● 好きです。 もうすぐ学校に来なくなるあなた。 気持ちを伝えることは決してないですが。 あなたのことが大好きです。 それは、学校と寮の間に立っている小さな銅像。 「良き友の像」という彫像。 卒業後彫刻家になったOBが学校に寄贈したもの。 モデルは、在学中に亡くなった彼の親友だと言う。 「人には言えぬ相談も、君にはできた」 と、台座に刻まれていた。 そして、今。 「人に言えないことを聞いてくれる像」として、校内七不思議の一つと数えられている。 「この像に人に言えない『悩み事』を告げれば、穏やかに解決に導いてくれる」 言霊に神秘は宿る。 思春期の暴走気味の精気と情念をたっぷり注がれ、秘匿された秘密を内包した銅像は、そろそろ限界に達していた。 ● 「王様の耳はロバの耳」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は、頭の上に両手をそろえた。 「あれは穴掘って埋めたけど、そう言うことを囁かれ続けて幾星霜な銅像がそろそろ臨界に達しようとしている」 イヴさん、聞きたくないんですけど、「そう言うこと」ってどういうことですか。 「しのぶれど いろにでりけり――」 わがこいは。 モニターに映し出される、中高一貫制男子校。 男子校だよね。男子校だよね!? 「恋もいろいろあるよね」 イヴさん、なんでいつも以上に無表情なの。 「これが現在の像」 林の中にひっそりと立っている、小さな像。 「E・ゴーレムが劇的にフェイズを進める。今までは進行が穏やかで引っかからなかったんだけど……。具体的に言うと、一見人間みたいになる。超幻視の賜物。で、これが」 なんですか。このためは。 「花も欺く紅顔の美少年に……」 なんで表現が古いんですか。時代ですか。旧制高校ですか。真の硬派ですか。クナーベンリーベですか。 「そして、目の前にいる者に、万感こもった熱い抱擁を……」 ああ、そうですね。今まで聞いてきた熱い想い。 せめて、抱きしめてあげたいとか思ってたのね、いい奴じゃん。 「ゴーレムの腕力で一般人にそんなことしたら、アイアンメイデン」 命に危険があるんですね、分かります。 「時節柄、この時期、像への告白が多い。一般人がそんなもんと邂逅したらまずい」 ということは……。 「悪いけど、『悩み事』を像に告白して、とっとと臨界突破させてきて。この人数なら、まちがいなく突破するはず」 別にコイバナじゃなくていいから。と、イヴがさらっと核心をついた。 「像自体には戦闘能力はない。非戦スキル満載で……」 ひょっとすると、それで解決してたのかもね。と、イヴは所見を述べる。 「通常攻撃一発で、元の銅像に戻る。ちょっとへこむだろうけど、まあ、悪質ないたずらで処理してもらえると思う。あんまり壊さないように……」 今回は回収の必要もない案件。と、イヴの無表情もどことなくやわらかい印象だ。 「この先も、生徒の悩みを聞いてもらわなくちゃならないんだから。解決は出来なくなるだろうけど、そんなのは瑣末なこと」 そうでしょ? と、イヴはリベリスタ達を見回した。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:田奈アガサ | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年12月31日(土)00:11 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 「良き友の像」はちょっと変わっている。 台座に腰掛けている。 その横に、小さな椅子が置かれている。 そこに腰をかけると、「良き友」の横に肩を並べて座ることができるのだ。 数え切れないほどたくさんの生徒の悩みを聞いてきた。 革醒してしまうほどに。 リベリスタが、その銅像の元を訪れたのは、よく晴れた冬の日のことだった。 ● 菩薩の微笑。 『てるてる坊主』焦燥院 フツ(BNE001054)が、修行時代お寺で毎朝毎晩拝んでいた如来様の脇侍の菩薩様の表情によく似ていた。 『超監督』羽柴 壱也(BNE002639)は、ぱっかーと大口が開いたままになった。 (あまりの美少年っぷりで思わず何かが漏れ出るところだった。像にしておくのは勿体無い……!) そんな想念が蓄積されて、いまや臨界ぎりぎりの「良き友」像。 図らずも、善意の抱擁によって一般人を混乱の坩堝に叩きこむ前に、普通の像に戻ってもらおうと言う、こっそり作戦なのだ。 分かるね。分かってるよね。 「すてんばーい! みんなー準備はいい? カメラよーし、マイクよーし、照明よーし!」 (テステース! 今回も安定の超監督羽柴がお送りする美☆少☆年依頼! 美少年あるところに羽柴あり、耽美があるところに羽柴あり! 誰が呼んだか、誰が呼んだか、……呼ばれなくても羽柴はきっと来る!) 「こっちはおっけー!問題なければ、いっくよー!お悩み相談室すたぁとぉ☆」 キューをもらって、『雪風と共に舞う花』ルア・ホワイト(BNE001372)がマイクに向かってしゃべりだす。 「はぁい! 今週も始まりました! ルアのお悩み相談室★」 きゃっと、かわいく始まったが、その場にいる男子は気づいた。 瞳の奥に消せない業火が渦巻いている。 「今日はどんな男子生徒が現れるのでしょうか!想いを抱え苦悩しそれでも誰かに伝えずには居られない。でも伝える人も、居ない……。今宵もまたしのぶれどな想いを秘めた男子生徒が1人、救いを求めてやってくるのです!」 きゃーっ! 男子校の敷地の中で女子の声と言うのはいかがなものか。 かつて、確たる収穫もないままつまみ出された黒歴史を持つ壱也は、ルアに音量下げろのブロックサインを出した。 今ここで、追い出される訳には行かない。 確固たる成果を上げるまでは! さて。 ここで派手に動いている腐女子ーズの影でこそこそICレコーダーを仕込んでいる人影が一つ。 (すばやくおしごと、すばやくたいさん。エリエリは仕事まじめにやるですよー) これも仕事の一環である。 嘘です。 こっそり銅像の目立たない位置に複数設置。 さらにひとつは鞄に入れて、銅像の台座横の椅子に。 (あくまで銅像の様子をみるときにさりげなく鞄を置くことで疑われないようにするですよ。うふふ) きたないなさすがじゃあくろりきたない。 そんな一部の女性陣のエキサイトぶりに、『淋しがり屋の三月兎』神薙・綾兎(BNE000964)は、思わず空を仰いだ。 (……何か、女性陣の目が輝いていて……ちょっと怖い気がするんだけれど……き、気のせいだよ、ね?) 初陣で、アークが誇るお腐れ様のえさ場に飛びこむことになっちゃった綾兎には、明日から強く生きていってもらいたい。 逆に考えるんだ。あれとかあれとかあれじゃなくてよかった。と! (というか、あれだよね……つっこんだら、自滅する気がするから……あえて見なかったことに、しておく……うん) うん。危険に対し細心であれ。 それが、君のこれからの神秘にまみれた人生の役に立つ。 きっと。 ● 「あー、つまり人に言えねェ事言えばいいんだよなァ? うーんアタシは別に言えない事ってねェからなァ。堂々と言うから」 『爆砕豪拳烈脚』天龍院 神威(BNE003223)の悩み事は、なんかかわいかった。 「あたしの悩みはなァ……同性とうまくイチャつけねェのが悩みだなァ。どうすりゃいいんだろうなァ。あ、あれだぜ?ぶっちゃけ野郎には興味ねーわけじゃねーんだが、やっぱり仲良くなりたいのは女子なんだよなァ」 バトルマニアで、趣味は道場破りです。 幻視は絶壁胸で、どう見たも長髪系あんちゃんです。 ですが、ガールズトークの輪に入ってみたいです。 女子だもん! 野郎といちゃつく前に、女の子ときゃっきゃうふふと、いろんなお話してみたい! 「良き友」が手を持ち上げるのをみて、神威は臨戦体勢に入った。 (抱きついてきたら、カウンター気味に殴ってやるっ!) しかし、「良き友」は神威の背後を指差した。 ガールズトークする気満々の女子が、神威に向かって手を振っていた。 まず、隗より始めよ。 ● 「て、俺も悩み相談しないといけないのっ?」 返ってきたのは、女性陣の圧倒的な期待の眼差しと、無言の笑顔とヘッドバンキングもかくやという首肯。 これに誰が勝てると言うのか。 綾兎、ふらふらしながら、「良き友」の前へ。 優しい笑顔を見るのもいたたまれなくて、横に置かれた椅子に座るため、そっと汚れない下生えの上にかばんを移した。 (……ちっ。あれでは撮影範囲が……) エリエリは、どうにか舌打ちをごまかした。 「……えー、悩み、かぁ……」 そっと女性陣に視線向けると、はよしゃべれとせき立てるボディランゲージ。 「……エリューション化、だけれど……さ。獣の因子がどうして兎なんだと、思う?」 ぼそぼそと。ほとんど独白。 「だって、兎だよ?しかも、兎耳と尻尾だよ? ……よりにもよって、尻尾までついてるんだよ?」 とってもバニーですね、分かります。 しかも黒兎で、更にバニー感アップです。 「女の子なら兎も角、20歳過ぎた野郎が、兎耳と尻尾だなんて……カッコつかないにも、程があると思わない?」 ぴちぴちの今はともかく、この先はおっさんバニー、爺さんバニーの人生が待っている。 「せめて、虎とか狼とか……強そうな獣なら、まだよかったのに……どうすればいいと思う? ……て、ちょっと、耳とか触るなってば…!」 いつの間にか、良き友の指がそっと綾兎の耳に触れていた。 大事な物に触れるように。 きゅうっと、綾兎の存在を肯定する。 それがこっぱずかしいやらなにやらかにやらで、じったじった暴れるしかない。 (いやもう、マジで、誰か助けて……) 眼差しで仲間を見つめるが、 (苦悩! 美少年! 美少年の抱擁! 美少年同士の抱擁!) ソンナモノ。 (あからさまなものより、それを少しだけ垣間見せる。そんな控えめな雰囲気がいいのよ) モエニモエテル。 (いいわ。どんどん美少年の頬が染まっていく瞳が潤んでいく爆発寸前の一瞬。その刹那の表情を逃しはしないの!) オクサレサマノミミニ、ハイルワケガナイ。 (カメラにしっかり収めるわ!!!) あ、直接カメラ見ないでくださ~い。 そして、徐々に「良き友」に命が宿るように見える。 冷たい肌が、血の通った肉に。 お嬢さんがたの口がぱっくり開いた。 「銅像にしておくにはもったいない美少年」が、「銅像にしなくちゃもったいない美少年」に変貌を遂げようとしていた。 ● フツは、率直だった。 「あー、アレだ、最近、オレ、徳が高いとかって言われるんだよ」 年齢詐称とか、その落ち着きはただもんじゃないとか言われ放題だが、先日17になったばかりである。 「いや、いいんだよ。言ってもらえるのはサ、ありがたいよ。だが、なんつーの、オレ自身はそんな徳が高いとかさ、思ってないわけよ」 通常なら、寺の子だったとしても、得度は受けても雲水だ。 いうまでもなく、フツ自体が修行中の身分だ。 徳が高いと言われるのは、「徳」という言葉が持つ意味を学んでいる分、より身に染みる。 「で、その、ギャップ? じゃねーけど、『徳って何』とかって思うんだよな」 「良き友」が、上を指し、下を指した。 「上見りゃきりがないし,下見りゃきりがない?」 「良き友」は、うんうんとうなずいた。 その後しばらく「良き友」はジェスチャーを続けた。 「あくまで、俺の回りの奴、の? 中では、徳が高いということで。世間一般、視点で、どうということでは、ない。だから、気負わないで、いい」 意思疎通に、「良き友」は会心の笑顔を浮かべた。 「すげえよなァ。お前さんを見習わなきゃいけねえよな。聞いて、受け止めて、導く。まさに坊主のあるべき姿だと思うんだよな」 がんばれ。と、激励の抱擁がフツに贈られた。 なかなか、臨界に達しない。 ルアの番になった。 「いつか、恋人の素顔が知りたいの。いつも仮面で顔を隠しているあの人。それを取ってくれるぐらい信頼されるなら……」 まさしく、プシュケの憂い。 愛されてるのは分かるけど、隠し事があるのが辛い。 「きっと、いつか。あの人と睫毛が触れ合うぐらい近くで見詰め合って、キスをしたい」 (恥ずかしいから、まだ誰にも言ってないよ) 「良き友」は、がんばれっ。と、ルアの頭をそっとなでた。 ● 『悪貨』九段下 八郎(BNE003012)の相談事は割と重めだった。 「俺、正直、こんな格好したくないんだ。フリフリのドレスとかさー、ガキみてえな服とかさー。頭おかしいんじゃねえの!? 俺27よ!? しかもオ――」 おっと、そこは機密事項だ。 「大体さー。すっげえかっこ良くてイケメンで男前で人に優しい男の中の男と俺が信じていたアニキがさー。まさかドール収集が趣味だなんて……心折れるわ……。折れた心に塩摺り込むようにドレスをさ……着ないと兄弟の絆は無かった事にとかさ……ううっ……ぐっ……ぐぅぅ……」 「良き友」は、ひぐっひぐっとしゃくりあげる八郎に、身振り手振り。 「ドール収集が趣味って、嘘なんじゃないかなぁ? だぁ?」 良き友、身振り手振りで曰く。 (やくざ社会に捨て駒以外の「子供」の居場所ってないんじゃない? かわいい舎弟が鉄砲玉にされたり、無体な目に遭わされたりしないように、あえて「ドール収集が趣味」と言い張り、自分の手元に置き続けてくれてるって可能性はないの? 一般社会で目をひいたりしないように立ち居振る舞いを覚えさせたんじゃないかなぁ。服買いに行かなくてもないいように、「俺の趣味」って用意してくれてるとか) だって、「人に優しい男の中の男」なんでしょ?と、「良き友」は八郎に手振り。 (実際の所はどうかわかんないけど、そう言う可能性があるかもって思うだけで心持は違うんじゃない?) おお、よしよし。って感じで、「良き友」は八郎を抱きしめた。 「抱きしめてくれんの? ああ……すっげえ落ち着く……ごめんな、泣いちまって……ううう……こんな優しくしてくれたのお前が初めてだよ……なんで討伐対象なんだよ……」 べそべそ泣く様は、やっぱり女の子みたいだった。 ● 「えっと、孤児院の面倒をみてくれてるシスターがたのしみにしてたアイスをぜんめつさせたのはわたしです」 お前もなんか言えとみんなに無言の視線攻撃を受けたエリエリは、過ぎし日の蛮行を明らかにした。 「食った」のではない。「ぜんめつさせた」のだ。 いけないなさすがじゃあくろりいけない。 良き友は、めっとエリエリのお鼻を指で「こぶたさんの刑」にした。 もちろん、カメラに写っている。 いい角度で写っていた。 『背任者』駒井・淳(BNE002912)の悩み事は、父としての矜持の問題だった。 「私には息子がいる。彼もリベリスタだ。ほとんど生き別れだったが、最近になって再会した。15年ぶりだ。まぁ私は父さん言われる度に『私はお前の父ではない』とか言ってしまうんだがな。あ? 何で名乗り出ないのかって? フ、慌てるなよ」 父の目には、息子への愛があふれている。 「生まれながらにしてフェイトを得ていた彼は、幼い頃から人知れず神秘と戦っていた苦悶と挫折に塗れながらも、強く美しい過去。聞くたび涙ぐんでしまう」 親ばか。 いいえ、父の愛があふれているのです。 「ワカるかい、本題はまさにここだ。父親だと認めたら、なぜお前を捨てたか、それから今まで何してたか、全部話すハメになるだろうが! 化物に攫われたらそれが意外と美人で? 口説き落として妻にして、そうして生まれたのがお前だとか? フィクサードで方々から恨みを買っていた母親の死後、お前を守る自信がなかったから知人に預けたとか!」 それっくらいならいいじゃんか~。 「とか言いながらその後山奥に何人も女をひっぱりこんで、お前には腹違いの兄弟が何人か居てもおかしくないとか!そんな爛れた過去を話せるかこの野郎!」 良き友は、小首を傾げて、蟹の真似。カットカット。 (全部話さなくてもいいよ。子供に言えないような所はカットすればいいだけじゃない? 口説き落としたんなら相思相愛なんだから、問題ないでしょ) 「良き友」は、あっけらかんと笑った。 (親の過去なんて、意外と子供は気にしないよ。いい息子さんなんでしょ? 名乗ってあげなよ) 臨界に達しない、良き友。 残る希望は、壱也。君だけだ! 「わたし?わたしは相談なんてないッ」 キリッ。 「わたしは先輩と、ら、らぶらぶしてるもん……っ。好きすぎてどうしようって感じかな……」 うむ。リア充、炸裂しろ。 いいから、行って懺悔しろ、その、カメラのこととか、腐れたとことか。 「わたしより君はないの? 相談。ずっと聞くばかりじゃ、しんどいでしょ?」 えへへ~。と、壱也は良き友に話しかけた。 「君の話も聞きたいなーうんうん。楽しいことも辛いこともあったよね。今までありがとうね、みんな君が大好きだよ。これからもよろしくね」 抱きしめるばかりの良き友が、初めて誰かに抱きしめられた。 そして、臨界が訪れる。 サヨナラの時間だった。 ● 「や、やめろ! 俺の心の友が!」 八郎が、「良き友」の前を庇う。 「いい奴なんだよ、こいつ、いい奴なんだよぉ……」 膝に取りすがって、べそべそ。 うん、銅像にされてずっと大事にされちゃうくらい、いい奴だ。 だけど、エリューションだ。 エリューションじゃない普通の銅像に戻って、これからも末永く大事にされてもらいたい。 そのためには非情にならなくては。 「どつく場所は凹んでもめだたない、ふともものうらとか脇腹のあたりとか、その辺を」 エリエリの提案に、皆、頷いた。 なるほどね。目立たないところがいいよね。 そして、皆、ふとちょっと待て。と、止まる。 でもさ。 そんな微妙な場所、誰がへこますの? 目立たない場所というのは、なんとなく微妙な場所ってことだよね。 何かどう微妙かは、お母さんに聞いていや聞かないで。 「神秘は秘匿するものだって、エリエリしってます」 うわあ、じゃあくろり、退路ふさぎやがった。 ええい、こうしていても埒が開かん。 「じょ、女子、八郎抑えてろ! みんなよ、こっちみんなよ!?」 良識ある男子の良識あるへこませ場所の選択及び、良識の程度の加圧により。 「凹む! 曲がる! アッー!」 八郎の悲鳴が林の中に飲み込まれる頃。 「良き友」は、元の銅像に戻っていた。 菩薩の笑顔を浮かべたまま。 ● 「さ、皆さん。皆さんの人に言えないことはこの中に収録しました。邪悪ですもの! 言いふらされたくなければお菓子をおごるがいい!」 首尾よく学校敷地から脱出。 三高平に戻る道すがら、エリエリがトリックオアトリートを叫ぶ。 「……じゃあ、どっかでお茶してこっか?」 がんばれ、チャンスだ。 ガールズトーク、できるといいね、神威! |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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