●熱湯風呂のエリューション それは、かつてエリューションが発生した館に置かれていたトラップであった。 熱々にまで温度が上げられた水に、半透明の浴槽。これに「入るなよ! 絶対に入るなよ!」と警告があり、若い者以外は思わず入りたくなるようなトラップである。 リベリスタはそのトラップを見事に超えて、エリューションを倒すことに成功したが、このトラップは放っておいていた。 さて、この熱湯風呂がエリューション・ゴーレムと化し、その屋敷を根城にして人を襲い始めているという。 館に迷い込んだ人間に対して自らを見せつけることによって誘惑し、迂闊に熱湯風呂に入った人間を火傷にして返すという外道のエリューション。それが、今回発生した熱湯風呂エリューションである。フェーズは1。 そんな館に、また犠牲者が一人。その女は、館のある山で迷ってしまい、彷徨った末にこの館に辿り着いていた。 女は「誰かいませんか?」と館の中で声を上げたが、人の声は返ってこない。 仕方なく女が探索を始めると、すぐに熱湯風呂が見つかった。女は熱々の熱湯風呂があるということは、人がいると喜んだが、これが悲劇の始まりとは気付かなかった。 「入るなよ! 決して、熱湯風呂には入るなよ!」 女は浴槽の壁面に、そんな警告が書かれた紙を見つけてしまう。それは女の心に突き刺さり、女の心を掻き乱した。 ――入りたい。 ごくり、と女は喉を鳴らして、熱湯風呂に近づいてしまう。 顔に当たる湯気。暖かい透明の浴槽。 思わず、女は足を踏み入れてしまい……。 悲鳴が、館に響き渡った。 ●寒い時期だと大変だよね 両手を交差させるように両肩に置いたまま、体を震わせていた『運命演算者』天凛・乃亜(nBNE000214)に対してリベリスタは「服着ればいいのに」と思っていた。この時期は寒そうである。 「寒いわね……。ともかく、今資料が届いたから、説明を始めるわね」 乃亜は研究所から上がってきた資料を受け取ると、コホンと軽く咳をしてから説明を始めた。 「今回は熱湯風呂がエリューション化したものが相手ね。フェーズは1で、それほど実力は高くないみたい」 ホワイトボードに描かれていくのは、お湯が溜まったキャスター付きの四角い箱。これが今回戦うエリューション・ゴーレムの形状らしい。キャスターがあるということは動くのだろう。 「最大の特徴はやっぱりこの熱湯風呂。これは不思議な魅力があって、見たら思わず入りたくなってしまうらしいわ」 見た目は明らかに熱そうな感じだというのに、見てしまったらどうしても入りたくなるらしい。これもエリューションの妙だろうか? 「入ってしまったら……熱くてダメージを受けるわ。カレイドシステムで見た犠牲者もこれで火傷を負ってしまうみたい」 どれほど熱いのかは分からないが、ダメージを受けるというのは相当なものだろう。それによる犠牲者を出すわけにもいかないのが、アークのお仕事。 「でも、攻撃方法はこれだけみたいね。だから、決して熱湯風呂には入らないでね。絶対入らないでね」 念押しするような乃亜の声が、リベリスタたちに向けられる。二回言っているのだから、大事なことなのだろう。 「面白そうだからって、自分から入ろうとしないでね!」 と、言いつつ乃亜は水着やメイド服を用意する。もし熱湯風呂に入ってしまった時の着替えのようだ。どちらも、以前依頼用に取り寄せた物の余りだとか。 リベリスタたちは乃亜の警告を心に深く刻みながら、熱湯風呂との対決に向かうのだった。 ……体を張って芸をするなら、熱湯風呂は定番だよね。 そんな風に思っていたリベリスタも、いたかもしれない。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年01月16日(月)22:57 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●みんな好きねぇ まるで呪われた館であるかのように、山奥にあるこの洋館は二度もエリューションを産み出して犠牲者を作り出そうとしている。故に、リベリスタとエリューションが戦う舞台になっている訳でもあるが、その相手が妙なのが特徴的だ。 「いやぁ、前回もなんだかんだで楽しんじゃったなぁ。執事服もいいものだった」 この館にやって来たのは二度目となる『本屋』六・七(BNE003009)が先導して、リベリスタたちはリビングへと向かっていた。見覚えのある廊下を進みながら、前回は服を溶かしたりするメイドと執事だったかと、七は回想している。 「さて、熱湯風呂。使い勝手の良い基本アイテムではあるが、大事なのはそこからのリアクションでどれだけ笑いを取るか……」 それから、今回戦う相手である熱湯風呂について頭を捻りながら考察する。熱湯風呂はよくある芸人のスキルであるが、使い手によって色を変え、時にはお茶の間を爆笑に誘う必殺の鉄板――、 「あれ、違ったっけ?」 顔を傾げ、頭の上にクエスチョンマーク。 七はくすっ、と笑う。偶にはこういうどうでもよさそうなことを思考するのも楽しい。 「今度は強敵だぞ。剣一筋の我が魂が唸るな!」 愛用の両手剣 ブロウ・ヒュムネを掲げて全力で覚悟完了しているのは、『剣姫』イセリア・イシュター(BNE002683)である。もちろん、覚悟というのは熱湯風呂に飛び込む覚悟のことだ。ここに芸人根性――いや、剣姫根性を見た。 「私なんてちょっと浸かっただけで重症になりそうじゃないですか? 全身浸かったら死んじゃうんじゃないんですか? やだー!」 名は体を表す、その名の通り今を生きることが精一杯な『虚弱体質』今尾 依季瑠(BNE002391)は、称号通りひ弱で病弱である。リベリスタなのだからたぶん生きているだろうが、血を吐いたりするのは免れないだろう。それはそれでリアクションとして成立しているが。 「熱湯風呂で重症やフェイト消費なんて冗談じゃないです」 「マーフィーの法則というのがあってね」 「……」 七のツッコミに、依季瑠は頭を抱える。もう言ってしまったのだから、取り返しは付かない。 「私、存じておりますよ。昔テレビで見た事がございます。湯浴による苦行にて商いを宣伝する時を得る儀式でございましょう?」 すべてを理解したように、涼しい顔で言う『水龍』水上 流(BNE003277)の表情は、まるで気高い意志とすべてを包み込む水のようなものが感じられた。 イセリアも流の言葉に思いっきり頭を振って頷く。 「残念ながら宣伝したき事はございませぬが、此れも修行と思い臨みましょう。はてさて、滝行と同じ要領で済むか如何か」 やはり涼しい顔でそう言いきる流を見ながら、修行って大変だなぁ、と七は思うのであった。 「ふっ……此度の敵、相手にとって不足なし。むしろ僥倖、これ以上ない僥倖……。ふ、ふはははは……!」 既にテンションが高まっているのは、『謙虚なクロスイージス』フェルディン・ターキッシュ・レオンハート(BNE003321)だ。その理由は単純なもので、以下のような心境が彼の中にあるからである。 (っしゃぁぁぁっ! 混浴だぁぁぁぁっ!!) フェルディンに、新たな任務が追加される。それは混浴を達成するという男の夢。桃源郷へと至る最後の聖戦(ジハード)。 「よーし、初めての戦いだ、がんばろう! 敵は熱湯風呂! ……熱湯風呂? へんなものと戦うんだなぁ」 リベリスタの大変さを感じる『Average』阿倍・零児(BNE003332)は、手持無沙汰な手で髪を弄ってセンター分けを維持している。ちなみに彼はゆとりなので昔のテレビは知らない、故にその熱湯風呂のイメージも良く掴めないでいるのであった。 「此度のE・ゴーレム討伐はデータを見ても容易い事」 初めての依頼に意気込む零児に言い聞かせるように、ヒルデガルド・クレセント・アークセント(BNE003356)は人を安心させる凛とした薄い笑みを浮かべながら綺麗な声でそれを伝える。 「容易い事の筈だが、此度の戦いで肩を並べる者達の言葉を聞いたり表情を見るとどうも不安を覚える。何事もなく討伐が完了すれば良いのだが」 だけど、真面目な彼女が頭を抱えるぐらいには、なんだか不安なことを味方のリベリスタたちはつぶやいていた。 (宣伝……? どこに……?) とりあえず持ってきた氷を手に、ヒルデガルドは首を傾げる。 「みんな、絶対入っちゃダメだよ? ダメなんだからね?」 そんなヒルデガルドをあざ笑うかのように、七は期待をする目で皆を見るのだった。 「楽しみたい人は楽しめばいいとおもいますですよ♪ フィルはそれを見るのが楽しいですよ」 どこか狂気的な笑みを浮かべる『FunkelnAlbtraum』フィルシーユ・ツヴァイル・ライゼンバッハ(BNE003289)の顔も、なんだか不安にさせるのだった。 「はぁ……」 皆それぞれ楽しむつもりなのだろうということが薄々わかって、ヒルデガルドはため息をついた。 ●能動的犠牲者たち 熱湯風呂の姿を確認したイセリアはまず、仕切りと水着を取り出してその中で急いで着替え始めた。もちろん、着ていた服を仕切りにひっかけるというお約束なサービスも忘れない。 「しまった!?」 しかし、制限時間ということで落ちた仕切り。フェルディンは思わずガン見するが、そこにはギリギリで着替え完了していたイセリアの姿。ちょっとがっかりするものの……豊満でスタイルが抜群、しかも自身満々で隠すところがないイセリアの姿を見てガッツポーズするのであった。 「まさか! やつめ! 動くのか!?」 当のイセリアは剣を持ってキャスター移動を始めた熱湯風呂をガン見。ガン見。当然誘惑される。 「入るか入らぬか迷うから敵の術中に嵌るのです。ならば最初から入って手の内を明かしてしまえば宜しい」 しかし、そんなイセリアよりも先に熱湯風呂に飛び込んだのは流である。よく分からない理屈付きで。 「……!」 祝詞を唱えながら熱湯風呂の熱に耐える流。顔を赤く染め、着物も濡れて重さを増していく。それが余計に熱湯風呂の重さを体に覚えさえた。 「……くっ! 禊は此処までにございまする」 流は涼しい顔で限界まで耐えたが、熱湯風呂から飛び出て地面を転がる。転がった先にはヒルデガンドが用意した氷の山。 「さて、何を宣伝すればよいのでしょう」 着物が濡れて、豊満で脱ぐとすごい体に張り付いており、更には顔と体が蒸気しているという状況が、流の女性らしさをアピールさせる。ということで、これが宣伝。 「そこまでだ、エリューションゴーレム! このフェルディンが騎士道精神に則って、正々堂々、貴様の邪悪な攻撃を打ち破ってくれる!」 そんな流を横目でチラチラ見ながら、突撃するフェルディン。神聖な決闘らしいので、堂々と熱湯風呂に入ろうとしている。 「って、駄目です、入っちゃ駄目です! うわー!」 それを体を張って止めようとする零児だが、10歳児で体も小さい零児では、生半可なクロスイージスではないフェルディンの突撃には耐えきれず――共に熱湯風呂へドボン。 「ふっ、素敵なお嬢さん。あなたと一緒に戦えることを光栄に思い――って男じゃねーか!!」 ふざけんな! と剣を床に投げつけるフェルディン。中性的な零児を一瞬でも女だと思った自分が恥ずかしい。 「そ、そんなこと言われても。あと鎧、平均的に考えてもこれ重いです!! それに平均的にチクチクしてますよこの鎧!?」 すぐにでも熱湯風呂から出ようともがく零児だが、フェルディンの体と鎧に阻まれてもがくほど熱湯の中から脱出できなくなるぐらい絡まる。平手で浴槽をぺちぺちしているが、それもほとんど効果ないだろう。 「待て、我に秘策ありだ」 そんな中で、顔を赤くしながらフッと笑うフェルディン。釣られて零児も笑みを浮かべる。 「ブレイクッ、フィッアアアァァッ!!」 出た! とにかくバッドステータスを解除できるから色々な依頼で引っ張りだこと評判のブレイクフィアーだ! でも熱湯風呂には効果ないよ! あれぇー、という顔をする男二人。 「ブ、ブレィィクフィッ──アァァッ!?」 必死に唱えても無駄です。 無駄だとわかると、体に染み込んでいくこの熱湯の熱さがよく感じられて――これは、つらい。 「ぬわーっ!!」 「ぎゃー!?」 浴槽から飛び出て、床に倒れ伏す二人。絡まっていたが、飛び出る時はコンビネーションがうまく出来ていたので脱出は出来ました。ざんねん、ふたりのぼうけんはこれでおわってしまったのである。 「まあ、まて、落ち着け。まさか、本当にこれに入るのか?」 さて、そんな風に飛び出たふたりの屍を横目に、嬉しそうな顔をしているイセリアだ。両手は熱湯風呂の縁に捕まり、足はV字に開脚している。水着に包まれた形のよいお尻がきゅっと強調されるが、残念ながら男二人は倒れていた。だから、視聴者サービス。 「熱ッ!」 足をちょっとつけても感じる、攻撃力。戦慄するイセリア。 「おい! はやまるな、いいか、押すなよ、絶対に押すなよ!?」 「分かった!」 その後ろに立つ七が返事をする。 「押すなよ!」 三度目の押すなよ、がキーワード。イセリアは七に思いっきり背中を押され、頭から熱湯風呂にダイブしていく。 「あ”あ”――ッ!! じゃいいッ!」 「ナイスダイブ!」 「あ”ーじゃじゃじゃじゃじゃっ!」 裏返った声まで出しながら、美少女イセリアはもがく。もがけばもがくほどに、体は熱湯風呂の中に沈み込んでいく。頭から突っ込んだからクリティカルヒットになったのか、体も耐えきれずにフェイトまで使っている。ここで使わずいつ使うという顔をしているが。 「って、わたしの足を掴まないでよ! ――あっ」 バシャーン。もがいた時に掴んだ七の足ごと、七の体を熱湯風呂に引っ張り込む。 「……」 無言でイセリアのいる熱湯風呂から飛び上がって脱出し、七は転がって氷水に直行。仮面が張り付いたかのような無表情で。 「……」 その表情のまま、無言で震える七であった。 「あぎゃもばらーー!!!」 一方イセリアは、ようやく脱出に成功して床をゴロゴロと転がっていた。口からは理解不能な言葉が出ている。 「アークのリベリスタをよろしく!!」 そして、息を荒くしたままアークの宣伝ポスターを張ったパネルを天に掲げて宣伝。体を張った宣伝、お疲れさまでした。 ●依頼に入った時点で犠牲者になることは確定していました 死屍累々とはこのことである。 「容易い討伐のはずが、どうしてこうなった」 まだ倒していないけど、既に地面に転がっているリベリスタが多数。ヒルデガルドも頭を抱える。 「わたくしは絶対に熱湯に入らん! 絶対にだ!」 しかし、頭を抱えていても仕方ないので決意を言葉に秘めて、熱湯風呂との間合いを詰めて勝負を仕掛ける。 「フィルなんてただの狂気系サイボーグじゃないですか。そんなもの見ても誰得だとおもいますですよ」 フィルシーユの1$シュートによる援護射撃も心強く感じる。それはそうとJカップなのだから需要はあると思う。 「そ、そういうものなのか……?」 「胸の大きい人たちは言うことが違いますね! あっ、巨乳に恨みなんてないですよ?」 そんなJカップにはさすがに劣るが、ヒルデガルドもかなりの巨乳。だからひんにうな依季瑠はちょっと悪戯心が芽生えていたりもしていた。それが悲劇の引き金になるとは――。 「熱湯とて水! わたくしならその上に立てる!」 と、水上歩行を活かして水面の上に立つヒルデガルドだが、 「危ない!」 「えっ」 依季瑠に全力で背中を押された。そこまでされると、さすがに水上歩行をすることもできず、転ぶようにして顔から熱湯風呂の中に入ってしまう。 「……あ、あつっ」 凛とした顔が赤く染まり、髪は濡れて重みを増す。鎧の中に熱湯が入り、胸のあたりがくすぐったい。 「ふー。じゃなくて……。大丈夫ですか、今助けます!」 「あっ、フラグですね。あはは♪ ちゃんと立ったフラグは成立させないといけないですよ♪」 「えっ」 フィルシーユに背中を押される依季瑠。驚愕の顔のまま、熱湯風呂に落とされて――、一瞬で全身が真っ赤になり、意識は61年の走馬灯と共に飛んでいく。鼻血も盛大に吹いて噴水のようにもなっている。 そのまま気絶する依季瑠だが、しっかりとフィルシーユの手は掴んでおり。フィルシーユも一緒にヒルデガルドのいる浴槽にダイブすることになった。熱湯風呂の連鎖である。 「あははっ♪ ……あれ、フィルもですか? 得はないですよ。ないですよ」 大事なことなので二度言いました。でも、Jカップなのだから需要はあると思う。大事なことなので二度言いました。 「と、ともかく、脱出だ! そこの足をどけてくれ! あつい!」 「あはははは♪ 存分に楽しんでますですか? フィルはその手が邪魔で出られませんです♪」 「……」 三人の体が、もがけばもがくほどに絡まって脱出困難になっていく。しかも、熱湯の中でもぶるんと自己主張するように揺れる巨乳とすいか胸が体のどこかに当たるたびに、依季瑠は取り戻した意識の底で歯ぎしりをしなければならなかった。このおっぱいどもめ、と。 「お嬢さん方、危ないッ──」 そんなプチ桃源郷に、復活したフェルディンが飛び込む。 「……はっ、なりませぬ!」 「それは平均的に考えてアブナイ――」 それを流と零児がブロック! しかし、乗り出した体はブロックに入った二人ごと熱湯風呂の中へ――。 「って、ああっ!?」 ついでに、先に入っていた三人を助けようと手を差し伸べていた七も巻き込んだ。 「いいね、いいね! どんどんやろう!」 それを見て、なんだか楽しそうだと感じたイセリアは自分から熱湯風呂に飛び込んでいく。 こうして、リベリスタ全員が熱湯風呂の中に入って行ったのだった。 全員の体がもみくちゃになる中、皆で口を揃えて言う言葉はひとつ。 「あつっ!!」 ●戦闘はほぼカットです、はい 結局、熱湯風呂のエリューション・ゴーレムは復活した全員の攻撃を受けた後、ヒルデガルドの剣を突き立てられて破壊された。 「長く苦しい戦いだった」 「恐ろしい敵でございました……」 メイド服のヒルデガルドと流が総括する。これでほっと一息つけるというもの。 「平均的に恥ずかしいです……」 「……むぅ、ヒラヒラ」 しかし、ここからは恥ずかしさとの戦いが待っている。七と零児は、恥ずかしそうにしながらこそこそとしていたが、これからこの格好で帰らないといけないのだ。 「ぶうぇっくしょい!! いやあ! 面白かったな!」 派手にくしゃみをしながらイセリア(美少女)は、腰に手を当ててビールを飲む。後は着替えるだけであるが、なんだか冷たい風が心地よくてなかなか着替えていない。 「あはは♪ フィルも楽しみましたです♪ 予想とは違いましたですが♪」 水着のフィルシーユは平気そうな顔で、やっぱり狂気的な笑みを浮かべていた。その表情からは気持が伺い知れない。 「……」 「……」 一方フェルディンと依季瑠は鼻血を垂らしながら地面で倒れていた。無茶しやがって……。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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