●街に潜む刃 一人の男が歩いている。くたびれたネクタイとスーツという姿の、いかにもサラリーマンといった風貌の男なのだが、その手には鞄もなければ、携帯電話もない。代わりに、鞘に入れた刀を持っている。 帯刀したこの男は、ふらりふらりと、酔っ払いの千鳥足めいた動きで路地裏に好んで進んでいた。一見すればただの酔っ払いサラリーマンが、アルコールに飲まれているだけにも見えなくもない。ただ、その顔に張り付いたギラついた目は隠せない。それはハンターの目であり、獲物を探している猛禽類の目にも似ていた。 だから、路地裏の与太者達がそれに気付かず絡んでしまったのは、不幸だった。 「なぁ、オッサン。金貸してくれよ。いつか十倍にして返すからよ」 「……」 パンクファッションに身を包んだ男達に囲まれても、男はただ俯いていた。 「いつかっていつだよ!」 「ハハハ! いつかだよ! ……おら、聞いてんのか!?」 何故顔を下げて俯いていたかといえば、顔を見せれば歓喜に震えた表情が見えてしまうからである。だから、それを覗き込んでしまった一人の与太者は、ゾッとした震えが背骨を伝って全身に行くのを感じた。 「な、なんだこいつ……!?」 「ああん? どうした?」 もう一人の与太者が、それを見ようと顔を覗き込んだ。瞬間。 一太刀が入り、全身に血が走った。 「……?」 「――ああ、ありがとう。ありがとう、ありがとう」 その一瞬で刀を抜き、胴を一撃で斬った男が笑う。その顔には狂気がこびり付いていて、誰の目にもイカレてるのが分かった。もちろん、怖い物しらずだった与太者たちにも、それが分かったし、まともにやり合って勝てる相手じゃないこともこの一瞬で理解できた。 ただ、思考が遅かった。 「ありがとう。また、血を見られる。キミたちの血が見られる。綺麗だろう? どんな血だって、噴水みたいにパーッと噴き出る時は綺麗だ。ああ、綺麗だ。綺麗だとも。そう思わないかい?」 高揚した男の問いに答える者は居ない。既に、与太者たちは残らず肉片になっていたからだ。 「ああ……しまった。つい、力を出しすぎた。失敗、失敗……」 男は心底残念そうに落ち込んでから、再び千鳥足のような足取りで街の中へと消えて行った。 ●現代の辻斬り ゾッとするような、狂気を孕んだ表情。リベリスタたちは、モニターの映像を見て、直感的に捕縛は難しい相手だと感じた。 目を伏せていた『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)は、リベリスタたちが映像を見終わるのを確認して、依頼の解説を進める。 「敵は一体。日本刀を使って街の人を斬り殺しているフィクサードです」 あくまでも平坦な口調であるが、その唇はわずかに震えている。真面目な性格だけに、考えるところも多く、それ故に恐怖を感じてしまっているのだろう。 「剣術における居合いのような技、つまりは独自のスキルを使用するようです。……現代の辻斬り、と言ったところでしょうか」 ずり落ちた眼鏡を指で上げて、平静の声を取り戻しながら和泉は続ける。説得も効かなさそうな狂気を持っている上に、独自の力を持っているとは厄介な相手だ。 リベリスタたちは、ごくりとツバを飲み込む。ひょっとしたら、自分たちもあの与太者のように……。不安が過る。 「先程見た映像の通り、街の隙間である路地裏に出現することが多いようです。人目が付かない分、こちらにとっても自由に動けるでしょう」 和泉は戦闘が予想されるポイントの地図を机の上に広げる。そこには細かく施設や遮蔽物の詳細が書かれており、実用的であった。そんな所にも、和泉の真面目な性格が伺える。 「アークとしては、このようなフィクサードを放っておくわけには行きません。くれぐれも逃がさないようにお願いします」 あくまでも冷淡に、和泉は言い切った。 リベリスタたちも、それを否定する理由はない。相手は外道であり、異能の力を持った辻斬りだからだ。 フィクサード。 お天道様が、世界がその存在を許しても、リベリスタはそれを許さないだろう。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年07月02日(土)22:26 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●ビルの向こうに日は落ちて 夕日が照らす時間は終わりを告げて、ビル街は暗闇に包まれていく。世界は深夜に向かってゆっくりと進んでいき、時計の針は待ってはくれない。夜は一度だけではない。だけど、夜に活動する悪がいるのだから、ただただ一日を過ごすわけにはいかない。だから、ビル街にある光も届かないような路地裏に集まったリベリスタたちは、今夜行う予定の作戦について確認を行っていた。 偶然にも女性ばかり集まったリベリスタたちの中心には、フォーチュナーから受け取った綿密な地図。各々が持つのは、得物と大小の覚悟。 「危険人物を一人始末するだけのいつも通りに危険なお仕事です」 まずは、『ガンランナー』リーゼロット・グランシール(BNE001266)の静かな言葉。人払いに結界を張ってから、ショットガンに弾を込めるリーゼロットのポニーテールは、光すら届かぬこの場所にも、鮮やかな金色の軌跡を残した。 ショットガンの弾を込め終えてから、リーぜロットは無表情のままショットガンを空に構える。空にはビルだけしか映らない。……この街を守る。フィクサードも倒す。それは“いつもの”依頼。だからこそ、やり甲斐がある。存在意義がある。 ショットガンを振り回した動きにつられて、軍服越しからでも分かる大きな胸は激しく揺れた。だけど、リーぜロットの胸の中には、静かな闘志がある。 「辻斬りッスか、なんだか強そうな相手ッスね。今どき辻斬りなんてアナクロな相手、しかも強敵ッス。人斬り風情なんぞに負けてやる義理なんて到底ねぇッスからきっちり止めないといけないッスね」 バケツ型のヘルメットから顔を出して、『キシドー最前線』イーシェ・ルー(BNE002142)は可愛らしい顔をしかめる。古来より人斬りは悪党であり、たいてい正義の味方によって打たれるものだ。そして、今回の場合、その正義の味方はリベリスタたちだろう。 だから、負けられない。 「うっし、やってやるッス!」 気合いを込めたイーシェが両手を合わせると、小手同士がかち合って金属音が鳴り響く。銅鑼めいたその音は、見えない空まで響いていく。 「辻にて遭うは災難だけれど。ならば彼の者にとっての災難たるは私達であるべき」 辻斬りが相手ならば、自分たち異能の力を持つ武芸者たちがその辻斬りを斬る辻斬りであるべきだ。そうした思いを込めながら、『不迷の白』八幡 雪(BNE002098)は無表情に、影のある唇から言葉を紡いでいく。何事にも執着が薄く、他のリベリスタとも距離を置く雪にとっても、刀を使って人斬りを行う武芸者には思うところがあるのだろう。その言葉には、どこか期待感があった。 「悲惨で恐ろしい事件に、強そうな相手なのです」 震えながら、『あほの子』イーリス・イシュター(BNE002051)は静かに今回のリベリスタを総括する。 「わたしっ、ゆーしゃなのです。リベリスタなのです。なのでっ、こんな気持ちでたたかうのは、どうかとはおもうのです」 続いた言葉は、雪と同じく期待の乗った言葉。震えの正体も、武者震い。 「でも! でもっ!! おさえきれないのです。背筋が震えるのです。だって、楽しそうなのですっ!! わたしっ、戦いたいのですっ!! そして、たたっ斬るです!!」 どうしても欲しい玩具を目の前にした子供のように、イーリスは騒いで、動き回る。 「つよいっ? つよいですかっ!? どのぐらいっ!? つよければつよいほど、楽しいのです!!」 飢えている。そして、乾いている。 「剣の危うい魅力に憑かれた鬼がまた一人、か。斯様な輩に語る言葉はもはや不要。修羅の道に生きるなら、ただ刃を交わすのみ」 そして、乾いているものはイーリスやフィクサードだけではない。『煉獄夜叉』神狩・陣兵衛(BNE002153)もまた、強敵との戦いを渇望する、戦いの殉教者。 「今宵は久方振りに愉しい宴となりそうじゃ」 咥え煙草を持つ手も震える。着物から覗く傷だらけの肌が震える。眼帯の奥にある、金色の瞳も震える。 しかし、陣兵衛は意思でそれを抑え込み、豪快に斬馬刀を構えた。 「行くぞ、羅生丸。派手に行こうではないか」 斬馬刀の名を呼びながら、金のポニーテールを結い直す。 これが姐御だ、神狩・陣兵衛だ。と称えるべき、威風堂々とした立ち振る舞いである。 こうした覚悟の時間は刻まれて行き、本格的な夜はやってくる。フィクサードにも、リベリスタにも、誰に対しても、平等に。 ●その一撃は閃光よりも速く ゆらり、ゆらりと追いかけてくる影があることを横目で確認しながら、夜の街を小走りしているのは『音狐』リュミエール・ノルティア・ユーティライネン(BNE000659)だ。ニーソックスに包まれた長い足を使って、走るスピードを上げているというのに、ゆらりとした影は一定の距離を保ったまま追いかけてくる。……間違いなく、常人ではない。 「ナニミテンダヨー」 ぴこり、とはみ出た狐耳を手で押さえてから、回避にも気を回す。いつ攻撃が飛んでくるのか分からない、そんな相手だからだ。 そう思った次の瞬間、閃光のような剣閃が一瞬でリュミエールへと伸び行く。リュミエールは反応してジャンプをしたが、それも間に合わなかった。 「……ッ!」 斬られた胸元から血が吹き出て、地面の上に叩き伏せられる。しかし、それはリュミエールではない。物陰に隠れ、リュミエールをサポートしようとしていた『蒼銀』リセリア・フォルン(BNE002511)だ。 「居合。抜刀術。日本の武術の一つとして、興味はあったのですけど。まさか、こんな形で目にする機会が来るとは……」 「ん。違ったか……。でも、ああ、気持ちいい……。やはり、人外の者を斬る時の感触は、普通に斬るよりも――いい」 彼女はそのままフェイトを使って立ち上がると、狂気に塗られた声から逃げるようにして走り出した。リュミエールと共に。 「チョッ……。ジョウダンジャネーゾ」 もう少しで誘導が完了するのだ。今は、走るところ。 「残念ながら、居合の何たるかを見る場は後に期待するとして。辻斬りなんて、捨て置く訳にはいきません。私達の剣で……必ず、終わりにしてみせます」 バスタードソードを構えて、振り向く。向こうも全力で走りだしているらしく、ゆらりとした動きではない。 「自らの欲望の為に人にあだなすフィクサード……。その罪は、かつてフィクサードであった私の罪でもあります。捨て置くわけにはいきません」 そんな彼女らの様子を見て、サポートに回るのは『贖罪の修道女』クライア・エクルース(BNE002407)だ。血に染まったリセリアの体を見て、かつての自分の姿をフラッシュバックさせた彼女だが、心沈んだままではいられないと、胸のロザリオを握って前に出たのである。 「ああ……。そうか、今日はたくさん斬ってもいいんだね」 納得したような、重い声が速度を上げる。風を切るような音が聞こえて、クライアの修道服と肌が一瞬で斬り裂かれた。 「……神よ!」 しかし、まだ少し切り裂かれただけ。すごい体を垣間見れてしまうほどに斬られたが、まだ立ち上がれる。斬り裂かれたのは一部だけだ。心まで斬れてはいない。 「もう少しです!」 リセリアが指した方向。そこは、見えてきた合流地点の路地裏。 「Viisas tyhma on viisaampi kuin tyhma viisas.- Finnish proverb(賢い馬鹿は馬鹿な賢者より賢い)」 三人は全力でそこに飛び込んだ。 「ソウダナ、オ前ハ……馬鹿ナ馬鹿ダナ。オ前、速サガ足リナイ……ナ」 にやりとリュミエールが笑えば、ずっと追いかけていた辻斬りのフィクサードは足を止める。 気付いたのだ。彼を囲む軍団に。 軍団の名はリベリスタ。彼女らはそれぞれの武器を手に、フィクサードの元へと飛び込んで行く。辻斬りを辻斬りする為に。 ●前のめりな女たち ハルバードと刀がぶつかり合って、火花が散る。 「とつげきいッ! いくですよっ! 天獅子(ヒンメルン・レーヴェ)ッ!」 イーリスが何度も何度もハルバードを振り下ろしても、弾かれては距離を取られる。達人の技、というのは本当のようだ。 「うぐぐっ。ならば、まずはすーぱーいーりすでちからおしなのです!」 「キョウダケダカンナー」 「大丈夫ッス大丈夫ッス! 行けるッス行けるッス!」 イーリスとイーシェの爆砕戦気に合わせてリュミエールもハイスピードを張り直す。その隙を攻め込もうと、フィクサードは構え直すが――そこに、巨大なオーラの刃が飛んできたので、フィクサードは後方に飛び退いた。 「斬り合う事を愉しむ点では儂もお主と同類やも知れぬ。血の花の乱れ咲く剣戟の宴、存分に堪能させてもらおうか」 「ああ……イイ。……斬り合い、イイ。女の血……とても、イイ……」 光悦の表情を浮かべるフィクサードに、オーラスラッシュを放った陣兵衛も顔をしかめる。この男との間には、何か決定的な差があるようだ。 「はじめまして。優れた剣技を無駄に快楽に使うのは、悲しいこと」 そこに、逃がさぬようにと後方を取っていた雪が声をかけて、フィクサードを振り向かせる。……せめて立会いぐらいは、正々堂々とした剣の戦いを。 「ならばせめてその技、比べあうことに使わせて貰おう」 だから、正面から。ソニックエッジの体勢をとって、獲物を振り上げる。そんな雪の純情にニヤついたフィクサードは、受けて立つように鞘へと手を伸ばし――、 神速の太刀と風の刃がぶつかって、お互いの獲物が悲鳴と火花を上げる。 「そちらの抜刀とこちらの剣速、どちらがより早く鋭いか」 「勝負……」 しかし、お互いに引かない。雪が続けて繰り出した幻影剣は二の太刀に防がれ、フィクサードが放った三の太刀は防御用の剣によって弾かれる。こうしてふたりの激しいぶつかり合いは、金属音を鳴り響かせて続いたが……。フィクサードは隙を見て、一瞬で納刀。神速の太刀を使い、一気に決めるつもりだ。 「まずは最大の牙を砕きにかかりましょう」 しかし、そこに飛び込んで来たリーゼロットは、鞘へと伸びる手に向けてショットガンを放つ。先ほどから高めていた集中力を込めた1$シュートだ。 これに対応する為に、フィクサードは居合を中止し、鞘を使ってショットガンの弾を受けざるを得なかった。 「こうげきこそっ! さいだいのぼーぎょっなりっ! くらえーーーーい!!」 そこに、イーリスのギガクラッシュが入る。叩きつけるようにして放たれた巨大な一撃は、フィクサードを防御越しに吹き飛ばし、勢い余ってコンクリートの地面を穿ってクレーターを作る。 「わたしはっ! 戦場を駆ける一陣の稲妻となり! 斬る! 突く! なぎはらうっ! なのですっ!!」 勢いのまま熱されたハルバードの穂先が空気に触れて、じゅう、とした音を挙げる。 「……しかしこの人数での袋叩き。時代劇とかだったら悪役はこっちですね」 ショットガンに括りつけていた懐中電灯で、リーゼロットはフィクサードを照らす。光の向こうの光景から、あれだけの一撃を受けても尚、健在なことが分かる。 「バカジャネーノ」 「ならば、血を流せば動きも鈍るでしょう」 飛び交い、距離を置きながら銃撃を続ける。リーゼロットのピアッシングシュートとリュミエールのソードエアリアルだ。 「ハハハ、トンボとりは昔から得意ですよ」 しかし、フィクサードは居合いによってその銃弾を幾つか斬り、ダメージを防いでいく。ショットガンの弾すらも反応して切り裂く刀の速度はまさに神速! 「……ミツケタ」 しかし、その速度を見抜いたリュミエールは接近して幻影剣を早撃ち。神速による反撃を受けたものの、肉を切らせて骨を断つ。ダメージを与えることに成功した。 「ドーヨ」 傷つき、血を流した横腹に手を添えながら、後方にステップ。 「やりますねぇ……」 「次はあたしが突撃ッス! 混迷を斬り開く刃にアタシはなるッス!」 金属音を鳴らしながら、イーシェが行く。グレートソードを手に、神速の太刀もそれがどうしたとばかりに、鎧で受けながら行く。 「倒れる前に打ち倒せばアタシらの勝ちッス!」 神速の太刀の威力は鎧も砕き始めるが、それよりもイーシェの一撃の方が速い。体重を載せるように振りかぶられた鉄塊ことグレートソードは、フィクサードの体を吹き飛ばし、コンクリートの壁に叩きつける。 「……死んでも負けてやるもんかッス」 バケツヘルムを脱ぎ捨てて、汗と共に綺麗な長髪が出現する。可愛らしい顔には吸血の牙が覗いて、血をすすってでも生き延びようという気概が見られた。 「見切るのが難しいなら纏めて斬り伏せるだけの事。……今まで殺めた命への報い、己が血で償うが良い!」 そこで、陣兵衛は自分に攻撃させるように、わざと居合いの範囲に入り、その一撃を受けながらも更にメガクラッシュを叩き込む。そうすれば、フィクサードはコンクリートの壁からコンクリートの壁へと吹き飛ばされ、血反吐を吐いた。 「今がチャンス! 行きますよ!」 「もっと早くに出会えなかったのが悔やまれますが…最早、こうする外には無いのですね」 リセリアのソードエアリアルが飛び、それに追随するようにクライアが行く。クライアの右手はロザリオに、左手は剣に。 「ヒヒ、ヒヒヒ……」 神速の太刀が、攻撃とクライアの迎撃に使われる。……が、腕にダメージが蓄積したフィクサードのスピードは、クライアにも、ソードエリアルにも届かない。 「私達の剣で……」 「終わらせます!」 未来を見据えた一閃。そして、過去からいずる迷いを振り切るような一閃。ふたつの剣閃が十字を作り、フィクサードの体を切り裂く。 これで、人斬りはおしまい。 縛り上げたフィクサードを前にして、女だけのリベリスタたちは傷ついたその身を夜に晒していた。痛々しい、しかし同時に貴高いようにも思える。 その中でも、胸のロザリオに手を沿えて、闇の空へと祈るクライアの姿は絵になっていた。 「命の重みを知ればこそ、信念の刃は折れはせぬ……じゃな」 刀を取り上げられるフィクサード。この力はもう世の中に出ることはないだろう。 「此度の戦い、悪くはなかった。それでは」 ひとつだけ感想を言って、雪は去っていった。 武芸者色々。だけれども、武を持つ者ならば、武によって潰されるのが道理である。 だから、潰された。それだけの話。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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