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ふわふわのファーマフラー。ふりふりのフリルのついたキャミソール。ちょこん、と頭に乗せた小さな帽子には、鮮やかに目を引く赤い花。背中には、透き通るような空色の翼。 褐色に艶めく肌に胸を高鳴らせるあなたを、とらは、宝石のような緑の瞳をきらきらと輝かせながら、 「ん~? そんなにじっと見て、どうしたのかな~♪」 蠱惑的な眼差しで見つめるのです。その、凶悪な可愛らしさときたら! あなたは思わずどぎまぎ、魅入られたように、目線はとらに釘付け。 「ふふ、そっか、これが気になるんだ?」 ふいにとらが、両手で抱いたピンクのハート型の箱のふたを開くと。飛び出すのは、可愛らしい猫をあしらった、カラフルなチョコレートたち。 「プレッツェルの先に、ほら! 三毛、とら、ぶちに、にくきゅうのチョコがついてるんだよ☆ 可愛いっしょ♪」 にっこり、とらはご満悦。 そう、今日はバレンタインデー。女のコが、気になる男のコに、チョコレートをプレゼントする日。 やがてとらは、楽しそうにちょっぴりあなたを焦らしつつ。にくきゅうの形のチョコをひとつ取り出し、あなたの前に差し出すのです。 「とらのキモチ……受け取ってね☆ はい、あ~ん♪」 あなたはこくこくと頷き、高鳴る鼓動もそのままに、大きく口を開けて。 あ~~~ん……。 ──残念! これは、あなたの妄想です── |
月杜・とら(BNE002285) |
担当VC:こやの 担当ST:墨谷幽 |