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DDR――ダンスダンスリベリスタ!

●貴様と私でランデヴー
「時に蝮原様、スタンリー様」
「何だ名古屋」
「何用でしょうか」
「踊りましょうぞ」
「「……は?」」

●踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら……
「とゆーワケで皆々様! アザーバイドの対応をお願いしたいのです」
 集ったリベリスタ達へ、事務椅子をくるんと回し振り返った『歪曲芸師』名古屋・T・メルクリィ(nBNE000209)はニコヤカに微笑んだ。
「おっと、とは言えどつきあって力尽くで追い出すのではありませんぞ。
 アザーバイドの名は『サタデーナイトフィーバー』。彼等はお祭り事が大好きでしてね、異世界を渡る力で流浪の旅を続けながら行く先々でお祭りを開くアザーバイドでして」
 そうして今回はボトムチャンネルに辿り着き、そこでお祭りを開くのだと言う。それも一夜限り。滞在期間が短い故に崩界には影響を及ぼさないとメルクリィは続けて説明した。
「で、そのアザーバイドの映像がこちら」
 言下にメルクリィの背後モニターに映し出されたのは――キャンプファイアー状の巨大な篝火。それを取り囲んで踊る人々。更にそれを取り囲むのは楽器を手にした人々。或いは、豪勢な料理を酒と共に楽しみ笑いあう人々。
 ……なんていうか、そこはかとなくどこぞの密林で開かれていそうな、アニミズム的というか、原始的というか、部族チックというか。そんな感じだった。
「これらが纏めて一つのアザーバイドです。彼等は生き物というか、現象に近い存在でして……上手く言い表せませんが、我々の常識を常に裏切るのが異世界からの来訪者<アザーバイド>なのですぞ」
 それから、と付け加えて曰く。
「彼等に近付くと、アザーバイドの非常識神秘パワーで何故か彼等と似た様な格好になります。着替えの服を持って行ってもそうなります。後でちゃんと戻りますので、そこはご安心を」
 つまり全員漏れなく部族チックでワイルドな格好になるという事だ。毛皮とか骨とか羽とか葉っぱとか、仮面とかボディペイントとか、槍とか盾とか斧とか。
 ある程度『こういう格好が良い』と念じると、そこはかとなくその通りになるそうな。
「スタイリッシュな舞踏会もお洒落ですが、偶にはこういうワイルドなのも良いかもしれませんね。
 ……あと、私、実は誕生日なんですよね。ウフフー」
 祝ってもいいのよ、チラッチラッ。
 そんなこんなで、踊り明かしに行こうじゃないか。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:ガンマ  
■難易度:VERY EASY ■ イベントシナリオ
■参加人数制限: なし ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2013年04月16日(火)23:24
●目標
 はしゃぐ。

●登場
アザーバイド『サタデーナイトフィーバー』
 様々なチャンネルを旅するアザーバイド。見た目はお祭りを開く部族チックな人々だが、それらは個々ではなく大きな一存在。言葉は通じます。
 一夜を楽しんだら別のチャンネルに旅立ちます。(ブレイクゲートは不要)
 傍に寄って来た者をワイルドで部族チックな出で立ちに変えてしまいます。

メルクリィ
 その辺にいます

咬兵
 遠巻きに見守ってます

スタンリー
 隅の方にいます

テリー
 ご飯食べてます

●場所
 郊外の広い空き地。
 サタデーナイトフィーバーが陣取ってお祭り状態。
 中央に大きな篝火、周囲にも小さな篝火がチラホラ。
 中央の篝火を取り囲む様に踊る人々、その周囲に楽器を奏でる人々や、飲食をしている人々。
 食べ物は基本何かの肉の丸焼きとか、異世界の果物とか原始的。
 全体的に部族チック。
 時間帯は夜。
 一般人は来ません。

●STより
 こんにちはガンマです。
 ハイパー舞踏会。そしてメルクリィの誕生日。
 今夜は踊り明かしましょう。
 よろしくお願い致します。
参加NPC
名古屋・T・メルクリィ (nBNE000209)
 
参加NPC
蝮原 咬兵 (nBNE000020)
参加NPC
スタンリー・マツダ (nBNE000605)


■メイン参加者 34人■
ホーリーメイガス
悠木 そあら(BNE000020)
デュランダル
鬼蔭 虎鐵(BNE000034)
ホーリーメイガス
霧島 俊介(BNE000082)
覇界闘士
ヘルマン・バルシュミーデ(BNE000166)
デュランダル
結城 ”Dragon” 竜一(BNE000210)
マグメイガス
高原 恵梨香(BNE000234)
デュランダル
梶・リュクターン・五月(BNE000267)
クロスイージス
新田・快(BNE000439)
ナイトクリーク
アンジェリカ・ミスティオラ(BNE000759)
ソードミラージュ
天風・亘(BNE001105)
ナイトクリーク
神城・涼(BNE001343)
ソードミラージュ
ルア・ホワイト(BNE001372)
覇界闘士
宮部乃宮 火車(BNE001845)
ソードミラージュ
レイライン・エレアニック(BNE002137)
覇界闘士
焔 優希(BNE002561)
ソードミラージュ
リンシード・フラックス(BNE002684)
クリミナルスタア
坂本 瀬恋(BNE002749)
クリミナルスタア
晦 烏(BNE002858)
クリミナルスタア
宮代・久嶺(BNE002940)
クリミナルスタア
ガッツリ・モウケール(BNE003224)
レイザータクト
ミリィ・トムソン(BNE003772)
レイザータクト
ベルカ・ヤーコヴレヴナ・パブロヴァ(BNE003829)
マグメイガス
シェリー・D・モーガン(BNE003862)
ソードミラージュ
フラウ・リード(BNE003909)
ダークナイト
館伝・永遠(BNE003920)
ホーリーメイガス
軍鶏月 千幸(BNE003999)
レイザータクト
神葬 陸駆(BNE004022)
マグメイガス
匂坂・羽衣(BNE004023)
ナイトクリーク
纏向 瑞樹(BNE004308)
ミステラン
ヘンリエッタ・マリア(BNE004330)
ミステラン
ルナ・グランツ(BNE004339)
ミステラン
エフェメラ・ノイン(BNE004345)

スィン・アル・アサド(BNE004367)
プロアデプト
元・雲雀(BNE004475)

●れっつDDR
 ドンドコドンドコちゃかぽこちゃかぽこ。
 大きな火が赤々と夜を照らし、踊る人々の影を長く伸ばしていた。

 サタデーナイトフィーバー。

「おーすごいなー前時代の代物だと思ってたねー」
 なんか何人かに殴られそうだけど。雲雀は感嘆する。
「こう、アレか。お祭りか。腰を捻って右手で天を指すアレだっけ。違うか」
 まあ折角だし部族的な感じでも良いかな、と涼は考える事を止めた。そんな事よりマンガ肉っぽいと憧れていた肉の丸焼きだ! ワイルドに齧るぞ! 美味いぞ!
「ちょっと恥ずかしいですね……まぁ……郷に入れば郷に従えといいますから……」
 部族チックリンシード。毛皮と羽飾りでちょっとダイタン。
「えっ……これ布少なくないっすか!? 部族ってこんなに解放的なんっすか!?」
 陽気なアザーバイドは嫌いじゃない、意気込んでやって来た千幸であったがその格好はダイタン二号。
「けど考えてみたら上すら着てない映像をテレビで見たことあったっすね……こ、これでガマンするっす!」
「随分と露出が多いのだな。ま、踊るには身軽で良いか」
 変わった衣装を楽しんでいるシェリーはダイタン三号。
「あたしのドレスはどこにいったですか」
 ダンスパーティと聞いたそあらは「さおりんの未来の妻として身なりもきちんとしないといけないですしね」とドレスコードばっちりなシックなドレスで決めてきたのだが。部族チックな光景に場違いだったかしらとまた来週しようとしたのだが。サタデーナイトフィーバーの効力で以下略(´;ω;`)
「不思議な服装だね。これは……男らしいの、かな?」
 ヘンリエッタは不思議そうにバイデンルックな己の姿を眺めていた。一方の恵梨香は相変わらず『崩界を防ぐアークのリベリスタ』として生真面目に周囲に目を光らせている。シャーマンっぽい恰好で、手には不思議な見た目のねじくれた木の杖を持って。
「しかしアレね。女の子もワイルドな部族チックな感じになるのは目の保養で良いですね。人生の先輩的な感じの名古屋はその辺どうよ」
「可愛らしいですね~」
 涼の言葉に対し、メルクリィは完全に授業参観に来たお父さんの目。
「アレか。それくらいになったらこれくらいでは気にならない? それはさておきお誕生日おめでとうございます。今年も、まあ、それなりに宜しくな。的なね」
「御機嫌よう名古屋さん、そして遅れてしまいましたがお誕生日おめでとうございます!」
「アークを導く予言者に精霊の加護のあらんことを」
「そうだそうだ、メルクリィの誕生日であったか、すっかり忘れておった、次いでになってしまうが、おめでとう」
「誕生日おめでとう御座います、名古屋さん! これから過ごす1年が素晴らしいものになる様に、私もお祈りさせていただきますね!」
 そこに続いたのは、羽飾りが鮮やかな亘、恵梨香、シェリー、ミリィ。更にアンジェリカはサタデーナイトフィーバーと共に彼等の楽器で愉快にバースデーソングを。亘は遅れた事を『一生の不覚』とうぐぐしながらも、「受け取って頂けると嬉しいです」と彼にプレゼントを差し出した。メルクリィ専用に発注したノースリーブの新品シャツである。
「宜しければ仕事とかの着替えにどうぞ」
「皆々様……! ありがとうございますね!」
 祝われて嬉しいのですぞ。
「えっと、初めまして。今日がお誕生日って聞いたから、その、おめでとう」
「メリクリィは誕生日をおめでとうであるな。なんともらしい一日というか、名古屋の周りはいつも賑やかなアザーバイドに囲まれているように思う」
 更に祝辞を重ねるのは瑞樹と優希。礼を言うメルクリィへ、どっかーんと飛び込んで来たのはルアだ。花飾りが可愛らしい衣装である。
「メルクリィさーん!」
「ルア様~!」
 いつものように、むぎゅむぎゅしてから高い高い。
「お誕生日おめでとうなの!」
 笑って、エイちゃんバッグからモキュンと取り出し差し出したのはステキな鉄道模型だ。
「すっごくカッコイイと思うんだけど、どうかな?」そう言って見上げた少女を、礼を述べる機械の手が嬉しそうに優しく撫でて。彼が喜んでくれると自分も嬉しい。つられる様に、えへへ、と笑った。
 それから手を差し出して、曰く。
「一緒に踊りましょ?」
「是非とも」
 原始的なリズムに合わせてにこにこダンス。見れば、リンシードがソニックエッジな速さで太鼓をズンドコ叩いている。負けじとステップを踏むルアであったが、踏ん付けたのはメルクリィの脚で。
「あわわ! ごめんなさいなの!」
「いえいえ、私の足は丈夫なのです」
 オタオタするルアに微笑みかけて、手を取ってくるくる。
 心の底からたくさんはしゃいで、楽しい時間を共に過ごそう。
「だって、今日はメルクリィさんの誕生日なんだもの。これからも、ずっと元気でありますように!」
 来年もお祝いさせてね。笑みの花を咲かせる少女に、ゆびきりげんまんと小指の約束。

「どーですか、この演奏っぷりは……気に入って貰えたでしょうか」
 変わった楽器をブォーンと奏でつ、リンシードはアザーバイドを見遣っている。返ってきたのは拍手喝采。気に入ってくれたのなら何よりだ。幸いだ。ブォーン。
「うむむぅ……」
 ベルカは考えていた。あの中に突っ込めば、咬兵もスタンリーも部族チックになるという事か。
「あっ! 焚火の周りに六道紫杏がいるぞ!」
 とりあえず隅の方に座っていたマツダにアッパーユアハート。六道紫杏。禁断のSAN値直葬ワードにマツダ思い出しゲロ。
「……まぁ、私はひとまず踊るか……」
 見なかった事にして一歩。踏み出した彼女の格好が部族チックに大変身。いつの間にか手にはマンガ肉までも!
「う、美味い……じゅるり。うががー! 同志ティバストロフ! お誕生日おめでとうがー!! おいくつになられたうがー!」
「ハッ!? あ、ありがとうございます39ですぞ」
「そうか、ティバさんじゅうきゅうさいかー。まだまだお若いではないですか」
 肉をモグりつつ背中をバシバシ。尻尾ぶんぶん。真空管キュッキュ。
「この1年もまた、心強い予知をお願いしますぞー! 我らもまた貴方に応えられる様に尽力します」
「こちらこそ。宜しくお願い致しますね」
 ニコリと笑んだ、その一方。
「れっつだんしんぐたーいむ! うんばぼー!」
「こう見えてもおじさんムーンウォーク出来るんだぜ!」
 デンデン太鼓タンバリンマラカス等々、ガッツリは在庫処分の名目で父からタダで持ってきた楽器で別次元チェーン展開。見よう見まねでチャカポコしながら楽しく踊る。
 烏はと言えば、どっこい裸足になっちゃったのでダンスは諦めアザーバイドの楽器を奏でている。因みに覆面が謎の仮面に置き換わったりとどっちがアザーバイド状態だ。
 彼を取り囲むサタデーナイトフィーバーの手にはガッツリの楽器。異文化コミュニケーションである。
「む? あれは!?」
 そんな中、ガッツリが見つけたのは――長年憧れていたマンガ肉!
「食べていいのかお? にょほほほほほほほっ」
「これはこれで美味いな」
 シェリーもマンガ肉を手にワイルドに丸齧り。果物もなんでも丸かじり。演奏に満足したリンシードももしゃもしゃ隅っこの方で食べている。その傍にはスタンリーが。
「毎回めるくりさんに巻き込まれてますね……」
「……フォーチュナは皆詐欺紛いに口が上手いのでしょうか」
 リンシードが手渡した肉を齧りつ、部族ルックが居心地悪そうなスタンリーは一つ溜息。
 そこへ、ダンスというより何かの儀式っぽい舞にいつのまにか巻き込まれていたそあらが息を弾ませやって来る。
「折角来たですからを楽しむのです。スタンリーさんも隅っこにいないで一緒に巻き込まれると良いです」
「なっ」
 反論は却下。手を引いて、踊りの輪の中へ。
「これも任務。ここまで来て何もせずに帰る訳にもいかないでしょう」
 同様に、恵梨香の目前にはまるでバイデンな姿の咬兵が。
「演武(演舞)の相手をお願いできませんか?」
「おいおい、ここは楽しい祭りの場だぜ?」
 模擬戦を申し込むも敢無く流され。「踊って来いよ、見ててやるから」そう言われて、アザーバイド達にも手を引かれて、恵梨香は背中に咬兵の視線を感じつつ――彼女はサタデーナイトフィーバーの動きにシンクロして迫力ある舞を披露する。それはアザーバイドへ、誕生日であるメルクリィへ。
「咬兵……」
 そんな咬兵に、笑いを堪えた声。同じくバイデン臭い格好になった虎鐵がニヤニヤしていた。
「……」
「……」
 お互い笑いを堪える事しばし。
「よし、咬兵。折角の祭りでござるから飲むでござる! 拙者ちゃんと酒を持ってきたでござる!」
 どどんと取り出すのは日本酒一升瓶。ニヤリと笑う眼差し。
「折角でござるから飲み比べでもするでござるか? 潰れた方が何かいう事を聞くって条件でござる!」
「へぇ? 面白い」
「お? じゃあ拙者本気を出すでござるー!」
「潰れたお前の世話はしねぇからな」
 上等だ。よろしいならば戦争だ。

「イエーイ! 名古屋さんハッピーバースデーイエーイ!」
 石器の穂先の槍を持った腰蓑の快がビール片手にやって来る。曰く、誕生日プレゼント。
「ラオホっていう、麦芽を燻製してつくる珍しいビールなんだ! 多分、『何かの肉』とは合うと思う」
 乾杯して踊り明かそう、笑顔の快にメルクリィは礼を言うも考えていた。758は下戸だ。飲んだら潰れてゲロッちゃうの><。
「それはそれで結果オーライってことで!」
「マジでか!」
 そんなこんなしていると、バイデンみたいな格好をしたフュリエ達が顔を出す。
「お誕生日おめでとう、メルクリィちゃん! ……あれ? あ、そっか。私たちって初めましてだったよね?」
「やあ、こんばんは。初めましてになるのかな。オレはヘンリエッタと言うよ。見ての通り、フュリエだ」
「私はルナ。フュリエのルナだよ!」
 にこりと笑う彼女達の名は、ルナとヘンリエッタ。
「これから宜しく、メルクリィちゃんっ!」
「色々と分からない事も多くて厄介を掛けるかもしれないけど、どうか宜しく」
「こちらこそですぞ!」
 生まれた世界は違えど今は仲間。笑みを交わし、ヘンリエッタは件の肉を差し出した。
「今日は誕生日だそうだね。おめでとう。果物も如何かな?」
 お近づきの印、というには間に合わせにすぎるけどね。含み笑い。しかしメルクリィは感謝の言葉を述べて、早速肉をもぐもぐしている。
 その姿を、見。
「それにしても……あはは! メルクリィちゃん、その衣装とっても似合ってるよ!」
 可愛いね、とルナは笑う。可愛いかしら。メルクリィは首を傾げる。それにまたくすりと笑って、「ねぇ」と問いつ彼女はその場で軽くステップを踏んで回ってみせる。羽飾りがふわりと揺れる。
「私はどう? 似合ってるかな?」
「勿論! 可愛らしうございますぞ~」
 ニコニコ。そんなメルクリィへ、今度は何処からともなく現れた雲雀が声をかける。
「メルクリィさんだったっけ?」
「はい、名古屋・T・メルクリィですぞ」
「あ、僕名前覚えてるじゃんえらいじゃん……僕、元雲雀ですーどうもどうも。最近アークにやってきましてね、ここは色んな人がいて面白いねー」
 メルクリィさんなんて完全に機械みたいだし。これどうなってんの腕とかすごいね。触ってみるのは機械の腕。メルクリィ曰く機械化は30%以下らしいが。アーク七不思議。
「僕ヴァンプなんであんまり変化なくって……そういえば誕生日なんだっけー? うわーおめでとうー
何歳?」
「39ですぞ」
「わお、あらふぉー。でも見えないねーああ、アークにはそうゆう人多いんだっけ。まぁこれからよろしくねー」
「こちらこそ~」
 ほのぼの~っとしたところで、ガッシリ。メルクリィのメカハンドを取ったのは快とルナ。
「踊るのが仕事と言われたら踊らざるをえない! 名古屋さんの誕生日を祝って踊り明かそうじゃないか!」
「うんうん! 自己紹介も終ったし踊ろっか!」
「ボディーもハートをヒートさせオールナイトフィーバーです!」
「さて今日は楽しむかなーあ、メルクリィさんも一緒に踊る?」
「オレはあまり踊ったことがないから、良かったら教えて欲しいんだ」
 亘に雲雀も頷いて、ヘンリエッタもそこに加わり。
 よろしい。メルクリィは頷く。
「では、皆で踊り明かしましょうか!」
 レッツDDR。皆で一緒に踊りの輪の中へ。リズムに身を委ね、思いっきり体を動かして。
 ルナが踊るのは即興のダンス、亘はメルクリィの手を取りワイルドに躍動感溢れる動きと飛行も織り交ぜたキレッキレのスタイリッシュダンス。
「上手い上手い、メルクリィちゃん!」
 嬉しそうに笑みを浮かべてルナは彼を褒め、亘はいっそう踊りに熱を入れる。
「ふふ、燃え果てるまで踊り尽くしましょう! あ、これってテンションに任せて最終的に火に飛び込んでもいいんです?」
「わ、私天使の息は使えませんぞ!?」
 そんなやりとりはリベリスタとアザーバイドの笑い声の中。火を囲って踊るのは陽気な気分になるものだとシェリーも心のままに身体でリズムを刻んでゆく。たまに楽器演奏者を煽ってみれば、より激しいビートが響き渡った。
 そして魔女は満足気に微笑むのだ。
「うむ、バカ騒ぎも悪くない」

 の、直後。
「おめるくりぃなのじゃ」

 パリーン!

∩<|;´w`|>* <油断シテタアアアアアア

 レイラインから肩パンを喰らったメルクリィは倒れた!
「にゃふふ、これからもよろしくしてなのじゃよ!」
 ドヤァ。
「メルクリィ誕生日おめ! プレゼントは有効に活用してくれ!」
 腰蓑一丁の竜一もドヤァ。おぱんつをどないせぇと。

●まだまだ踊るよ祭りだよ
「あらあら、御機嫌よう、メルクリィ、蝮原さん! メルクリィは誕生日おめでとうね」
 楽しんでるかしら、と顔を出したのはやっぱり部族ルックな久嶺。挨拶を返したメルクリィを見、思わず笑みを漏らす。
「部族チックなメルクリィもなんだか面白いわね……アタシはなんか微妙に恥ずかしいのだけど、なんか段々どうでもよくなってきたわ……似合ってる?」
「えぇ、とっても」
「悪かねぇな」
「ありがと。もうメルクリィも39歳になるのね……お嫁さんとか、貰わないの?」
「そうですねぇ。久嶺様の様な可愛いらしい御方なら……」
「え、アタシ? アタシはメルクリィみたいな優しい男もまんざらでもないけどまだ12歳だし、待ってくれるなら考えるけど……なんて、冗談よ!」
 メルクリィもこっちも冗句だと笑い合い、そんなこんなで久嶺は咬兵の腕をちょいとつつく。
「ほらほら、蝮腹さんも、シケた顔してないで、楽しみましょうよ! 無理にとは言わないけど……同じ阿呆ならって奴よ、ね? なんなら、近付き辛いならアタシがあそこにある食べ物とってくるわよ! お腹空くでしょ?」
 待ってて頂戴ね、と翼を広げてぱたぱた飛んで行った彼女。と、入れ違いで。
「蝮ー! あっそぼーぜ!!」
 どーんと咬兵の胸に飛び込もうとして躱されて地面にズベシャァした俊介。でも満面笑顔で顔を上げると、
「あ、メルクリィはタンジョビーおめでと!」
「ありがとうございますぞ! だ、大丈夫ですか?」
「ダイジョブ! まむまむ! おどらねーの? 俺と踊ろ!!? 駄目かな! クールだよなあまむまむは!!」
 実際、複雑だぜ。咬兵はそんな顔をしている。
「因みにまむまむって、蝮のあだ名! 今勝手につけてみたけど!! てことだ、踊ろ!!? おどらな損損! てな!」
 もう既に2人とも部族ルックなのだ。いいやんけ、とハイテンションの俊介は無い力で咬兵の背中を押し続ける。
「はーやーくー俺とまむまむは一緒にあんなことやこんなことなかやろグボォ」
 ※あんなことやそんなこと=一緒に依頼した事
 なのだが、「紛らわしい事を大声で言うな」とお腹に極道拳(腹パン)されました。南無。
 その一方では、俊介に続けと陸駆がメルクリィにどーんとタックル抱き付きを。
「たんじょーびおめでとうだぞ! ワイルドりっくんなのだ」
「陸駆様~ありがとうございますぞ!」
 ぎゅーっと抱き返してくる機械の手に包まれて、陸駆は彼をてしてし叩く。
「メルクリィ、だっこだ! 高い高いするのだ」
 合点了解、抱き上げられれば高い高い。いつもよりうんと高い視点。それが心地よくて、つい口を突いた言葉は。
「去年もこうやって祝った……」
 ――いや。
 これは自分の記憶じゃない。
 これは自分に重なる記憶。
 守れなかった約束。小指を絡めて歌った歌。自責。胸がぎゅっとする。
 これは自分のものではないけれど、自分が継がねばならぬ約束だ。
「陸駆様?」
 黙りこむ彼にどうかしたのかと問う機械男の声。天才少年は不敵に笑い、肩車をしている彼の頭にしがみ付き、言い放つ。小指を差し出しながら。
「僕は、僕は約束を違えないぞ。指切りげんまん、嘘ついたら針を一万本でものんでやる。だから貴様は安心しておかえりを言うのだ、いつでもただいまを返してやる。……来年の誕生日にもお祝いに来るのだ!」
「……はい。約束ですぞ!」
 笑みを交わして、あの時の様に小指を絡めて、ゆびきりげんまん。

「ところで蝮原さん」
「断る」
「!?」
 いつもの如く咬兵の隣でボーっとしていたミリィは思わず振り返った。
「ま……まだ何も言ってないのにどうして断るんですか?」
「踊ってくれ、だろ?」
「……。わ、私ってそんなに分かり易いでしょうか?」
 ズバリの図星に言い淀む。彼が踊らぬなら自分も隣にいようかと思ったが、一歩前へ。葉っぱの飾りがふわっと揺れる。
「踊ってきますね。今日は踊り明かす日……ですから。蝮原さんは見ててください、絶対ですよ!」
「はいよ、了解」
 振り返った少女に咬兵はそう返し、メルクリィへと駆けてゆく背中を柔らかい眼差しで見守って。
「名古屋さん! 一緒に踊るのです!」
「喜んで~!」
 手を取り合って、ステップを。
「お祭りを開くアザーバイドか面白い奴も居たものだ」
 踊る皆を見、優希は呟く。思えば大和もよく足を運んでいた――細める視界。
 その横顔をふと見た瑞樹は跳ね上がる鼓動を感じる。気付けば、足は篝火の前へ。力強いリズムに合わせ、変幻自在の影を従え、足取り軽くステップを。
 踊りは古来から想いを伝える1つの手段である。それは獣も人も変わりなく、満面の笑みを湛えて身体全体を使って伝える想いは『貴方と共に居られる事が嬉しいです』と。
 優希はその踊りに目を奪われていた。燃え上がる炎だけではなく、心が温かくなる様な。そんな力を感じて――
「一緒に踊ろう?」
 そっと差し出された彼女の手を、照れと戸惑いを抑えつつ、力強く握り返した。
 火に照らされた賑やかさ。身体を打つビート。貴方と一緒なら、なんだって楽しめる。笑顔の瑞樹に優希の表情も和らぎ、音楽に身を委ねた。
「テリーくんー! あれからお兄さんに会えたっすか?」
 千幸は肉をモグモグしていたテリーに声をかける。ションボリした顔が返事だった。
「もしかしてなかなか会えないっす……? 自分で探し出すしかないでしょうか。うーん」
「あんちゃんはフィクサードで、俺はリベリスタだからな……」
「そうだっ、もしよければジョニーくんのメアド教えてくださいっいよ!」
「俺、ケータイ持ってねぇんだよ~。あんちゃんが『あぶないからだめっ!』ってよぉ」
「そ、そんな……」
「でも俺、寂しいけどアークに来て後悔はしてないんだぜ。ありがとな軍鶏月!」
 もふもふとその髪を撫で、彼は笑った。
「ボク、蝮原さんが踊る所みたいな。踊ってくれると凄く嬉しい」
 草でできたビキニスカート風の恰好をしたアンジェリカが、咬兵の傍へととてとて寄って来た。上目遣い。返事は待たずに背中を押して。それに、仕方ねぇなと言わんばかりに咬兵は拒否する事はなかった。
 音楽に貴賎はない。リズムに包まれて、楽しみながらアンジェリカは演奏に向かおうとしたのだが。
「おいおい、誘ったんなら最後まで付き合ってくれよ」
 持ち上げた口角と彼女の手を取った無頼の手。引かれたと思えば、踏み出すステップ。
(……やっぱり踊ってる蝮原さんもカッコイイ♪)
 楽しいね、少女は一言。そりゃ何よりだ、と無頼の返事。
 踊る者はテンコモリ。
「踊るのだ! 部族なのだ」
「イヤー、アザーハイドってホントうち等の常識じゃ測れないっすよね」
 部族ルックな五月は猫耳をピコピコし、隣のフラウは引きつった笑みを浮かべている。だがまぁ、メイが楽しそうならうちはソレでイイか。
「だが、部族ってなんだ? アマゾン川の流域にいるのか? 解らん! よしフラウ、踊り明かすのだ!! でもどういうステップを踏めばいいのかな……」
「考えるな、感じろ。胸のうちにこみ上げて来るものに従って踊ればイイんじゃないっすかね?」
「よし」

\ダンシングリッパー(ズンドコズンドコ)(出来ない)/

「ダンシングリッパーを極めしものがDDRの王者になれるのではなかろうか!」
「!? い、イヤ落ち着くっすよ、メイ! その理屈はちょっと可笑しいって言うかっすね!」
 と言う訳で、手を繋いで気の向くままに踊る事に。そういうわけで、

\突然の部族ステップ(ズンドコズンドコ)(出来た)/

「なあ、フラウ、たまにはこうやって楽しく遊ぶのも良くないか? 今日だけはハメを外すのだ!」
「そうっすね。偶にはこうして何も考えずに踊って遊ぶのも悪くない」
「何だか二人だけの世界(笑)なのだぞ!」
「そ、そうっすね……」
「フラウとならどんなところでもとても楽しいな!」
「うん、うちも。メイと一緒なら何処でも楽しいっすよ。だから、また遊びに行こう、メイ」
 DDRの覇者ではないけれど、二人でいればいつだって幸せで。

「おーす、名古屋のニーサンにマムシのオッサン。名古屋のニーサンは誕生日おめっとさん」
 こりゃまたファンキーな催しだねぇ、とやっぱり部族ルックな瀬恋が顔を出す。こいつはどういう状況なんだ、と肩を竦めている。
「ありがとうございますね瀬恋様!」
「坂本、お前は踊らねぇのか?」
「アタシはまぁ、遠慮しとくかね。ガラじゃねえし」
 咬兵の問いに視線を篝火へ、一つ息を吐く。脳を過ぎるのは、先の楽団事件で命を落としていった仲間達の事だ。
「昨日まで笑ってた奴が今日はもういない、なんてこの界隈じゃ珍しくねぇけどよ」
 それでもやっぱいい気はしない。笑って生きていくのなら、きっと『こういうの』は必要なんだろう。傍にいるメルクリィと咬兵の名を、不意に呼んだ。
「……死ぬんじゃねぇぞ? アンタラの事は結構気に入ってんだからな」
「勿論ですぞ! 私は寿命以外じゃ絶対に死ねないのです。『あの子』がくれた命ですから」
「俺も寿命以外じゃ死ぬ予定はねぇな、今の所は。……で、お前は?」
「勿論、アタシだってそうさ。借りを返さないといけねぇ奴もいるしな」
 決然と言い放った少女の顔を、篝火が赤く照らしていた。

 部族の踊り。詳しくない故に、おずおずと辺りを見渡していた永遠であったが。
「踊り! 羽衣こう言うの大好き!」
 羽飾りを揺らして現れた羽衣と目が合った。ぺこん、とお辞儀。
「は、初めまして。僕は永遠。永遠のトワです、仲良くして頂ければ嬉しいのです」
「初めまして、永遠。素敵な名前ね、羽衣は羽衣って言うのよ、此方こそ宜しくね」
 差し出された手を、取って。折角なのだ、共に踊ろう。
「踊りは得意ではないのですが……」
「あのね永遠、羽衣踊り得意なの。だから任せてね!」
 ゆっくり、且つ、部族的に。部族的?
「……どこどこしてる感じかしら?」
「こ、こうでしょうか? 難しいのです><。」
「うーん……羽衣難しい事分からないし、楽しければきっと正解ね」
 羽衣の方がお姉さんだし、と羽衣は張り切ってドコドコズンドコ。それを真似してドコドコしながら永遠もへにゃっと意気込んで。
「うう、永遠もうまくならねば! ゲーセンで練習でございますね」
「ゲーセンには部族がいるの?」
 矢印が降り注ぐ系の部族。ダンスでレボリューション。ズンドコ。リズムに合わせて。
「羽衣様、楽しいですね。何だかこうやって遊ぶのも久しぶりな気が致します」
「ふふ、羽衣もすごーく楽しい。永遠が喜んでくれたし……今日は本当に素敵な日」
 踊りながら、顔には微笑み。繋いだ手。
「あの、宜しければ此れからも沢山遊んで下さいますか? 僕、とてもとてもしあわせです。色んなお話しを致しましょう?」
 そうすればきっと、もっと、仲良くなれる。羽衣の方こそ、と彼女は嬉しげに笑んだ。
「これから沢山遊んで欲しいの! 新しいお友達をしあわせに出来たなんて、今の羽衣は本当に幸せ者よ」
「はい! 羽衣様のしあわせなお話し、僕も聞いてたいのですから!」
「……たくさん、永遠を教えて頂戴ね」
 交わしたのは、幸せな約束。

●熱いビートは貴方の為に
「彼女ほったらかして何食べてるんじゃ? ん?」
 モグモグしていたテリーの顔をじとーっと覗き込んだのはレイライン。部族チックに毛皮風ビキニスタイル。髪も解いて、腰まで届く長い髪をふわりと揺らし。
「ぶはっ……お、おま何でここに」
「メルクリィの誕生日を祝いにのう」
 まぁ、口実みたいになってしまったのだが。そう思うレイラインだったが、テリーの視線に気付く。すげぇ見てるよコイツ。
「ってこらあまりじろじろ見るな、ばかもの! 結構恥ずかしいんじゃぞこの格好」
「いいじゃねーか! 見せろよ!」
「にゃぎゃー」
 なんてワチョワチョイチャイチャやりながらも、彼の横に腰を下ろしたレイラインはほっと一つ息を吐いた。中々遭えないからこそ。久しぶりの恋人との逢瀬。
「甘えさせて、ね」
「……おうよ」
 すりすり、ごろごろごろ。
 篝に照らされ、寄り添う影が長く伸びる。
 彼の羽と、彼女の尻尾が、仲睦まじくふわふわ揺れた。

●熱いビートは貴方の為にの裏でたやすく行われるえげつない行為
「さあ! DDR(damn damn リア充)はっじまっるよー!」
 血涙のぼっち(笑)竜一がしゅっしゅと素振りをしていた。
 テリーがいて、俺がいる。それだけで即ち、必然。
 再び神が与えた好機、活かさぬはアークの恥!
「アークのトップガンといわれたこの俺が、折れるわけにはいかないのだ! 俺こそが、アークの折れぬ剣≪デュランダル≫なのだ!」
 俺の右手が真っ赤に燃える! リア充に神罰をと轟き叫ぶ!
「いくぜ、テリー……今までの俺は、お前に届かなかった……だが! 混沌すら倒した俺に届かぬものはない! たとえヤツが邪魔をしたとしても! 俺には、俺たちリア充撲滅委員会にはスタンリーという新たな同志が出来たんだああああ!」
「……えっ?」
 いきなり話を振られたマツダさん、流石にキョトン。

(あ……あれは竜一!)
 快は眼を見開いた。不埒な行為は見過ごせない。守護神()的に考えて。
 なぜなら今日はDDR。ダンス・ダンス・ライバ■クなのだから!

 舞い降りろセ■ール神inDDR!

 ブワッサァアア!

 ぶわっ。
 コキャッ。
 テーレッテー

※具体的に言うと、果敢なる者になった快が後ろから竜一に近付いて首をコキャっとへし折って悪行を防ぎました。やったね!

●花より肉
「毛皮の腰蓑 石やら骨の装飾品 赤化粧に槍ってコノ……っ」
 バイデンじゃねぇか! 笑いを堪える火車が部族ルックなヘルマンを遠慮なく指差し言い放った。でもくわしゃんもスゲーバイデンっぽいよ。
「ええっ宮部乃宮さんに普段のわたくしはこんなバイデンをみすぼらしくしたみたいな格好に見えてるんですか!?」
「普段とほぼ同じ格好じゃん 乞食商売も板についてきたな」
「ひどい! 執事なのに!」
 そんなこんなで。隅の方で上記のセ■ールとかのアレでポカーンとしていたスタンリーへ。
「スタンリーさんほらなんでそんな隅っこにいるんですか火ですよ!」
「はっ!? あ、あぁ……そうですね、火ですねヘルマン様」
「よぉ病弱 こ……これもアークだ。どうだ、人間やってけそうか?」
 すっかり妙な現場が板について、と可哀想な気持ちを胸に仕舞い、火車はスタンリーに話しかける。「なんとか」と彼は答えた。それに「へぇ」と返事をし、手近な枝を削いで火に通して殺菌し、肉を通し塩胡椒で焼いてゆく。
「オラァ病弱ぅ肉食え肉ぅ 食わねぇからそんなガリッガリなんだホレェ!」
「ぶわっ ちょ 熱いですちゃんと食べますから突き出さないで下さいよ!」
「はっこれが男飯というやつですね! 男飯デビュー!」
 焼き立て肉を押し付けられたりしているその様子に、ヘルマンは感激とグッと拳を握り締める。等とやりながらも、焼き立て肉を片手に小さな火を囲んで。
「あのねえーフィクサードとリベリスタってそんな違いないと思うんですよお。こっちいるかあっちいるかってだけでしょう」
 最中に、ふと切り出したのはヘルマンだ。「まだコノ病弱は自分フィクサードとかのたまってんのか」と肉を嚥下した火車が呟く。スタンリーがヘルマンへと視線を向ける。ので、彼は言葉を続けた。
「フィクサードとかそれ以前に、あなたはわたくしと宮部乃宮さんのお友達のスタンリーさんですし。だからこうやって一緒にごはんたべてても、なーんにも不思議なことないんですよ」
「……、」
 スタンリーは小さく笑みを零した。自分より幼い印象の彼なのに、いつも言葉で敵わないのだ。それを嬉しく思う。
「……ダチとか言ってねぇし! ま、同じ火囲んで飯食ったんだ……」
 続けた火車が、新しく焼いた肉を差し出しながら言った。
「晴れてフィクサードに唾吐いたら 今度飯奢ってやんよ」
「約束ですよ」
「はい! わかったらほら、たべる! おいしい! しあわせー!」
 2人の肩に手を回して、ヘルマンは嬉しそうに笑った。

●俺達のDDRはこれからだ
「えへへ、どーんっ! もひとつどーんっ♪ カップルさんもどーんっ♪ フュリエもどーんっ♪」
 あははっと楽しそうに笑って、会場を駆けるバイデナイズなフュリエ一人。なんかお酒臭いエフェメラ。色んな人に体当たりをして、踊りの輪へ通し込んでゆく。
「メルクリィさんお誕生日おめでどーんっ♪ マムシさんもどーんっ♪ スタンリーさんもどーんっ♪ テリーさんもどーんっ♪ ほーらっ、一緒におどろーよっ♪」
 お酒臭い。大事な事なので二度言うがお酒臭い。杯片手に、押し込んだ皆と踊り踊る。
 烏はサタデーナイトフィーバー達と一人一人にハグを交わし、ボトムに来た記念にと『祭』と書かれたうちわをプレゼント。
「祭りを愛する心はボトムに関係ないものな。良き旅路を、そして良き祭りをだ」

 そして祭りは更けてゆく。楽しい響きを奏でながら――


『了』

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
メルクリィ
「お疲れ様ですぞ皆々様! 楽しかったですな~」
咬兵
「ご苦労さん」
スタンリー
「お疲れ様でした」

 だそうです。お疲れ様でした。
 お待たせ致しました。ところでリベリスタのつづりってなんなんでしょう。

 ご参加ありがとうございました!