●雪玉のクリスマス 雪が積もり、三高平市にもクリスマスの足音が聞こえてきた。そんなある日、リベリスタたちはレクリエーションルームで行われるイベントの説明を聞いていた。 説明をするために壇上に上がり、マイクを手にしているのはサンタの衣装の『相良に咲く乙女』相良 雪花 (nBNE000019)と『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)だ。クリスマスも近いので、この衣装は自然だろう。スカートが短く、ビキニタイプなのを除けば。 「と、というわけで……で、ですね……はい」 照れで顔を真っ赤にしながら、雪花は先ほどから続いていた説明の纏めに入る。設置されたプロジェクターには、大きく“遊びの道!”の文字。 「クリスマスのレクリエーションとして、この三高平市で……なんと」 若干棒読みで、演技過多で驚いてみせる雪花。これも、乃亜との打ち合わせがあったからだ。 「なんと! 雪合戦をします!」 プロジェクターが派手に光を放ち、目に良くなさそうなフラッシュと共に雪合戦のルールを説明し始める。 曰く、舞台は三高平市全域。 曰く、参加者はスタッフ(雪花と乃亜と偶々立ち寄った関東仁蝮組の人たち)が用意した特殊な雪玉を受け取り、参加者同士で投げ合う。 曰く、雪玉を多くぶつけることでポイントになり、ポイントが最も多い人が優勝。ただし、芸術点が加味されポイントの大半は芸術点である。 曰く、怪我しない程度にはスキルも使える。ただし、人目に付く場所でのスキルは禁止。 曰く、優勝者には豪華賞品が献上される。 「それで、優勝者に与えられる豪華賞品とは如何なものでしょう? 私も知らされていないのですが……」 クエスチョンマークを浮かべながら、雪花が横で不敵に笑っている乃亜に向けて質問をする。その笑みを見て、少し嫌な予感がした。 「こちらの相良雪花嬢を好きにする権利――」 瞬間、湯沸かし器のように真っ赤になる雪花と会場内から発せられる言葉にならない殺気の群れ。 「ではなく」 コホン、とわざとらしい咳をしてから乃亜は言い直す。 「私特製のメダルを送るわ。……ほら、ここに“よくできました”って彫ってあるでしょう?」 一気に脱力する参加者たち。あんまり嬉しくない商品だ……。 「見事な造形ですね! 惚れ惚れします!」 これに雪花が目を輝かせたのはともかく、乃亜は続ける。 「それと副賞として、優勝者にはアーク本社食堂の無料券を1年分プレゼント♪」 ウインクをしながら、楽しげに流し眼を見せる。同時にぴょんと跳ねているから、こちらの方が本命なのだろう。声も弾んでいるし、大きな胸もたぷんと弾む。 「……と、いうことで説明を終わります。参加受け付けはこちらですね」 かくして、三高平市を舞台に雪合戦が行われるようになった。クリスマスに何やっているんだ、という話はともかく、遊ぶには絶好の機会だろう。カップルでラブラブな憎いあんちくしょうにも雪玉をぶつけられる! ……参加していれば。 「あ、そうそう。私たちみたいなサンタの衣装とトナカイの衣装は貸し出ししてるわよ。私の作った暖房水着もね」 乃亜が付け加えた。暖房水着とはその名の通り冬でもあったかい水着のことだ。どうも、コスプレ(させるのも)好きな乃亜のことだからこの為に研究し用意してきたのだろう。 「皆さん、楽しんでくださいね」 こんなイベントであるが、雪花の笑顔は屈託のなく、自信満々にリベリスタたちを見据えていた。……というのも、発案者は雪花だからだ。色々付け加えたのは乃亜だけれども。 それはともかく。参加者たちはゼッケンを着込み、動き始めた――。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年01月02日(水)00:11 |
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■メイン参加者 23人■ | |||||
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●やる気十分 熱がその会場にはあった。クリスマスのその日、降り積もった雪を吹き飛ばすような内から湧き上がる何かが。 「勝利とはいかにして自身の意思を貫くか。貫いた上で、結果を残せるか。それこそが、勝利だ!」 燃え盛るような熱い意志をカメラに込めて、トナカイスーツの竜一は一人雪の上に立っている。視線とカメラの先は、乃亜と雪花。どちらもビキニ。 「たぷん、たゆん、ふよん。……うむ、これは動画にも撮らないと勿体ないな」 意味深に頷いて、鼻の下を伸ばして二人の姿を覗き込んでいる。 「うひょー! 乃亜たんジャンプして! 雪花たん、そこで前かがみに!」 乃亜はノリノリに、雪花は愛想笑いを浮かべながらそれぞれ付き合っていたという。ある意味一番楽しんでいる男であった。 「おー、乃亜さんに雪花ちゃん、二人共サンタガールのコスチューム似合ってるよ。可愛いね!」 紳士として真っ直ぐに二人の姿を視界に収めつつ、爽やかな顔を浮かべる快は竜一と同じように燃えている。先ほどからずっと見ていることからも、その心意気が分る。 「よし、そろそろ行こう」 しっかりと胸の谷間を心に刻んでから、スノーボードを取り出し雪玉を受け取って会場へ。 「男性達の熱気が伝わってくるけど、女だって負けないわ」 「うん、そーだよねぇ。女の子にはおんなのぶきがあるの! がんばろぉ♪」 会場に向かった快を待ち受けていたのは自作のサンタ衣装でモデル歩きをしながら、美しく華麗な雪玉を投げているミュゼーヌと、レンタルしたサンタ衣装に身を包んでほわほわとしている旭だった! これには快も思わずビビった! 「怜悧な雪上の華……!」 「でも、旭さん。女の武器……いや、うん。言わんとする意図は伝わるんだけど、ね?」 「ふぇ?」 クエスチョンマークを浮かべながら旭は自分の格好に自信満々だ。でも何か勘違いしているようにも見える。 「雪玉は冷気無効で耐える! 耐えるんだ!」 そして快は飛んできた雪玉に耐えながら、突っ込む! 無効化はしてるけど寒いし濡れる! でも痩せ我慢! 「水着なのにさむくない! 動き易いしいーかもなのー。じゃんぷ!」 そうして突っ込んできた相手に向けて旭は高飛び! そのまま空中で回転を加えて雪玉の雨を降らしていく! 「わたしからのクリスマスプレゼントなの。気に入ってくれた?」 「この真っ白な思い、貴方達に届けるわ。女に恥をかかせない事ね!」 雪の上にふわりと着地をしてから、にっこり笑顔の旭! だが……、 「必殺、シュゴシンッズ・アバランチ!」 スノーボードの勢いで雪を巻き上げ、クラッシュ! 快の必殺だ! 「わたしのだいじなおねえさまには、指一本、雪球ひとつ触れさせないの」 「この子は私が守ってみせるわ!」 お互いにかばいあった二人はそのまま巻き上げられた雪まみれ! 激しい戦いであった。 「神秘使って何やってんだ」 思わずツッコミつつも、義弘はストイックに雪合戦を……するわけではなく、前に出て真面目にハイディフェンサーで防御を固めて楽しく雪合戦を始めていた。 「まあ、童心に返ったつもりで楽しむとしようか」 朗らかな顔であるが、鋭く周りの状況を察知して雪玉を投げているその姿は恐ろしくもあり、鬼のようでもあり……。 「雪玉如きでどうにかなると思うなよ!」 その雪玉に向かって行ったのは自らに業炎撃を放ち炎を纏った火車! 雪玉は溶けていくが、火車も熱いはず! 「一年間食事代気にしなくて良いってのはデカイだろ!」 だがそこは色んな欲でカバー! その姿は堂々としたもので、隠れることも一切しない! 「雪玉当てるってぇなら、コレが間違いねぇだろ!」 そして、バックハンド雪玉! 「ふんっ!」 だが、その玉は素手によって放たれた魔落の鉄槌で打ち砕かれた! 義弘はニヒルに笑う。 「ふっふっふ、スキルをばっちり使ってスタイリッシュに決めますよ!」 そこに現れたエーデルワイスは、壁に足をつけて腕を組んでふっふふっと笑っている。よく見るとワイヤーもあるぞ。 「男共の無様な悲鳴を捧げますですよ~♪」 その状態から派手に飛び降りて、B-SSを男たちに向かって乱射! 男の大事な部分に狙いをつけて……狙撃シュート! 「これが……ハラキリ」 だが……それは、避けられずに正面から受け止められる。 「貴方の心意気には……負けました」 がくり、と倒れるエーデルワイス。間をおいて倒れる……全裸のジョニー。 「ここニホンの地でも、雪合戦ができるとは、拙者感激でゴザル……!」 しかしすぐに立ち上がって、サングラスをかけ直して雪玉を持つ。全裸故にダメージは深刻だが……、 「拙者知ってるでゴザルよ! 忍者は、装備が少なければ少ないほど、力を増すことを!」 痩せ我慢で投げ続ける! 足元震えているが。 「1つ投げられたら、10個投げ返せば良いのでゴザル。勝ち負けではない。楽しむことこそ、雪合戦の秘訣でゴザル!」 それでも、童心に帰って雪玉を投げまくるジョニーの姿には、ある意味すごい精神が宿っていたのかもしれない。 「さぁ、あの白銀の戦場を駆け抜けるでゴザルよ……!」 一方で、雪玉を受けながら乃亜と雪花に向けて写真を撮り始める甚内。雪玉はもう完全に溶けちゃっている、とのこと。つまりやる気はない。 「君達二人のおっぱいで余りにも寒い冬に一瞬でも温もりを感じずには居られないわーけー♪」 バシャバシャとシャッター音が次々に切られていく。 「あーいーなー! そーそー! その困った顔とかも堪らないねー! 雪花ちゃーん! 顔そっぽ向けたまま目線こっちちょーだい! 口元に手とか添えてみよーかー!?」 二人のサンタコスを前に、興奮しっきりだ。 「両手はこー……胸を寄せー……。うっおー……マジすっげぇーうっほー……♪」 これには二人共苦笑。 「いぃーよぉー! 最高キャワウィーネー!」 「あ、寒いんでなにか服貸してー。暖かいなら喜んで着るよ」 そんな中に震えながら行って、何気なしに水着を着たアメリアは大物と言ってもいいのかもしれない。 「えっと……参加者探して雪玉ぶつけるのかな」 それから撮影を続けている二人を尻目に雪玉を受け取って、観光がてら直感を働かせながら三高平市散策へ。 ……すると、燃えている男が。 「ぶつける?」 だから、とりあえず涙目でこう言ってみる。 「……女はダメだ」 そう返ってきたので。 「顔とかおしりとかねらってみよう」 えいっ、と投げてみる。 「ふはは! 雪なんざ火には勝てんのだ!」 「綺麗事だけで生きていけ……ないのね」 でも、炎でかき消されてちょっと泣けてくるアメリアであった。 ●みんなの雪合戦 わいわいと集まって雪合戦するのも、楽しみ方の一つだ。 「ども! 三高平のセックスシンボルことまおーノアノアです。今回はこのクソ寒い雪の中、ミニスカサンタ服白タイツ装備です!」 「はじめましてっ! くまはーふぜんえーがたタクトのミミルノっ!」 「いっしょにゆきがっせん!!」 三人はサンタ風衣装で、一緒に現れる。自分でも言った通りのセクシー魔王と、毛糸仕様な二人の小さなサンタさんだ。 「およ? ミーノが二人?」 「おねーちゃんこのひとはー?」 「ぉょ~? まおーとミミルノははじめてだっけ? こっちはミミルノっ、ミーノのいもうとっ!」 「そっかそっか、大事にしろよ!」 ぽふぽふと撫でる紹介を挟んでから、みんなで雪玉を仲良くもらって。よいしょと適当な壁の上に登る。 「「「まおー&テテロしずたーずさんじょうっ!」」」 それからみんなで決めポーズ! 飛び降りてから、ミーノの翼の加護とノアノアのでかい雪玉を受け取ったミミルノが空から攻撃コンビネーションで参戦だ! 「こぶしけいタクトのたたかいをみせつけるのっ。……えっ?! ゆきだまっ!?」 雪玉が大きすぎてミミルノが潰れたのはナイショ。 「メリークリスマスだな。今日は雪玉を贈り合う日。さあ、舞台は整った。死闘を演じるとしよう」 折角のクリスマス故に、赤き一張羅ことサンタ衣装に身を包み雪玉で世界を救うと意気込む男がいる。熾烈たるサンタ……焔優希。雪玉詰めたソリを引っ張っての登場だ! 低姿勢でスニーキング的に動き、集音装置で敵を察知。そのまま隙を見せて木に登って……と、やっていると、近づいて来る気配がする。 「くらえ優希ー!」 優希に向かって一目散に向かっていく男がいた。妙なやる気を出した翔太が、自作のジャンプ台を使って飛び込んでいったのである。足にはミニスキー……勢いをつけてからのジャンプ故に速い! 「来たな翔太。決着をつけてくれる!」 優希は大ジャンプからの雪玉攻撃に対して受け身をとって、お互いに雪玉を手にして向かい合う。 「別の戦いで決着がついてないしな、ここで決着をつける!」 闘争の火が、燃えている。 「二人のサンタビキニとか眩し過ぎー……とか考えてたら即死するな。殺気高過ぎだろ皆!」 そんな優希と翔太を眺めて、体を低くするツァイン。雪花たちのサンタビキニも見たいけど、今は我慢するしかないと思う。芸術点もよく分からないから、とりあえずは見物していたのだが……。 「しかし諦めるのも癪だな、いいだろう、やってやるぜ!」 ということで攻撃準備。 「飛んでくる全ての雪球を摘み取り、そのまま相手に投げ返す。これぞ……。『完全なる氷雪結界』(パーフェクトスノーガード)!!」 受身の姿勢であるが、これによって近づいてきた相手を威圧しながら攻撃が可能となった。 「おりゃ」 動いている隙に投げてきた翔太や決着を付ける前に動いた優希の攻撃を受けて、最初の内は返していたが……。 「フン! トゥ…! まだまだっ、ちょ、無理、ンゴ、モガァ!」 雪に埋もれるのであった。 「……ムッキィィィイイッ!!」 結局いつものスタイルになったツァインに乱入され、二人の決着は次の機会になったのであった。 「目指すは覇者。このバトルを征するのは僕だ」 そんな中、雪玉を手にして寒空の下覚悟を決めている男……夏栖斗は雪玉に力を込めた。 「魔氷拳!」 覇界闘士だからこその技を使いつつ、氷の力を手に駈け出していく。その先には――、 「あの二人は寒くないのでござろうか……」 感心しながらもサンタビキニな雪花と乃亜を見て色々と想像(咬兵についての想像なので悪しからず)としている虎鐵だ。 「しゃあ! 虎鐵! ぶっ潰す!」 「甘いでござるよ? ビスハの特性を忘れてはいけないでござる」 日頃のアレコレで溜まったものをぶつけようと拳を振り上げたが、それに反応して虎鐵は雪玉を手にニヤける。 「虚空」 それでも夏栖斗は心をこめた一撃を放ち、切り裂いていく。その軌道が雪の上に道筋を作っていく。 そして、蹴り飛ばした。 綺麗に吹き飛ぶ虎鐵。だが……、 「ふっ……。とりあえず拙者は当てるのみでござる!」 同時に、夏栖斗にも大量の雪! これは、ビチョビチョだ! 超反射神経とレッドベルセルクの合わせ技! 「あっ、僕としたことが!?」 「ぶっちゃけ拙者には芸術の欠片なんかないでござるからな!? そこら辺期待されても困るでござぁ……。だけど、投げるのなら任せろでござる!」 そして何度も雪玉をぶつけて、蹴り飛ばされたお返しをするのであった。 それから二人で投げ合って……、 「これぞ芸術! ウェット&メッシー、ナイスガッツ雪花!」 「やめてくださぁい……」 雪花に柔らかい雪玉を投げて喜ぶ夏栖斗の姿があった。これは芸術部分。 「「ぶれいくひゃー!」」 さむいさむい雪花の前でサンタ服のボタンを外し始めるノアノアとテテロであった。 ●白く赤く染まって 雪合戦の戦い方は人それぞれだ。芸術点と言われているのだから、その点皆創意工夫をしている。 「雪玉で芸術点って、どうすりゃいいんだ。……いや、こういうことか!」 ボクサータイプの緋色の水着を着て、槍を掲げているフツもそうした創意工夫の結果だ。……見た目寒そうだが。 「いやー、今日もあっついなー。マジ夏だわー」 しかし、寒さを感じさせないセリフと発光によってまるで真夏のような感じをだしている。 「鳥肌とか立ってないんだからね! あー、日焼けしちゃうなー!」 この状態で雪玉を手に雪合戦をするフツは、まるで“真夏の雪”。 「真夏の日差し(オレの中で)の中で輝く雪の玉。玉は欠片となり、欠片は粉雪となって、再び大地に降り注ぐ。今オレ達は、真夏の幻、一夏のキセキの中にいる……」 ここで大きくくしゃみ。 「……寒」 「冬だ! 雪だ!! 雪合戦だー」 寒がっているフツの横に飛び出して、雪に向かってはしゃいでいる終は、集音装置を使って真剣に飛んでくる雪を予測中。 「ゲームとは言え、負けられない! いざ! 勝負!!」 ソニックエッジの要領で雪玉を素早く投げ、疾風のような一撃を雪玉に乗せて投げ続ける! 「オレの体よ、もっと動け!」 しかも連続攻撃だ! これには相手も溜まったものではない! 「メイド服が濡れるのは嫌でしたから、着替えて正解でしたね」 無表情なベルベットがそんな雪玉を次々に受けていた。その服装はスタイルの良さが目立つサンタガール姿。でも淡々としている。 「点を取られても、その分点を取ればいいのです。非常に単純かつ最適な作戦ですね。我ながら素晴らしいです」 そしてちょうど仁蝮組の人に交渉を持ちかけていた陽菜の元に全力で近づき、超至近距離で攻撃をはじめる。 「あぅ!?」 得意の潜入スキルで気配遮断しつつも、交渉のために出ていたことが仇になったようだ。ジャージが濡れて、びしょりと濡れたところにもう一発雪玉。 「あぅあぅ……。このっ、きょぬーめ!」 可哀想なので手伝ってもらった仁蝮組の人と共に、反撃を開始。顔面に向けて投げようとするものの、運動音痴がたたって転んでしまう。 「きょぬー死すべし!」 大会の目的を口にしながら、何度も立ち上がる陽菜に向けて淡々とベルベットはアデプトアクションによる確実な一撃を与えていた。 「ものは試し☆ スーパー水面投げ!!」 その間、終は思いついた水面投げを行なって変わった雪玉の軌道を研究していた。これも芸術である。 「ただ戦うだけじゃなくて芸術点が加算されるのがおもしろいのです。皆さんの色んなパフォーマンスも見れるとても面白い戦いですねぇ」 そんな姿を見つつ、そあらは感心しながら自分の戦い方について考えてみる。 そこで思いついたのが、いちごのフレーバーを雪につけて、甘酸っぱくほんのり赤くなるような雪玉を作ることだった。 「皆さんは漂うさわやかで甘酸っぱいフレーバーに包まれて赤い果実にメロメロになるに違いないのです」 と、そあらは言うが赤いものが広がっていくため色合い的にちょっと怖い。 投げるのはひとつではない。いちごばくだんのようにいくつも投下して、やがて白い世界は赤く染まっていく。 甘い匂いにも包まれて、なんともファンシーな感じである。 「はふぅ……。いちごたべたいのです」 そうして、ちょっとお腹が空いたそあらはそのままいちごを食べに出かけたのであった。 ……そんなファンシーなところと、何気なく当てていた雪玉が評価されてそあらが優勝となったが、本人はいちごを食べていたため後で知ったという。 やがて、雪が降って世界を包み始める。 「……寒」 「YES! I AM SNOW NINJA MAN!」 「へくしゅん……」 寒がりながら、興奮しながらリベリスタたちは帰路についた。このクリスマスの日に、楽しい思い出を作って。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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