●改造手術 誰も座っていない椅子が並び、怪しげに地面を照らすステンドグラス。廃教会のようなこの場所は、黄泉ヶ辻の拠点にして双子の幹部の“遊び場”として有名であった。 その双子の幹部――ナツキとフユミに呼ばれたエージェントの男が、神に祈りを捧げるように膝を付いている。崇拝の対象は神ではなく、ナツキなのだが。 「只今到着いたしました」 男の名はジャッカル。双子の猟犬を名乗り、その元でアーティファクトを回収する任務に付いているエージェントであった。 「よく来たわね。最近の貴方の働きぶりには私も満足しているわ。褒めてあげる」 「くすっ。お姉様、そう言いながらもう踏んであげてるじゃない」 笑うゴスロリ。愉快そうに揺れる紫のツインテール。子供らしいデザインの靴が踏みつけるのは、膝を付いている男の頭。しかも踵を使って丁寧に踏みつけているのは、彼女らなりの感謝の表現だという。 「さて、貴方を呼び出したのは褒めるためじゃないわ。新しい遊びを思いついたの」 「お姉様の遊びに付き合えるなんて、嫉妬しちゃう」 そう言い合いながら、双子はお互いを抱きしめて合っている。二人の中で完結する言葉の中に、男が入り込む余地はない。 「じゃ。遊びのために着替えてくるから、待ってて頂戴」 「くすくす、楽しみにしていてね」 震えながら、男はその場から去っていく双子の気配を感じ取る。名残惜しむように。 そしてしばらくして。やって来たのはナース服の双子。小さな体にその制服はちょっとマニアニックな感じがするけれども、このエージェントは震えて悦んでいた。 「さて、始めましょうか。改造手術」 「このアーティファクトの力は、体に埋め込まれることによって数倍になる。ということで、試させてね♪」 遠慮なくエージェントにぶち込まれる注射器。ここでエージェントは意識を失った。 ●鷲座の怪人 モニターに表示されているのは、エージェントの詳細。アーティファクトの回収任務に当たっていたという男はソードミラージュの力を持ち、各地で強盗事件を起こしていたようだ。名はジャッカル。 続いて、その男の特徴を持った鷲と人が合体したような怪人がモニター上に映し出される。これはその男が変身した姿だという。 「黄泉ヶ辻の動きが感知されたわ。今度はエージェントと一緒にアーティファクトの反応もあるんだけど、ちょっと妙なのよ」 モニターの中に映し出された鷲と人が合体したような怪人を前にして、『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)は首を傾げていた。乃亜のツインテールはふらふらと揺れて、その困惑を表している。 「この前ヒーローショーで黄泉ヶ辻のエージェントが暴れた事件があったわよね。その線で調べてみたんだけど、これはちょっと違うみたい」 そう言って、乃亜はアーティファクトの詳細を映し出す。これは鷲座の力を受けた星座アーティファクトのひとつであり、翼の形をしている。装備した者に強力な強襲能力を付与し、連続攻撃が得意になるというものだとか。 「このアーティファクト自体に変身能力があるみたいね。それを利用して、黄泉ヶ辻がこの怪人を造った、ということになるわ」 続いてモニターは出現して暴れるという場所の周辺を映し出す。夜の街は死角が多く、特に廃ビルの上は人が寄り付かない場所のひとつだ。 「ともかく、今回はこのエージェントは自我を失って暴走状態にあるみたいよ。打ち倒して、できればアーティファクトを回収して欲しいわね」 暴れ回る災厄を止めるのもアークの仕事のひとつだ。何のために動いているのかはわからなくとも、それを止めないという理由はない。 リベリスタたちは乃亜からの資料を受け取ると、鷲座の力を手に入れたという怪人と戦うための会議に入った。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年03月28日(水)23:10 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●空に見えるは凶兆 ビルの群れからはぐれた空に、星が集まりわし座が見える。これも活性化しているというアーティファクトの影響だろうか。 そんな空の星を見上げながら、『星守』神音・武雷(BNE002221)は今回戦うことになった敵……ジャッカルと呼ばれるフィクサードについて思う。 「空飛ぶ敵か、厄介だぜ」 まず考えるのは、空を飛ぶ敵だということ。アーティファクトによりわし座の力を手に入れ、暴走をしながら空を飛び回るという。ウシの力を持ち、防御と安定感を固めた武雷にとっては正反対の力とも言えるだろう。 「それにしても、自分の部下に平気であんな事するのかよ……。どうかしてるぜ」 そして武雷の頭から離れないのは暴走している敵の顛末。信奉に近いような忠誠とその信じている者に裏切られた、という結末。敵とはいえ、哀れだ。 複雑な表情で角をポリポリとかきながら、武雷はまだ見ぬ黒幕への怒りと犠牲になったジャッカルというフィクサードへの悲哀を感じていた。すべてが虚しい。そんな事件だ。 「崇拝した結末が、これでも幸せなのだろうか。もう忠誠を誓った人の事も忘れてしまっただろうか?」 虚しさを感じて、『red fang』レン・カークランド(BNE002194)もわし座が見える空を見上げる。自分にも信じている人がいて、その人は自分にとって大きなものだという感情を知っているから、レンは思うところがあるのだ。 レンは眼の下にある泣きぼくろを指でなぞる。涙は出ていない、という確認。 それからそっと自分の懐中時計を撫でる。 自分には確かに信じられる人がいる。それはとても幸せなことだと感じながらも、それがうまく言葉に出来ない。幼いからだろうか。 「戻ることはできないけど。俺が眠らせてやろう」 だから、戦うことだけに集中する。もう、彼を救うことができるのは戦いの中だけしかないだろうから。 「うーん……、どうにもこうにも黄泉ヶ辻の連中きんもち悪いんだよなぁ……」 もやもやとした何かを掴もうと、逆手を虚空に伸ばしてグーとパーを繰り返す『大風呂敷』阿久津 甚内(BNE003567)。 「改造人間とか今時流行んないよなー。まあ僕らの世代は結構憧れもするし。実際憧れもしてるけども」 手を揺らめかせながら、幼い頃に見たTVの番組を思い出す。TV中にはヒーローがいて、怪人が戦っていた。 「でもま、成功しちゃうと怪人なんだよね。改造人間の大凡ってさ!」 怪人は現実となってしまった。となれば、怪人と戦うヒーローはやはり自分たちリベリスタなのだろうと甚内の思考は行き着く。 ガラではない。 だけど、そういうのも悪くないなと甚内は思った。 「天凛ちゃんの素晴らしいまでのおっぱい拝ませてもらったしがんばっちゃお!」 虚空に浮かんでいた手はギュッと強く握り締められ、甚内の想いを強く噛み締めさせる。この手に掴みたいものは、いっぱいあるのだ。 「またまた黄泉ヶ辻。何を考えてるかわかんないとかこわぁい~」 さて、同じく空を見上げながらもどこか可笑しそうに笑っている者が居る。おちゃめな『殺人鬼』熾喜多 葬識(BNE003492)だ。 「元フィクサードの実験体かぁ~。意思をもぎ取られて欲望のままに。たいして変わらないよね~」 葬識もまた敵について考えているが、陽気な表情は変わらず、どこか遠くを見るような目でそれを語っていた。まるで他人事のように。……無論、他人事なのだが。 「まあ、今日のお食事は生きがよさそうだね★」 考えるのはまっさきに自分のこと。まずはそこから、ということで千里眼の力を使って周囲を探るところから始める。飛び回る敵だ、うまいタイミングで乱入し、いっぱい殺しあって楽しみたいのだ、葬識は。 気まぐれな殺人衝動はまだ来ていないけれど、それがやって来るまでは準備をしておきたい。 「ゴスロリが弱点の鷲座のソードミラージュ、ねえ」 そんな葬識の服装を横目で見ながら、ユーキ・R・ブランド(BNE003416)は自分のポニーテールを撫でる。大丈夫、これは可愛らしい女性もやる髪型だけど、ゴスロリには似合わない。はず。 「……うん、無理ですね!私にゴチックは只のホラーです」 そもそも、自分があの格好をする気は起きない。一瞬迷ったけれども、すぐに自分が190cmを超す女であり似合わないとわかったから、諦めた。 「さぱっと諦めたところで仕事に入りましょうか。特に思うところもなし、通常営業です」 ゴスロリを諦めるように頭を振って、ユーキはセメントな自分のスタイルを意識する。わし座がなんだ、猟犬がなんだ、自分はただ食らいつくだけだ。 「そういえば、あの人も……」 と、今回同行するアークの有名人を横目で見る。そこにはなんともクラシカルなゴスロリドレス。 「何かしら?」 それを纏った『運命狂』宵咲 氷璃(BNE002401)は、幼く可愛らしい顔立ちに氷のような表情を表している。この少女――のように見える67歳は、話に聞いたジャッカルの好みにドストライクのように思える。ロリババアは範囲内かわからないけれど。 「――ジ・オルドのコレクションが流出しているのかしら? 厄介なモノを遺して逝ってしまうだなんて本当に迷惑な男ね。それとも、最初から黄泉ヶ辻の手に渡る運命だったのかしら?」 くるりくるりと日傘を回して、氷璃は思考の糸の先にある男の顔を思い出す。以前に戦い、リベリスタに敗れたフィクサードのこと。奴も星座のアーティファクトを集めていた。今回の敵も星座のアーティファクトの力を得ているのだから、何らかの影響はあるのだろう。 「そして最後には私達の手に渡る。それもまた一つの運命――」 くるりと小さな円を描くように弧を描いた小さな指が、この先の運命を占う。運命はどこに行くのかは、まだ分からない。 しかし、氷璃には確信がある。だから不敵に笑っていられる。 「勝つのは私。それが、運命ということよ」 誰にも負けはしない。たとえ猟犬にだって、凶鳥にだって。 「狂犬から凶鳥に転職とは器用なもんだ」 その大胆な変節に『影の継承者』斜堂・影継(BNE000955)は両手を掲げて呆れてみせた。敵ながら忙しいやつである。 しかし、一番呆れるのは黄泉ヶ辻の幹部だ。凄腕だったらしい男を切り捨ててまで、やることが理性を失った改造人間を作り出すことなのだから。 「……さてと、勝利の為に全力を尽くすッ! と言ったもののこれはどうなんだ」 ところで、そんな影継も改造人間のようであった。 「年齢16歳! 履歴書に服装:ゴスロリ 顔:ロリロリ! これで弱点は満たしたッッ!」 服装はボーイッシュタイプのゴスロリを参考にしてみたし、顔も男性用化粧品でがんばってロリにしてきたし、経歴も詐称してきた。改造人間として敵に対抗できるリベリスタが誕生。 「……ダメか」 ということで、やっぱり着替えてくる。効果がないのはわかっているし、このままだと動きづらい上に絵的な意味で危ない。 「俺達の分まで頼むぜ真ゴスロリーズ……」 そういうわけで、頼みの綱は氷璃と『白面黒毛』神喰 しぐれ(BNE001394)なのだが……。 「ジャッカルって犬じゃよなー? 犬に鷲の翼がはえて、陸と空を制したつもりじゃろうかー……。むむぅ! 強敵なのじゃ!」 そのしぐれは幼女のように元気よくバタバタと走り回りながら、フリフリな衣装をふわふわとさせていた。見ていると癒されるアイドルとはこのことか。 その心には強敵への畏敬。というよりも、素直な感心と奮起だ。 「だが、この程度の苦境に屈してはアイドルの名折れ! 歌って踊れて、魔法も使える新世代の超次元アイドルの実力を見せてやるのじゃ!」 とりあえずしぐれの中では、アイドルというものは敵と戦って勝ち取ることも仕事らしい。ファンシーな杖を振ってアイドルの中のアイドル、超次元アイドルということをアピールしながら、可愛らしい声をのじゃロリ風に振りまいていく。 「後でサインください」 思わずユーキは色紙を差し出す。 「うむ」 それを見て、しぐれは自分の名も売れてきたかとご満悦。腕を組んで何度も頷いている。 さて、少し長かったものの万全に準備を終えたリベリスタたちは屋上へと乗り込んでいった。 「皆と一緒についていくのじゃー!」 「さぁさ御立会い! 今回我々アーク一団が相対する敵怪人とは!?」 そこに待っていたのは、巨大な翼を持つ猟犬のような男。変質しているこいつが例のジャッカルだろう。 「ご主人様の首をはねたいところだけど、まあいいかぁ~」 その姿を確認してくすりと笑い斬馬刀を舐める葬識。 葬識の殺戮衝動に応じるように、鷲の翼が広がっていき高度を下げ……戦いは始まった。 ●上空の猟犬を撃ち落せ 空を舞う翼は、鋭い風を引き起こしながら動き始める。暴走しているが故にまともな問答はできそうにないが、戦闘の本能は残っているらしく攻撃の準備を素早く済ませていた。 「やぁ! こんにちは!」 挨拶代わり、というか挨拶と共に先制攻撃を仕掛けたのは葬識だ。魔閃光による光の渦が、翼を持つ者を捉えようとする……も、失敗。これは急上昇によって避けられてしまう。 「あらぁ~」 このまま上昇されて高度を上げられると、向こうの有利だ。 「気持ち悪い双子姉妹より、こっちの美人さん達の方が良いんじゃないのー!?」 だから、甚内は挑発を織りまぜながらのピンポイントをぶん投げる。糸目でよく狙った一撃は翼を狙うが、直撃はしなかった。 だが、挑発は上手く行った。言葉を話すことができないぐらい暴走しているというのに、その言葉には反応したのだ。 なんという忠誠心! 「犬が空を飛ぶだなんて生意気だわ。降りていらっしゃい」 ……単に、氷璃としぐれの姿を見つけただけなのかもしれないが。 「キエェェェイ!!!」 さて、二人を見つけたジャッカルは強襲するように飛び降りて、剣を構えて幻影を生み出す。変質した剣技――シルエットミラージュだ。 「来るよーう」 葬識が直感的にそれを感じ取り、仲間に声をかけていく。感じた気は二つ。二連続攻撃だ。 「うぐぉぉぉぉぉ!!!!」 それを受けたのは武雷だ。声がかけられた事に反応し、仲間に飛んできた攻撃を庇ったのだ。二発とも。 幻影の剣は容赦なく武雷の鍛えられた体を貫き、蹂躙していく。苦痛に耐えきれず、武雷は叫び声を挙げてしまう。 「癒し系アイドルの本領を見るのじゃ! 回復魔法でシャランラー!」 そこに回復の力を使って助けたのはしぐれだ。 「……術? ……魔法なのじゃ!」 使ったのは傷癒術。術。 「――避けたらお仕置きね? 当たったら御褒美を上げるわ」 そこで反撃に放たれたのは氷璃の魔曲・四重奏。くるりと回ってちょっぴりゴスロリアピールをしつつの攻撃は、戸惑っている所に見事命中した。弱点というのは確かなのだろう、たぶん。偶然かもしれないけど。 「ふむ。覚悟は、お済みで?」 更に追撃するようにユーキが呪刻剣を放ち、バッドステータスを狙う。が、これは紙一重のところで避けられる。 「しかしまあ、落ち着きの無い事ですね。もう少し地に足をつけてもよかろうものですが」 とはいえ、ユーキは仲間に声をかけていく。低空に引き付けることには成功した。ワイヤーを翼に引っ掛けることができたのだ。 その間に、リベリスタ達は集中を重ねていた。最初の攻撃が外れたことで、こうするべきだと判断をしたのだ。 「がぁぁぁぁ!!」 それを感じ取ったのか、ジャッカルは飛び退きながらシルエットミラージュを放つ。対象は……まだ傷が癒え切っていない武雷! 「グッ……。」 膝をつき、それから倒れ伏せる武雷。だが、その顔は満足気であった。というのも、仲間を守るという目的は達せられたからである。 「雷よ、刃となって吹き荒れろ! 斜堂流、電光一閃!」 さて、集中を重ねたリベリスタたちが奏でる反撃の時間だ。まず最初に放たれたのは、強襲してきた相手に向かっての雷の一撃――ギガクラッシュである。 大振りな一撃であるが、これが意外と命中率が高く。その背に叩きつけて地面に落とすことに成功した。 「当て続けりゃいつかは落ちるぜ!」 上手く当たったので、仲間達にスマイルを向ける。なんとかうまく行けそうだ。 「お前がそれを望んだなら俺は俺の仕事をするだけだ。ここで眠ってもらう」 レンの冷たい瞳が、翼に突き刺さる。それから突き刺さるのは、実在の一撃ライアークラウンだ。翼を傷つけられたジャッカルは、恨むようにレンを見るが、これをやはり冷めた目で返す。 「あーあー、これ噂の双子ちゃんに始末押し付けられた。っていうんじゃないかなぁ~」 事の顛末を思い返しながら、戦う葬識は飛び上がらないようにブロックを仕掛ける。こうした動きによって、ジャッカルは上手く飛ぶことができない。 「じゃあ、ご褒美をあげるわ。じっくり味わいなさい。駄犬」 再び放たれた魔曲・四重奏はジャッカルの体を撫でるようにしてすり抜ける。ギリギリの場面で避けたようだ。 「おっおっ、おっー!?」 そして抜けた勢いでシルエットミラージュをしぐれに放つジャッカル。だが、これを受けてもしぐれは混乱しなかった。というのも、葬識が庇ったからである。 「まったく! びっくりさせよって!」 ということで、傷癒術で葬識を癒す。庇った時からそうだが、葬識はずっとニコニコしっぱなしである。 さて、葬識が動いたことでジャッカルも更に動いた。空へ飛び、逃げようとしたのだ。 「自分の巣が荒らされようってのに、逃げ出す気かよ!」 そこに叩きこまれたのは、影継のリボルバー。銃の音が鳴り響き、翼をもぐ。火薬の匂いが風に流れた。 「セッコイんだよ! やり方がー!」 そうして翼がもがれたところに、飛び込んだ甚内が噛みついて地を吸い始める。吸血の力で気力を奪い叩き落とそうとしているのだ。 「ちょっとは落ち着いて欲しいね」 翼をもがれ、吸血されているジャッカルの前に飛び込むのは、ユーキの魔閃光。目を奪われるほどの光で、ジャッカルはもがく。まるで野生の動物のように。 翼が機能せず、もがきながら落ちていく様は……大いなる鷲でも猟犬でもない。 「哀れだ。……だけど、命を弄ぶ黄泉ヶ辻は、許せない」 落ちていくジャッカルに、致命的な一撃を。レンは両手に持った剣をギュッと握ってから、ライアークラウンを放つ。 「これが、俺にできること」 これが、決着となった。 それから、翼をもがれ地に落ちたジャッカルと呼ばれていた怪人の顛末は分からない。しかし、アーティファクトは無事に回収されてアークに送られたという。 この戦いによって分かったのは、黄泉ヶ辻の双子の幹部というものがアーティファクトを持ち、玩具を扱うかのように部下を送り込んでいるということ。 「私たちはいつか出会うでしょうね。それが運命なのだから」 それから、アークのリベリスタも彼女たちの遊びに付き合わされる運命だということ。彼女らは、積極的にリベリスタと“遊ぼう”としているのだという。 その運命が導くのは――。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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