●猫連れの猫(ビーストハーフ)による猫の誘拐 休工中で、工事再開の目処が立たない工事現場ほど、隠れ家に最適な場所はない。 外に居続けるには寒い時期ではあるが、ブルーシートで囲まれているため少なくとも風はしのげるし、案外暖かい。居心地の良い自分の部屋には負けるものの、何らかの理由で部屋に戻れない時などには重宝する場所だった。 たとえば――他所の家の飼い猫を無断で連れ出してしまった時、だとか。 「連れて来ちゃった……」 やや垂れ気味の猫耳を頭から生やした少女――少なくとも外見上は10代の少女のそれに見える――は資材の上に腰を下ろし、自分の腕の中にいる白毛の猫を見た。 さっき、たまたま前を通りがかった家の塀に、この猫が座っていたのである。ふさふさとした真っ白い毛の大きな猫は、いかにも触り心地が良さそうで。 気がついたら、抱き上げてここまで連れて来てしまっていた。 「こ、この猫からついて来たんだもの、あたしは悪くないわ。ね、そうでしょ?」 弁解するように、猫耳の少女が周囲に向けて口を開く。そこには、彼女がこれまでに拾った猫たち――3体のエリューションビーストが並んで座っており、外飼いの主と、新入りの猫をじっと見つめていた。 自分で連れて来ておいて、ついて来たも何もあったものではないのだが……まあ、白猫の方も、抵抗らしい抵抗をしなかったのは確かである。もともと人懐こいのか、状況の変化に対して鈍いのかはわからないが。 「名前、何にしようかしら……」 すっかり自分の猫にするつもりで、猫耳の少女は名前を考え始めた。 ●討伐対象=猫、救出対象=猫、捕縛対象=猫(ビーストハーフ) 「猫好きのフィクサードが、飼われている猫を誘拐した。皆には、その猫を取り戻してほしい」 アーク本部のブリーフィングに集まったリベリスタ達に向けて、『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、そう話を切り出した。 「フィクサードの名前は根谷弓美子。猫のビーストハーフで、スターサジタリー。猫のエリューションビーストを3体従えてる」 なんだか猫ばかりだな、という声に、イヴが頷く。どうやら、このフィクサードは大の猫好きであるようだ。そのため、猫のエリューションビーストをこっそり外で飼ってたり、他の家の猫を「可愛いから」という理由で連れて来てしまったりしたらしいのだが……猫好きが全員そんな行動に出ると思われては、まっとうな猫好きには大層迷惑な話だろう。 「エリューションビーストは3体ともフェーズ1、兵士級。これは放っておけないから、確実に撃破。フィクサードはそんなに強くないけど、この機会に捕まえてきて」 スクリーンに必要な情報を表示させながら、イヴが言葉を続ける。 「フィクサードとエリューションビースト、誘拐された猫はここの工事現場にいる。今は休工中だし、人が来ることはまずないと思う」 一通り説明を終え、イヴはリベリスタ達の顔を見た。 「そんなに難しい任務ではないと思う。でも……油断は禁物。気を、つけてね」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:宮橋輝 | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年01月03日(火)22:43 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●猫がいっぱい 人気の無い道を、八人のリベリスタが駆ける。アークからの任務を受け、現場に向かっている途中である。 崩界の危機にある世界を救うという彼らの使命は重い……はずなのだが。そのうちの一人、『超絶悪戯っ娘』白雪 陽菜(BNE002652)の頬は緩みまくっていた。 「猫ばっかりの依頼なんて、まさに夢のような依頼受けちゃったな~♪」 彼女が言う『猫』には、猫のビーストハーフも含まれる。猫ビーストハーフのフィクサード、それに従う猫エリューションビースト、そして攫われた猫。ここまで猫尽くしというのも、なかなかない。『蜥蜴の嫁』アナスタシア・カシミィル(BNE000102)も、彼女に同意するように頷く。 「エリューションビーストってさ、ゴツいのが多いケド、こういう可愛らしくてプリティでもふもふで癒しで和んで眼福でラブリーで小さくてぷにぷにで」 以下、あまりに長いので中略。 「……母性本能くすぐってチャーミングでほわほわするのも居るんだよねぃ。て、手強いなぁもう!」 ブリーフィングルームのスクリーンで見た、外見上は普通の猫そのままなエリューションビーストの姿を思い浮かべて、アナスタシアが悶える。『夜明けのシューティングスター』ミーシャ・レガート・ワイズマン(BNE002999)が、思わず拳を握り締めながら「くっ……まじうらやましす」と、呟きを漏らした。 「昔は部隊のお姉さま方をもふらせてもらったのですが……」 残念ながら今は、父親の職業の関係でペット禁止である。ペットロボという選択もあるが、野性の反応がないのでいまいち物足りない。 猫が好きで、しかも猫が飼えない事情だとしたら、可愛い猫を前に誘惑に屈してしまうのも無理ない事かもしれないが……。 「気持ちはわからないでもないけど……やっぱり、誘拐はダメだよねー」 神代 凪(BNE001401)の言葉に、『ぴゅあわんこ』悠木 そあら(BNE000020)が頷く。 「好きだからといって自分の欲望のままに欲しいものを奪い取るのは良くないのです」 そう言う自分は、お手伝い先の喫茶店の冷蔵庫から苺を勝手に食べているわけだが。店長の悲しい顔が脳裏をよぎったけれど、まあそこはそれ、別の話である。 「……全部猫だし平和な絵面だけどね。でも、難癖付けるのが俺の性格なんだ」 仲間達の繰り広げる「猫可愛い」な会話にはあえて加わらずに、『fib or grief』坂本 ミカサ(BNE000314)が口を開いた。エリューションビーストを手懐けたフィクサードが人の“家族”を攫った――今回の事件の根底にある問題は、これだ。 「一見平和でも本質は変わらない、違うかな」 その言葉を聞いた『天翔る幼き蒼狼』宮藤・玲(BNE001008)が、青紫色の瞳を彼に向ける。髪と同じ暗青灰色をした狼の耳が、風にそよぐように動いた。 「エリューションビーストとはいえ、ネコさんを傷つけるのは心が痛むけど、ほうっておくわけにもいかないもんね……」 『白面の金狐』白鈴 藍(BNE003075)が切なげに呟く。近所の猫とじゃれあうのを日課にしているほど、猫が大好きな彼である。 それでも――リベリスタとしての使命を果たす。その思いは、皆が共有するものだった。 ●ある側面における強敵 「タマ、シロ……ええと、他に何があるかしら」 工事現場に置かれた資材に腰掛けて、フィクサード・根谷弓美子は腕に抱いた白猫の名前を考えていた。足元では、ぶち模様、黒、茶トラといった三匹の猫エリューションビーストが思い思いに過ごしている。 その時、外側のブルーシートが微かな音を立てた。聞きとがめた弓美子が顔を上げるのと同時に、リベリスタ達がブルーシートの内側へとなだれこむ。 誰よりも速く飛び出した玲が、まずは茶トラ猫に狙いを定めて接近する。燃え盛る拳が、茶トラ猫の小さな体を炎に包んだ。続いてアナスタシアが一気に間合いを詰め、濃紅のリンクチェーンを持つフレイルの一撃で茶トラ猫を地面へと叩きつける。 「ごめんね……こうするしかないんだ……!」 突入前に流水の構えで自らの動きを高めていた藍が、苦い呟きとともに拳を繰り出す。鉤爪に宿る炎が、茶トラ猫をますます鮮やかな赤へと染めた。 仲間達が先手を取ったのを確認して、そあらが活性化した魔力を循環させる。武器を手に身構えた弓美子の腕から白猫が地に降り立つのを見て、凪がすかさず声をかけた。 「ね、そこの君。危ないからこっちに来てくれないかなー?」 動物の言葉を解する彼女の呼びかけに、白猫が視線を向ける。 「飼い主さんも心配してるし、私達の用事が済んだら送ってあげるよー」 何の疑問も持たずに連れて来られた白猫だったが、凪のその言葉で飼い主のことを思い出したらしい。白い毛並みを揺らして、彼女のもとに歩み寄る。 もふりとした白猫と、愛らしい猫そのものなエリューションビースト達を一瞥して、ミカサがオーラの糸を紡ぐ。どれだけ猫が可愛くても、やる事と気持ちは変わらない。彼が放った糸はトラ猫を絡め取り、その動きを封じた。 「可愛さから生かしておきたいんですが……」 残念そうに言って、ミーシャがエリューションビースト達に猫じゃらしを振る。少しでも注意を惹こうという狙いだったが、これにはぶち猫が僅かに反応した。 「ちょ、ちょっと、いきなり何すんのよっ!」 慌てた様子で、弓美子がボウガンのトリガーを引く。同時に放たれた光の矢は、茶トラ猫を攻撃する前衛たちへと向かった。当たりはしたが、威力はさほどでもない。 「――そこの猫! 猫を返して猫(と書いてエリューション的武装と読む)を解除しなさい!」 陽菜が、弓美子に向けて声を張り上げる。無論、警告を素直に聞くとは思っていない。陽菜はそのまま茶トラ猫に狙いを定め、躊躇いながらも腕に装着した火砲を放つ。 「うわ~ん! ごめんね猫~~~!!」 もはや涙声になっていたが、予め集中により感覚を研ぎ澄ませていた彼女の射撃は、過たず茶トラ猫を射抜いた。 同胞の危機を見かねて、黒猫が優しげな鳴き声で茶トラ猫の縛めを解く。オーラの糸から解放されると、茶トラ猫は自分を攻撃した前衛たちに向けて猫撫で声を上げた。 「――っ!」 誘惑から辛くも逃れた玲が、眼前の茶トラ猫に向けて再び炎の一撃を繰り出す。続けて、そあらの詠唱が“聖神”の意思を具現化させ、仲間達の傷を塞ぐとともに魅了を打ち払った。我に返ったアナスタシアが、軽く頭を振って己の本分を思い出す。眼前の猫を可愛いと思えばこそ、なるべく早く決着をつけなくてはならない。 (痛くて怖い思いをする回数は少ない方がイイからねぃ) 激しい雪崩の如き威力を秘めた一撃の前に、茶トラ猫が地に伏して動かなくなる。最も厄介な茶トラ猫が倒れたことを確認し、藍は黒猫に向けて駆けた。炎が黒猫を包むと同時に、凪が白猫を抱き上げて安全な後方へと逃がす。 「ちょっとごめんねー。ここで大人しくしててね」 その間にも、ミカサはオーラの糸を紡ぎ上げて黒猫の腹部を狙う。弱点である腹を気糸に撫でられ、毛を逆立てて怒る黒猫を、今度はミーシャの早撃ちが射抜いた。 放っておけば増殖性革醒現象で取り返しのつかない事態を招く。そうなる前に駆除するしかないのだ。そう、野良猫を捕獲する保健所のように。 「保健所的仕事に善悪はありません。公衆衛生を守るためなら仕方ないです」 容赦なく言い放つミーシャのオッドアイが、鋭い光を発した。 「クロはやらせないっ!」 猫エリューションの一匹を倒されて激昂した弓美子が、魔力を付与した矢を藍に向けて放つ。貫通力を高めた矢は彼の肩口を射抜いたが、それでも藍は揺るがない。 「白猫さんをもふもふするまでは、やられるわけにはいかないよ!」 動機はともあれ、運命を懸けて戦おうという彼の覚悟は本物だ。僅かに怯んだ表情を見せた弓美子をよそに、ぶち猫と黒猫がリベリスタ達に突進した。陽菜がすかさず毛玉とマタタビ入りの袋を投げるも、怒った黒猫は毛玉を蹴っ飛ばしてミカサに飛びかかる。ぶち猫もマタタビの香りに一瞬だけ足を止めたものの、長くは続かなかった。 茶トラ猫が倒れ、黒猫も怒りで回復を忘れている。今のところ狙い通りと言って良いが、リベリスタ達には戦いの他にもなすべき事があった。 ●猫好きの心 戦いが続く中、弓美子に対して話の口火を切ったのは凪だった。 「エリューションビーストは倒すしかないって事、知ってるの?」 その問いに対し、弓美子がボウガンを構えつつ苛立たしげに眉を寄せる。 「知ってるわよ、だから何!? この子たちは悪いことなんてしてないわ、エリューションだからって殺すなんて……」 「気持ちは解かるけどフェーズは進むよ。今でも人を殺せる存在なのに、それ以上になる」 ミカサの重ねた言葉が、弓美子の反論を途中で封じる。口篭った彼女に向けて、彼はさらに畳み掛けた。 「俺は猫にそんな事をさせたくない、そんな姿は見たくない。――君はそういう猫が好きなの?」 「そ、そんなこと……!」 弓美子の顔に、明らかに戸惑いの表情が浮かぶ。このままフェーズが進めば何が起こるのか、問われて初めて気付いた様子でもあった。それでも、彼女は必死に声を張り上げる。 「だって大事なんだもの! 世界がどうなったって、あたしはこの子たちが好きなの、見捨てたくないの!」 執拗にミカサを狙う黒猫に攻撃を加えながら、アナスタシアが弓美子を見て視線を合わせた。 「弓美子殿はもうフィクサードだってアークに思われてるよぅ。皆手加減してこないし、あたしもこのまま弓美子殿が気持ちを変えないのなら……容赦しない」 口調とは裏腹に厳しさの込められた言葉に、弓美子がびくりと身を震わせる。アナスタシアは眼前の黒猫、そして玲に必死で噛み付こうとしているぶち猫を見てから、もう一度、弓美子へと視線を戻した。 「それに、時間をかければかけるホド、この子達が痛い目を見るんだよぅ。その原因は何か……わかるよねぃ?」 弓美子の唇が、そんな、という形に歪む。その姿に、アナスタシアは思う。やはり、彼女は猫の外見だけが好きなのではなく、本当の猫好きなのだ。ちょっとばかり、歪んでいるにしても。 纏わりつくぶち猫をあしらいながら、玲は黙って説得の様子を眺める。 (説得の材料にするのに「この猫達の命が惜しくばっ、大人しくしろっ」とかやろうと思ったけど……) この流れなら、わざわざ自分のキャラに合わない真似をしなくても済みそうだろうか。そもそも、演技がぎこちなくては脅迫にすらならない可能性もあることだし。 「自分のワガママで他人を困らせてはいけないのですよ」 言葉を失った弓美子に、そあらが諭すように声をかける。藍も、彼女に続いて口を開いた。 「飼い主さんも悲しむし、白猫さんも戸惑ってるよ」 「自分の飼い猫がいきなりいなくなっちゃったら……あまつさえ攫われちゃったらどう思う?」 少し怒ったように言う凪の後を、ミカサが継ぐ。 「“家族”が居なくなったんだ、心が押し潰されそうになりながら街中を大声で探し回るだろうね。『お願いだから帰って来て』って」 薄く色のついた眼鏡のレンズ越しに、彼は真っ直ぐに弓美子を視線で射抜く。 「ねえ――飼い主の気持ちも考えられない奴が猫好きだなんて冗談でしょ」 その言葉は、猫好きを名乗る弓美子の痛いところを突いたのだろう。ボウガンを構える彼女の手は、今や大きく震えていた。 「身代金目的の営利誘拐ではないので罪は軽いかと思います。投降を勧告させていただきたいんですがどうでしょう?」 ここが落としどころとばかり、ミーシャが降伏を促す。陽菜も、弓美子の背中をもう一押しすべく口を開いた。 「もしも猫を抱きしめさせてくれるなら味方になってあげてもいいよ~?」 震える手が、構えていたボウガンをゆっくりと下ろす。 「――わかった、わ……」 全てを観念した弓美子は両手を上げると、俯いて両の目を瞑った。 彼女が愛する猫たちの最期を、その瞳に映さぬように。 ●猫たちの行方 ややあって、戦いは終った。猫エリューションは全て殲滅完了、それを従えていた弓美子はアークに降った。今後、彼女はアークの管理下に置かれることになるだろう。 ――が、その前に。 「ちょ、何するのよー!」 「嘘はついてないよ? 嘘は……。ちゃんと帰ってから弁護してあげるよ~」 と、弓美子は陽菜の腕の中でナデナデスリスリモフモフみかんの皮の刑に処されていた。他はともかくみかんの皮は軽くイジメなのでやめてあげてください。 ミーシャも一緒になって「にゃーん☆」ともふるものだから、弓美子にとっては堪らない。あえて言うなら、これが猫可愛がりされる猫の気持ちだろうか。 「もうこんなことしたらダメだよ」 ようやく二人の手から逃れた弓美子の頭を、藍が撫でる。その横から、そあらも彼女に声をかけた。 「貴方は真の猫好きですから、飼われている幸せな猫さんじゃなく、不幸な猫さんを救ってあげてほしいのです」 もともと野良だったり、人間に捨てられたりで保健所に持ち込まれ、殺処分されていく猫たち。どうかそういう子を救ってあげられる人になって欲しいと、そあらは弓美子を諭した。 「多少困った人だけど、そう悪い人でもなさそうだ」 その様子を眺めて、玲が呟く。ミカサが、複雑な表情で彼に応じた。 「悪意がないから余計に性質が悪い、俺はそう思うよ。……少しでも俺の言いたいことが伝われば良いけれど」 「大丈夫だよ、きっと」 表情に乏しいミカサの横顔に向けて、玲は精一杯微笑ってみせる。 (……っていうか、アークにはもっと困った人がいっぱいいる気がする) こんな本音は、胸の裡に閉じ込めて。 そして、助け出された白猫はと言えば。凪の腕ですっかり寛いでいた。 「怖かった? もう大丈夫だよー」 「怪我してない?」 凪や藍の言葉にも、白猫はどこ吹く風で眠そうに目をしばたたかせている。もしかすると、事の重大さを一番わかっていないのは、この白猫かもしれない。もっとも、撫でようが抱こうがもふろうが文句一つ言わないので、アナスタシアを始めとする猫好き達は、存分に猫を堪能して癒されたわけだが。 犬のビーストハーフだから猫に怖がられるかもしれない、と始めは遠慮していたそあらも、あまりにも物怖じしない白猫を見て、そっと腕を伸ばしてみることにした。 気品あふれて、可愛くて、ふわもこあったかなメインクーンの感触に思わず表情が綻ぶ。 倒した猫達は、リベリスタ達の手で葬られることになった。 「今度生まれ変わる時は普通の猫のままでいられますように……」 (生まれ変わって、今度は共に生きられますように) 陽菜と玲が、猫達の来世の幸福を祈る。 弔いを終えて、凪が白猫を抱き上げる。この猫も、飼い主のもとに帰さねばならない。 「一緒に帰ろうねー。弓美子も謝りに行くんだよー?」 彼女の声に、弓美子はただ黙って頷いた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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