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求めちゃった手

●求めて這い出る男
 数十年前の、今となっては笑い話として語られる事件がある。それは、婦女暴行事件であるものの、関係者の間でも既に笑い話となっていた。その事件は時代の移ろいによる変化というものを端的に表したものとしても扱われることもあるのは、あまりにも間抜けな事件だったからだ。……さて、今回出現したエリューション・アンデッドについて説明するには、この事件を紐解かなければならない。
 当時、その町……当時は田ばかりの村であったが、そこには奇祭が存在した。村娘の中から豊かな胸を持つおっぱい自慢……つまりは巨乳を集め、豊作を祈りながらひたすらに揉むという、色々な意味で元気になろうとした祭りだ。もちろん、そんな奇祭はいくら由緒正しいものであっても、近代の価値観で見ればおかしなものである。だから、その年に恒久的な中止が決まった。残念。
 だけど、その中止の決定を知らない男が村に居たのである。彼はその祭りに命を賭けると公言していたほどの巨乳好きであり、修行の為に村をしばらく離れていたのが仇になった。
 そして、祭りの当日。いや、正確には祭りが行われるはずだった日。
 その日に備え、リビドーを限界ギリギリまで高めていた男は村に出て、村中の村娘を揉んだ、揉んだ、揉んだ。ただし、貧乳には優しく肩を叩き、「がんばれよ」と爽やかな顔を向けた。もちろん、祭りは行われていなかったので彼は怒られたが、もはや自分でも止められなくなった男はひたすらに揉んだ、揉んだ、ひたすらに揉んだ。
 追いかけられ疲れた彼は、橋の上で休憩をしようとした。しかし、老朽化していた橋は彼の体重を支えきれず崩壊。彼は真っ逆さまに落ちていき、打ち所が悪くて死んだ。
 そう。その彼がエリューション・アンデッドとして蘇ったのである。揉みたいという強い信念だけが残っていたため、両腕だけの存在になっていたが。
 復活した彼は、腕だけの体をふよふよと浮かせながら町となった村をさまよう。おっぱいを求めて。祭りが既に終わったものとは、未だ気付かず。

●え、強いの?
 アーク本部のブリーフィングルーム。
 すとんとした自分の胸元を見下ろしてから、『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)はリベリスタたちの胸元を見渡した。
「今回は大きいおっぱいが狙われる」
 うん……。短い返事をしながら、リベリスタたちは頭を垂れた。ブリーフィングルームのモニターに映っているのは、宙に浮かぶ腐敗していない腕が二つ。だが、その動きはまぎれもなく、揉むための動きだ。このエリューション・アンデッドの元となった人物も、こうして鍛錬を欠かさなかったのだろう。
「この腕に触られると、体力が奪われるから気をつけて」
 真白イヴによれば、厄介なことにこの腕は触るだけでヴァンパイアの吸血のような力を発揮するらしい。それは別に胸以外でも発動するし、何故かちょっと気持ちいいので気をつけて、と補足が入る。
「今回は大きいおっぱいが狙われる」
 大事なことなので二回言われた。リベリスタたちはため息を付いてから、準備を始める。そこにはなんとも言えない脱力感が漂っていた……。
 そこに、真白イヴが忠告する。
「このエリューション・アンデッドの右腕左腕で独立しているから、数は二体。どちらもフェーズは2だから強敵だよ」
「マジで?」
 マジです。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:nozoki  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2011年06月01日(水)00:24
 ファウストは悪魔メフィストフェレスと契約し、この世の快楽と悲哀と共に死後地獄へ落ちることを約束した。
 ハムレットは「To be,or not to be.」と悩み、結果復讐を誓った。
 nozokiはおっぱいに魂を売った。
 そんなわけで、そんな感じのシナリオです。

●舞台
 夕暮れが照らし出す街中にエリューション・アンデッドは出現します。
 そのままでは結界を使っても人目に付いてしまう場所のため、なんとかして人目のない場所に誘導する必要があります。

●エリューション・アンデッド
 左腕と右腕の二体が存在し、非常に素早く回避能力高いという特徴を持ちます。それぞれフェーズは2です。
 攻撃対象によって行動と攻撃方法が変化しますが、どの変化をしても攻撃の性能自体は同じですのでご注意を。

・攻撃対象が『特徴:巨乳』や『特徴:胸がすいか』などを持っている場合。
 優しく労わるように揉みます。そこから生命エネルギーを吸い取ります。

・攻撃対象が『特徴:ひんにう』などを持っている。もしくは幼い子供だった場合。
 これからに期待するような感じで肩に手を置き、そこから生命エネルギーを吸い取ります。

・攻撃対象が女性であり、先述の条件に引っかからなかった場合
 激しく揉みます。そこから生命エネルギーを吸い取ります。

・攻撃対象が男性の場合
 とりあえず殴り、そこから生命エネルギーを吸い取ります。

・攻撃対象の性別が?だった場合
 戸惑いながら、とりあえず肩を触わり、そこから生命エネルギーを吸い取ります。

 性質としては、おそらく皆様の想像通りおっぱいに釣られます。簡単ですね。
 もし男性しか参加しなかった場合でも、簡単です。彼は古い人間なので、写真にも釣られますので。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
覇界闘士
アナスタシア・カシミィル(BNE000102)
覇界闘士
大御堂 彩花(BNE000609)
マグメイガス
シルフィア・イアリティッケ・カレード(BNE001082)
覇界闘士
陽渡・守夜(BNE001348)
ホーリーメイガス
大石・きなこ(BNE001812)
ナイトクリーク
黒部 幸成(BNE002032)
インヤンマスター
イルゼ・ユングフラウ(BNE002261)
マグメイガス
エリザ・レヴィナス(BNE002305)

●人体の一部。鎖骨より少し下から存在が確認できる女性特有の脂肪の膨らみ。普通、なだらかな曲線を描く身体部位であり、その曲線は個人差が大きい箇所。時には絶壁と呼ばれ、時には巨乳と呼ばれる身体部位
 夕焼けが照らす世界。そこは街となった村であり、ビルの隙間に個人商店や田んぼなどを見ることができるような、不思議な光景が広がっている。どこか童話の世界へと迷い込んだような錯覚すら覚える、楽しい世界だ。
「……キレイな夕焼け。田舎に来るのも悪くないわね」
 空の風に『炎獄の魔女』エリザ・レヴィナス(BNE002305)の銀の長髪が揺れる。
 エリザは髪の毛をそっと手で押さえて、この美しい世界と夕日を眺めていた。普段ひとりで悩むことが多い彼女を照らす夕日は、まるで心の中を見透かすようで……。といったところで、彼女はただ夕日を眺めているわけではないと補足しておこう。彼女らリベリスタたちにとっての敵、エリューション化によって蘇った存在こと、エリューション・アンデッドを探しているのだ。
「……随分と気合の入ったエリューション……なのでしょうか。発生の経緯は間が抜けていますが、油断ならないようですわね」
 空の風に、黒いゴシックドレスに包まれた、エリザが持つみごとな球体を描いている胸も揺れる。ふるっ……っと、彼女が感じた寒気に合わせたように、だ。
「これから胸を揉まれる、なんて思わなければいいところですわね……」
 エリザは頭を抱えて、ひとり悩んだ。……空は相変わらず、夕日に照らされていて美しく、エリザの美しい顔も、それに照らされる。
 隣でエリザと同じく飛んでいる『闇夜に浮かぶ月の光』シルフィア・イアリティッケ・カレード(BNE001082)の胸元にできた巌しい渓谷のような谷間も、赤く照らされている。なぜならば、胸元の開いた大胆なドレスのような服を着ているからだ。
「純粋な想いであるが故に、止まらなかったのでしょうね……。揉むぐらいなら、させてあげてもいい……のだけど、エリューションになってしまったのなら、排除するしか無いわね」
 シルフィアの表情は優しい。それどころか揉んであげていいというのは、天使のように思える。それに、ちょうど飛行能力で空も飛んでおり、その背には翼もある。おお、ナイスおっぱい天使。
「確か。おっぱいに釣られるのよね?」
 ふたりはふわりと羽を動かしながら、体を傾けて見下ろす。胸に向かって動くという特性の敵ならば、目立つはずなのだが……。
 それはそれとして、屈んだことでふたりの谷間はより深く、暗くなる。むぎゅう、と腋が閉められることで強調されるそれは、なんとも悩ましげな光景を空に映した。だから、エリューション・アンデッドの手もそれを見ていた。手だけの存在なので、正確には目は存在しないのだが、心の目で見ている……気がする。
「あ、見つけましたわ!」
 エリサが片方だけの腕に指を向けても、ガン見は続いていた。なんという執着! これでは、蘇ったのも無理はない! まさにおっぱいイズライフ! そのためにあるような生命力だ。
 追記すれば、シルフィアは敢えて穿かないタイプなのだが、それでも手は胸だけを見ていた。

 そのころリベリスタたちの男性陣……『血に目覚めた者』陽渡・守夜(BNE001348)と『ニューエイジニンジャ』黒部 幸成(BNE002032)は、シルフィアから手渡された巨乳特集のグラビア誌を廃工場内に配置していた。なんというか、小中学生を色々な意味で成長させるためにそういう本を見えるところに置く大人のような光景である。もちろん、彼らはエリューション・アンデッドと戦うための場所を構築しているのだが。
(内心、今回の敵の気持ちは共感できます。何故なら、自分も胸が大きい女性が好きだから)
 クレイモア地雷のような設置作業を終えた守夜は、思案を始める。もんもんとしないよう、作業は無心で行っていたが、改めて考えてみると興味深い事件だ。というか、設置した本のうち一冊を抜き出して抱えているだけに、説得力がある。
「昔は性に関して大らか過ぎたと聞きますが、本当にコンビニの実話系漫画にあるようなとんでもない風習とかあったんですね」
 感想も言う。確かに変わった話であり、民俗学的にも興味深い。突き詰めれば論文が書けるかもしれない。ちょっと表に出しにくいけど。
 黒部の方はそれを聞き、なるほどと思いながら自分の思いを口に出した。
「元は豊作を祈るための祭りであり、手段であったはず。それを己が欲の為に目的と手段を履き違え、あげくの果てに死してなおおっぱいを求めるとは哀れな……。おっぱいを冒涜する斯様な行い、断じて許すわけにはいかぬで御座る。迷わず逝けるよう引導を渡すと致そう……!」
 そして、巨乳好き同士気持ちが通じ合ったのだろうか、ふたりは手を出し合って固い握手を交わした。グッ、と握られた手には、お互いの覚悟とこだわりが感じられる。胸への。
 それから、守夜は連絡を、黒部は巨乳グラビア本の真ん中で正座をして集中力を高める作業に入った。これから女性陣が揉まれるかもしれない戦いが始まるのだ。集中しておいて損はない。
「……」
 研ぎ澄まされる心。まさに明鏡止水!

 守夜から連絡を受け取った『高嶺の鋼鉄令嬢』大御堂 彩花(BNE000609)は、ただ人形のように頭をがくがくと上下するだけだった。なぜならば、彼女の前に、今まさに一般人の女性を襲おうとしている手が見えていたからである。
 彩花はこれからを予想し、痛くなってきた頭を抱える。自分たちで決めたこととはいえ、胸で人気の無い場所に誘き寄せて袋叩きという、単純ながらも多大な精神的犠牲を払う作戦を行うからだ。
 しかし、今は一般人を助けるために可及的速やかにその作戦を行わねば、犠牲を払わねばならない時である。ハリー! ハリー! おっぱい!
 ぶるん。
「はふ、服がきついっ……。もっとボタン外そうかなぁ」
 ホットパンツにミニシャツという、その褐色の肌を目立たせる衣装の、胸元をわざとらしく引っ張りながら『蜥蜴の嫁』アナスタシア・カシミィル(BNE000102)が手の前を後ろ歩きで行く。巨峰が振動に揺られながら過ぎるのを見て、手は思春期の少年のように向きを変える。
 アナスタシアのタレ目はそれを見て「はふーっ」とホッとする。古い人間だと聞いているが、少なくとも褐色への抵抗はないようである。むしろ、一直線に夕焼けに照らされた褐色の巨乳に向かってきているので、抵抗なさ過ぎである。
「なんて逞しい両手……!」
 演技のつもりだったが、微妙に本心も交じる。色んな意味で逞しすぎる存在だ。
 夕日とはいえ、太陽光がアナスタシアの前にある。そのため、アナスタシアは少し眩しく思いながら、目線で彩花に助けを求めた。こんな相手でも攻撃能力を持っている。ひとりで釣るのは大変そうだ。
(う、うう……。わたくし以上に豊満な方々が今回揃ってますし、無理に参加しなくても……なんてダメですわよね)
 彩花はアナスタシアの前に立ち、真っ赤に顔を染めながら、ぎこちない動作で腕で胸を寄せてあげる。彩花の胸を気に入ったのか、その動作がそそったのかは分からないが、手は彩花の胸に飛び込み、鷲掴み。それはまるで鷲の狩りのように、素早く獲物を仕留めている。
「はうっ……。い、今ですわ……う、うう……」
 ゆっくりと動くものを胸で感じ、機械化した部分が沸騰したように熱く感じる。まるで熱した鉄板であった。何か失ったような気がする、と心の底で思いながら受け入れざるを得ない。しかし、手に何かを吸われていく気持ちいい。だから、足はがくがくと震えるが、合流地点までなんとか歩を進めた。
「ま、負けません。負けませんわ……!」
 ゆっくりとしていた指は、一度アナスタシアに気配を向けてから、再び彩花に集中して揉み始める。だが、それは激しく、先ほどまでの。あの大きさまで育ててやろう、という心意気なのだろうか。迷惑である。
 そこで指は、下乳のカーブをなぞる。
「ひゃっ……!? だ、だめ。そこ、弱い……」
 思わず彩花は膝を付く。が、フェイトの力と、アナスタシアが手を引っ張ってくれたお陰でまだ動くことができた。
 こうして、ふらりとした手は褐色の巨大ボールのような形の胸とキメ細かい白い肌が映えるよい形の胸に釣られた。見事な色合いに、思わず付いていってしまったのである。仕方ないね。

 その頃、『月光花』イルゼ・ユングフラウ(BNE002261)と『ソフトM』大石・きなこ(BNE001812)はシルフィアから連絡を受け取り、ガン見を続けていたもうひとつの手の元にやって来ていた。
「私に触れたかったら、こちらへいらっしゃいな」
 組んだ両腕で胸を持ち上げるという、エリザの挑発を受けている手は今にも襲いかかりそうな雰囲気だ。それを見たイルゼは強結界を張り、隣で同じく腕を組み、その瓜のような胸を持ち上げて見せた。くっきりと形が分かるその四つに、手も思わず見る方向を変える。
 すると……、ぼろん。
 きなこがそこで大胆にも制服を脱いだ。店員モデルらしく、手慣れた手つきである。そして、服の下にはお椀のようにぷっくりとしたお胸が、ビキニに包まれていた。手は我慢できず、きなこに飛び込んだ。でかいからだ!
(エリューションになってもおっぱいへの執念だけは残っているなんて。よっぽど強い思いだったんですねぇ……良いか悪いかはともかくとして)
 一瞬にして胸を掴まれながら、きなこはそう思う。しかし、彼女には秘策があった。
「おっぱいがいっぱいですよー!」
 グラビア誌をばらまき、相手を錯乱させようとしたのだ。だが、しかし、生身の乳の誘惑には勝てないようで、手はゆっくりと揉もうととする……。ピンチ!
 しかし、そこで機転を利かせたイルゼがわざと倒れた。隙だらけな上に、胸が強調される格好になったイルゼに、手は方向転換してそちらを掴む。そして、揉む。ゆっくりと丹念に、自己の存在を刻むように。
「に、しても、ぁんッ……。体力吸われてるのに、本当に気持ち、いぃ……それに、優しくて、上手、はぁ、ぁ……っ!」
 艶やかな声が出るほどに、生命力は吸われる。思わず戦闘不能になってしまいそうなほどに。しかしフェイトを使い立ち上がり、なんとか胸を掴ませたまま移動することに成功した。

●もみもみタイム
 廃工場内にて、誘導に成功したふたつの手は戸惑っていた。作戦に乗せられてしまったからではない。巨大なおっぱいが目の前にたくさんあるため、どれから狙っていいのか迷っているのである。合計十二個のうち、特に戦闘準備をしているものは目の前で揺れてみせる。
 だから、両手は飛びついた。それぞれおっぱいという名のエルドラドを目指して……!
「そんなにおっぱいが好きなら、私の胸を好きにしていいですよ!」
「うう、やっぱり気持ちの悪い手つきだよぅ……!」
 まずは大きなものから、と。きなことアナスタシアをそれぞれ襲う手。手はとてもゆっくりと味わいながら揉み、その疲れを癒すように動いた。生命力は吸われるけど。
「その程度で揉んだつもりですかぁ?」
「ふ、ふん、旦那の方が上手いもん!」
 挑発し、更に揉まれる。こうすることで、攻撃を当てるという戦法であるが……。気持よさにアナスタシアの足元が危なくなってくるまで、そう時間はかからなかった。しかし、きなこは耐える。きなこは硬い。
 アナスタシアは限界を迎え、一度倒れる。なので、満足した手は次の目標を吸血していたイルゼに決める。
「私の胸、そんなに安くはないわよ?」
 だがしかし、その吸血にも動じない。一直線にイルゼの胸を掴んだそれは、ゆっくりと動き出す。
「ぁは、ん……。いくら気持ち良くても、いつまでも揉まれてたら、埒があかないわ」
「流石に、そう何度も揉まれたら色々と限界が来ちゃいそうね……。主に足腰が……」
 シルフィアがその言葉に同調する。きなこを落とすのを諦めた腕が、彼女の胸を包んでおり、時間を掛けてしまうのは得策ではないと肌で感じる。最初は物足りないと思ったのに!
「スタァァァップ!! それ以上うらやまけしからん思いはさせぬで御座るよ! イヤーッ!」
 そこに、精神集中を解いた黒部がギャロッププレイを仕掛けに飛び込む。速い! まるで風のようだ!
「グワーッ!!」
 しかし神風! その攻撃は右腕にダメージを与えたものの、狙い通り動きを止めることはできず、逆に殴り返されてしまった! その力はおよそ全盛期の相撲レスラー十人分!
 一気に吹き飛ばされ、壁にクレーターを作った黒部を見ながら、女性陣は胸を震わせた。あんな力で揉んでいたのか!
「痛い……。でも、ちょっと気持ちいいでござる」
 感想はこの通り。悔しいが、誘導時に揉まれまくった彩花とイルゼは納得してしまう。
「敵が同士だからと言って、容赦はしません! きっちり退治します!!」
 続けて守夜も右腕に飛び込んで魔氷拳を叩き込む。クロスカウンター気味に殴り返されたがなんとか踏みとどまり、次は守夜が殴り返す。壮絶なる殴り合い! 何が彼をそうするのか! そりゃ羨ましいからだ!
「ブッダ! このままでやられるわけにはいかんでござるッ!」
 そして復活した黒部も右腕との殴り合いに参加する。なぜ彼らがそこまでがんばれるのか! それは、巨乳のためだ! おっぱいのためだ! ちくしょう羨ましいという恨みのためだ!
 激しい殴り合いの末、右腕は破壊された。
 勝った……と思う彼らに、予想外のところからダメージが飛んで来る。それは、アナスタシアのちょっとした疑問だった。
「もしかして実母のおっぱいでも揉んじゃうのかな……!?」
「「う、うぐぅ……」」
 その言葉で、ふたりは身内の顔と胸を思い浮かべてしまったのだ。リビドーが限界近い時のそれはかなりのダメージとなり、ふたりはノックダウンする。特にお祖母ちゃんっ子の守夜にはダメージが大きかった……。南無阿弥陀仏。
 もう片方残っていた腕もこれにはかなりのダメージを受けたらしく、ふらふらと隙を見せた。なので、そこに揉まれに揉まれた女性陣の怒りがスキルに乗って飛んで行く。
「わたくしの胸を揉んでも良いのは未来の彼氏だけですわ!」
「当たってくれたら、後で幾らでも揉ませてあげるわよ?」
「その情熱と一緒に、燃え尽きると良いわ」
 斬風脚、マジックミサイル、フレアバースト、氷結炎上その他諸々でデストロイ!
 こうして、おっぱいを求めた者との戦いは終わった。多大な犠牲を払って。
「おっぱいを求める、その本当の目的を忘れることなかれ……。そんな教訓を得られた気がする今回の依頼で御座った……」
 その目には、涙。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 気付いたらリプレイが完成していました。