメイガス
桐生 千歳(BNE000090)
スターサジタリー
モニカ・アウステルハム・大御堂(BNE001150)
ナイトクリーク
心刃 シキ(BNE001730)
インヤンマスター
桜場・モレノ(BNE001915)
覇界闘士
焔 優希(BNE002561)
マグメイガス
ベヒモス・エルディン(BNE002614)
インヤンマスター
雑賀 暁(BNE002617)


 NowLoading……

 広い回線内を泳ぎながら、死神は今回の獲物と、その殺し方を反芻する。
『左内祥子。16歳女子高生。家族と共に自宅に住む。殺害方法は刺殺』
 オーソドックスな殺し方、そして快適な回線状況に死神は満足気に頷く。今回の狩りは酷く簡単に思える。
 前々回は酷かった。何せ携帯使用がメインのユーザーだった為、細くて狭い電波に乗らなければならなかった。出来ればもう二度とごめんである。
 それに比べれば今回のなんと快適な事だろう。
 そろそろ試用、学習期間も終わりが近い。創られたばかりの頃はこんな事を考えもしなかった。
 さぁ、今回も学ぼう。理不尽な死を前にした人間の恐怖と絶望を。

 ……Loading完了
『こんばんは。あなたのPCに死神様がいらっしゃいました』
 落としていた筈のパソコンの電源が入り、モニターにポップアップされる表示。モニターの中央に魔方陣が描かれ、ぬるりと死神の腕が、顔が、体が、モニターから出てくる。
 けれど死神はまだ知らない。電波の細さや、回線の経路障害など問題にならない程の障害、『リベリスタ』が彼の登場を今か今かと待ち構えている事を。
 今回の狩りこそが最高難度であると言う事を。


 話は少し前に遡る。
 パソコンのモニターを見入る数人の男女。
 検索エンジンで今回の事件のキーワードとなる言葉を検索、その中からツイッターに関わる物、更に絞って更新が停止している、つまりは死神の犠牲者となった者達のアカウントを探し出す。
 後は彼等が共通してフォローされたアカウントを絞れば、件の問題のアカウントが割り出せる。
 ずれた眼鏡をクイと持ち上げ、割り出し作業を終えた『イケメンヴァンパイア』御厨・夏栖斗(BNE000004)が溜息を吐く。
 ずらずらと並ぶ数十回のツイート。一つを除けばその全てが既に行われてしまった殺人だ。
 その数と意味の重さに、リベリスタ達の間に沈黙が落ちる。

 とは言え、ツイッターを知らぬ者には当然その意味は判らない訳で、不思議そう首をかしげていた『みす・いーたー』心刃 シキ(BNE001730)には、『デストロイド・メイド』モニカ・アウステルハム・大御堂(BNE001150)が『きゅーんきゅーんなモニカさんの簡単ツイッター講座』を開いている。
 受講生は勿論床に正座。
「ツイッターとはツイート(呟き)と呼ばれる短文を投稿・閲覧できるサービスのことです。個人の日記や仲間内のチャット、簡易的な告知掲示板など色々な使われ方をしています。俗にミニブログ、或いは馬鹿発見器とも呼ばれています」
 モニカさん長い。そして酷い。
「偶にいるんですよ。これの呟きが全世界に発信されている事を忘れて、問題発言かまして炎上食らうお方が。まあ私にもありますが」
 ……貴女一体何したの?

「あれ?この人……いつもお話してくれるSさん?」
 不意に『朧人形』ベヒモス・エルディン(BNE002614)が驚愕の声を上げる。驚きが過ぎた為、その後けほけほと咳き込み車椅子から落ちかけた彼女だったが、死神がフォローしたアカウントの中で一番最新の物、つまり次の犠牲者は、ベヒモスが入院生活を送っていた頃からツイッターでの交流を持っていた友人、少なくともベヒモスはそう信じている……、のユーザー名が記されていた。
 ツイッター上での名前はS子。死神のツイートによって知った本名は左内祥子。殺害方法は刺殺。
 焦燥に駆られたベヒモスは、夏栖斗を押しのけキーボードに指を走らせる。『心配なので会ってお話しませんか』と。


 祥子本人も不安には思っていたのだろう。ネット上の知り合いにいきなり会えないかと聞かれて緊張、または警戒しない者は少ない。けれど不安で何でも良いからすがりたい気持ちと、やはり長く親交があり、人柄を良く知るベヒモスからの誘いとあって祥子は誘いを受諾した。

「おっぱい凄い」
 これは、ベヒモスと話す祥子を遠目に見た夏栖斗の口から思わず漏れた言葉。
 ベヒモスに呼び出され、彼女の車椅子を押しながらに喫茶店に入って来た祥子の胸は、非常に大きかった。
「一寸夏栖斗君見過ぎです。気付かれますって」
 思わず自分の席から身を乗り出したおっぱい星人夏栖斗の袖を引いて引き戻した『飛刀三幻色』桜場・モレノ(BNE001915)も、そう言いながらもチラリチラリと吸い寄せられるように視線が飛んでいる。
 ベヒモスと祥子を見守る為、喫茶店の一角に陣取っていたリベリスタ達。後程怪奇事件のオーソリティとしてベヒモスから紹介を受ける予定の彼等だが、其れより以前に見つかってしまえば罰の悪い事この上ないだろう。
 けれど遠目に見ているだけにも関わらず祥子の胸の存在感は大きい。
「確かに大きいですけど、でも千歳様の方が……」
 呟いたのは『一途な魔術師』雑賀 暁(BNE002617)。ツイッターの勉強の為、崇拝する『ヴァルプルギスの魔女』桐生 千歳(BNE000090)をフォローしてみたら即座にブロックされてしまった健気で可哀想な少年。……良く心折れないな。
 本当に一途な彼は、勿論胸の大きさなんて関係なしに千歳の方が良いと言う意味で言ったのだが、
「なんで自分の胸を知ってるのよ」
 千歳には勿論胸の話だと誤解される。ちなみに知ってる理由は千歳が良く半裸で居るから。千歳さんえろいです。

 その後、ベヒモスから祥子の紹介を受けたリベリスタ達は彼女の家に泊まりこんでの護衛を約束する。
「オカルトどんとこい!ヴァルプルギスの魔女とは自分のことよ!」
 と名乗った千歳の奇抜な……ちょっとえっちな格好は、オカルトが好物の女子高生には如何にも其れらしく見えたらしく、信頼を得ることに成功した。
 途中、祥子の目をみて真剣に彼女を護ると誓った夏栖斗が、直後に胸に目を落として仲間にしばかれてたりもしたが、概ね大丈夫だ。特に問題はない。
 祥子の家庭も大らかな家庭であった為、娘の友人達とのお泊まり会には反対せず、寧ろリベリスタ達に夕食までご馳走してくれた。
 鋭気は充分養われている。護りたいと思わせるモチベーションも高まった。
 そして午前2時、万全の状態で待ち構えるリベリスタ達の前に、パソコンの中から何も知らぬ、一寸哀れな死神が姿を現した。


 戦いはリベリスタ達の奇襲で始まった。そもそも一般人を相手にする心算で出て来た死神と、相手の出現時間までバッチリ判っているリベリスタ達とでは状況認識に段違いの差がある。
 出現したばかりの死神の頭部に、蠢く影を纏うシキの放つオーラが突き刺さる。実際に現れた死神に、そして異能の力を奮うシキの姿に、驚愕のあまり口をパクパクとさせる祥子に対し、
「都市伝説が実在する位だ。闇を狩るヒーローがいてもおかしくないよ。だからコレは夢。明日になれば醒める夢だよ」
 そう告げるシキ。そして『紅蓮の意思』焔 優希(BNE002561)が、まだ呆然としたままの祥子を抱えて庭へと飛び出る。祥子の部屋は8人もの人間が大暴れをするには手狭すぎ、リベリスタ側の最大の強みである数を活かす事ができないと判断したからだ。
 あくまで狙いは祥子である為、優希を追って庭へと出た死神。けれど、其処には既に布陣済みのリベリスタ達が待ち構えていた。
 モニカのフィンガーバレットから撃ち出された弾丸が、庭に出て来たばかりの死神のど真ん中に正確にめり込む。次いでそのモニカの射撃を目印にする様に放たれたのはベヒモスの魔曲・四重奏だ。
「#00ff00守りの堅盾」
 守護結界を使って仲間達の防御力を高めるモレノの台詞の謎の文字列は色指定のカラーコードだ。しかしなんと言う早口か。
 更にと千歳の詠唱によって生み出された魔法陣より魔法の矢、マジックミサイルが撃ち込まれる。そして千歳の攻撃にたじろいだ死神が追い込まれた先は、張り巡らされた一面の呪印の中心点。そして発動する暁の呪縛封印。
 決まれば状況をリベリスタ優位のままに固定できる力を秘めた暁の攻撃は、しかしながら死神の必死の抵抗によって唯の命中に終る。しかし抵抗の為に死神の注意が呪印に囚われた其の時、
「ったく自分の手を汚さずに次から次へと殺人? 都市伝説? ふざけんな!」
 突き出される怒りの土砕掌。夏栖斗の放った掌打は真っ直ぐに死神へと吸い込まれ、死神の存在を大きく揺るがせる。
 そしてこの場は死神の後を追って出て来たシキの手により既に強結界が張られている。万全の準備を整えていたリベリスタ達の猛攻。

 しかし、リベリスタ達が優位に戦いを進めれたのも此処までだ。
 其の時シキが感知した感情は強い怒りと殺意。死を司る神と成らねばならない死神の矜持は深く傷付いた。まさか自分の使命を邪魔する者が居ようとは。まさか自分を傷付け得る者が居ようとは。
 不敬、不遜、許すまじ。死すべき者には死を。邪魔する者には裁きを。
「神罰ダ」
 発声器官など何処にも見当たらない死神の口から漏れ出た怒りの言葉。次の瞬間、リベリスタ達の視界を閃光が染め上げる。
 それはリベリスタ達の呼ぶ所の神気閃光に良く似た攻撃だった。違いがあるとすれば閃光のその色。神気閃光が厳然たる意思を秘めた白き閃光だとすれば、死神の攻撃は死を司る神を自称する傲慢さが生み出した黒の閃光。モレノ風に言うならば#000000神の憤怒。
 そして其の攻撃は当然の様に祥子も対象として含まれた。何故ならこの攻撃は決して対象を殺さないから。例え瀕死になろうとも構わない。どんなに傷付き、苦しもうが関係はない。大事なのは祥子の死因は、祥子を殺す方法は、刺殺であると言う事のみ。
 強力な攻撃とそれに伴う衝撃でのショック状態は、リベリスタ達に甚大な被害を与え、リベリスタ達に優勢だった盤上を唯の一撃でひっくり返した。けれど、破壊の光は祥子の体には届いていない。其の身を挺して、己を盾として、優希が祥子を庇ったからだ。
「……っ!」
 歯を食い縛り、必死に体に力を込める優希。しかしそれでも衝撃に膝がグラつく。まともに攻撃を喰らった為にたった一撃を喰らっただけなのに限界が近い。残りの体力ではもう一度あの攻撃が来れば耐える事は難しいだろう。
 出来得るならば自然の力を身の内に取り込み、森羅行での回復を図りたい所だったが、恐らく死神は其の隙を見逃さずに祥子を殺すだろう。
 けれど優希は己が何もしてないにも拘らず、体力が回復している事に気付く。何時の間にか近付いて来ていた暁によって優希の背に貼られたのは傷癒術の癒しの符。
 優希にあって死神にない物。それは共に戦う仲間の存在。

 モニカのフィンガーバレットが再び火を噴き、前進する死神に吸い込まれていく。例え衝撃を受けてショック状態にあろうとも、放つ弾丸は絶対に外さない。射手のプライドと魂を込めた射撃に、捉えれぬ物は無い。
 そして再び発動するベヒモスの魔曲・四重奏。掛け声こそは「え、えいっ」と可愛らしいが、四属性の魔術を連続で組み上げる、マグメイガスのみが扱う事を許されたこの技の威力は、可愛らしいでは済まされない。
 それでも死神は、積み重なるダメージを受けながらも強引に突っ切り、まずは祥子を庇い続ける優希を排除しようとその手に持つ命を刈る大鎌を奮う。
 攻撃を避ければ死神はそのまま祥子を狙うだろう。けれど未だダメージの残るこの体ではこの命を刈り取る攻撃に耐える事も恐らくは不可能だ。歯を食い縛った優希が運命を代償に踏み止まらんと強い意思を定めた時、けれども大鎌の攻撃は更に割って入った人影へと命中する。
 ずぶり。
 千歳の剥き出しの白い腹に死神の大鎌が吸い込まれ、その刃の先端は彼女の背へと抜けている。中の臓物がブチブチと断ち切られていく様を思わず想像してしまう痛々しい光景。彼女を愛しく思う暁の絶叫と、そして惨劇を目の当たりにした祥子の悲鳴が重なる。
「見ちゃ駄目!」
 だが千歳は致命的な傷を負いながらも、ローブを翻して死神を祥子の目から隠そうとする。
 彼女は偶然巻き込まれ、狙われたに過ぎない唯の女子高生。こんな血と暴力と闇に彩られた世界をなるべく見せたくない。神秘とは秘匿されるべき物だ。秘匿されねば、知った者を不幸にするから。


 深すぎる傷を負い倒れた千歳に代わり、死神の前に飛び出した夏栖斗からもう一度土砕掌が放たれる。夏栖斗の掌に伝わる、敵の芯を打ち抜いた時の会心の感触。そんな時では無いとは判っていても、夏栖斗の唇は自然と笑みの形を作っている。
 体内を暴れ狂う気の奔流にびくりと体を震わせ、思わず硬直した死神の首筋に、
「……ぜんぶたべる」
 牙を剥き出し、口の端から唾液を垂らしたシキが齧り付いた。
 骨しかない死神に突き刺さった牙。吸い出されるのは骨髄に似た何か。しかし味は決定的に異なっていた。
 苦味、えぐ味。強烈過ぎる酸味、口内を攻撃するかの様な刺激、攻撃的で破壊的な液体がごくりごくりとシキの喉へと吸い込まれていく。 
 普通の人間が口にすればそれだけで死にかねない劇物、死神の存在其の物を、口にしたシキの表情は、けれども快感に蕩けている。
 暴れて振り解きたい死神だったが、未だに夏栖斗から受けた攻撃の余韻が体を縛り其れを許さない。
 常軌を逸した異様な光景、正に秘匿されるべき神秘はそれから少しの間続き、
「ぜんぶたべた。……ごちそうさま」
 頬を上気させ、真っ赤に染めたシキが手を合わせて終了した。
 後に残されたのは、死神が纏っていたローブと大鎌のみ。そしてそれも徐々に塵と化していく。


 戦いが終った時、祥子は意識を失っていた。
 理解を超えた世界を、それも其の中でも飛び切りショッキングな光景を目の当りにした為だ。
 祥子を部屋のベットへと戻し、痕跡を片付けて撤収していくリベリスタ達。
 致命的な傷を負っていた千歳も、手持ちの符を使い切った暁の献身的な治療で一命は取り留めている。

「これからも、よろしくね」
 去り際に、祥子の寝顔を見詰めたベヒモスの口から漏れた願い。
 それが難しい事は判っている。怯え、拒絶されるかも知れない。けれど彼女はきっと何時かは判ってくれる。
 長い闘病生活に折れそうだった自分を支えてくれた祥子ならきっと。
 そんな未来をベヒモスは信じる。何故なら祥子、Sさんの優しさを一番知るのはベヒモスだから。



■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 お疲れ様でした。
 丸投げ部分は皆さん結構自重してくれたんですね。
 一応、丸投げって書いた以上は何が来ても何とかする心算でしたが、助かりました。

 豆腐の角に頭ぶつけて心臓停止 → 獲物抱えた死神が飛行。上空から地面においた豆腐と皿に向かってパイルドライバー。角に頭ぶつけたショックで心臓停止とか。
 通り魔 → 獲物引っ掴んだ死神が夜の街へ散歩に繰り出す、暴走族とかに魔眼を使って通り魔事件とか。

 まあ色々。
 結果はこうでしたが、如何でしょうか?
 っていうか、巨乳好きなんですねぇ。

 最後にツイッターで判らない事もう一つ。……リストって何?
 ご参加有難う御座いました。