●高速道路のカウボーイ ヘッドライトとテールランプの光が闇を裂いて高速道路のアスファルトを照らし出す。真夜中に浮かぶ灰色の地面は回るタイヤに踏みつけられながら、人の心を映し出す鏡となる。 行き場のない活力を滾らせる暴走族。それを邪魔に思うトラックの運転手。コンサート帰りの女性。様々な想いを乗せながら、真夜中の高速道路は彼らの車を平等に走らせている。そこは基本的には、車だけの世界だ。 そこに、異質なものが割り込んで来る。 蹄が地面を一定のリズムで叩く音に加え、銃声が鳴り響いてその異質さをアピールしたそれらは、スピードに乗って姿を現した。重なり合った音は、複数でやって来たものだと分かる。 運転手たちが音の方に目を向ければ、その軍団は馬を走らせ、マスケット銃を無軌道に発射しているではないか。当然ながら、注目の的になった。 「うわっ……なんだありゃ!?」 しかし、注目してしまった者は更なる異質さ、ホラーとも言えるその容貌に気付いてしまう。ある運転手は目を見開き、ある運転手は口が開いたまま閉じられない。そうした運転手たちに共通するのは、見なきゃよかった、という一点だ。 騎馬の鞍に体を乗せて、槍と見間違えそうな銃身の長いマスケット銃を構え、近世の兵士らしい恰好に身を包んでいる“蝋人形”。馬も含めて蝋細工でできているはずの体は、表情を一切変えずに高速道路を車の速度で疾走している。蝋でできた表情は崩すこともできないのだろう。 そして、無茶苦茶に撃たれていたマスケット銃の銃身は車に向けられる。間髪入れずに激しい音と閃光を発して、真夜中の高速道路を照らし出す。灰色の地面は血と悲鳴に染まる。 蹄の音は恐怖へと変わった。 ●ハンティング・スタイル 集まったリベリスタを前に、『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は息を吐いて深呼吸をしてから言った。 「今回の依頼は、複数纏まって行動しているエリューション・ゴーレムの破壊。まずはこれを見て」 真白イヴは用意しておいた新聞を取り出すと、足を伸ばして机の上に置く。可愛らしい赤いクレヨンで描かれた円で囲まれた文章には、“博物館にて銃撃事件。男性死亡、展示物も盗まれたか?”という物騒な文字が躍っている。現場の写真が文字に添えられており、そこには割られたガラスのケースが写っていた。注訳には盗まれたのはアメリカ独立戦争をモチーフ騎兵隊人形であるという。 新聞の解説を読み進めると、この警備員が夜間の博物館を見回っていたところに一発の銃弾を撃ち込まれ死亡したと書かれている。犯人はその後、3mの大きさがある蝋人形をいくつか奪い逃走したという。しかし、その蝋人形に価値はそれほどなく、不可解な事件であるとして、文章を締めている。 「世間では、こんな風に解釈されている。だけど、これは蝋人形のエリューション・ゴーレムが最初に起こした事件。彼ら騎兵隊は目覚めてすぐ、人を殺してしまったの」 目を閉じて、真白イヴは懺悔をする熱心な信徒のように解説をした。その未来を視られなかったという悔しさか、それとも悲劇に心を痛めているのか。その小さな体は、震えながら起こってしまった悲劇をゆっくりと飲み込んでいるようだ。 「彼らは今、蝋の馬を走らせて高速道路に向かっている。考えは分からないけど、手に持った銃で車を撃つ未来が視えた。走りながら撃つ、という役割に従っているのかも」 まるでアメリカ西部開拓時代のカウボーイであるが、この場合は厄介だ。常に走りながら、遠距離攻撃を連射してくる軍団。想像するだけでも厄介な項目のある相手だと分かる。 「スピードも結構出ている。下手に止まって戦ったら、走り去ってしまうかもしれない」 となると、リベリスタ側はそんな動きに対応しながら戦う必要があるらしい。厄介の項目がまたひとつ積み上げられた。 しかし、それでも。 「やるしかないか」 誰かが言う。これ以上理不尽な悲しみを増やさないためにも、目の前の真白イヴに笑顔を届けるためにも。倒さなくてはならない相手が、そこにいるのなら。どんな厄介な相手でも、やるだけだ。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 2人 |
■シナリオ終了日時 2011年06月07日(火)22:08 |
||
|
||||
|
■メイン参加者 8人■ | |||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
■サポート参加者 2人■ | |||||
|
|
●心に弾丸を 道とは人を運び、物を運ぶ流通の要。かつてローマ帝国は「すべての道はローマに通ず」と呼ばれるほど綿密に公道を作り、それによって人と物を動かした。動いた人と物は帝国を発展させ、後の世に大きな影響を与える大帝国を作り上げたのである。 様々な交通機関を持つ現代の日本という世界においても、道は流通のうち大きな役割を担っている。そのうちのひとつを担うのが、高速道路だ。 そんな高速道路の上に、人影が円を描くようにして立っている。本来ならば、高速道路上に人は立たない。車に乗って走る場所だからだ。しかし、彼女らが何故ここに居るのかといえば、彼女たちには倒すべき相手がいて、彼女たちだけがそれを倒すことができるからである。 「交通が便利すぎるというのも考え物だ。今では世界の端で起こった病さえ、世界中に蔓延するしね。もっとも、今回は病原菌ではなくてエリューションだ。ここで止めれば終わり、という事が救いなのだよ」 独自の覆面に顔を包んでいる『アンサング・ヒーロー』七星 卯月(BNE002313)は自分の言葉に納得して頷き、顎に手を持って行きながら続ける。その視線の先にある高速道路は地平線の先まで見えて、どこまでも続いているかのようにも錯覚できた。 「ここを通してしまうと、被害が恐ろしい速度で広がってしまう。何としてでも食い止めるのだよ」 そう決意を込めて、一帯に結界を張り巡らせる。こうすることによって、一般人が来ることを抑えることができるだろう。 「そうだね。とりあえず逃げられないようにだけ気をつけなきゃね」 そうしている隣で、リボルバーに指を引っ掛けて回しているのは、『だんまく☆しすたぁ』結城・ハマリエル・虎美(BNE002216)だ。オッドアイと二挺の拳銃が街頭に照らされて、きらりと光る。相手はスピードを自慢とする騎兵隊。ならば、準備ができるのなら今のうちにしておかなければならないだろう。 「もうちょっと後の開拓時代の蝋人形とかだったら。決闘とか出来たのかなー。ま、騎兵隊相手に私の銃がどこまで通用するかって言うのも興味あるけどね」 虎美は目を閉じて、目の前で二挺拳銃を十字にクロスさせた。リボンが風に乗って揺れて、口元がニヤつく。ガンアクションをするからには、カッコつけないとね。と、大好きな兄から借りた西部劇の映画を思い出しながら決意した。 「……騎兵隊……というより……Highway star(街道荒らし)ね」 ネイティブな英語の発音をしながら、虎美と同じぐらい小さなエリス・トワイニング(BNE002382)がつぶやく。恐らく、彼女の得意とする毒舌もネイティブに話せるのだろう。 そんな彼女たち三人の対角線上に視線を移すと、次に別三人が見えてくる。こちらには特徴的なペイントがされているスクーターが置いてあった。ユニオンジャックをイメージして塗られた車体は、どこか暴走族的にも見える。 「アメリカの独立戦争で戦ったのはイギリスだ。当時、多額の負債を抱えていたイギリスが植民地にその費用を肩代わりしようと政策を進め、それに反対したアメリカが独立を挑んだ、というのが簡単な流れだ。ボストン茶会事件などが有名だ。……まあ、このエリューション・ゴーレムがどこまで影響を受けているのかはわからないが、用意しておくに越したことはないだろう」 無免のため、それをここまで腕で運んできた『影使い』クリス・ハーシェル(BNE001882)は華奢な体に疲れを見せず、あくまで真面目に続ける。ただし、感情を表すアホ毛だけは力なく垂れ下がっており、彼女の隠された疲れを感じさせた。 「ふーん、そなんだ」 結界を張りつつ、ライフルのレンズを繊細に調整しながら『ガンスリンガー』望月 嵐子(BNE002377)は答える。クリスが教授してくれたことの細かい部分は、明日になったらたぶん忘れてしまうだろう。 「ありがと。……さーて、ガンアクションならアタシの出番だよ!」 決意を言葉にしながら、可愛らしい笑顔で答える。子供っぽく、愛嬌のある顔は、クリスの顔も笑顔に変えた。にっこりだ。 「どっちが真の銃使いだか、はっきりさせないとね」 嵐子は壁際に寄りながら、暖かい缶コーヒーを飲む。 「すうぃーとにいきましょ」 ニーソックスと絶対領域が特徴的な足でリズムをとりながら、『Trompe-l'oeil』歪 ぐるぐ(BNE000001)も笑顔を浮かべた。 彼女らを笑顔が包んでいく。嵐子の腰にかかっている双眼鏡には、まだ敵は映っていない。ならば、今のうちにリラックスを。 更に、彼女たちの仲間……リベリスタは四人居る。こちらは道路の中央で待機しているグループだ。 ところで、先ほど「彼女ら」とリベリスタたちを呼んだのには理由がある。この場に集まったリベリスタは性別不明の卯月を除けば、女性だけなのだ。無論リベリスタたちにも男性は存在するし、卯月のような性別不明者も多数存在する。しかし、この場に集ったのが女性ばかりだったのは、運命の巡りあわせだろう。 そういうことで、『貧乏リベリスタ』ノエル・ベルベリア(BNE001022)は普段から少し(多少は?)気にしている体の一部、胸を見比べてみる。すると……クリス、虎美、エリス。割と仲間は居るようだ。 ノエルはほっと、薄い胸を撫で下ろし――違う、そうじゃないと頭を振る。ここには敵を倒しに来たのだ。 (正直始めての依頼でドキドキしていますが……。それでも成功に向けて精一杯頑張ろうと思っています!) 気合一発。戦いに向けて冷静な思考を取り戻す。 そんなノエルの前で、巨大な胸が揺れた。『神斬りゼノサイド』神楽坂・斬乃(BNE000072)が、地面に勢いよくチェーンソーを突き立てて、胸の下で腕を組んだからである。ブレザーに収まりきらない様子のそれを見て、思わずノエルは胸元を見下ろす。 ぺたん。 「騎兵隊だか何だか知らないけど、戦う目的も無いモノ相手に遠慮はしないよっ」 斬乃自身のスタイルの良さも相まって、見事な仁王立ちを高速道路上に映し出している。 「高速道路で暴れ回る騎兵隊退治かぁ。常に動き回る厄介な敵だけど、ボクも早さには自信があるからね。相手にとって不足無し! 高速道路で大惨事を起こさない為にも、そして最速の格闘家になる為にも全力で頑張るよ!!」 続いて、もうひとつ胸が揺れる。スタイルの良さを見せるような、お洒落で大胆な格好に身を包んだ『戦うアイドル』龍音寺・陽子(BNE001870)が、気合を入れながら、格闘家のようにハキハキとした動きで構えをとったからである。思わずノエルは胸元を見下ろす。 ぺたん。 とんっ、とんっ。 ストイックな陸上選手のように、『さくらさくら』桜田 国子(BNE002102)はひとり準備運動を続けている。 (私とエリューション・ゴーレム、どっちが速いかすごく試してみたかったのよね……) 本能が刺激されて、チーターの尻尾と耳は全開。この昂揚は誰にも止められない。 時間を長く感じる。早く、その時が来ないかと、今か今かと昂ぶっていく。 (だって、足の速さで負けたくないから) 遠くから銃声が聞こえた。 それは、接敵を示すものであったが、国子には短距離走開始の合図のようにも思えた。だから、 (よーい、ドン!) 心の中で、国子は叫ぶ。 ●虹色の軌跡 銃声は続き、やがて地平線の向こうから騎兵隊が姿を表し、そのスピードによって、お互いの距離はすぐに射程範囲内に収まった。 「……きたよっ!」 開幕一発。銃弾によって用意した看板とスクーターが吹き飛ばされたのを横目で見ながら、虎美はハニーコムガトリングを使って弾をばらまいて行く。 その攻撃によって、自分に注目が来たことを確認し、両手の銃で円を描くように振り、リロード。 「フリーズ!」 そして、アクションは続く。足を蹴って横跳びし、銃を前に出してからの1$シュート。両手の銃から、騎兵隊のひとりが乗っている馬を狙う。狙われた馬は足にダメージを受け、スピードを落とした。 「将を射んとすればまずは馬から、ってね」 ふふん。と鼻を鳴らしながら虎美は次の目標に狙いを付ける。騎兵隊はそんな虎美に狙いを付けて、マスケット銃を狂ったように連射し始めた。 「むー速い。予想、予想……あてずっぽ?」 そこに、嵐子のライフルとぐるぐが放った弾が飛んで行き、先ほど足にダメージを受けた馬の足を砕いた。 「銃を撃ちまくるなんて二流だね。真のガンナーは一発で仕留めるもんさ……」 嵐子はライフルのスコープから顔を少しだけ外して、虎美と目を合わる。ガンナー同士、通じるところがあったのだろう。 「なーんて、今のフレーズかっこよくない?」 あはは、と自分で笑うも。すぐさま飛んできた反撃の銃撃に嵐子の体力は吹き飛んでしまう。 「……ッ。最後に立っている者こそが、真のガンナーなんだよ、うん」 しかしフェイトを使って立ち上がり、ライフルのスコープに視線を戻す。 夜闇を切り裂くように、赤色のポニーテールが軌跡を残す。豊かな胸元を振動させながら、斬乃が走っている。その目には真剣を、その手にはチェーンソー。 「もう戦争は終わってる……。って言っても聞きはしないんだよね」 斬乃の足が向かう先。体当たりをしようと加速を続けている騎兵隊から、銃撃が一発。しかし斬乃はそれをチェーンソーの腹を使ってなぎ払い、飛び込む。 「せめて最後は安らかに眠らせてあげる、あたしの一撃で!」 そしてぶつかる瞬間にギガクラッシュを足元に決めて、蝋でできた足元を砕く。これが斬乃の狙いだ。……しかし、同時に体当たりを受けてしまい、くりっとした瞳が痛みで濁る。 そこに、何発かの銃弾が撃ち込まれた。斬乃はこれに耐えようと、足を止めてチェーンソーを構え直すが、連続攻撃によるダメージは深刻で、彼女の体は倒れてしまう。しかし、愛用のブレザーと共にボロボロとなった体でも、フェイトを使って立ち上がってみせた。 「私は歌おう。お前たちの宿敵の歌を、だ」 「……ん。今日も。電波の。受信感度。良好」 そこに、マントの下に隠していた黒い羽を展開させたクリスの天使の歌と、エリスの天使の歌が同時に使用される。クールに羽を展開し、派手な音と共にマントを開いたクリスの顔は凛々しく、どこか歌劇の男役のようにも見えた。 こうして、仲間たちの体は癒され、次の接敵に備えられる。 まだすべての馬をやられていない、残った二体の騎兵隊は銃撃の音と馬の蹄が地面を叩く音を鳴らしながら、パーティの間をすり抜けていこうとする。 「慎重過ぎるぐらいがちょうどいい、ということだね。ここがちょうどいいポイントなのだよ」 そこに、ピンポイントによって命中させた卯月の攻撃が、一体の足に当たり、僅かによろめかせることに成功した。 「頑張って……近づかないとです!」 そうしてよろめいた騎兵隊の前方に、加速していたノエルが躍り出る。そして、自身の片足を軸にして一気に回転! コンパスめいたその動きによって、ノエルと騎兵隊は正面を向き合った。騎兵隊のスピードは衰えてはいるものの、このままでは正面衝突だ! だが、ノエルは正面衝突はしなかった。突撃してきた馬の足元に潜り込み、馬の体に二丁拳銃を押し付けていたのだ! 「この……、これでもくらってください!!」 そして、零距離で放たれる弾丸は、馬ごと騎兵隊を破砕した。クリティカルヒットだ! 「はふぅ……。ドキドキしましたー」 砕け散り、粉となった蝋を体に浴びながら、ノエルはほっと控え目な胸を撫で下ろす。 足を失った騎兵隊は遅く、脆いものであった。 「これ以上被害者を出す気は無い。エリューションはここで仕留める!」 クリスのライアークラウンによって、下半身を斬乃によって派手に吹き飛ばされていた騎兵隊の体は吹き飛ぶ。蝋は粒のようになって、散っていく。 「こっちの勝ち、だね」 「終わったらアークに連絡し、破片等の回収を頼まねばならないね。ここに居続けるのも危険だ」 足を失ったもう一体も、嵐子が放った1$シュートと、卯月の放ったピンポイントが直撃し、破壊される。 しかし、残り一体。満足に動ける体の騎兵隊が残っている。しかもそれは、戦況を不利と見たのか逃げ出そうとしているようであった。 「行かせはしないよ……! それとも騎兵隊ってのは、敵から逃げるのか!」 斬乃はチェーンソーを振い、疾風居合い斬りによる遠距離攻撃を飛ばす。しかし、それは届かず、回避されてしまった。 もう彼を止められる者はいないのか? 否、そこに向かっている仲間がいる。その仲間の名前は、陽子と国子だ。 「あっち! あっちの方に向かっているよ!」 虎美がAFを使い、気づいた事をふたりに伝える。ふたりは頷きながら、姿勢を低くして、スプリンターのように足を素早く動かしていく。 「追いつけるとしたら、追いつくべきは、バイクでも車ではなく、それはリベリスタでしょ?」 「スピードならボクだって負けないよ! 騎兵隊勝負だぁ!」 ふたりはお互いの、速さへの自負叫びながら高速道路上に軌跡を残す。その軌跡はふたりの洒落た服装から、多色の色を作り出す。 そのスピードに驚いたのか、騎兵隊は銃を構えて国子に連射した。……走ること、追いつくことに集中している国子にそれは直撃し、パンクファッションに穴が空いて血が吹き出る。 だけど、それでも、止まらない。 「私はネコじゃない。チーターですよ!」 そう宣言した狩猟者は飛び上がり、空中で足を一回転させながら突撃。一回転によって遠心力の力を手に入れた足は、騎兵隊の体に直撃して吹き飛ばす。 「みんなに夢と希望を届けるためにも。ここでボクは負けられないんだ!」 朱色の閃光。炎を纏った拳はスピードに乗り、赤色の一撃となって、吹き飛んだ騎兵隊に叩き込まれる。 さらに駄目押しにもう一撃。陽子の元に追いついた国子と、陽子のふたりがタイミングを合わせ、同時に足を振り上げる。 「これでっ!」 「ゴール!」 ドン! 凄まじい衝撃波と共に騎兵隊は跡形もなく粉々に崩れ落ちる。 こうして、高速道路上で行われたバトルは終わった。これからは、本来の役割通り……人の営みの為に運用される道路に戻るであろう。 それを確認しながら、リベリスタたちは帰路を急ぐ。いつまでもここに居てはいけないからだ。 走り出した彼女らの背中。着ている多種多様な服装の色が、照明に照らされて闇の中で淡く光り、やがて虹色の軌跡となった。 |
■シナリオ結果■ | |||
|
|||
■あとがき■ | |||
|