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おっぱいとタコ

●水着の季節、水着を襲う魔物の季節
 夏といえば水着である。もとい、水着を着て海水浴を行う季節である。そのため、海水浴場では遊びに来た人々でいっぱいであった。
 今年もまた、町の外れにあるこの海水浴場は盛況だったのだ。
 そして今年もまた、女の子を襲うエリューションは現れる。たぶん夏だから、そこに水着があるからそういうことが起こる。
 それはともかく、今回現れたエリューションについて解説しよう。元がタコのエリューション・ビーストなのだが、エリューション化による影響で大型化。更には足が異常発達して、非常に長く器用に動くようになった。そんな器用で長い足を使って何をするかといえば……。
「やぁん! 水着が剥がれちゃいますう!」
 と、あがった黄色い悲鳴が示している。水着を剥がすという卑劣な行為に出たのである。しかも女性をよく狙うという視聴者サービス的も忘れないにくいやつだ。
 しかも、このエリューションは脱がすだけでは留まらない。ぬるぬるとしているこの長い足を這わせることで、人の生命エネルギーを奪うという性質を持っているのだ。その上、ぬるぬるは太陽光に反射されて光る。
 さて、このエリューションであるが、まだ一つ芸がある。それは墨を吐くことだ。この墨は視界を奪うだけでなく、ぬるぬるとしていて、動きを阻害するという特徴がある。
 元がタコだけに水中戦も得意としており、ピンチとなれば逃げることもあるという。割かし厄介だ。
 そんなタコエリューションであるが、当然放っておく訳にはいかない。リベリスタたちに戦いの要請がやって来た。
 ……だが、このタコもすべての始まりに過ぎなかった。
 かもしれない。

●ビキニの解説
 何を図っているのかよく分からない謎のメーターがある計器を眺めながら、『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)は腕を組んで首を傾げていた。リベリスタがやって来たことにも気付かず、背を向けている。
「なんだか、急に神秘濃度が上がっているわね……。この砂浜」
 うーんとしばらく唸ってから、乃亜はブリーフィングルームにやってきたリベリスタにようやく気付く。
「あっ。ごめんなさいね。依頼の解説に移るわ」
 正面を向いたら分かったが、暑いのか白衣の下はビキニタイプの水着だった。いつもとあまり変わらないような気もするが、少し涼しげだ。バカみたいなボリュームの胸以外。
「今回は海水浴場に現れたタコ型のエリューションを退治してもらうわよ。紫色で大きいタコ、と言えばわかりやすいかしら」
 写真を貼り付けたホワイトボードを持ってきて、解説を始める乃亜。写真のタコはなぜだかいやらしい顔をしているようにも思えた。たぶん気のせいではない。
「どういうわけか胸の大きい水着の女性を優先的に狙って生命エネルギーを吸ってくるみたいね。邪魔する者は攻撃して排除しようとするみたい」
 邪魔だと感じれば足を器用に動かして男も脱がして生命エネルギーを吸うことがあるという。なんて恐ろしい敵だ。
「出現した海水浴場はそれなりに人気がある場所だから、人通りのない早朝で戦ってもらうわよ。その時間帯なら人も少ないから、存分に戦えるわね」
 と言って、乃亜は水着を用意していく。たぶん彼女の私物だ。
「水着が優先的に狙われる。ということで用意しておいたわ」
 自信満々な顔をしている乃亜。リベリスタたちは妙なタコとフォーチュナに当たったなと頭を抱えるのであった。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:nozoki  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 1人 ■シナリオ終了日時
 2012年08月12日(日)22:34
 はい。夏ですから。海ですから。水着ですので、タコです。
 去年も似たようなもの出ましたが、去年はウネウネとした何かでしたので今度はちょっと違うバージョンです。

●勝利条件
 タコのエリューション・ビーストを撃破

●舞台
 海が望む浜辺です。それなりに有名な場所ですが、まだ人はそれほど集まっていません。
 早朝ならば人目もなく、結界を使えば神秘は秘匿できるでしょう。
 タコは海の中に潜んでいます。

●エリューション・ビースト
 フェーズ2のエリューション・ビーストで、タコです。
 巨大で紫色をしており、足が細長く異常発達しています。
 この足で敵を絡めとり、装備を剥がしてその修正を打ち消し、同時に生命エネルギーを奪い取る攻撃をします。これは遠距離神秘攻撃であり、攻撃後このタコのHPは回復します。
 なぜかこの攻撃では胸の大きい女性をよく狙います。特に水着ならば優先的に狙います。もちろん男性でも小さな胸でも攻撃しますが。
 また、墨を吐きます。この墨は範囲神秘攻撃であり、ダメージはないもののショックと麻痺と不運を同時に受けます。
 基本的には水中に潜んでおり、水中戦となります。
 能力的にはHPが高いです。タフです。水着を剥がすまでは死ねません。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
デュランダル
神楽坂・斬乃(BNE000072)
覇界闘士
大御堂 彩花(BNE000609)
覇界闘士
衛守 凪沙(BNE001545)
インヤンマスター
イルゼ・ユングフラウ(BNE002261)
ホーリーメイガス
神代 楓(BNE002658)
マグメイガス
ティオ・ココナ(BNE002829)
クリミナルスタア
イスタルテ・セイジ(BNE002937)
覇界闘士
★MVP
桜乃 彩音(BNE003884)
■サポート参加者 1人■
ホーリーメイガス
ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)
   

●たわわに実る12っぱい
 早朝の海。揺れる水面に、穏やかで柔らかい砂浜。そこを彩るのは、やはり水着である。
 もっと言えば、水着の女性――さらに言えば、胸の大きい水着の女性だ。これについては個人差があるが、ともかく、この浜辺は結界の力によって人はまったくおらず、代わりにリベリスタたちが水着になって浜辺を彩っていた。
 そこには、水着に収められこれみよがしに揺れている12の巨乳がある。それは、まるで浜辺から見える水面のようでもあった。常にゆらりゆらりとしているのである。
「危険なタコを撃破して、海辺の安全の確保……」
 さて、そんなぶるんぶるんリベリスタたちであるが、当然遊びに来たわけではない。ホルターネックビキニで大きな胸を包み、その胸を自信ありげに張っている『神斬りゼノサイド』神楽坂・斬乃(BNE000072)が言うように、タコの退治に来たのだ。もちろん胸を優先して狙うようなエロタコ。
 そんな危険な相手であるにも関わらず、なぜ斬乃はやって来たのかと言えば。
「……という建前で海で遊ぶんだよっ」
 海で遊ぶことだ。ニカッと空に浮かぶ太陽のように笑い、両手を広げて砂浜を走っていく。テンション高い。
「スイカ割りもしようー! オイルもぬるよー!」
 着替えを含めた色々な道具を出して、楽しむ準備は万端だ! 活発に動いているからそれに合わせて胸もよく揺れる。
「それじゃあ、塗ってもらおうかしら」
 ふふふ、とヴァンパイアの牙を見せ妖しく笑っているのはすごい肢体を隠さないセクシーな黒のチューブトップビキニを着た『百花乱舞』桜乃 彩音(BNE003884)だ。元気よく承諾した斬乃であるが、お返しに塗ってあげると言われてしまい、ちょっと警戒していた。
「でも、なかなかいい水着姿だね。……うん、スタイルもいいよ」
「ありがとう。あなたも素敵な水着姿よ。ふふふ」
 地面に伏せてから、紐を解いてオイルを塗る。不自然ではないがそんなことを行う二人は、大胆な水着と麗しくえっちな姿から傍から見ればグラビアアイドルの撮影かなにかにも見える。
「んっ……!」
「手つきがやらしい? ……気のせいよ、ふふ」
 斬乃の豊満な体をねっとりと触っていく彩音は、タコよりも危険なんじゃないかと思う。
「はぁい、ちゃんと撮れてるー?」
「ええ、状況はクリアしているわ。タコとの戦いも楽しくなりそうね」
 軽く手を振って、嬉々としてその様子をビデオ撮影していた『嗜虐の殺戮天使』ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)に手を振る彩音。
 今回、ティアリアはドレス姿で撮影役を自ら買って出たのである。別に頼まれてはいないが、楽しそうだからという理由だ。
「海ですわねー」
 ゆらりと揺れる海を見つめながら、『ライトニング・フェミニーヌ』大御堂 彩花(BNE000609)は清純派のお嬢様らしく長い黒髪に手を添えて黄昏れている。
 しかし、そんな姿には不似合いな大胆なビキニ。大胆なデザインによってたぷんと揺らされているGカップの巨乳が、そんな清純派のイメージを吹き飛ばすほどにインパクトがあった。
「……私、去年もこういう依頼の現場にいましたよね?」
 清純派といえば、去年のことを彩花は思う。去年も、タコに水着を取られるような現場にいたような……。
「なんて理不尽な話でしょうか。これは私を辱めようとする何者かの意思を……いいえ、悪意を感じずにはいられません」
 神を睨みつけるように、空に向かって釣り目を叩きつける彩花。もしこの場にそういう神がいたならば、上からえっちな水着で強調された谷間を見ていることだろう。
「あたしが水着を借りに行ったら、なんかすごい水着をもらったんだけど……。もしかして、これってエロフィクサードか何かの陰謀かな?」
 えっちな水着といえば、それを付けている『食堂の看板娘』衛守 凪沙(BNE001545)もまた陰謀を感じずにはいられなかった。豊満で少しぽっちゃりとした体型の凪沙のそれは柔らかさそうなお肉を余すところなく魅せつけるようなマイクロビキニであった。
「……うー。ともかく、水着でタコを退治するって話だったんだよね?」
 仕方ないと決意してパーカーを脱ぎ捨てる。ふわり、とかわいらしく胸は揺れる。
「タコが悪い。だから倒そう」
 理不尽を感じながらも、どうにかして海中のタコを引きずり出そうかと考える凪沙だった。
「タコさんと勝負だよ~」
 さて、色気より食い気。そんなタコを倒して食べようとしている『ものまね大好きっ娘』ティオ・ココナ(BNE002829)は19歳とは思えないほど小さく幼い体で、ビーチボールを片手に砂浜を跳び回っている。その度に、その体とは不釣り合いな胸がぶるんぶるんと凶悪に跳ねて、アンバランスさを醸し出している。
「今回の依頼の為に真っ赤でセクシーな水着を用意したんだよー。これスリングショットって言うみたいだけど、紐みたいな水着だね~。きっとこれならおっぱい大好きなタコさんもイチコロだよきっと!」
 そんなティオの水着はスリングショット。いわゆる紐水着であり、彼女自身はそれほど気にしていないが、ティオの小さな体では胸で支えるしかないそれは、とても危険が危ない。
「あ、ボクもオイルー!」
 そして彩音と斬乃の間に滑りこみ、紐を解いていく。そしてモノマネをするように、手をわさわさと動かしていた。
「あくまで変な意図はないと解釈するなら大きい胸を生命を育む象徴としてより優先する標的に据えている、とか……?」
 ビキニに包まれている自身のとても大きな胸を持ち上げてみて、『月光花』イルゼ・ユングフラウ(BNE002261)は思う。タコはこの大きな胸を狙って行動してくるという。
「実際は何となく、とか、その方が喜ぶ人がいるから、とかなんでしょうけど」
 何が楽しいのだろうと思ってたぷたぷと自分で揺らしてみるが、少し虚しくなる。でも、これで喜ぶ人がいるのは既に色んな依頼で確認済みなので、イルゼは諦めてため息をついた。
「さて、水中戦はさすがに避けたいところね。向こうの土俵だし。これだけ向こうにとって魅力的な獲物が揃っているならある程度浅いところまでは自分から出てきてくれそうだけれど……」
 爆乳、巨乳、Gカップ。そして自分のおっぱい。砂浜を見渡せば、おっぱい、おっぱい、おっぱいという状況があるから確実に引っかかることは予想できる。
「よし、よし」
 それらを眺めて、ガッツポーズをして覚悟完了している男――『Small discord』神代 楓(BNE002658)までいるし。斬乃も目の保養だといって楽しんでいるが。
「って、またこういう依頼かよ!!」
 そんな楓は一人でノリツッコミをしていた。浜辺でマントを着たサックス男子高校生はこうでもしないとやってられなかったのだ。
「今回の問題は、男性が俺だけしか居ないってことだ!!」
 というのも、今回は楓一人しか居ない。女性陣に混ざる、ということもできなしい、興味もあるからどう動くべきかをギリギリまで悩んでいるのである。
「スケープゴート居ねーじゃねーか!!」
 思わず本心も漏れる。
「後、今回女性陣やたら積極的だな! 公然と撮影宣言! ……しかも許可出てんのかよ」
 漏れてしまった本心を隠すように連続してツッコミを繰り出すが、平然とした顔で撮影をしているティアリアの姿を見つけてがくりと項垂れる。
「タフな人たちだな……」
 砂浜に体育座りをし、そんな女性陣を眺めながら指で砂に文字を書く。ここはこわいところです。
「スタイル抜群な方が多いので、アクセサリや衣装で凝らないと目立たないんですよう」
 眼鏡の奥の瞳から涙を垂れ流しながら、『のんびりや』イスタルテ・セイジ(BNE002937)は自分の水着姿を丹念にチェックしている。というのも、自分は今ぶるんぶるんと揺らしている6人とは違って普通のおっぱいサイズだ。何もしなくても揺れるなんてことは絶対にない。
 だから、
「狙われにくいんじゃないかと思っていますけど……でも、狙われなければそれはそれで悲しいです」
 やっぱり涙が出ちゃう。女の子だもの。
 そんなイスタルテの水着は先に言った通り気合が入っていた。ハイビスカスをあしらった鮮やかなビキニにパレオ、といったお上品でありながらセクシーさも勘定に入れたスタイルの上に、白いアネモネの髪飾りを付けている。かなりのおしゃれだ。そしてメガネは嗜み。
「……ざぶーん、ざぶーん」
 だけど、ぶるんぶるんと揺らしている人たちに混じるような勇気はないので、イスタルテは一人波打ち際で波と戯れていた。
「……ふぇ?」
 さて、そんなイスタルテが波の向こうに何かを見つける。
 本番の始まりだ。これが洋画だったらメインテーマがかかっているだろう。

●ちゅーちゅーたこかいな
 するすると侵入してきた細長いタコの足は、水着の下を這って独特のぬめりと気持ち悪さを与えてきた。
「く……ぅ……」
 それを受けているのはイルゼだ。海に向かって出て来て、おびき寄せようという作戦なのだが、どうしてもこうやって相手の攻撃を受けなければならない。仕方なかったんだ。
「……まてぇこいつぅ、うふふ、おいついてごらんなさいにならなかっただけ、マシね……んっ」
 体のエネルギーを胸を中心にして吸われるという未知の感覚を体に覚えさせながらも、イルゼは内心安心していた。追いかけっこはしないで済みそうだ。
「でも、覚悟はしてたし、別にちょっと期待したりはしてないからね?」
 ボロン、とビキニをタコは器用にも剥がして形の良い巨乳を顕にさせる。予想通りだとイルゼは急いで手を使って防いだが、後ろでニヤついてカメラを構えている姿を確認して、ため息をひとつ。式符・鴉で一応攻撃もしているが、一番の敵は味方なのではないかと思う。
「タコの足ってあんな細長くないよね……」
 イルゼに巻き付くタコ足に狙いを定め、顔をひくひくさせながら斬乃はデッドオアアライブでうまく切り離す。相手は厄介な敵だ、遠慮はない。
 ……しかし。
「狙われるのは覚悟の上! ……だけどさぁ」
 これはチャンスとばかりに絡みついてきたタコ足が体にひっついてきて、器用にホルターネックビキニを首の後ろ側から剥がしていく様にはさすがに顔が赤くなる。
「このセクハラやろー!」
 真っ赤な顔でチェーンソーを振り回し、ぶるんぶるんと何にも包まれていない乳を上下左右に揺らしていく。……気のせいか、それを見てタコが赤くなったような気がした。それを待っていた、とばかりに。
「楽しんでいるというのですか! 恥を知りなさい!」
 そんなタコを見つつ、浅瀬までやってきた本体を叩きに行ったのは彩花と凪沙だ。腰を深く落とし、腕に渾身の力を込めて魔氷撃と土砕掌。狙いはいやらしい口元だ!
 ぶほぉ! と吐こうとしていた黒いスミが海を汚す。
「汚いですわね」
「汚いなぁ」
「でも、イカスミはお料理にも使われるし。タコスミも……なんてね」
 色気より食い気な凪沙はともかく、女性陣の罵倒も飛ぶ。それに怒ったのか、真っ赤になったタコは足を伸ばして彩花に絡みついてきた!
「こんな破廉恥などに負けません! ……って、そこはダメですっ!」
 気合を入れて、絡みついてきた足に耐えて反撃に移ろうとする彩花だったが、胸の下を這うように動いてきたその足に一瞬手間取る。どうしてか。そこが弱いからだ。
「んっ……あっ、この……っ! 許しませんわよ!」
 そのまましゅるっとえっちなビキニを剥がされ、ばるんとGカップが溢れ出て来るが、怒りに身を任せて足に抱きついてからの自爆気味の壱式迅雷。凄まじい電撃によって、周囲ごとタコを焼いていく。
「うひゃあ、すごいねえ。なら……こっちも!」
 脱がされながらもその根性。感服しつつ凪沙は足を振り上げて、攻撃の準備。マイクロな水着故に何もつけていないふとももが水中でも眩しい。
「美味しくなぁぁぁれぇぇぇ!」
 そして、斬風脚によって次々にタコ足を食べやすいサイズへと解体していく。凪沙らしい戦い方である。
「あああ、この水着は高いんだよ! 引っ張るな~~!」
 しかし……切られても尚するりと伸ばされてきたタコ足はそうされながらも水着を奪う執念を見せ、マイクロビキニを力いっぱい引っ張ってきた。普段からいっぱい食べているのでよい肉つきが形成されているのだろう、たぷんとした肉体が強調される。
「にょろにょろー」
 マジックミサイルによるけん制を織り交ぜた魔曲・四重奏で動きを止め、フレアバーストの準備をしているティオは、自分のスリングショットを目指してタコ足が着ていることに気付いていた。だから体をくねらせていたりする。
「あっ。いいこと思いついたよ!」
 自分の元に足が来る――その瞬間、ティオはスリングショットに手をかけて自ら脱ぎ始めた。
「こうすれば狙われにくいもんね! ほらー」
 確かに。裸で笑顔のティオが指を向けた先には、戸惑うタコ足の姿!
「真似、できそうにないですよぉ……」
 涙を流しながら、イスタルテは眼鏡を曇らせながらがくりと肩を落とすし、
「いやぁ、ほんと叶わねえわ……」
 目を逸らしつつ、楓はある意味感心する。一瞬、すごい質量が紐による圧縮から開放されたのをチラリと見たのは忘れられないだろう。

 水着が飛び交う、戦場。それを喜びクスクスと笑う女が二人。
「眼福眼福。じゃなくて、そろそろ私も行きましょうか」
「回復もしておくわ。やられちゃったら元も子もないものね」
 惨状をビデオカメラに収めながら、天使の歌と共に親指を立てることでティアリア。それによって送り出される彩音も、余裕そうな顔である。
「いいBGMになるよう努めよう」
 その隣では楓が天使の歌を使いながらサックスを吹いており、ムーディな雰囲気を漂わせていた。結構やけくそ気味である。
「が、がんばりますよう」
 そんな楓の後ろで、イスタルテは自分がいつ狙われてもいいようスタンバイしていた。具体的に言えば楓を盾にするつもりだった。
「……あら、せっかちね。これはまだダメよ。ふふ、焦らないで」
 さて、彩音であるが。さっそくチューブトップビキニに足を引っ掛けられ、取られていた。つまり今はいわゆる手ブラだ。二重の意味で。
 しかし、体力を吸われるのは苦痛らしく、吸血鬼の牙をギラリと光らせた。
「ふふっ……。これなら、逃れられないわよね」
 体に絡みついてきた足を逆に豊満な胸で挟み、ニヤリと笑う。
「す、すごい執念ですわね」
「いやー、彩花ちゃんもすごいと思うよ」
 横で殴る蹴るの攻撃を続行していた彩花と凪沙も、ちょっとだけ感心する。せっかく大きいのだから、そういう使い方もあるな、と。
「口の中で暴れちゃ嫌よ?」
 そして、すっかり残り本数が少なくなったタコ足の先端を咥えて、凄まじい勢いで吸血を開始していく彩音。この大胆な攻撃によって、タコの体力は削られていく。
「あんっ。暴れちゃダメ……よ?」
 フェイトも使いながら、口の中の攻防は続いた。
「おいしそー。ボクもー!」
 そんな彩音の真似をするティオだが、こちらは逆に吸われて倒れてしまった。やはり裸では防御が……。
「水着はくれてやる……満足して死ねーっ!」
「早く終わらせたいところね」
 それはそれとして暴れる斬乃と、イルゼ。
「……」
 そんな光景を見て、思わず唾を飲み込む楓。サックスも忘れていない。
 そして――、
「なんで私には来ないんですかー!! 普通サイズだって言っていますよぅ!!」
 イスタルテの眼鏡が光った。
「私だって工夫したんですよ! 目立つように! 波打ち際で遊ぶフラグだって立てたのに!」
 取り出したフィンガーバレットによるバウンティショットでタコ足を撃ち抜き、
「えーい!! そしてこれはメガネビームじゃないですよぅ!」
 眼鏡とイスタルテが強く光り輝いて、神気閃光を放った。
 これが、トドメの一撃となった。

 戦いは終わり、平和な海岸が訪れた。犠牲も大きい戦いであったが、リベリスタたちは着替えて再び海に戻るのであった。
「ビーチボールやりますわよー」
「こっちも焼き終わったよー!」
 ビーチボール、そしてたこ焼きと共におっぱいは揺れていく。夏の風物詩だ。
 これを守ったということは、非常に価値のあることだろう。
「タフだよなあ……」
 きゃっきゃとはしゃぎながら、揺れるいくつものおっぱいを眺める楓。そんな楓の元に、近寄る影が一つ。いたずらっぽい笑みを浮かべた、彩音である。
「誰の裸が一番良かったかしら?」
「……ビデオ判定でお願いします!」

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 いやー、おっぱいって本当にいいものですね。

 MVPの理由は、全力で楽しみ、かつ堅実な戦い方をしていたからです。