●不運というには余りにも 「よっしゃ、引越しかんりょー!」 ワンルームの部屋を埋め尽くすダンボールに囲まれ、ガッツポーズで叫ぶ青年一名。 昼過ぎから始まった荷物の搬入がようやく終わり、彼は大きく伸びをした。 家賃4万、駅まで徒歩15分。築20年で外見はボロいが日当たりはまあまあだし、悪くない物件だよな。 「余り親に仕送りの負担をかける訳にもいかないし、バイト頑張んないとなー」 これから始まる新生活の事を考え、何となく気が引き締まる。 さてと、差し当たって必要な物だけでも出そうかな。――そう思ったタイミングで、ぐうう、と腹の虫が鳴った。 そういえば外よりも部屋の方が明るい。もうそんな時間だっけ。箱開けるのは腹ごしらえを済ませてからでいいか。 「どっか食う店近くにあったかな。コンビニ行って弁当でも買って来るか」 ダウンジャケットを引っ掛けて屋外に出る。夜空には、星の代わりにネオンが輝いていた。 高架の側という事もあるのか、そこかしこにコインパーキングがある。土地だけは有り余っている様な自分の実家付近には無い光景だ。 都会に来たんだなあ、と感慨深く白い息を吐きながら、彼は薄暗い道を進んだ。 「さみー。おでんとか食いてえなあ。あとホットコーヒーも」 しかし歩けども歩けども、コンビニの存在を表すマークは見えてこなかった。 「ん?間違っちまったかな」 道の突き当たりに見えるのは、マンションの建設予定が記された看板と広がる更地。それを迂回する様にゆるく左へ曲がる道だ。 昼はこんな所通った覚えは無い。素直に引き返そうか。戻れなくなったらちょっとヤバイし。 逡巡しつつ踵を返そうとした時、腕が何かにぶつかった。 「あっスミマセ……」 反射的に詫びを言って顔を上げた彼は、目に入ったものを咄嗟に認識できず、固まった。 腐敗してこそげ落ちた肉がところどころ陥没し、白く頭蓋の形を露わにしている。 暗い穴の奥から見つめてくる2つの眼球は不気味に光るばかりで、とても意思の疎通が出来るとは思えない。 ボロボロの服らしき物から突き出る足や手の一部は既に骨のみ。僅かにこびり付いているのは恐らく肉片だ。 化け物。 「……ひっ」 後ずさった彼の肩にまた、何かがぶつかる。 絶望と共に振りむいたそこには果たしてまた、同じ人ならぬ物体が立っていた。 「あ、ああああ!」 何だこれ何だこれ何だこれ誰か誰かだれか―― 走り出そうとしたその背中に、ナイフの様な爪が食い込んだ。 からん。 中身の無い缶の虚ろな音が地に伏した体の側を通り過ぎ、硬いアスファルトを転がっていく。 温度を失った青年の口が言葉を紡ぐ事は、もう無かった。 ●依頼 「お願いしたい事がある」 アーク本部、ブリーフィングルーム。 やや緊張気味のリベリスタ達を迎えたのは、銀色の髪の少女。 彼らが端末機の前に揃ったのを確認し、真白イヴは普段と変わりない調子で説明を始めた。 「学生がひとり、犠牲になる事件が起きる。放っておくと被害が拡大するのは間違いない。未然に防いで欲しい」 真剣な面持ちで次の言葉を待つ面々を見回し、続ける。 「襲われるのは男の人。年齢は18才。春から大学生になる予定で、田舎から出てきて一人暮らしを始める所だった。 被害に合ったのは引越しの終わった夜」 途切れる言葉と軽いため息。 「買い出しか何かに出かけて、道を間違えてしまったのね。夜になってたし、土地勘の無い場所だったから仕方無いんだけど…… 不運だったとしか言い様が無い。そこで、敵と遭遇してしまったの」 その後は――。各々の脳裏に浮かんだ映像は恐らく、起こった出来事と然程の差は無かっただろう。 続きを促す者はいなかった。少しの間沈黙が流れる。 「で、倒す相手ってのは?」 重くなった雰囲気を変えるべく、リベリスタの一人が訊ねた。 「エリューションアンデッド。3体出てくるよ。能力的にはメイン1体、サブ2体と思っていい。 知性は無いけど、生きてる人間を見ると襲ってくる」 ディスプレイに、予知された敵の姿が映し出された。その醜悪な姿に眉をしかめる者が数人、げっと唸る者が数人。 エリューションアンデッドとは即ち、革醒して超常の力を得て動く死体である。今回のそれは、人間と言う事だった。 「メインのフェーズは2。近づいた人をナイフの様な鋭い爪で引っかいてくる。十分注意して」 「他の攻撃方法は無いのか?」 「そう、これだけ。単純と言えば単純。でも回数が重なると体力が危なくなる。回復は大事」 続けていい?と言う様に首を少し傾げる。 「サブのフェーズはどちらも1。メイン程強い力はないけど、軽く見てたらやられる。 現れるのはメインと同時で、位置的にはメインのやつの後ろに控えている感じ。2体ともね。 近づいたら殴ってくるけど、基本的に前には出てこなくて、石を投げてくる。 後ろで戦う人も気をつけて。当たり所が悪いとかなり痛い」 なるほど、と納得の声。 「他に気をつける事は?」 「そうね、現場が少し暗いかも。街灯程度の明かりはあるけど、光源を用意しておいたら良さそう」 説明の終わりを意味するが如く、細い指が端末を操作し、画面のスイッチを切った。 「アンデッド達の生前は、10代後半の男性だった。死んだ経緯やお互いの関係は良く分からないけど、 少なくとも、連携を取って攻撃してくる事は無いよ」 その点はあなた達の方がきっと有利。 フォーチュナの少女は、確認を取る様にひとりひとりの目を見つめる。 「理不尽に命が失われる事が分かってて、見逃す訳にはいかない」 勿論だ。任せろ、と頷くリベリスタ達。 「あなた達なら大丈夫と思うけど。……油断はしないでね」 青と赤の眼差しが明滅する様に瞬き、イヴは言葉を切った。 ![]() |
■シナリオの詳細■ | ||||||||||||||||||
■ストーリーテラー:有働 | ||||||||||||||||||
■難易度:NORMAL | ■シナリオタイプ:通常 | ■シナリオ納品日:2011年2月8日 | ||||||||||||||||
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■参加人数8人 | ||||||||||||||||||
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■プレイング | ||||||||||||||||||
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■リプレイ | ||||||||||||||||||
● 冬の終わりは見えていても、早春と言うにはまだ違和感がある季節。 時間を考えればはっきりとその形が見えておかしくない月が霞んで見えるのは、薄く雲がかかっている為とも、彩度の高い人口の光による為とも思われた。 先刻まで肌を冷やしていた風が凪いで、幾分か体感の寒さは和らいでいる。 ひとつ、ふたつとともる明かりも、場の温度を僅かながら上げているかの様だ。 各々が持ち込んだ光源によって照らし出される仲間の顔を確認すれば、感じるのは心強さと、これから起こる事への緊張。 話題に上がるのは自然、今回の任務の事である。 懐中電灯を腰にくくりつけ、苦笑しながら『為虎添翼』藍坂 久遠(BNE000269)が言う。 「いきなり目の前にアンデットって…会っちゃう人も災難だよな」 「…確かに。田舎から出て来て早々命を奪われるというのでは余りにも不運だな」 マグライトを取り出し、ストラップで手首に固定するセシル・カーシュ(BNE000431)も嘆息する。 命を落とす、と明示された結果を、ついてなかったという言葉で片付けるには少々軽い気もして、会話は自ずと言葉を選びながらになった。 「折角引っ越してきたばっかで、やりたい事も沢山あるだろーに…」 アタッチメントとライトをてきぱきと取り付けながら、被害者に思いをはせるのは『考える前に突っ走る!』柏葉 ヒユウ(BNE000561)。 「夜に外出んの、って面倒なのにな。被害者の奴、はすげーな」 同じく被害者の青年の事を考えてはいるが、妙な所に感心する『パンク系眠りネズミ』喜多村 茅(BNE000706)。懐中電灯を腕に結わえ、足元にもランプをおいた。 仲間達が戦闘の準備を整えていく一方、『臆病ワンコ』金原・文(ID:BNE000833)は我が身を抱いて何も手に付かない様子だ。 もともと人ならざるものが苦手というのもあるが、それを相手に戦う事を考えれば至極当然の反応であったろう。 傍目にもそうと見て取れる程震えている彼女の隣に、そっと『夢籠』上代・梓月(BNE000296)が近づいた。 「何か食べると緊張が少し和らぐって聞いた事があるから。どうぞ」 微笑んで開いた手の中には、可愛い包装紙に包まれた飴。 有難う、と小さい声で答えて受け取り、文は手の平の先にある笑顔に気づく。 「私もお化けは苦手だけど、エリューションって分かっていれば大丈夫だし」 「……うん、そうだね……!」 頑張ろうね、と頷き合う二人を見やって、『誰が為の力』新城・拓真(BNE000644)も静かに同意する。 「新しい悲劇を生まない為にもな」 それが自己満足であったとしても、全力で。続く言葉は音の無い呟きになった。 ――空気が動く気配にその場の全員が顔を上げる。 「来たね……」 言葉を交わしながらも油断無く暗闇を見回していた久遠が、目を凝らし、おもむろに一点を指し示した。 視線が導かれた先には、人の形に動く闇。 照明が過不足無く辺りを照らし出す中、それはゆっくりとこちらに向かってくる。 明かりの集中する領域に入り、人であったものの歪んだ末路の姿が露わになった。 ぼろぼろの布と黒ずんだ肉をまばらに纏った骨。保護するべき内臓を失った部分から空気が抜けていく音が虚しく響く。 現場に入った時点で数人が張っていた結界は、敵を認めてさらにその範囲を広める。 「首尾よく倒してティータイム、と行きたい所だな」 セシルの言葉が開戦の合図になった。 ● 口火を切ったのは文だ。 「やだやだやだっ、アンデッドこわいーっ!」 先程取り戻したかの様に見えた多少の余裕もいざ敵を目の前にすると吹き飛んでしまったのか、間合いを詰めるやいなや、頭蓋目掛けて手にした鋼糸を叩きつける。 「はじめましてだけど、もうお別れしてもらうから…この世と」 それに続くべく久遠の体から気魄の糸が伸び、服の形を保っている部分をひきちぎった。 「……残念だが、此処は通行止めだ。通す事は出来ない」 前衛の一翼を担う拓真の大剣が光を帯び、腐敗した肉を削りにかかる。 飛来した石のつぶてを余裕の動作でいなしたセシルも黒い糸を発生させ身構えた。 「集中して倒すとしようか」 「了解、俺も行くよ!」 肩を並べて立つヒユウの体が眩いオーラに包まれる。 全体を視野に入れる位置に移動しながら『ブラックナース』枕部・悠里(BNE001293)は動く死体を興味深そうに観察する。 「死体は見た事ありますけど、あれは、どうやって動いているのでしょうね」 力の源がエリューションであるのは明らかだが、その行動はどの様な意思が支配しているのだろう。 憎しみか、恨みか、生きているものへの執着か。眼球の抜け落ちた黒い穴からは何も伺い知る事はできない。 (まだ回復は必要無さそうですね) 同じく後ろから仲間を見渡し、梓月が魔方陣を描く。生みだされる超常の力は矢の形。 「アンデッド、ビジュアル的には嫌いじゃねぇんだ、けど」 遠距離攻撃を活かすべく前線から距離をとって陣取った茅も弓を構え、高まった力を充填させる。 エリューションはちょっと、な、と付け加え、星に似た光の弾を一斉に放った。 ● 「あっ危ない!」 魔法の矢を撃ちながら梓月が叫ぶ。アンデッドが前触れも無く向きを変え 不意を付かれた拓真を襲ったのだ。 「新城さん!」 大事に至る傷では無い。大丈夫だといらえを返し、防具に残った爪あとを手で確かめる。 「存外に早い……!」 力は本物だ。油断すると――やられる。 死人の腕が振り上げられ、勢いの付いた鋭利な爪が文の腕に傷をつける。 「きゃっ!」 攻撃の隙をついてヒユウが肉薄、がら空きのわき腹に一撃を与えると、屍の体がぐらりと揺らいだ。 しかしそれも一瞬、意に介さぬ様子で元の姿勢に戻り、首に巻きついた久遠の糸をもどかしい動作で振りほどく。 入れ替わりにセシルの放った糸がその腕や足の自由を奪おうとするも、アンデッドの動きが止まる事は無い。 ヒユウが呟く。 「やっば手ごわいな……!」 「石、来るぞ」 視界に何かが入った、そう思った梓月の耳に茅の呼びかけが飛び込む。 常人を超える反射神経の賜物か、幸いにもそれはが後ろに反れた。帽子が落ちてふわりとなびく髪の間で、猫耳がぴんと立つ。 有難う、の声が届いたかどうかも怪しい勢いで戦いの場に再び発せられる警戒。 「あ、喜多村さん」 石が、と続けたのは悠里か。忠告した側から狙われた茅はギリギリで飛来物を避ける。弾みで足が側のランプに当たり、装飾にあしらわれた骸骨と目が合う。 「あぶねー」 怯む事を知らないアンデッドがセシルの腕を掴んだ。皮膚に爪先が食い込み、流れた血が地面に赤い点を描いていく。 「つっ……!」 鋭い糸を操り動きを封じる機会を狙うが、あと少しのところで引き剥がされてしまうのが口惜しい。 「どうだ!」 破滅に導く久遠の思念が、アンデッドの頭部目掛けて闇の手を伸ばす。 命中したショックで傾いだ屍は、それでも足を踏ん張る形で持ち堪え、引く事無くこちらに一歩踏み出した。 見た目以上に屈強なのはエリューションの力が宿っているからか。攻撃が中央のアンデッド中心になっているのは間違いない。 斬り込むべきか、と視線を後ろにやったヒユウの目に、岩と言ってもいい大きさの石を取る屍が映った。 「お前の相手は俺だよ!」 叫んだ瞬間に刃先の方向は定まり、間髪いれず地を蹴って踏み込む。 「えっ、なにっ!?」 テンパっちゃうんです、と自覚している文がその声ではっと我に返った時、屍の顔がまともに目に入ってしまった。 その口が嗤いの形に開いた気がして、文字通り耳と尻尾が総毛立つ。 「こここ、こっち来ないでーっ!」 咄嗟に後ずさる足でステップを踏み半ば無闇に跳ばした鋼の糸は、ニ体の敵を撃ちつけて骨を露わにさせた。 アンデッドが石を落とすのを逃さず斬りつける拓真。 「一撃では無理か、それならば……っ!」 剣を引くと共に屍の二本の指が奪われる。 音と光が乱舞する中梓月と悠里は仲間の状態を正しく見極め、癒しを施していく。 戦線を支えている確かな力を感じながら茅の指が弓を引けば、光弾が空を翔けあがった。 「これで終わりだ」 体から切り離さんばかりに絡ませた糸をセシルがきつく引き寄せる。最後まで残っていた右腕が鈍い音を立てて砕け、後方のアンデッドが沈んだ。 上がる歓声。残るはニ体。 数が減った事を気にかける風も無く、鉤を思わせる爪を立て、屍は獲物を狩る為に移動する。 「くっ」 久遠が目の端に光を捕らえた時には爪痕が腕に刻まれていた後。 「……やるじゃん」 みるみる内に赤く盛り上がる傷を一瞥して数歩下がると、一呼吸の内に体の痛みが和いで驚く。 「私はナースですからね。人を癒すのが役割なのですよ」 なんちゃってナースですけどね、と涼やかに笑う悠里に短く礼を返して、彼は前線に舞い戻る。 癒しの天使の息吹は常に誰かの傷を癒し、仲間の体力が危険領域に入る事を許さなかったが、そろそろケリをつけたい所でもあった。 「……長引くの、も面倒だしな」 単体の狙撃に切り替えた茅が魔弾を撃つ。 「動き、見切った」 それは闇の向こうに吸い込まれ、屍の顔面を穿って闇と同じ深さの穴をあけた。 投石の姿勢をとった格好のまま、アンデッドが崩れ折れる音が聞こえる。 ――あと一体。 爪がヒユウの二の腕を抉り、痛みと衝撃に膝を付きそうになる。呼吸を整えて持ち堪えるが、睨み返すので精一杯だ。 「ふうっ、しぶといな……!」 必死の攻撃を続ける文も流石に疲労の色が濃い。 誰一人として欠けさせてなるものかと気炎をあげて拓真が激しく打ち込む。 「今の内に体勢を!」 緑と蒼の瞳をすっと細め、セシルがアンデッドを見据える。 「余り美味しくはなさそうだが仕方あるまい」 獲物に襲い掛かるヴァンパイアを思わせる仕草で優雅に吸血の牙を剥く、それは体力を回復する彼の種族の手段だ。 「使う時が来たでしょうか」 ここが頃合と流麗な言葉を唇にのせ、歌の形に紡いだ悠里は、その場の仲間全てに治癒の施しを授けた。 負傷の度合いが大きい前衛が一旦下がった間も攻撃の手を休めまいと茅が動く。 「もう少し、だな」 マイペースな口調とは対照的に、精密正確な射撃が味方の頭上を越えて弾ける。 文と久遠の黒いオーラが屍の頭部を捉え、セシルの気糸が屍の胴体に巻きつく。 悠里の詠唱に呼応して戦場に流れる福音。 傷が癒え、武器を持つ手に力が戻るのを感じ、拓真の剣が再び光を纏った。 「そろそろ楽にしてやる──!」 軌跡を同じくして梓月の魔力の矢が飛び、茅の弾道が重なる。 渾身の力を込めたヒユウの剣が、致命の一打を与えんと振り下ろされる。 姿を形成する骨を破壊し、腐肉を奪いつくす轟音。 動かなくなるまでは――リベリスタ達が固唾を呑んで見守る中、亡者はついに力を失い、真の死人となった。 ● 熱気の残る空間に静寂が戻ってきた。 ヒユウが残骸を見つめる横で、拓真は静かに黙祷を捧げる。 「……死後の安寧を望むくらいは許されるだろう」 「アンデッドになった奴らにも訳があったんだろけどなあ…」 再び立つことはない躯の上を風が通り、骨の欠片を塵に還していく。彼らが何者で、なぜこの様な姿になったのかは、想像する事しか適わない。 「皆さん大丈夫ですか?」 軽やかな悠里の声に緊張の糸が切れたのか、堰を切ったように文が泣き出した。 「こ、こわかったよぉー…!」 「無事に倒せましたね」 拾い上げた帽子を被りなおし梓月が微笑めば、端正な顔を上げてセシルも息をつく。 「お疲れ様だな」 茅は両手を上げて体を伸ばし、一つ欠伸をした。 「……久しぶり、に射撃したら、疲れた眠い」 同感する久遠も肩を回して強張った部分をほぐす。 「早く帰ってお風呂入りたいや」 風が戻り、夜空の影が緩やかに流されていく。 電飾の灯のさらに高いところから、月の光が柔らかく広がった。 |
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■シナリオの結果 | ||||||||||||||||||
結果:成功 重傷:なし 死亡:なし |
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■あとがき | ||||||||||||||||||
なし |
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■プレイング評価 | ||||||||||||||||||
個性を活かした自分の戦い方を良く理解しており、立ち位置と全体の戦闘に対する注意も考えられていた点が良かったと思います。 |