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『聖夜活劇』 |
雪の舞い散る愛しき聖夜。 人の数だけの意味を持つこの夜は――マリー・ゴールド(BNE002518)と武蔵・吾郎(BNE002461)にとっては戦場だった。 剣を構えた二人を囲うのは無数の影。何故こうなったかは大きな問題ではない。これからどうするかが唯、そこで重要視するべきたった一つの冴えたやり方であった。 「へへ、バテたのか?」 「まさか」 ゆうに二メートルはあろうかという筋骨隆々なる大男がトナカイ姿で武装する光景は悪夢めいている。サンタに扮した金髪の美少女が傷だらけで目の前を威圧する光景は実際の所、非常に微妙である。さりとて背中合わせに武器を構え、これまたナンセンスなる『サンタ狩り』共に抗するその姿は軽く伝承歌(サーガ)のようではないか。 「まだまだ、これからだ。私にはやるべき事がある」 「ああ、そうだな。同感だ。軽く突破してやるか――!」 マリーの冷静な一言に熱く吾郎が気合を吠えた。 冷たき聖夜に熱い戦士の血潮が迸る。 夜はこれから。まだ、これから。 ……ところでサンタ狩りって何スか? フィクサードですかね? |
マリー・ゴールド(BNE002518) 武蔵・吾郎(BNE002461) |