● 人間は一人の例外を除き12対24本の肋骨を持つ生き物だ。 そして其の例外とは、アダムである。 彼は信じた。 神はアダムの肋骨から、イヴを作ったと言う其の話を。 イヴ、最初の女。全ての根源。 そんな素晴らしい物を生み出す肋骨とは何なのか? 故に彼は求めた。肋骨を。ただ只管に肋骨を。 何時しか彼が求める物は、肋骨の謎では無く肋骨其の物へと変わっていた。 肋骨の湾曲が、時にはくしゃみで折れてしまう其の脆さが、胸郭を構成して呼吸を助ける其の機能性が、語り尽くせぬ程の肋骨の魅力が、彼を魅了して止まない。 故に彼は肋骨を集める。ただ只管に肋骨を集める。 何時しか彼は仲間達からこう呼ばれた。『骨抜きカルビ』と。 骨抜きカルビは抜き取ったばかりの肋骨を口に含み、丁寧に血を舐め取る。血は不要だ。肋骨の白さの邪魔をする。 ちゅぽんと、音を立てて口から肋骨が引き抜かれた。 美しい白。カルシウムとコラーゲンで構成された骨の白さが光り、肋骨の湾曲を引き立てる。 嗚呼、良い。 後方で人が倒れた音がした。どうでも良い。一人の人間から一本の肋骨で良い。彼女は美しい肋骨の持ち主だったが、もうどうでも良い。 異変に人が駆け寄り大声で救急車と騒いでいる。どうでも良い。周囲にはもう美しい肋骨の持ち主は居なさそうだ。次へ行こう。 ● 「そんな男が、アークに対して復讐の為に動いて居る」 ギシリと車椅子を軋ませ『老兵』陽立・逆貫(nBNE000208)は言う。 「前回諸君等が捕縛した『お洒落お洒落ミルクセヰキ』と彼は親交があったらしくてな。その復讐に、動き出したという訳だ。化物の分際で図々しいにも程がある」 女性の中身を吸い尽くし、残った皮を被る事で女性に化ける事を繰り返していた黄泉ヶ辻のフィクサード『お洒落お洒落ミルクセヰキ』は、先日アークのリベリスタ達の手によって捕らえられ、今は獄中の生活を送っている。 凡そ他人から受け入れられる嗜好の持ち主ではなかった彼の友人となれるのは、矢張り偏執的な嗜好を持つ同じ穴の狢、黄泉ヶ辻のフィクサード位だろう。 逆貫の口から溜息が漏れ、 「奴は繁華街でこれ見よがしにハンティングを行うだろう。無論諸君を誘き出す為だ。無視すれば人が死ぬ。被害を最小限に食い止めて欲しい。其れが諸君等への任務と成る」 資料が放り投げられる。 資料 フィクサード 『骨抜きカルビ』 黄泉ヶ辻に所属する元外科医のフィクサード。 白いスーツに身を包んだ理知的な顔の男。 彼にとっての肋骨とは単なる蓄集品では無く、主食であり、武器である。消耗を躊躇う事は無い。 初期段階で3本の肋骨を所持。 所持EX 『まな板の上のカルビ』 逆境時にDR、DA、速度、WP、上昇。 アーティファクト 『X-ray』 手袋型アーティファクト、この手袋を嵌めた手は衣服や肉をすり抜け、他人の骨を掴む、或いは掴んで引き抜く事ができる。 一般人が骨を抜かれれば、抜かれた場所の骨次第ではすぐさま死に至る。 革醒者でも骨を抜かれれば激痛と大きなダメージを受ける他、骨を抜かれる度に全ての能力にペナルティがかかる。 『第二の創造』 肋骨から擬似的な女性ノーフェイスを作成する十字架型アーティファクト。 肋骨にこの十字架で傷をつければ、フェーズ2のノーフェイス(擬似)が誕生する。 発生したノーフェイスは10分で塵と化す。 フェイク・イヴ フェーズ2。ノーフェイス(擬似)。防御力と耐久に優れる。 「どの道、この手のフィクサードを放っておく心算は毛頭無い。自分から出て来てくれたのであれば手間も省けると言う物だ。諸君等の健闘を祈る」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:らると | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年04月28日(土)23:42 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 一発の銃声。繁華街は突如として血に染まった。 「は、は、なるほど。リベリスタにしては随分とまあ思い切りが良い。我が友が敗れたのも頷けなくもないか」 逃げ惑う人々の波に抗いながら、骨抜きカルビは軽く感嘆の声を漏らす。 すれ違う1人から無造作に肋骨を引き抜き、一口齧り咀嚼する。 ゴクリと喉を鳴らすと、カルシウムが食道を滑り落ちていく。 「密度が高い。アタリだな。旨い」 ごり、ごり、べき、じゅるる、ごくり。 噛み砕き、啜り、飲み込む。 愚図で愚かな一般人の波が途絶えるまで、カルビは腹ごしらえを続ける。 ふと傍らを見れば、肋骨を抜かれてこけた少女が逃げ惑う人々に踏み潰され、惨たらしく死んでいた。 「無理なダイエットもせず、充分な栄養と運動を取っていたな。部活は何をしていた? 良い骨だ。血の味にも異常は無い。健康体だぞ。誇って良い。……まあ、もう関係ないだろうが」 少女に語りかけ、ご馳走様と哂う骨抜きカルビ。 そんな彼が懐から取り出すのは、矢張り3本の肋骨。其の3本ともに十字架で傷を刻み、宙へと放る。 「……では、さて、始めるとしようか。行くぞ、フェイク・イヴ」 人の波が消え去った過ぎ去って開けた視界には、8人の異能者、リベリスタ達の姿が。 骨が人の形を成し、主と同じく禍々しい気配を発する。 さあ、戦いだ。 ● 自然な動作で、まるで当然の様に取り出された、どう見てもモデルガンには見えない威圧感を備える、銃身を切り落としたタイプの散弾銃に通行人の一人が目を剥くが、『Star Raven』ヴィンセント・T・ウィンチェスター(BNE002546)はそんな視線にも全く動じず、空に其の散弾銃『Angel Bullet』の銃身を向けてトリガーを引き絞る。 平和な繁華街に突如として響き渡る銃声に、道行く人々が一斉に振り返り、そして悲鳴が起こる。 彼等の視界を真っ赤に染める、死体の散らばった鮮烈な血の海。 勿論ヴィンセントが行き成りの虐殺に走ったのでは決して無く、実は此れは彼が超幻影で作り出したまやかしである。 異能者から見れば見慣れた、捻りのない絵図だが、それでも其れは一般人にはセンセーショナルすぎる……死を感じさせるに充分すぎる光景だ。 恐怖に押し合い圧し合いしながら我先にと逃げる人々は、実に醜い。 だが多少の怪我人が出ようとも、最終的にはこれが『死と言う名の』被害を少なく避難を完了させる有効な手段である事は事実である。 人の波が消えた繁華街に、其れでも尚残ったのは1人のフィクサードと、付き従うフェイク・イヴ、そして8人のリベリスタのみ。 コツリ、コツリと、近付いてくるフィクサードの靴が音を立てて石畳を叩く。 「てめーの歪んだ思想は、この俺が、肉ごと骨を断ち切ってやるぜ」 ずらりと2本の刃を抜き、其の進路を阻む様に立ちはだかる『合縁奇縁』結城 竜一(BNE000210)。 其の言葉に、フィクサード『骨抜きカルビ』の唇がニィと三日月の形に歪む。 「復讐だか何だか知りませんが、自分から出て来るとは好都合というものです」 そのアーティファクトごと潰して差し上げましょう、と竜一と並び立つは『銀騎士』ノエル・ファイニング(BNE003301)だ。 騎士槍を構える冷たい銀色。 「槍を携えた銀色の騎士。そうか、同胞より聞いているぞ。貴様が黄泉ヶ辻に仇を成す者か。……だがどうでも良い。お前が一体なんでだろうと、この喪失感を埋める贄であればそれで良い」 普段の彼ならば出会う事すら避けるであろうリベリスタ。けれど其の威風に満ちた姿にも、今の骨抜きカルビは止まらない。 竜一が、ノエルが、そして其の二人の影からするりと現れた、まるで自身が影であるかのようにテラーオブシャドウで影を纏う『影なる刃』黒部 幸成(BNE002032)が、其々己の武技を骨抜きカルビに向かって放つ。 彼等の武器が奏でた異音は3つ。けれど其の全てが避ける素振りすら見せなかったカルビの身体には届かず、彼の歩みを止める事も出来ていない。彼等の3つの攻撃は、其々一体ずつの、カルビを庇うフェイク・イヴの硬質の体によって受け止められたからだ。 更に一歩、無造作に踏み込んだカルビの手には、ノエルの右腕の尺骨が握られていた。 警戒はしていた心算だった。骨を抜くなら僅かであれ過剰に踏み込んで来るだろうと。 だが胴体に触れる必要など無い。その気になればカルビは指の骨ですら抜けるのだから。 彼女を襲う味わった事のない種類の激痛と、右肘から先の脱力感。残る左腕に全霊を込め、咄嗟に槍を取り落とさなかったのは騎士としての矜持だろうか。 カルビの侵攻は止まらない。 ● 糸が、銃弾が、フェイク・イヴの体に弾き散らされる。 小さなコインをも貫き通す、正確無比な『猟奇的な妹』結城・ハマリエル・虎美(BNE002216)の1¢シュートですらも、狙うカルビの手袋には届かずフェイク・イヴに遮られた。 数と其の堅牢さを活かし、ブロックが比較的甘かった竜一と、骨を抜かれて動きの鈍った2人の間に出来た隙を強引に押し広げて、浸透するカルビとフェイク・イヴ。 其の前に立ちはだかったのは、穴を埋めるべく前へと進み出た『普通の少女』ユーヌ・プロメース(BNE001086)と虎美。 「下らないな、生ゴミを集めるのが趣味か?」 蔑み、見下し、毒を吐くユーヌと、カルビの視線が絡む。 「生ゴミか。お前はゴミの分別はする方か。なるほど、言いえて妙だな。では生ゴミの集まりのお前は何だ?」 次の瞬間、何時の間にかカルビはユーヌの眼前に迫っており、彼女の胸にカルビの手が沈み込む。 けれどユーヌの毒気は、そう、口だけには留まらなかった。 ずぶり、と彼女のナイフが、ユーヌ自身の肉を引き裂いて、胸の内のカルビの手に突き刺さる。 「只でやるほど安くはないぞ?」 既にカルビの手はユーヌの骨を掴んでおり、耐え難い激痛に襲われてる筈なのに、彼女の口は減らない。 手を殊更大きく動かし、ユーヌのナイフが彼女をなるべく大きく傷つける様に、引き抜かれるカルビの手と彼女の肋骨。 「面白い女だな。其の精神性は興味を惹く。……だが、お前は不合格だ。痩せ過ぎにも程がある。嗚呼、確かにお前の不健康で貧相な身体は生ゴミだな。価値が無い」 一口齧り、放り捨てられたユーヌの肋骨。 竜一の口から、怒りの咆哮が放たれる。 骨抜きカルビの戦術は単純だ。フェイク・イヴに己を庇わせ、唯只管に眼前の敵の骨を抜く。 それしか出来ず、またそれだけで充分なのだ。 彼の骨抜きはチームとしての攻撃力を一人で支えれる破壊力を持ち、フェイク・イヴは彼の盾としてさえ機能すればそれで良い。 唯のごり押しではあれど、真正面から受け切るには少々重い。 もし仮に、リベリスタ達の中にアークでも有数の回復能力を誇る『Gloria』霧島 俊介(BNE000082)が居なければ、被害は大きい物になっていただろう。 俊介の回復能力があれば、一人を集中して狙われ続けない限りは浄化の鎧と天使の歌を取り混ぜた複数回の癒しで傷は完治する。 しかし其れは単純にそのまま持久戦でのリベリスタ達の勝利を意味はしない。 何故ならカルビもまた抜いた骨を用いて自らの護衛を増やすからだ。虎美やヴィンセントは執拗に抜かれた骨を狙っての射撃を行っていたが、複数体がかりで行われるフェイク・イヴ達のカルビへの集中的なカバーリングを貫くには至らない。 傷は癒えども骨抜きにより動きを鈍らされていく前衛、中衛のリベリスタ達。一方、カルビは浄化の鎧で付与された反射による細かな傷のみが積み重なっていく状況だ。 もどかしい、打開の出来ない持久戦。 ● けれども、矢張り先に限界が先に訪れる事を察したのは骨抜きカルビの方だった。 と言うよりも、リベリスタ側にはこのレベルの削り合いでならほぼ限界が存在し得ないと言うのが正しい。 俊介と、『ピンポイント』廬原 碧衣(BNE002820)の意識が同調し、彼女の力が流れ込む事で消耗した俊介の力が賦活する。 ピンポイント・スペシャリティでフェイク・イヴ達を削っていた碧衣が、時折インスタントチャージにまわるだけで、俊介の回復に限界はなくなるのだ。 いかにちまりちまりとしかダメージを受けぬとは言え、限界の無い相手との我慢比べ程無意味な事は無い。 だが其れでも、カルビは攻撃の手を止めなかった。 骨抜きカルビは唯只管に骨を抜き続けたからこそ、骨抜きカルビと呼んで貰えるのだから。 幸成の鎖骨が抜かれ、肩がだらりと垂れ下がる。 「おい投降しろ! ミルクちゃんは悪いようには扱ってねえから!」 削り合いに意味が無い事を理解する、俊介がカルビに投降を呼びかける。骨抜きカルビの『殺害』をもって作戦目標の終了と意識していないのは、彼を除けば仇敵の情報を得る為に捕縛を願うヴィンセントくらいのものだろう。 けれど其れでも、俊介は結末の判った戦いで、無駄な人死にが出る事を望まなかった。 「…………そうか。ミルクは生きているのか」 カルビの口から、心の底からの安堵が、人としての感情が漏れる。 「ならばミルクを救う為に貴様等には人質になって貰おう」 なのに、其れでも彼は止まらなかった。 常人には理解し難い、黄泉ヶ辻としての感情故に。 無論カルビが『お洒落ミルクセヰキ』の無事を聞いて漏らした安堵に嘘はない。もう一度友と会って会話をしたいと言う人らしい感情もある。 勝ち目が薄い事も、理解はしていた。 しかしだ。 彼は骨を抜く事を止められる訳には行かない。 嘗て現在の医療で救えぬ命に絶望し、其の絶望の果てに覚醒した彼は、神秘の存在を知り、伝承に命の秘密を追い求めたのだ。 倫理感を裏切り、以前の自分を裏切り、外法の外法の其の先へと堕ち行く彼の周囲には誰一人としていなかった。 当然だ。自分自身ですら己が気持ち悪いと感じる彼を誰が受け入れてくれようか。 そしてついには、自分が何を追い求めていたのかすら忘れて肋骨を追い求める様になっていく。 誰も居ない世界で唯只管に。 けれどもそんな世界に彼等が現れた。 自分と同じく深い、不快な歪みを抱え、他者に排斥されつつも曲がらぬ彼等が。 お洒落ミルクセヰキを含めて6人の彼等、掛け替えの無い友達は、骨を抜き取り続ける彼を『骨抜きカルビ』と呼んだ。 黄泉ヶ辻と言う閉鎖組織の中にあって、親しく寄り添い交流する彼等は『仲良し七人組』とすら揶揄され呼ばれている。 だからこそ、彼等が呼ぶ『骨抜きカルビ』の名は裏切らない。 命と引き換えになろうとも、苦しみ、迷った先に得た己を肯定してくれるこの名を裏切る事は決してないのだ。 ● 「黄泉ヶ辻の連中はどいつもこいつも気色が悪いな。類は友というヤツか」 勝ち目の無い戦いをやめようとせぬ敵に、碧衣の漏らした呟きは、しかしカルビに喜びを持って受け止められる。 理解などされなくて良い。類は友を呼ぶ。其の通りだ。全身全霊を持って肯定しよう。 碧衣のピンポイントスペシャリティが、フェイク・イヴの一体を貫きチリへと返す。次いでのヴィンセントのハニーコムガトリングも、もう一体を。 数を減らしたフェイク・イヴの間をすり抜け、片手で放たれた幸成のギャロッププレイが、竜一のオーララッシュが、其々に浅くカルビを傷つける。 戦闘は開始から既に異能者同士の戦いとしては少し異常な程に長引いていた。逃げた一般人達からの通報を受けた官憲が駆け付けてくるのも時間の問題だ。 虎美の1¢シュートが手袋型アーティファクト『X-ray』ごとカルビの手を打ち抜く。 既にカルビの体力に底が見え始めたのに引き換え、リベリスタ達の損害は俊介の存在が軽微に抑えている。 戦局は既にほぼ決定的となっており、足掻く骨抜きカルビも、正にまな板の上の鯉、否、カルビだ。 だがこの期に及んで尚、カルビは動きを止めるどころか其のキレを増した。 ハイアンドロウにて爆殺を狙った幸成が2回の骨抜きを、一度に受けて地に落ちる。 ユーヌの呪印封縛、碧衣のトラップネスト、前回お洒落ミルクセヰキを完封した二人の捕縛者による捕獲ですら、速さと鋭さを増したカルビは一時しか縛れない。 盾である筈のフェイク・イヴすら置き去りに、縦横無尽に暴れるカルビ。 だがそれは、燃え尽きる前のろうそくが一際大きく燃える様に似て……。 動きを止めたカルビの腹を、銀色の騎士槍が貫き通す。其の名はConvictio、貫く者。 片手では到底取り回せぬ其れに、役立たずとなった己が右腕を引き裂いた上着で縛り付ける事で無理矢理放たれた一撃。 「終わりです。貴方自身が死して骨となるがいい」 ノエルの死の宣告に、カルビは哂う。望む所だと。 己の道は此処で終われど、己は最後の最後まで骨抜きカルビであり続けた。 戦いには破れども、クソッタレの運命には勝利したのだ。 あの時苦しむ子供一人救えなかった異能には運命には何の意味も無い。ゴミだ。 医学を人を救う正義の刃だと信じた過去の自分も、その医学自体にも何の意味も無い。ゴミだ。 こんな世界は全てがどうでも良い。 何処までも無意味な世界で、美しきかな肋骨は。 大事な事は、其の世界で光りであった仲間達と、己が己で、骨抜きカルビであったと言う事のみ。 裂帛の気合と共に、ノエルの全身の闘気が武器を通じてカルビの腹を吹き飛ばす。 デッドオアアライブ。生か死か。 腹を失い、上半身と、下半身が泣き別れたカルビに生はない。 戦いが終わり、地に落ちたカルビの上半身のポケットから、激しい戦いにも奇跡的に無事だった携帯電話を取り出す虎美。 其の携帯電話には、そう、たった六件の電話番号が登録されていた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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