●小さくとも鬼は鬼 鬼と形容されているアザーバイドは岡山を中心に発生していることは、既にアークの中でも知られている。リベリスタたちの中には、その退治に向かった者もいるだろう。彼らの出現は、閉じない穴が出現してしまったことと関係しているのは間違いない。 その鬼たちが行動を始めた。彼らは伝承の通り乱暴者が多く、人々を虐げることに躊躇はない。 彼らが何らかの目的のために動いているのかは分からないが、アークとしては結界や神秘の秘匿も気にせずに暴れまわる鬼を放っておくわけにも行かない。 さて、発生した鬼の中には小鬼という鬼が居た。生まれた時より小さい種族であり、どんなに時が経ってもその大きさは小さいままだ。知能や力も低く、大鬼のエサや斥候に使われるようなか弱いアザーバイドである。特に耐久力は非常に低く、階段で転ぶだけで死んでしまうという。 ただ、カレイドシステムによればそれが大量に発生し、人を襲うということが分かっている。その数は500。とんでもない数だ。 いくら小さく弱いアザーバイドだといっても、凶暴な鬼ということは変わりない。アークは、この鬼の殲滅もリベリスタたちに頼むことになった。 ●わらわら鬼退治 白昼堂々、岡山にある街を覆い尽くさんとする小鬼の群れを見つめながら、『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)はため息を付いた。 「まぁ、見た通り数が焦点になるわね。今回の依頼」 軽く深呼吸をしてから、乃亜は集まったリベリスタたちに向けて説明を開始する。 「鬼と形容されるアザーバイドが岡山に発生しているのは分かっていると思うわ。その鬼たちは鬼の王『温羅』の復活を狙っていると言うわ」 王と呼ばれるだけあって、強力なアザーバイドであることは確からしい。詳細は分からないが、そんなことを許すわけにはいかない。 「この小鬼達は大きな鬼の命令で動いているみたいね。と、いってもそれほど知能はないみたいだから、言われるままに動いているのかしら」 言われるままに動く兵隊の役割を果たす小鬼は、リベリスタたちにとっても厄介な存在だろう。今回の任務は纏まって出現したそれを叩くチャンスでもある。 「カレイドシステムが『禍鬼』が今回出現した鬼たちを率いて動くことを予見されているわ。小鬼はその時にも斥候や小間使いの役割を果たすみたい」 鬼たちが動く際に小鬼は 「さて、小鬼は貧弱な個体だけど、やっぱり数は厄介ね。500体は今、小山に集っているみたいだけど、そのうちその数で街を襲うわ」 それはアークとしても見過ごせない事件だ。 「お願いね。人の安全を守るためにも」 数の多さは厄介だが、それでもこの小鬼たちを放っておけば神秘の秘匿だけでなく、人々への被害は大きなものになるだろう。例え陽動であっても、これを見逃すわけにはいかないのだ。 リベリスタたちは、頷いて準備を始めた。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年03月02日(金)23:52 |
||
|
||||
|
■メイン参加者 8人■ | |||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
●小は大を兼ねるのだろうか 小山に集まっている小鬼の集団は遠くからでもよく見ることができた。鬼というものはアザーバイドであり、彼らは神秘の秘匿に遠慮することはない。それを隠す意味がないからだ。 だが、リベリスタたちは違う。この世で隠しておかねばならないものを隠すため、彼らが動き出す前に始末をつけなければならない。 そうした神秘の秘匿という面から見れば、この小鬼たちは強敵とも言えるだろう。 「数で攻めてきましたか。流石に圧倒される数ですが、対多数戦は自分の望むところです」 さて、『銃火の猟犬』リーゼロット・グランシール(BNE001266)はそんな相手と対峙し、それを撃滅するための準備を完了していた。両手には銃、肌を包みこむのはバトルスーツ、頭にあるのは歯車としての心構え。そう、基本はいつも通りだ。どんなに数が多くとも、作戦と攻撃を怠らないようしなければならない。 「攻めてくるというのなら任務ですし完膚無きまでに潰さねばなりません。こちらが滅ぶか、向こうが滅ぶか。それだけなのでしょう」 そんな風に心を決めたリーゼロットはスコープを使い、改めて覗き込む。うじゃうじゃと、数えるのも面倒になるぐらいの数。飲み込まれそうにもなる。 なので、しっかりとポニーテールを締めなおし、大きな胸に手を置いて深呼吸。それから、改めてスコープを覗く。 仕掛けたワイヤーのトラップはちゃんと進行上にある。結界も張った。 「では、いつも通りアークの敵を排除するとしましょう」 ならば、あとは行くだけだ。猟犬らしく、無表情に。 「500体の鬼なんてすっごいなあ。逃がさないよう頑張っちゃうよ!」 単純に、小鬼の数に驚いている『気紛れな暴風』白刃 悟(BNE003017)はリーゼロットと共にワイヤートラップを仕掛けた者だ。そのトラップは草むらの中にあり、きちんと見辛いようにはなっている。 とはいえ、トラップがどれだけ効果があるのかはわからない。 「大丈夫、きっとなんとかなるよね!」 それでもポジティブに悟は笑う。全力を持って戦いに尽くしているのだ、気後れすることはなにもない。少なくとも、悟には。 「さあ、行こう!」 無邪気で中性的な顔を皆に向けて、我慢出来ないと走りだす。その動きはどこか危うさを感じさせるが、同時に悟なら大丈夫かも、と思わせるものであった。 「元気ねぇ~」 一方、取り出した瓶の中にあるアルコール飲料を豪快に飲み干した『フロムウエスト・トゥイースト』キャロライン・レッドストーン(BNE003473)は、口元を腕で拭いていた。戦闘前であるが、ちょっとした気付けだし大丈夫だと何度も説明したので、真面目なリーゼロットもしぶしぶ了承してくれた。 「シラフじゃ腕が鈍るのよゥ!」 要するにそういうことらしい。ワイヤートラップを仕掛けるのも手伝っていたので、キャロラインが真剣でない、ということは誰も考えてはいなかった。 「合法的に撃ち放題の依頼よ! アタシこういうのを待ってたのよゥ! 思う存分弾をバラ撒いて、酔わせてもらうわよォ!」 服をはだけで、スタイル抜群な体をチラつかせる。酒とこれが彼女なりの高揚方法なのだが、どうにも目に毒なのでリーゼロットは目を逸らした。体や戦闘スタイル的にはそれほど変わらない二人だけど、戦いに対するスイッチは違う場所にあるらしい。 「アァ……たまんないわァ……!」 拳銃を持つ手も震えている。大丈夫なのかと心配する声もあるが、それに対して明確な返答ができるものはいなかった。 (陽気な姉さんがいるなー) そんなキャロラインをじっと見つめている『霧の人』霧里 まがや(BNE002983)であるが、それほど強い興味をキャロラインに抱いているわけではない。 「ふぁー……。ま、どーでも良いか」 体に欠伸を促されたので盛大に欠伸をする。痛覚は常に遮断しているけど、こういう体の生理現象には逆らえない。逆らう気もない。 (ただの暇つぶし もしくは退屈しのぎになればいいかなー) 戦いも、まがやにとっては暇つぶし。それでも、マグメイガスとしての自分にはそれなりに自信がある。だから、着物の下をボリボリとかきながらまがやは準備を終えた。 「あ、あの、500匹って多すぎませんか……?」 数の多さを前に悟のようにポジティブに立ち向かえる者もいれば、不安げにしている者もいる。『寝る寝る寝るね』内薙・智夫(BNE001581)はそうした者で、んー、と頭を傾け口元を酸っぱいものを食べたかのように閉じている。 「あうー……なんとかしないと……ダメですよね」 気弱な女の子のように俯いて縮こまって、口元に手を持っていく。軽く咥えるように動いている人差し指は、無意識下の内にやっている行為だ。 「あぅ、現実逃避して女の子になってる暇はない筈なのに~」 でも、自分が女の子になっているという認識はあるらしい。その割には、銜えている手を離そうとしていないが。 そんな智夫はキャロラインと共にパチンコ玉を使って罠を仕掛け、双眼鏡でリーゼロットと同じく敵の動きを見ている。なんだかんだで仕事はしているのだ。 「罠を仕掛けて……ねぇ」 仕事、といえばこちらは煙草を吹かせている『重金属姫』雲野 杏(BNE000582)。酒がないとダメというキャロラインと同じく、杏もまた煙草がないとダメだというタイプだ。たぶん、取り上げたら子供のように駄々をこねるだろう。 「やっぱりここは自分の力に自信を持ってスキル一筋に行くべきでしょう? このアタシのチェインライトニングでね!」 決して準備をサボっているわけでない。 ちなみに、ギャンブル好きな杏がいくつかパチンコ玉を用意しようとしたが、よく調べたらすっからかんだったというエピソードもある。好きだけど勝つかどうかは別問題、とは杏の言。 「……アタシに手伝える事はあるかしら?」 いたたまれなくなってこう言っている杏だが、大体の準備は完了している。なので、後は戦うだけだ。 「そう……」 なんだか胸がズキズキして寒くなってきた気がしてきたので、レザージャケットを下げて大きな胸元をさらけ出す。気を取りなおすための行動だ。開放的になった胸なら、きっと受け入れられる気がするから。 「さてさて、小鬼のお掃除でござるな。子鬼相手なら爆弾でも投げられれば楽なのでござるがねー」 木の上から神出鬼没的に現れた忍者、『ニンジャブレイカー』十七代目・サシミ(BNE001469)が仕掛けたトラップは看板だ。いかにもこっちですよ、という目に悪そうな装飾と大きく書かれたカタカナの看板はここからでもよく見える。 鬼が読めるのかは分からないが、たぶん効果はあるだろう……と、サシミは思う。 「さて、そろそろ配置に付くでござるかな」 ひょいっとジャンプをしながら、猟犬の鼻を効かせる。その動きでマフラーが揺れて、露出度の高い服装からはスタイルのよさがちらりと覗く。だけど、サシミは気にした様子もなく再び木の中に消えていった。 「……では、鬼に会って、鬼を斬りに参ろうか」 用意できるものは何でも用意した。準備を手伝い、香ばしい肉をバーベキューし終わった『祈りに応じるもの』アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)は大剣を携えて小鬼の群れに向かっていく。 相手はねずみ算式に増える鬼。だけど、人に害をなす鬼だというのならば、人を守る騎士は許してはおけない。 「いざ、尋常に……勝負!」 ∪字のフォーメーションを組んだリベリスタたちの前に、圧倒的な数が見えてくる。 ●嗚呼、小鬼の儚さよ ワイヤートラップとパチンコ玉のトラップは非常に効果的であった。というのも、この小鬼たちは数に任せて突撃するばかりで、足元をよく見ていないのだ。 「あ、死んでる」 戦闘中に智夫が発見しただけでも、八十匹はダイナミックに転んで死んでしまっていた。先遣の小鬼がこれでやられているというのに、後続の小鬼もトラップに引っかかっているのだから、そんなに頭がよくないというは本当なのだろう。また、看板にぶつかって死んでいる小鬼もいた。 「真っ向勝負。さて、私を突破できますか?」 盾を剣を防御的に構えるアストラールはパーフェクトガードによる反射能力によって、途絶えることなく迫り来る小鬼の数を止めて弾いていく。体当たりを仕掛けてきた小鬼を一匹ずつ盾や剣で吹き飛ばすだけの簡単な単純作業である。 「……しかし、作業感がありますねこれは」 攻撃が時々アストラールにヒットするが、アストラールの防御の前には微々たるダメージである。確かにダメージを受け続ければ蓄積して危なくなるかもしれないが。 しかし、問題は溢れるほどの数だ。アストラールを抜けて行った小鬼は十匹や二十匹ではない。百匹単位だ。わらわらしすぎて自分たちで渋滞を起こしてしまっている。 「わらわらした撃破対象を駆逐するのは、なんていうか、喜びよね」 前に配置しているまがやと接触するほど近くに寄って、わざと胸を押し付けている杏は語る。当のまがやはどちらもどうでもよさそうな表情。 「アタシは正直これしか出来ないからね。でも、このアタシが出来る事っていうのが必要とされる仕事をするのはとてもやりがいを感じるわ。やっぱり、必要とされるのはモチベーションも上がるわよね。特に言われなくても、あたしが必要だと思える仕事ってだけでやりがいを感じるわ」 そこまで語っているが、実際には自分に言い聞かせているのがほとんどだ。だらしない女、というのは十分自分でもわかっているので、こうやって求められているのが嬉しいのだろう。 軽い地響きと共に小鬼の群れが迫ってくるのが見えてきたので、まがやは肘を使ってくっついて来る杏を離す。嫌そうに。 「さぁ、子鬼ちゃん達、貴方達が何処に居るのか教えて頂戴? あたしの必要性を証明するために、一匹残らず痺れさせてあげるわ! チェインライトニング!」 「さあ、殲滅だ。ボーナスタイムの様に蹴散らしてやろう。不躾に無作法に無遠慮に吹き飛ばしてやろう。一切合切みなもろ纏めてあの世に持って行くがいいわ」 それでも二人は力を合わせて、連続でチェインライトニングを連打して、迫り来る二百匹超ほどの小鬼を蹴散らしていく。一応ある知恵を使って放射状に散らばってきた小鬼であるが、放たれる電撃の包囲網は逃さない。 「HP1で転んだらすぐに死んじゃうってきくと……伝説のゲームと伝えられている、虚弱主人公が洞窟探索をするゲームみたいだ。でも、これは現実世界なんだ。小さくても弱くても、一匹たりとも逃がすわけにはいかないんだ」 電撃の包囲網はもう一人、悟も作り出している。彼が纏う暴風のように荒れ狂う雷は、一匹一匹を狙って逃さぬように潰していく。 「ちゃんと、500匹倒せる。きっと!」 どれだけ目の前の集団を倒しても、次々と現れる小鬼。自らを鼓舞しながら、悟のチェインライトニングは続く。 チェインライトニングの連打によって数百匹は敗れたとはいえ、放射状に散らばった小鬼の中にはそれをくぐり抜けた者だっているし、体当たりで杏たちにダメージを与えた者もいる。 「気のせいでしょうか……。ちょっと目を離していたら、数が増えたような……」 チェインライトニングによってどれだけ減っても構わず突撃してくる。そんな様子に、智夫はちょっと現実逃避をして目を逸らしたくなったけれど、天使の歌を使って仲間を癒すのを忘れない。 「んっ……がんばらなきゃ、だね」 歌によって放たれた癒しの波動の中で、がんばって笑顔を作る。にこりとした顔で、皆に笑いかければきっと少しは心が軽くなると思うから。 「アッハァ! 踊っておくれよォ!」 高く飛び上がってから、キャロラインはハニーコムガトリングの範囲内に小鬼の群れを限界一杯まで入れ、とにかく拳銃のトリガーを連打していてく。銃弾の雨は面白いように小鬼の群れを撃ちぬいて、風穴を開けていくが、それでもやはり数が多い。 「ここは冷静に撃ちぬくことも大事ですね。ですが、とにかく撃つという激情も必要だ、と」 難しい、と頭の中でぐるぐると思考を回しているリーゼロットであるが、彼女のハニーコムガトリングもまた、多数の小鬼を次々と撃ちぬいて行っていた。放たれる杭は小鬼を串刺しにし、その身を地面に叩きつける。 「とにかくシュートシュートシュート! 銃身が熱くなっちゃうわァ!」 「私は、すべきことを歯車のように」 二人の連射が重なって、ここまで突破してきた小鬼たちを次々に倒していく。撃ち漏らしはないように、できるだけ正確に撃ち、撃ち漏らしはないように放つ二人のハニーコムガトリングは、ほとんどの小鬼をここでストップさせた。 それでも、ぱらぱらと戦場から離脱しそうになった小鬼たちはいる。彼らは運良くアストラールを突破し、チェインライトニングにも引っかからず、ハニーコムガトリングの銃弾をくぐり抜けてきた者たちだ。とはいえ、その数は十数匹ほどであるが。 「抜け小鬼発見伝。逃さぬでござるよー。イヤーッ、でござる」 しかし、そこで木にぶら下がったサシミが待ち構えている。アンブッシュをするように突如戦場に飛び出してきてダンシングリッパーを飛ばし、纏めて小鬼を吹き飛ばしていく。吹き飛ばされた小鬼は、刃物が突き刺さったショックで絶命である。 「一匹も通しはしないでござる。ニンニン」 腕を組み、忍者らしく印を作る。 震える小鬼が、一匹サシミの前にいる。攻撃を潜りぬけここまで来たが、サシミによって通せんぼされている小鬼だ。 「使い捨てな扱いには哀れみも禁じ得ないでござるね……なんて言ったりはせんでござるよ。こういう連中に限って人気があったりするんでござろうからなー」 そんな小鬼を見ながら、サシミは頷く。ここまで余裕なのは、ここにやって来た小鬼がこの小鬼一匹だけ残して全滅したからである。 「ん?」 その小鬼はサシミのマフラーがかっこいいと思ったのか、自分も近くに落ちていた赤いマフラーをつけ始めた。似合ってる? と、サシミに聞くように見せびらかしていたりもする。 「ああ、なるほどでござる。だけど、拙者は容赦なく始末するでござる。何故なら拙者は非情な忍者でござるから。ニンニン」 だけど、そんな小鬼もサシミがギャロッププレイを使って足を引っ掛けて殺す。慈悲はない。小鬼殺すべし。 戦いは続いたが、最初のラッシュを逃した小鬼はサシミのところまで突破することもできず、ひたすら消耗し続けるだけであった。 「余裕が出てきたね、ナイチンゲールフラッシュ!」 イエーイ、と腕を振り上げて智夫が神気閃光で攻撃し始める。最初の不安はどこに行ったのやら、優勢になってからは気楽そうだ。 「だいぶ楽になりましたね。後は……」 と、アストラールも後ろを振り返る。もうアストラールを突破できるほどの数も残っていない。 「かわいそうだけど、壊すよ。さようなら!」 そして、悟のチェインライトニングが小鬼集団の最後となった。全滅、である。 戦いが終わり、悟は倒した数の確認を、他のリベリスタたちは片付けを始めた。 「小鬼とはいえ、エサや斥候で使い捨てにされるのは悲しいよね」 その中で、智夫は小鬼の死体を見下ろしていく。その中で、一匹だけ赤いマフラーを付けているのを確認した。 「ん……。おやすみ」 「さらば、小さな鬼よ」 アストラールと一緒に、智夫はマフラーに向けてお祈りをする。もし、できればここにお墓を建ててあげたいとも思った。 ここにいた、小さな命のために。 |
■シナリオ結果■ | |||
|
|||
■あとがき■ | |||
|