●ちょっとズレてるお嬢様 いつもどこか騒がしい三高平市に、クリスマスがやってきた。もちろん三高平市全体は浮かれ始めており、人々もアークもそれぞれパーティの準備をしている。 そんな中、『相良に咲く乙女』相良 雪花(nBNE000019)はとても張り切っていた。 というのも、雪花にとってはこの三高平市に来てから始めてのクリスマスであり、パーティをするというのも始めてのことだ。前々から気になっていたクリスマスパーティ……ということもあって、雪花は皆に渡すサンタの衣装を自分で縫うぐらいには準備を進めていた。 「これで、よし」 しかし、そのサンタの衣装はどういうわけかミニスカである。いわゆるミニスカサンタであり、雪花はそれが正しいものだと信じ込んでいた。 だから、自信満々に人数分用意したし、自分で着たりもした。 「お、お嬢……」 「どうかしましたか?」 純粋な顔で首を傾げ、クエスチョンマークを浮かべる雪花。これには雪花の手助けにやって来た関東仁蝮組の人たちもなんとも言えない表情を浮かべるのであった。恐らくは雪花に正しいサンタを教えなかった自分たちの責任だから。 だからだろうか。組の人たちが進めたクリスマスパーティの用意は一般的なものであり、ハロウィンの時のようなチグハグさはなかった。飾り立てられた大きなツリーに、電灯によるイルミネーション。どこから見ても、立派なクリスマスらしさがある。 「クリスマス。……ああ、とっても楽しみです。ちょっとはしたないかもしれませんが、これほどワクワクするのは始めて。良いお茶を用意しなきゃ」 ただ、そんな中でも雪花はズレていた。ミニスカサンタ衣装のままお茶を点てる用意をしているし、それに合うようにお茶菓子はお饅頭である。結構なお点前で、といいたくなるような準備である。 それに対して、組の人たちは何も言えなかった。言い出せなかったのだ。 だから、彼らは泣きながら準備をしていた。 クリスマスお茶会パーティの。 ●ちょっとあざといお嬢様 アークに、雪花が主催するクリスマスパーティのお知らせが届いていた。 「よろしければ、是非お付き合いください」 それを告知しているのは、他ならぬ雪花である。大きな谷間が強調されているミニスカサンタの衣装を着ており、宣伝にも余念がない――わけではなく、これがクリスマスにおける女性の正式な衣装だと信じているのである。 「クリスマスの日に、和風で過ごしませんか?」 というキャッチフレーズは、あまりにも不憫だと感じた組の人間が考えたものだ。パーティの会場はクリスマスのように飾り付けられているとはいえ、元々純和風な屋敷であるし、畳や日本庭園まである。 出るお菓子はお饅頭や羊羹が中心だし、お茶は雪花が点てたもの。 しかし、希望者に渡されるサンタの衣装はミニスカサンタである。アンバランスであるが、雪花の純粋な笑顔の前に、リベリスタたちもなんとも言えない表情になった。 「……楽しみですね」 ワクワクを抑え切れないという様子の雪花を見て、リベリスタたちは思う。 これはこれで、いいんじゃないだろうか……? |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:nozoki | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年12月29日(木)00:03 |
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■メイン参加者 31人■ | |||||
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■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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