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☆<福利厚生>へっちっち><。

●アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア容疑者(301(仮))は依然容疑を否認しており!
 青い海、白い雲。
 砂浜を裸足で駆ければ足元から真夏の熱がちくちくと這い上がってくる。
 全く高温多湿の日本の八月とは違うのだ。太平洋の上にポッカリと浮かんだ時村家のプライヴェート・ビーチは見事なまでに南国の風情を訪れた者に教えてくれる。
「んー、いやー。役得ですねぇ!」
 燦々と輝く大きな太陽を見上げ、猫が伸びをするように目を細めたのは『塔の魔女』アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア(nBNE001000)である。大凡南国の風景に似つかわしくない暗闇の魔女はしかしてそういう雰囲気を全く持っていないのが曲者である。
 厳密に言えば『アークの福利厚生』にフィクサードである彼女が同道するのは微妙な所ではあるのだが、荒れに荒れたこの所の『事情』も手伝えば、彼女がこの場所に『ご相伴を預かる』のは当然か。『貸し』をちらつかせられれば沙織の方も断り難く――或いはまさに今。布地の少ない黒いビキニにたわわな胸を仕舞い込み、白い肌を晒す彼女の『実力』を持ってすればそのプロセスすら要らなかったのかも知れないが――二つ返事で了承して今があるという訳だ。
「やっぱ騙……持つべき友人はお金持ちですかねぇ」
 さくさくと砂浜に足跡を残す彼女はふと足を止め、難しい顔をしてから……
「……♪」
 ……悪戯気な。全く悪戯気でアレな顔をした。
 金色の瞳はバカンスの時間を楽しむ気満々といった風。しかし、傍迷惑だからこそフィクサード。それも彼女はその頂点とも言うべき歪夜十三使徒(バロック・ナイツ)。
「……………♪」
 砂浜に何かを『描き』始めた彼女を止める者は無い……


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:YAMIDEITEI  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 6人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年09月08日(土)23:04
 YAMIDEITEIっす。
 福利厚生ですよ。南の島ですよ。へっちっち><。ですよ!
 八月三本目、以下詳細。

●ピンナップについて
 当シナリオは『ピンナップシナリオ(β版)』です。リプレイ返却後、その内容に沿う形で
 担当の『たぢまよしかづ』VCにより参加者+NPC全員の登場する大きなピンナップが作成されます。
 ピンナップの納品時期はリプレイ返却後一ヶ月程が目安になります。
 尚、捜査班が調査した所によると「やるなら水着のシナリオじゃないとやだ><。」等と言ったとか言わないとか知らないぷー。
 ※バストアップが無いキャラクターは描写されませんのでご注意下さい。

●任務達成条件
・へっちっち><。の撃破

●戦場(?)
 南の島。波打ち際。ビーチ。
 特に障害物はありませんが水の中に入れば水の中なり。
 砂浜を駆ければ砂に足を取られる事もあるでしょう(断言)
 小賢しい対策をしたとしてもそんなもんこの俺が(ry)

●へっちっち><。
 触手の生えたスライム。しかも水陸両用。
 似た名前のアザーバイドが過去に確認されていますが、これはエリューションだか何だか分かりません。便宜上、そういう名で呼ばれているだけです。
 砂浜に明らかに露骨に怪しげな魔法陣が描かれていましたが、第一発見者のアシュレイによると「あれこそ、『24、The World』でアシュレイちゃん(味方!)が発見した危険な敵です!」との事です。万華鏡が動かない以上、彼女のアンチフォーチュナ能力を突破する事は不可能でしょう。(意味深)
 トバすぜ、僕等のへっちっち><。やったれ、僕等のへっちっち><。

・男に対しての攻撃力が……ええと、めんどくさいので死なないですが一撃喰らうとグッバイです。
・(外見が)若く綺麗なおねーちゃんが大好きです。
・十二歳以下の少女には倫理的、紳士的に行動します。
・触れられると女の子はへっちな気分になります。ブレイクフィアーとか効きません。
・触れられなくても作品の都合上へっちになる気がします。
・都合の良い展開(出目)が神の手でコントロールされがちです。
・今回はたった6人なので本気出します。でも全年齢です。

 以下攻撃能力等詳細。

・気の済むまで再生
・ぬるぬるしますよ
・からみつきますよ
・しろくてべたべたですよ
・えろえろたいふーんなのですよ><。
・EX 渚の美少女とくろくてはねのはえたかわいくてむがいなねこたん2012(作詞NOBU)

●アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア
 ばろっくないちゅ・おごそかなにゃむー。
 布地の少ない黒いビキニを装備した渚の目の毒。
 典型的トリック・スターで皆さんのへっちっち><。ライフを手厚くサポート!
 ひょっとしたらお色気要員もワンチャンあるかもないかもです。

 参考までに。参加者全員が『男』だった場合のへっちっち><。の強さは悲しみ怒髪天をつき、温羅さんを上回ります。
 え? アシュレイが居る? 自家発電なんてつまんないんですよ!!!
 個人的には男でも女でも折角なので『乗れる』PCでの御参加をお勧めします。

 宜しければご参加下さいませませ。
参加NPC
アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア (nBNE001000)
 


■メイン参加者 6人■
クロスイージス
白石 明奈(BNE000717)
ホーリーメイガス
臼間井 美月(BNE001362)
ホーリーメイガス
大石・きなこ(BNE001812)
マグメイガス
★MVP
小鳥遊・茉莉(BNE002647)
覇界闘士
鳴神・暁穂(BNE003659)
マグメイガス
鳴神・冬織(BNE003709)


●妖精達が俺を刺激する!
 生足が眩しい君で居て?
 ……という非常に個人的かつ重要な些事枝葉(矛盾)は君の胸を熱く駆け抜ける一夏の甘いメロディ。
 世に横たわる気まぐれな運命の天秤とは得てしてバランスを取りたがるモノである。何処ぞのフィクサードの言では無いが、往々にして禍福は糾える縄の如しであり、人生万事塞翁が馬である。楽しい時間が訪れたかと思えばそれに匹敵する面倒事も訪れる。特に常人よりは随分と常識よりかけ離れ、神秘に日々相対するリベリスタならばその波乱万丈は良く知る所だろう。
 つまり、この持って回った前置きが示す通りに――南の島で一時のバカンスに興じる少女達の前には不定形のスライムが居た。
 前後で全く繋がっていないとか脈絡が無いだろうとか言われても知らない。兎に角、そこにはスライムが居た。うねうねとした半透明の触手をお日様の下に振り上げて、目の前の少女達を威嚇するように蠢いていた。
「ここで会ったが16ビット! 今度こそ勝つよ!」
 ビシと指先を向け、始まる前は何時だって自分を信じている『From dreamland』臼間井 美月(BNE001362)と、
『で、またいやらしい目に会うと。貴女には学習能力が無いのですか』
 そんな彼女に冷え冷えとした冷笑を向ける式神のみには勝手知ったる何とやらという風ではあるが……正真正銘に初対面である。
 夏のバカンスで時村家所有のプライヴェート・ビーチを訪れた一行は何故かは知らないが目の前の怪異と対決する事になったのである。へっちっち><。と名付けられたこのスライムは色々な意味で見た目通りの性能を持っているらしい。
「えー、せっかくみんなが楽しんでいるバカンスを邪魔するなんて許せません!
 どんな危険な敵だろうと絶対に私がやっつけてみせます!
 たとえこの身が傷つき倒れようともフェイトを使って何度でも立ち上がりますよ!」
 オレンジ色のビキニに押し込められたたわわな果実の間からゴソゴソとカンペを取り出して棒読みしたのは『鉄壁の艶乙女』大石・きなこ(BNE001812)であった。
「えー、こんな所でいいですかね?」
 そう! きなこの言う通り危険な神秘を見逃せないのはリベリスタの常であり、それは今日も変わらない!
 出会ってしまった以上は――バカンスの最中であろうともこれを見過ごす事が出来よう筈も無く。
 哀れ、乙女達はまな板の上に並べられた鯉……じゃなかった、凛々しき乙女達は心に熱い正義の炎を点しいやっふー!←フライング
「今回は気心の知れた白石部員もいる! そしてブラックモアさんの助力まである! 正に千載一遇の勝機! 今回こそ純白の白星を!」
 真顔で拳を握り(味方が多い間は)強気、そして幸福の壷とか買わされそうな美月は兎も角。
『主の情報処理能力はおよそ8ビットですね』
「……やれやれ。皆で楽しむ海に、まさかこのような輩がおるとはな。
 ……何やら寒気がするが、しかも味方からする気がするが、気の所為という事にしておくか」
 露骨に態度の悪いみにと溜息と共に零した『小さく大きな雷鳴』鳴神・冬織(BNE003709)の表情が物語る通り、砂浜に描かれた謎の魔法陣と黒いビキニから溢れんばかりの肢体を抱いて「やんやん♪」と首を振る『塔の魔女』アシュレイ・ヘーゼル・ブラックモア(nBNE001000)の関連付けは容易である。世の中には言っても始まらない理不尽もあるんだよ。
 尤も、誰が『犯人』であるかは実際の所闇の中。どれ程露骨であろうとも問い詰めても仕方ないのだから意味が無い。
「味方ですよー」
 カメラ目線で手を振る女狐を問い詰めても始まらないのだから為すべきは最初から一つなのであった。
 されど、不具合は始まりに構わず、この機に意気軒昂と盛り上がる人間が居ない訳でもないのが世の面白い所でもある。
「ここで会ったが幾星霜!
 ワタシの部長を何度もぐちょんぐちょんのぬるぬるのべちょべちょにしてくれたえっちっちファミリーに、遂に!
 迸る正義の一矢を報いて……足りない! 報いまくってやる時が来たァ!」
『ミサイルガール』白石 明奈(BNE000717)はその健康的で生命力の溢れる褐色の肌をビーチに踊らせ、ここで会ったが百年目と(初対面の)へっちっち><。さんに否が応無き闘志を燃え上がらせていた。
 明奈さんはこんな時、アイドルがどういう目に遭うのかをご存知では無いらしい。
「……ん!? 何か不穏な言葉が聞こえた気がする!」
 気のせいだよ、気のせい。沼の妖精さんが囁いただけだよ。
 公然と繰り返されるセクハラ(笑)に憤怒の拳を振り上げるアイドル(笑)の一方で瞳を爛々と輝かせ、お約束な夏のムーヴメントに期待を禁じ得ない小鳥遊・茉莉(BNE002647)の姿もある。
(南の島に来て、他の女性たちの水着を堪能するのに折角の機会。なんという私得なチャンス!)
 内心でガッツポーズを取り、陰で神様に感謝する彼女は齢八十一にして十六の頃の姿形を残すある種の女怪である。
(アシュレイさんが自らの肉体を惜しげもなく晒すような水着も良いですが、控えめな肢体を着飾る人たちの水着もまた別の趣が合ってそれはそれで。
 お肉も良いですが、野菜も果物もというところでしょうか――)
 眩しい日差しを浴びて弾けるような乙女達と砂浜と海、似合いのスライムを目を細めて見た茉莉は、思わず口の端から零れ落ちそうになる微量の涎を拭う事さえ忘れている。
(あれに襲われるとあーんなことやこーんなことになってしまうわけです。
 でも、ちょっとドキドキしますね。自分は兎も角、他の人たちの素敵な姿を楽しめるわけですね☆)
 いやいや、まてまて。諸々患った末の趣味趣向に何を言う必要があろうか。このくろくてはねのはえたかわいくてむがいなねこたん、百合百合美少女を制圧するのも決して嫌いではないのだよ! むしろ好きだ!
「――見せて貰いましょう、噂に聞くへっちっち><。とやらの実力を!」
 是非、体感して下さいネ★
 さあ、盛り上がってきた所で。うじゅるうじゅると動き出したスライムは海辺より砂浜に侵食しようとしていた。
 熱砂を踏む少女達の表情がやがて来る激戦死闘の予感に引き締まる。
「これ書き始めた時(出発二時間前)にね、天啓が降りてきたのよ。
『アレ』を買って着て行こう、って……ばっかじゃないの!? 変態、変態、変態ッ!」
 業界ではご褒美な感じで『蒼震雷姫』鳴神・暁穂(BNE003659)が罵るのは自らが抱く天(そら)である。
 どうしてかここに居て、何でかアレと戦う羽目になり、よりにもよって身体のラインにピッタリと張り付く競泳用水着(ちょっときつめ)を着込む羽目になった彼女である。要するにえっちな水着を装備して戦う少女である。
「えっちじゃないもん! 馬鹿! 最悪!」
 フヒヒ、子猫が甘噛みするような声が心地良い。
 開演の時は程近く、明奈は今一度力一杯声を絞って見得を切る――
「このワタシの目が黒い限り! ハイライトが消えない限り! 部長には指一本触れさせねえからなっ!」

●消えるハイライト
 before

 ――このワタシの目が黒い限り! ハイライトが消えない限り! 部長には指一本触れさせねえからなっ!

 after

「……あっ、やっ、ちょっ、やめっ、や、やぁっ、やだ、やぁあ!」
「ああああああああッ! 白石部員――ッ!?」
 小題一行、掛け合い二行で何が言いたいかは確定してしまった気はするがともあれそういう事である。
 かくて始まった乙女の死闘は何ら遠慮無く、一分の予断も赦さず早速クライマックスを迎えていた。
 ある意味律儀な明奈は(何故か)アシュレイをリスペクトし、礼儀と畏敬の念を込めてえっちな水着に身を包んでいた。

 ――こいつはワタシの『覚悟』ッ!
 実はえろい依頼初めてだよ! かかってこい、ワタシのアイドル力(ぢから)は無尽蔵だ!

 乾坤一擲、皇国(ゲー研)の興亡此処に在り、と前に出た彼女は美月を守らんと砂浜に立ち塞がる壁だった。
 ……が、正直今回の主題的に幾ら頑張って守ってもらっても話が始まらないので何はともあれ「あっ、あっ、あっ……!」である。
「……このっ、こういうの……ひにゃあっ!? こういうの良くないっ……ン……ぅくっ、ああ、だから……っ!」
 にゅるにゅる。
「ひぎゃあああッ!? ひ、ひとのはなしを――ふあああああっ!?」
「白石部員――ッ!?」
 早速ハイライトを失くして「あっ、あっ、あっ」と身体を揺らす明奈は何時もが健康的が故になかなかどうして来るモノがある。
 気付けばデジカメを構え、一人だけ安全地帯から光景を激写するアシュレイを除く全員がごくりと小さく息を呑んだ。
 要するに順番でしか無いのだ。このままならば、誰一人助からな――
「だ、大丈夫。秘策、秘策があるんだ! 今回は襲われたり何だか変な気分にされる事から逃げない!」
『……で、【初心で男性経験が一切無いのに触手生物によって身体だけが開発されたカマトト女子高生】と言う、あざといを通り越したもっとおぞましい何かへの階段をまた一段登る訳ですか』
「違うよ!? 登らないよそんなの!?」
 既にパニック癖を発症し、目が泳ぎ始めた美月である。
「あ……うわ、普段あんなに明るい彼女が……あんな声を……」
『ドキドキするよりさっきから彼女の目が時々危ない事に気付きなさい』
 白石部員ハイライト喪失。
 しかし、今回に限っては皆ある意味で壊れている。
「戦場は浜辺、足を取られてしまう恐れがありますね……
 でも大丈夫! あってよかった翼の加護!
 これさえあれば足場の心配は要りませんね!
 触手なんて空中で華麗に避けてやりますよ! 私のスピードについてこれま――」
「ああっ、きなこさんが捕まった!?」」
 明日は我が身、明日は我が身、明日は我が身……
 これでも十六、うら若き乙女である。幾ら戦いの日々に身を投じようとも、乙女には違いないのである。
 暁穂の声は彼女にしては珍しい事に全くハッキリと悲鳴染みていた。肌を刺すような緊張感。
 戦いとか(実は)展開しているにも関わらず意図的に描写さえカットされる恣意的選択から来るプレッシャー!
 暁穂の見る世界は濃密な理不尽に満ちていた。
 彼女の空色の双眸が見つめる光景は酷い理不尽に満ちていた。
「んっ、このっ……ええい、離しなさ、あぁん……っ!」
 触手に絡みつかれたきなこがばたばたと手足をよじって抵抗している。
 ぽろんと零れたオレンジ色のビキニの向こうにはあって良かった絆創膏。
「ッ……んっ、んん……これでっ……どうですかっ!?」
 やられるがまま(進行形)の明奈に比べれば随分と攻勢防御に出ているきなこである。
 無数の触手を手で捕まえては太股で挟んでは……あー、そういや全年齢だったわ。
(あ、ん……なんか、体熱く……へ、変な気分に……)
 よしよし。
「……何か……モヤモヤとする……折角覚悟を決めたのに……」
(こんなの気のせい、気のせいよ。気のせいよ、ね……あ、でも。あたしだけじゃないのね……)
 美月の呟きを聞き咎め、安心する暁穂。へっちっち><。の毒は戦いが続く程に周囲の皆さんにも回りまくるのでした。
 直接的猛攻に晒される面々は言うに及ばず、暁穂にしても視線を外さない(※みに曰くむっつり)美月にしても、
「……む、これは……いや、しかし……その、何だ、これは……何とも……」
 齢十九にしては余りに幼いつるつるぺたんで超然と居ようとしてもそんな経験はサッパリちっともありゃしねぇ冬織にしても同じである。
「……くっ、お、おのれ。こんな能力、我が天使の歌で――」
「ああっ、ベストショット! アシュレイさん、後でダビングして下さいね!!!」
「魔女と契約するんですかー?」
「明日より今を生きようと思うんです!」
「――真面目に戦え!」
 ……同じ頬を紅潮させるでも茉莉だけ何か違う気もするがそれは兎も角!
「――――ッ!」
 ぼん、と赤くなり煙を噴いた暁穂の思考がこの辺でショートした。
 目をぐるぐるにした彼女がこの場を逃れる手段に自らが鍛え上げ、磨いてきた技を選んだのは必然だったと言えるだろう。
「へっちっち><。だかなんだか知らないけど、とにかくいつも通り殴ってシビレさせれば良いだけよね! 楽勝よ! あたしに任せなさい!」
 ……それは余りに短絡的で、余りに愚直な決断だった。
 砂浜を蹴ってもうやだ><。と武甲・蒼雷を振り回した彼女は当然の如く5%を引き当てる。
 砂に足を取られた彼女はすっ転び「いったぁ」と女の子座りをして――頭上に迫る影に気付く。
「あ、あ、あ、あ……」
 約束された大失敗(ファンブル)は見上げる彼女の唇を小さく戦慄かせる。
「い、い、いやぁ――ッ!?」
 それ行け、やれ行けへっちっち><。! 全年齢の限り力一杯頑張れ僕等のへっちっち><。!
「やっ、だもう、べとべとしてッ……気持ちい……き、気持ち悪いわよっ!
 え、やだちょ、どこ入ってっ……んっ、んんん……っくぁ……こ、こらぁ……み、水着の中はダメよ、ダメったら!」
 競泳水着の隙間からうぞるうぞると潜り込むへっちっち><。さんの健闘に中々聞けない甘い声がバーゲンセールで叩き売られる。
 全員喘がすをモットーに繰り広げられる戦いはいよいよ激しさを増していた。
「え、ええい! 来るな! 寄るな! 散れ! 離れろ――ッ!」
 魔力の大鎌をぶんぶか振るい、必死の抵抗を見せる冬織の足ににゅるりと職手が絡みつく。
「っ!? ぅあ――ッ!」
 その膂力のままに宙吊りになった彼女の肌にへっちっち成分(?)が染み込んでいく。
「……ん……ぁ……」
 強い眼差しでそれを睨みつけていた彼女の瞳がとろんと惚けている。熱を帯びたその目線は幼い外見からは信じられない程に――そして本来の年齢からすればある意味当然に――蟲惑の色を湛えていた。
「……や、やめ……んくっ……」
 拒否の言葉も弱く、黒いセパレートの水着の一部が解けては落ちる。
 少年漫画の湯煙的に微妙に絶妙にややこしい所を見せない見事なカメラワークから繰り出される圧倒的全年齢!
「あら、あらら、あららのあらあら!」
 予めの宣言通り戦場に安全地帯等存在しない。
 弄っても自演じゃ楽しくないアシュレイ以外はやると言ったらやり切るんだ!
 これまでは「キャー! 怖い!」等と白々しー反応を見せ、その辺の少女にどさくさに紛れて抱きついたり何とかしていた茉莉も疾風怒濤の終盤に差し掛かればいやっふーのヒョーである。
「サボっていたツケですか。ああ、そうだ。その、女性以外と『する』のは初めてですが……優しくして下さい」

 頬染めたーッ!?

「あぁん♪」
 予想以上にタフでシュールな茉莉さんに何かテンションの上がるへっちっち><。
 どうも性悪・扱い難いのが好きであるっぽい彼(?)はここぞとべたべたぼてくりまわす!
「……ンッ、そ……そう、意外とお上手……っ……んっぁ……」
 抵抗が無駄ならば流されてしまえという事か。柳の心で在るがままに惨状を受け入れた茉莉は心のファインダーで阿鼻叫喚の少女達の有様をアルバムする。自身も割とのっぴきならない感じではあるのだが、
「……っ、ぁ、ぁんっ……んんん……ん、ん……っ……」
 気持ちいいからまぁ、いっか。
 でも。
 それでも。
 何でも。かんでも。
 良くない人も残っていた。
「……ど、どうして……どうして皆全滅しているんだろう!?」
 気付けば自身の周りに味方は居ない。回復要員として頑張っていた筈なのに。今度こそはと意気込んできた筈なのに。
「どうして、アレは僕をじーっと見ているんだろう!」
 美月は一人だった。うぞうぞと接近してくるへっちっち><。を阻む仲間はもう居ない。
「はっ! そうだ! アシュレイさん!」
 仰ぎ見た美月の視界の中にはデジカメを自分に向ける魔女の姿。
「ど、どうしてサムズアップしているの!? ねぇ!? アシュレイさん!?」
 うぞうぞうぞうぞと間近まで迫るへっちっち><。
「や、ぁ、ちょ、話せば……そう、話せば分かるよ。じ、人類は皆兄弟なんだ。話し合お――」
 毎度恒例、いただきまーす!

 ぐにゅん。べちゃ。むにょーん。

「あああああああああああああああ!?」
 最後のとっておきフルコースじみたへっちっち><。が瀑布の如く美月に襲い掛かる。
 べたべたでぬとぬとでぐっちゃりで、その癖ちょっとハマリそう。
『……見るからに人類じゃないでしょうに』
 みにの溜息が響く砂浜で、美月が解放されるのはやみが……もといそれが飽きた後であろう――



※へっちっち><。はスタッフが美味しく倒しました。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 YAMIDEITEIっす。

 MVP? 台詞がエロかったからだよ!

 シナリオ、お疲れ様でした。

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レアドロップ:『なつのおもいで(へっちっち)』
カテゴリ:アクセサリー
取得者:白石 明奈(BNE000717)
臼間井 美月(BNE001362)
大石・きなこ(BNE001812)
小鳥遊・茉莉(BNE002647)
鳴神・暁穂(BNE003659)
鳴神・冬織(BNE003709)