●バレンタインカフェで休日を ――St. Valentine's day. それは愛の誓いの日と呼ばれる年に一度の祝祭の日。 街はそわそわと浮き足立ち、賑やかな装飾やフェア商品で溢れ返る。それは三高平の或る商店街も例外ではなく、通りにはバレンタイン特有の甘い香りと甘い雰囲気に満ちていた。 そんな街の一角には今、期間限定のカフェテラスが開店している。 『Dulce de chocolat』という名を冠する其処は、チョコレート色の看板と鮮やかな赤のリボン装飾が目を引くお洒落なカフェだ。店の内装も実に凝っており、ひとつずつの席がふかふかの猫足ソファという豪奢な仕様になっている。 お勧め商品はとろりとチョコが溶け出すガトーショコラに、何重にも層が重ねられた絶品オペラ。 ビターなホットチョコには、冷たいホワイトチョコアイスが良く合うし、他にもチョコ包みのマシュマロ盛り合わせや、チョコタルトも美味しい。 特製のチョコレートフォンデュには添え付けの苺やスポンジケーキ生地を浸して――。チョコのメニュー以外にも季節のフルーツを添えたチーズケーキや、ティースタンドに重ねられたマカロン、拘りのローズティー等も楽しめるらしい。 「ということで皆、めいっぱい甘いもの食いに行こうぜ! チョコレート!」 『ジュニアサジタリー』犬塚 耕太郎(nBNE000012)は千切れんばかりに尻尾を振り、商店街で貰ってきたリーフレットをリベリスタ達に見せる。その隣には『サウンドスケープ』斑鳩・タスク(nBNE000232)が立っており、興味と遠慮が交ざった表情を浮かべていた。 「俺も甘い物は好き。でもこれ、全体的に女の子向けの店っぽいけれど……良いのかい?」 こう見えてタスクも年頃の少年。恥ずかしさがあるのか、耕太郎に小声で問いかける。 しかし、耕太郎は然程気にしていないといった様子で大きく頷き、ガトーショコラやホットチョコの写真をびしっと指差した。 「だって、この店のチョコってすっげー美味いらしいんだぜ。ここで怯んでたら勿体ねーじゃん?」 「そうか……それもそうかもしれないね」 限定だぜ? と、あまりにも耕太郎がさらりと言うので、タスクも乗り気になってきたらしい。 男子のおひとりさまは流石に恥ずかしいが、同志がいるなら話は別。耕太郎自身もみんなで行けば怖くない、という精神でリベリスタを誘ったらしい。 「俺達には縁がないけど、こういう雰囲気の良い店ってデートにも良いよなっ!」 「うん、縁がないけどね」 「う……何か、自分で言って置いてちょっと凹んだ」 肩を落とした耕太郎の肩を慰めるように叩き、タスクは改めてチョコレートカフェへの思いを馳せる。 メニューを眺めるだけで、こんなに甘い気分になるのだ。チョコレートや友人と過ごす時間はきっと、穏やかで楽しいものになるに違いない。 「とにかく、折角のバレンタインカフェだ。楽しい時間を過ごそうぜ!」 気を取り直した耕太郎も顔をあげ、仲間達へと屈託のない明るい笑みを向ける。 目指すは街角のチョコレートカフェ。 そうして、今――名実ともに、甘くて幸せなひとときが始まる。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:犬塚ひなこ | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年02月21日(木)23:26 |
||
|
||||
|
||||
|
■メイン参加者 28人■ | |||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
■シナリオ結果■ | |||
|
|||
■あとがき■ | |||
|