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<六道>大自然の魔剣・自然薯(じねんじょ)!

●すりおろした山芋が手についた時のかゆみを思いだせ!
「ク、クク……どうやら俺は手に入れてしまったらしいな」
 白いスーツの男がニヤリと笑った。
 軍手と麦わら帽子。
 首にかけたタオル。
 誰がどう見ても紳士のフォルムである。違うというなら言ってみろ!
「これでホワイトマン様もお喜びになる筈。これを使って民衆を……民衆を……ク、クククク!」
 土をていねいにどけ、慎重に引っ張る。
 途中で折れると価値が薄れるからだ。
 徐々に、そして神々しく姿を現したのは……そう。
「魔剣・自然薯(じねんじょ)!」
 ゴボウがひたすら巨大化したような全長2mの穀物的アーティファクトが、白服の手に収まった。
 その姿は神々しく、市場価格でキロ三千円はするとされるそのボディからは謎のオーラが放たれていた。
「これで人々をひたすら痒くてたまらない身体にしてくれる!」

●高級食材っていつもこうだよ!
「とろろで痒みが産まれるのは中に含まれるシュウ酸カルシウムの結晶が針のように尖って皮膚にくっつくからだとされています。なので、お酢で中和して洗い流すとすぐにとれるん……です……よ?」
 豆知識を語る『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)。
 なぜか身体をむずむずさせながら、(無表情で)リベリスタ達に向かい合っていた。
 が、今日言いたいのはそういうおばあちゃんの知恵袋的なやつではなく。
「主流七派がひとつ、六道が新たなアーティファクトを手に入れたようです。放っておけばこれを使って人々を苦しめるでしょう。なんとしても、皆さんの手で阻止し、アーティファクトを回収して下さい!」
 キリッとする和泉さん。
 しかし何故か、身体をむずむずさせていた。

 魔剣・自然薯。
 字面だけ見ると、すごく大地のエネルギーがありそうなアーティファクトである。
 どうやらこれで攻撃されると凄まじい痒みに襲われ、なんかもう痒くて、とにかく痒くて、BSとかそういうんじゃないんだけど、もう本当痒くて、痛覚遮断とか機械の身体とか関係なく異次元に痒くて、マジ痒みの玉手箱状態になるのだという。
 これが、フィクサードである六道構成員が三人……つまり三本の『魔剣・自然薯』によって奮われるのである。
 彼らはソードミラージュスキルを大体習得しており、剣の腕には自身があるぜな三人衆だとも言う。
 こいつぁ強敵だゼ!

「そういうことですから、皆さんくれぐれも気を付けて……彼等を倒し……魔剣を……回収……して……く……ぅン!」
 くねっと身体を折り曲げる和泉さん。
「すみません、先ほど実践しようとして、二の腕の柔らかい所にとろろを……ぁぅ!」
 額に汗を浮かべる和泉さん。
 なんだろう、この無軌道なエロスは。
 一同はとりあえずガハラさんを見ないようにして、資料を受け取ったのだった。




■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:八重紅友禅  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年02月24日(金)22:28
八重紅友禅でございます。
自然薯、お高いぶんだけ美味しいですよね。
でも『じねんじょ』って書くと、なんだか苦そうなイメージがありません?

●魔剣・自然薯
フィクサード三名が三本の魔剣をそれぞれ持っています。
なんかもう、戦って奪うしかないので、襲い掛かって倒しましょう。
その後のことは特に考えなくて大丈夫です。世の中には『流れ』という便利な言葉在ります。
ちなみに魔剣自然薯が三本あるのは、三本セットでアーティファクト化したからだそうです。二本でもにんじん的な、アレですアレ。

●戦場:山ん中
樹が乱立した山ん中が舞台です。
人目につかなくて便利ですね。


参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
インヤンマスター
朱鷺島・雷音(BNE000003)
ソードミラージュ
リュミエール・ノルティア・ユーティライネン(BNE000659)
デュランダル
一条・永(BNE000821)
ナイトクリーク
七院 凍(BNE003030)
ソードミラージュ
マク・アヌ(BNE003173)
ホーリーメイガス
氷河・凛子(BNE003330)
ダークナイト
赤翅 明(BNE003483)
ソードミラージュ
鎹・枢(BNE003508)

●自然薯情状酌量叙事詩……と早口で三回さん、ハイ!
「じねんじょじょうじょうしゃくりょうじょじぎゃん!」
 『ジェットガール』鎹・枢(BNE003508) はブリッジ姿勢で身悶えた。
 コホンと咳払いする『百の獣』朱鷺島・雷音(BNE000003) 。
「相変わらず白服どもは愉快なものを魔剣だと……六道が面白集団だと思われてもいいのか!」
「自然薯、でしたっけ」
 覆い隠すように『境界の戦女医』氷河・凛子(BNE003330) 、スライドイン。
「自然薯はとても美味しいんですよ。薬効もあって健康にもいい。けれど貴重品なんですよね……」
「うん、美味しいって聞いたからごはん用意してきたよ!」
 『三つ目のピクシー』赤翅 明(BNE003483) の保温箱がぺかーっと光った。
 ついでに額の窓もぺかーって光った。
 一部ではあの中に小さい明がパイルダーオンしているという説があるそうですが。
「だし汁もね!」
 保温ボックスをもう一個掲げる明。
「そう言う話を聞くと、お腹すきますね……」
「あー……」
 お腹をおさえる『永御前』一条・永(BNE000821) 。
 『底無し沼』マク・アヌ(BNE003173) も同じようにお腹をおさえる。
 くきゅーと鳴った。
 振り返ると雷音がそっぽを向いていた。
 何故とは、言わない!
 そんな一同をよそに、『最弱者』七院 凍(BNE003030) は頭をかく。
「でもさ、あの自然薯に触ったら痒くなるんだよね?」
「アー、触りたくネェナアレ……」
 ぼーっと上を向く『光狐』リュミエール・ノルティア・ユーティライネン(BNE000659) 。
 とはいえ戦わないわけにはゆくまい。
 八人はどことなーく嫌そうな足取りで、それでいてなんとなーく終わった後のご飯タイムを楽しみにしてそうな顔で現地へと向かったのだった。

●これは許可なく自然薯を引っこ抜くと大変怒られるので気を付けようという話、ではない。
 白服の三人組が自然薯片手にニヤニヤしながら歩いている。
 それだけ見ると松茸や自然薯を密漁する集団に見えなくもないが、なんと彼らはフィクサード集団六道の一味なのである。
 軍手とタオルと麦わら帽子だけど。
 悪党だったら悪党なのだ。
 その証拠に。
「ククク、この魔剣自然薯を俺達が手に入れられるとは」
「運用実験が楽しみだ」
「一般人共の痒がる姿が目に浮かぶ」
 とか言ってるし。
 そんな奴らがいきなりアレなことを言われたら、勿論ビビるに違いなかった。
 何かって?
 そりゃあ。
「あの人です!」
「「うわあバレたあ!!」」
 一目散に逃げようとする白服達。
 が、声の主が凛子(リベリスタっぽい)だと知って一瞬固まった。
「奴は!」
「まさかアークがこの近くに――うおお!」
「来来氷雨!」
 斜面を飛行しながら陰陽・氷雨を発動させる雷音。
 途端周囲に雨が降り、足元がぐちょってなった。じゃなくて、凍った。
 咄嗟に身構える白服。
 しかし彼の頭上には既に翼の加護を受けたリュミエールが接近していた。
「なっ!」
 目を見開いて顔を上げる白服。
 その時には既にリュミエールは土に両足をつけていた。
 白服は何も言わずに倒れる白服A。
 立ち上がり様、指の間でくるりと回るナイフ。
「大丈夫かっ」
「ま、まだ……」
 手をついて起き上がる白服A。
 途端、斜面の上側から滑るように降下してきた永がオーララッシュを繰り出した。
 翼の加護があるだけあって足場には全く困っていないのだ。そう言っておかないと彼女ばっかり攻撃できてズルイみたいな気がするので、言っておく。
 それだけではない。白服Aの頭上の木から枢が妖怪つるべ落としかってくらいの勢いで跳んできたのだ。
「はいどーん!」
「ぐあああっ!」
 上下左右から一気に攻撃され、白服Aは力尽きる。
 手から転がり落ちた自然薯を拾い上げ、枢はにやりと笑った。
「ふっ、貰ったよこのじねん……じ……高いとろろ!」
「ククク、馬鹿め。そのじねん……じ……高いとろろはただの自然薯だ! あ、言えた!」
「え、そうなの!?」
 びくっとして手元の自然薯を見る枢。
 本当にただの自然薯だった。
 何故かって……ほら……勘だよ。
「ありがとうっ、あとで食べるね!」
「しまった喜ばれてしまった!」
 贈り物にすると凄く喜ばれるからね自然薯!
 すぐ食べないといけないから一人暮らしさんには向かないけどね自然薯!
 ンなことを思い出して頭を抱える白服達。
 ヘイパスヘイパス言ってジャンプする明。
「あ、そうだ攻撃忘れてた。みんなドジっこにな~れ!」
 明はぴぴるぴー言いながら鉄球を振り回した。
 飛び散った暗黒が白服BとCに降りかかる。
「ここは転ぶ要素が沢山だよ。だから……」
「だから?」
 自然薯(二刀流)を手にじりじり近づいてくる白服。
「頑張って転んで……ほら、ね。ドジっこらしく頑張っ、頑っ……うわー!」
「自然残薯剣!」
 幻惑の自然薯から繰り出す自然薯で明を翻弄し痒い攻撃を加えた。
 いやほんとだって。
 カユーと言って転がる明をよそにシャドウサーヴァントを繰り出す凍。
 彼の後ろからちっちゃい少女が出てきてくわーって顔をした。
「こらー! 食べ物で遊んじゃダメってママも言ってたぞ! おまえたちはそんなことも教わってないのか!」
「おー、論破してやれ」
「くっ、正論を……!」
 攻撃を喰らったからなのかわからんが口元を拭う白服。
 リュミエールと永が取り囲むようにしてじわじわ距離を詰めていく。
 凛子は明に天使の息を(清らかな存在による癒しの微風で)ふーってやってあげて、余計に痒くさせていた。回復してもらったのに『ぬわー』って言っていた。
 そうこうしている間にも白服Bがぶった切られて倒れる。
「どうにもしょぼい子悪党……」
 倒れた白服Bを背に、白服Cへと詰め寄って行くマク。
「だ……んんっ!」
 くねっと曲がる腰。
 都合よくカメラの前を通過する葉っぱ。
「大丈夫。ロリだから、卑猥じゃない……」
 そういう問題じゃない。
 白服Cは何かを思いついた顔をして、魔剣自然薯を複雑に構えて見せた。
「お前たちは二人を倒して勝ったつもりでいるようだが……まだ甘い!」
 素早く回収していた(と本人は供述している)自然薯三本を両手と口で三刀流に構える。
「ふふほ(ゆくぞ)、はひゅうひへんはんほーへん(多重自然残薯剣)!!」
 途端、白服が大量に分身した。

●無軌道なエロス
「んっ……んんっ……!」
「ん、ふ……うあっ……!」
「はぁ……あっ……だめぇ……!」
 いきなり何が始まったのか。
 説明せねばなるまい。
 白服Cはすさまじい速度で分裂すると、リベリスタ達を微妙にちょっとづつ攻撃し、微妙にじわっと痒くするという地味な攻撃をひたすら続けたのである。
 その結果、なんか全身が痒くって痒くって本当ヤバい状態に陥っているのである。決して負けたりしてエロい状態になってるわけじゃない。ほんとうにそういうのないから。BNEは全年齢向けのゲームだから。
 そういうのを踏まえて読んでいただきたい。
「早く……あんっ、倒し……て……回収……んっ」
 雷音は地面に膝をつき、目は朦朧としてどこか宙を見ている。
 涎が口の端から僅かに零れるが、自分の身体をきつく抱くばかりで拭うことすらしなかった。
 赤く火照った首筋は小刻みに震え、まだ冷たい外気にほんのりと湯気をたたせている。
「ぅぅ……ぁっ……っ……!」
 一方、永は樹幹に背をつけ、顔を大きく背けていた。
 動くことすら辛いのだろう。額や首には大量の汗が浮かび、髪はぺったりとはりついている。
 薙刀の構えは崩していなかったが、石突を地につけて持っていた所為でどこか柱に身体を縋らせているようにすら見えた。
「はぁ……ぁっ……だめ……だめぇ……!」
 凛子はと言えば、身体をしきりにビクつかせ、ぎゅっと目を瞑ったまま首を振っていた。
 曲げた人差し指を噛んで嗚咽を漏らす。そうして口から漏れた吐息が靄になって登っていた。
 まさか自然薯の話でこんなシーンが描かれるだろうとは、誰が想像しただろうか?
 そんな中、枢はかろうじて飛行を続けてはいたものの、身体をひたすらそわそわさせてもじもじしていた。
「悪者は……成敗あるのみですっ!」
 むんっと口を閉じて睨んで見せる枢。でも頬が赤かったのでもう別のアピールにしか見えなかった。
 腹を抱えて笑う白服。
「ハッハッハッハ、痒かろう。手も足もでないだろう!? さあ今すぐ服を抜いてムヒを塗るがいい! この話を18禁にして公開停止にするがいい!」
「うっ、それだけは……!」
 思っても見ないピンチに陥るリベリスタ一同。
 そんな現場に居合わせた唯一の男性こと凍。
 凍さん、どう思われますか?
「あ、三次元とかハーレムとか興味ないんで」
 どこかギリギリなことを言う凍である。
 この状況で冷静でいられるというのが、ある意味賢者っぽくて素敵だった。
「仲間が動けなくなったけど、ボクはまだ残ってる。悪いけど決めさせてもらうよ」
 武器を構える凍。
 その時、白服の目が光った。
「それはどうかな。ジネンエアリアル!」
 高速の跳躍で自然薯を繰り出す白服。
 もし想像力が豊かなら、木の枝とかを足場にして突っ込んでくる三刀流剣士(自然薯装備)をイメージして頂きたい。
 はっとする凍。
「まさか狙いはシノ――させるかっ!」
 反射的に式神(シノさんというらしいですよ)の前に立ちふさがる凍。彼の肩から股にかけて一直線に自然薯スラッシュが入った。
「~~~~~~~~~!!」
 声にならない悲鳴をあげる凍。
 男性ならお分かりだろうか?
 この苦しみが、お分かりだろうか?
「そーらそらー、もっと痒くしてしまうぞー! さっさと全裸になってムヒを塗るのだー! 私はそっちでも一向に構わんぞー!」
「絶対嫌だー! か、かゆいいいいいいいいい!!」
 シノの前に立ちふさがりながらも連続攻撃をうけまくる凍。
 あらゆる意味でピンチに陥ったリベリスタ達!
 そんな時、リュミエールと明は立ち上がった。
「こんなコトもあろーかと」
「用意しといたよ。お酢とレモン汁!」
 シャキーンとボトルを取り出す二人。
 そしてお互いの傷口にびしゃーってかけた。
 ……しみた。
「うおおおおおおおおおお!」
「ひいいいいいいいいいい!」
 ブリッジ状態で身悶えする二人。
「しまった、とろろは酢に弱い! 落とされるまえに再度攻撃を……!」
「そうはいくかっ」
 素早い動きでブロックに入るマク。
「どけい!」
「はうんっ!」
 自然薯スラッシュ炸裂。
 くねっと腰と膝を曲げるマク。都合よく目の前を通る葉っぱ。
 なんでこんなもん通るのかと気になる人は、マクのプロフィール画面でも見て来ると良い。
 ニヤリと笑う白服。
「どかないならば攻撃しまくるまでよっ。そーらそら、その布を外すがいい。そして幼児のエロスを称賛するとして世間的なバッシングを浴びるがいい!」
「ばかな、ロリはエロくないはず……!」
「馬鹿はお前だ。エロという字にはロリが含まれているとなぜわからん!」
「くぅ……!」
 馬鹿な話題だった。
 そうこうしている内に悶絶から立ち直るリュミエールと明。
 明はそう言えばつけていたすりおろし装備を再び装着する。
 頭にはすり鉢。すりこぎとおろし金を鎖帷子かってくらい全身に固定したアレな装備である。って言うかこんな人がその辺歩いてたら補導してあげてよいと思われる。
 両手両足を広げて反復横跳び。
「へいへい、じねんじょびびってるー!」
「くっ、これでは大事な自然薯が削れてしまう……!」
 とか言ってる間にリュミエールのソニックエッジが炸裂。
 はうあっとか言いながら自然薯を取り落す白服。
 明はここぞとばかりに呪刻剣をぶち込んだ(鉄球で)。
 もんどりうって倒れる白服。
 彼の手から自然薯が全て落ちたのを確認して、明は語りかけた。
「おじさんたち、実はつらいんじゃない? 探索中ふと我に返る事、なかった?」
「…………聞くな」
 白服は涙をほろりと流し、気を失ったのだった。

●これはご飯がおいしいから今日も生きていけるって話、でもない。
「うあああああああー、あー、うあああああー……」
 マクが凄い勢いで木の皮に背中やら何やらを擦りつけていた。
 蚤が痒くしてしかたない野生動物みたいな動きだった。
 幸いなことにエロはなかった。
 だから物理的にどういう状態になってるかなんて描写しない。
 絶対にしない。
「食べ物を粗末にして!」
「うっ……」
 よそで、白服三人衆は後ろ手に縄をかけられて正座していた。
 薙刀片手に説教を続ける永。
「昔滋養の豊富な自然薯はご馳走と喜ばれ貴重なものでした。それをあなた達は玩具のように振り回して、一度音食事がどれだけありがたいものか――」
「ほんとすみませんでした」
「俺達がわるかったです」
「だから両サイドからソレでつつくのやめて下さい」
 枢とリュミエールが魔剣自然薯を手に、白服達をつんつんしまくっていた。
 小刻みに震える白服達。
 手に縄してなかったらそれこそ18禁になる所だった。
 そうとも知らずにぼーっと見つめる雷音。メールを打っていたであろう携帯を閉じて言った。
「ところでそれ、持っていて痒くならないのか?」
「…………」
「…………」
 ぴたりと停止するリュミエールと枢。
 そして軋むような音と共に振り返って、こう言った。
「言われたら、痒くなってきた」

 うおおおおおおおおと言いながら転げまわるリュミエール達を背景に、ビニールシートが広げられる。
「とろろめし! とろろめし! おじさんたちの苦労は無駄にしないよ、明達がお腹を満たすから!」
 頭のすり鉢で自然薯(普通のやつ)をすりおろすと、保温しておいたご飯にかける。だし汁もかける。
「美味しいですね……」
 凛子はそれを黙々と食べた。
 同じように食べる凍。
「ん、待てよ……もしかしてあの魔剣も食えるんじゃ?」
「……え」
 真顔で振り向く凛子。
 そして丼に入ったとろろご飯を見直して、ついでに風呂敷に包まれた魔剣自然薯を見つめて……もう一度丼を見た。
「それはまあ、やめておきましょう」
「いや、ものは試しで……」
「体内から痒くなったら、嫌でしょう?」
「…………」
 清々しい顔で空を見上げる凍。
 空は、これでもかってくらい晴れていた。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
このげーむはぜんねんれいたいしょうのきれいなげーむだよ!
だからえろいようそなんてないよ!