●新作アトラクション公開! ――ヴァーチャルアドベンチャーとちおとめん 10月21日先行体験モニター100名募集! 締切は9月30日―― ● 「とちおとめ! この世のいちごはあたしのものです! 締切過ぎてるです! おのれ、東海ウォーク(雑誌)めぇ……もっと早く教えるといいのです!」 とある美容室で店員さんが適当に置いていった雑誌に目を通すピンク頭。 『とちおとめん』を完全に『とちおとめ(いちご)』と勘違いし、よからぬことを思いついた。 「ふっふっふ……あたしすっごく良い事を思いついたのです。こんなかんぺきなさくせんはお釈迦様でも思いつかないのです!」 ●ブリーフィングにて 「すでに知ってるやつもいるかもしれないが、近日発表予定の俺が作った新作のアトラクション『ヴァーチャルアドベンチャーとちおとめん』が公開されることになった。」 「もしかして誰よりも早くあそばせてくれるとか?」 嬉しそうな声を上げるリベリスタに反して真白 智親(nBNE000501)は難しい顔で返した。 「いや、残念ながら違う。今回は一般向けにモニター募集をかけて広告展開をしていたんだが……。困った事に公開前に勝手に入り込んだやつがいる。お前らも良く知ってるピンク頭のストロベリー・キューティ・ベリーズ(nBNE000602)だ。」 「追い出せばいいんじゃ?」 「それがな、夜中に時村ランドに忍び込んでわけもわからずプログラムを起動し、いじくり倒した挙句、無理やり入り込んだせいでプログラムが壊れてしまったみたいでな。その上あいつ自身の精神が3つに分かれてプログラムの狭間にはまってゴミになっちまってるようだ。さらにその影響で中のモンスターデータがバグを起こして凶暴化、とても一般人に公開できる状態じゃぁなくなってしまった。壊れたプログラムは治せる限り治したんだが、狭間にはまったストロベリーがログアウトできない状態のせいでその部分だけが治せない。」 やれやれといった顔つきで智親を見るリベリスタ。 「このままじゃぁ俺の傑作が公開できねぇうえにストロベリー自身の命も危ない可能性がある。それと開園以来好調な時村ランドで死人がでたら評判もだだ下がりになっちまうしな。そこでだ、お前らが中に入ってストロベリーを見つけて連れ出してほしい。10月21日のモニター公開に間に合うようによろしく頼む。」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ちょころっぷ | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年10月24日(水)20:05 |
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●ヴァーチャルアドベンチャーとちおとめん 「働いたら負けかな思ってるイーちゃんなのですよ。」 「あたし家で寝てるはずだったんですよ。なのにアレのせいで駆り出されてすげー迷惑なんですが。」 やる気のない唯々と小路の2人はおいといて……。 「初仕事、緊張しますね。」 メリッサは今回が初仕事だ。【ナイトストライダーズ】の守夜と共に行動する予定。 「とちおとめ!?苺!?ケーキに使えんじゃないの!?」 ストロベリーと同じく苺と間違う愁平。 「新作アトラクションを先駆けプレイできんのか!くぅ~、楽しみだぜ!」 とわくわくいっぱいのヘキサ。 「……それにしてもATS使ってゲームとかマジでぐぎぎ……。 だが、言っておく。同じハードを使えばキサの方が面白いの作れるから!」 そう宣言する綺沙羅に智親は冗談交じりで「今度やってみるか?」と答える。 「全く、前にも色々やらかしておいて、今回の問題でもこんなに大掛かりに助けてもらえるだなんて……妬ましいわね」 と、愛美が。 (ところで、まてんろーってなんだ? えっと……日本語……辞書……。 ちょ、ちょーこーそ……そー、けんちく、ぶつ……?) 「なっ、なんだ、スカイスクレイパーか! ふっ、ああ驚いた!」 摩天楼の意味を知り納得するサマエルに 「とちおとめん、っつーネーミングは、果たしてどうなんだ?」 この名前のせいでバグを起こしたのでは?と予測する凍夜。 「何がとちおとめんだよしかも苺関係ねえしウサギだし 考えた奴出てこい!え?真白主任のお嬢さん?」 (ころっ) 「それは失礼いたしやした!あっしのような凡人には思いも付かない斬新なストーリー!舞台設定!おみそれしやした! さ、仕事すっかー。」 相手によってやる気と態度が変わる八郎らもこのエリアに参加するメンバーの一人だ。 「……馬鹿じゃねーっすか。てか、馬鹿じゃねーっすか? ホント、何をしたらこうもしっちゃかめっちゃか、 状況を面倒な方向にブッちぎる事が出来るんすかねー……。」 と呆れるフラウ。 「はっきり言ってストロベリーは自業自得だけど、さすがに死なれては寝覚めが悪いし、これ以上スタッフや一般客にも迷惑はかけられないわ。」 「本人にまで害があるトラブルはさすがにやりすぎだろう。客のこともあるし、早期解決を目指そう。」 雫や睡蓮が言うのも最もである。 今回の事件は勘違いから始まったわけである。 時村ランドの新作アトラクション『とちおとめん』のモニター募集を雑誌に掲載した所、それをたまたまピンク頭のフィクサード、ストロベリー・キューティ・ベリーズ が目にしてしまい『とちおとめ(いちご)』と勘違いしてしまった。 ノリノリで食いついたのにモニター募集の締切日が過ぎていた為、よからぬことを思いついたことから始まった。 どうしても参加したかったストロベリーは時村ランドに侵入し、わけもわからずいじくり倒して無理やり入り込んだものだから、自身が3つに分裂し、ABCと三箇所あるエリアにそれぞれ散らばりプログラムのゴミとなり、それが原因でゲーム内にバグを引き起こしてしまった。 このまま放置するとストロベリーの命に関わる可能性もある為ストロベリーの分身のひとつを探すべく178人のアークのメンバーはエリアB夜の摩天楼空間を探索する事となった。 準備が整ったところで次々にヴァーチャル空間にログインしていく。 ●夜の摩天楼 高層ビルのジャングル。迷路のような摩天楼。 夜の世界は光り輝く宝石箱のようだ。 「摩天楼……ヴァーチャルでも凄いもんだな……。」 と関心する紅麗に 「摩天楼! 良いね、アークに来る前に居た街を思い出すぜ。」 和人は昔いた街を思い出す。 「このエリアは好みだなあ。なんか飛んでくるけど。 ここまでリアルな夜の街はわくわくするよね。 なんか飛んでくるけど。」 滑空してくるモルンガを避けつつオリヱはヴァーチャル世界のリアルさと美しさに見惚れる。 地上だけでなく高層部も探索対象となる摩天楼エリアでは飛行は有効的な手段といえる。 アリステアは暗視とイーグルアイで。鳥目ながらも空から見渡す田。 自分の髪がストロベリーの色と似ているからと帽子に髪を束ねて入れて。タオも空の上からストロベリーを探す。 イスタルテも翼で飛び上り空の上から見る百万ドルの夜景にうっとり。 「摩天楼を飛ぶなんて滅多にできない事だからね。」 とエレオノーラも楽しみつつ空を飛びながらストロベリーを探す。 ユウはジェイドを抱えて、茉莉と冬織もデート気分で空を舞う。 翼を持たなくても咲夜や禾那香がよすかや火流真らに翼の加護で飛行の力を与えていく。 【飛空偵察】のメンバーのカルナ、碧衣、要、ウェスティアらは自前の翼と翼の加護で上空からストロベリーを捜索。 空を舞って探索する以外にも地を巡る者達もいる。 透夏は鶴ちゃんビームで足元を照らしながら、ひとつひとつのゴミバケツを開けて。地道に探すクロエやプレインフェザー。お目当てのもの(人物)は見つからない。 エルヴィン、レイチェルの兄妹もスキルを駆使してデート気分で夜の街を散策する。 「困った時の、ってね。さて、吉と出るか凶と出るか」 分かれ道。グランドギャンブラーでコインに答えを委ねる志乃。 暗闇を照らす夜の摩天楼の雰囲気に合うように。トレンチコートを着込みニニは夜の街を彷徨う。 「我は、アームチェア・ディテクティブタイプの者であるゆえ、 走り回って探すのは他の者たちに任せよう。」 摩天楼の頂点から千里眼で観察するカイン。 同じく摩天楼の高層部でハイスピードで高速になった虎鐵が脚力だけでビルとビルを飛び越えようとジャンプするも……。 運命を得たエリューションでも出来る事と出来ない事がある。彼がその後どうなったか知るものはいない。 モルンガを避け屋上へ向かったジョバンニは摩天楼の最果てから空を眺める。 光溢れる先にみえる星はいくつだろうか。 面接着でビルの壁を登って探索する吹雪や珍粘、生糸を垂らして外壁を蹴り下りているメリュジーヌ。 ビルの中を捜索しているのはよもぎだ。 通常プレイでは中に入る事が無い為か、簡易的な作りになっている。 隅々まで探してみるもピンク頭の気配はない。 【水羊羹】は彩花とモニカ、慧架と椿の2組に別れそれぞれアクセスファンタズムで連絡を取りながら捜索。 といっても彩花の方は勘だけで探すようだが。 花音や冬芽は地上と上空に別れ連絡を取り合いながら捜索する。役割分担はばっちりだ。 NPCであるとちおとめんは一定のルートとお決まりの台詞以外はしゃべらない。 また、NPCであるがゆえ、攻撃を受けた場合もダメージを受けたアクションをするものの特別怪我を負ったりすることもない。 エーデルワイスはとちおとめんをみつけると銃を向けて発砲し、その事実を確認する。 NPCは生で見る機会がないからとじっくりとちおとめんを観察する未明。 とくに感慨はなかったようだ。 ワールドデータを確認し、とちおとめんのルートを追って探索する刹姫やアリス。 ラインハルト、ゆらぎも一緒になって銃を構えて行動を共にする。 途中、【堀の内キャッツアイ】のマリル、翔護、まおら3人組がとちおとめんがポーズを決めるタイミングで現れ、パニッシュでかっこいいポーズを決めて去っていく。 頭数が多いだけでかっこよさの幅が広がったと翔護は満足そうだ。 とちおとめんを初めて見る小鳳は「きゃー」と声援を送る。気持だけ。 そんなとちおとめん達の横を螢衣はクールにハイヒールの音を響かせながら通り過ぎていく。 クールに街を歩くのは鉅もそのうちのひとりだ。最小の動きを自然と読み、モルンガを交しながら進んでいく。 ピンク色の髪や服装を目印にして、しっかりと探索していた流と魅零。 それらしき人物を見つけたと思ったのに……。 千景はストロベリーと同じ格好をしていた。 何故そのような格好をしたのか。それは今日も良い天気だったからだ。 紛らわしいです。はい。 ●モルンガ 「しかし……このモルンガとやら、気の抜ける顔だな。 何を思ってデザインしたのやら……」 モルンガのデザインを疑問に思う廻斗。 その気の抜けた顔を可愛いとはしゃぐのは桜花だ。 モルンガとは三高平を中心に、アークが訪れる所に時々現れる、あのお手伝い善良アザーバイド『モルマガ』に皮膜がついたモモンガのような生き物である。 モルンガはただ真っ直ぐ滑空して体当たりしてくるだけなので本来ならば避けるのみで倒さなくても良いのだが――。 「バグ潰しと称して撃ちまくっても良いわよねェ!」 キャロラインはゲームと同じく銃を撃ちまくる。 「鬱陶しい」 ガンガン向かってくるモルンガをリーガルブレードで叩き落すシビリズ。 存人も魚の目(本)で殴り落とす。 「わしは、モルンガ相手に技を磨くぜよ。」 と仁太もモルンガ相手にミッドナイトマッドカノンを元の性能に近づけるべく戦いを挑む。 「この高速詠唱を試してみたかったからね!」 という千歳も飛んでくるモルンガを片っ端から葬操曲・黒でなぎ倒していく。 「ひょっほぅ、イイ的だぜぇい!」 と向かってくるモルンガを撃ち落す詩人も楽しそうだ。 「……かったりぃなぁ 宝探しもクソもあるかよ カズトこのボケナぐわぁあっ!」 「こういう、宝探し的なのもたまには面白いって!」 火車の腕を引張ってモルンガの滑空軌道まで誘導する夏栖斗。 ごつん! 「何だ!何が頭にぶつかった!? ……カズトてめぇコラァ!」 夏栖斗の精一杯の気遣いに素直に喜べない火車であったが元気な様子をみて少し安心するのであった。 【なのはな荘】のへクス、久嶺は紅葉に向かって飛んでくるモルンガを二人でかばう。 久嶺に飛んでくるモルンガはヘクスの影に隠れて押し付ける。 【モルバス】で参加するミーノ、レイライン、亘、リュミエールは亘を囮にモルンガを集め一掃し探す作戦。 レイラインに手足を縛られミーノの盾にされ、リュミエールに投げ飛ばされ身動きがとれない亘は自前の羽でどうにか体制だけは整えるも、攻撃ができずにモルンガと激突。そのまま落下した。 「うにょー、もるもるは消毒だー。」 六花は向かってくるモルンガにマジックミサイルやチェインライトニングで応戦。 そんな六花を真は陰から見守る。 「ヴァーチャルの中でユーヌたんにいろいろしても、ヴァーチャルですむのかにゃー?」 ぶひょひょひょ!と喜ぶ竜一を横目に淡々と近付いてくるモルンガを撃ち落とすユーヌ。 その様子をイーグルアイで見つめる妹、虎美。そう、彼女はいつでも見つめている。<●><●> 女の子には甘い天使の歌で回復を。クレイグは女性の為に人一倍頑張る。 ビルの上では歌声が聞こえる。 「ジャパンゴッド、アマノイワト作戦SA! 歌って踊ってKOOLに楽しもうZE!」 アフロの方の竜一がエレキギターを弾きながら近寄るモルンガをギガクラッシュで。 別のビルの屋上では絶景に見とれ、一杯よろしくやってる宵子のようなサボりもいる。 また、さらに別のビルの上では龍治と木蓮が、ゲーム感覚でどちらが多く狙撃できるかと銃を構えてモルンガを狙う。 スコープから見えるその姿は木蓮の心をくすぐるが元のモルの方が可愛いからと自分に言い聞かせる。 俺はいつでも探している。 手に入らないものだけど……どこかで見つかると信じて。 積極的に探している人を狙うモルンガを狙って攻撃する五十鈴。 「ここは俺に任せて先に行くといい。探しているものがあるんだろう?」 その言葉に甘えて唯々やマコトはモルンガを避け先に進む。 虫取り網を構え滑空してくるモルンガを次々に捕獲していく明奈。 取り損ねたモルンガの後ろで「ギャン!」という声が聞こえた気がしたけれど。 明奈は気にせず網を振り回す。 「ワタシがモルンガを捕まえるから、部長はこいつらと何とか話をしてストロベリーの居場所を聞き出すのだ! 部長にしかできない重要な役割だ!」 部長の美月の為に頑張って振り回していたら大量のモルンガ。 捕まえ過ぎただろうか? 美月は動物会話とタワー・オブ・バベルを使い、1匹ずつモルンガに尋ねる。 「ピンク色の長い毛がが頭に生えてて、君達の膜にちょっと似た黒いマントの僕位のサイズの子、見なかったかな?」 バグったモルンガ。本来ならば人は敵とみなしたいあたりで攻撃してくるはずだった。 しかし三高平の最弱ねずみ、美月にどこか親近感を覚えたのだろう。 おもったより素直に会話が進む。 数匹が思い当たる所を教えてくれた。 「白石部員、ストロベリーの居場所がわかったよ!」 ●反省会 美月と明菜にの活躍により発見されたストロベリー。 彼女はプログラムのバグでとあるビルのエアコン排気ダクトの中に詰まっていた。 手が届かないので丁度上空を飛んでいた創太や小五郎の手をかりてストロベリーを捕獲する。 「せんどー!はやくたすけるといいです!」 ストロベリーが目にした先は【きゃっぱみゅ☆】のメンバー。 「ばばばバランス男でございますー!?」 「よく『似てる』って言われるよ。」 伊達眼鏡にベストを着て千堂遼一(七派『恐山』のフィクサード)っぽい格好をした快にストロベリーと愛音は本人と見間違える。実にややこしい。 「――命が危なかったのよ?――」 心配する沙希に 「まずは正座2時間からですね。」 とリサリサに言われむぅっと頬を膨らますストロベリー。反省する気はなさそうだ。 「宜しければ、一緒に苺を食べに行きませんか?」 お友達に、なりましょう?と優しくスペードに声をかけられるも 「いちごはもらってやるですが、りべれすたと友達になる気はないのです。」 とまったくもって可愛くない態度だ。 「最悪、ここから帰ってこられなかったのよ。反省なさい、馬鹿者。」 「反省してると思うのですけど、気をつけてくださいね。」 きつく叱るミュゼーヌと三千に 「勝手に入っちゃいけない所に入ったり、知らないものに触ったら駄目よ。」 同じ位の年頃の女の子、あいりにまで怒られて(´・ω・`)となるストロベリー。 かるたにも小一時間お説教され、反省文を書く以上に反省させられたストロベリーはようやく開放された。 こうしてストロベリーBはアークのメンバーと一緒に無事ログアウトした。 そして明菜はふと思う。 「もしかして部長、始めてゲームクリアしたんじゃ?」 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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