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『競食の日』
 世の中には酷く理不尽で、酷く凄惨で、酷くどうでも良く、酷く目を背けたくなるような事件も起きるものだ。
 その夜、穏やかな聖夜に――汝隣人を愛せと微笑み、右の頬を叩かれたら左の頬を差し出しなさいと説いた聖人の誕生日に、至極どうでもいい生存闘争が行われていた事等、まさに僕と私の黒歴史である。
「コ、コ、コケェ――ッ!」
 例えるならそれは鶏が首を絞められたかのような絶叫だが、全くそれは例えになっていない。何故ならその声を上げた鳩山・恵(BNE001451)はまさに文字通りのチキンヘッドを持つ、鶏そのものだったのだから。
「腹が減ったのダ!」
 何故だかクリスマスらしい『ローストチキンの紛争』に身を包んだ恵の襟元を締め上げ、銀色のナイフを振り上げるのはカイ・ル・リース(BNE002059)その人である。人が人を食らう凶事をカニバリズムというのだろう。しかしてこちらはインコの頭を持つ変人である。鳥が鳥を食らおうとする様は、聖夜に少し酒の回ったカイと辺りの楽しげな空気が化学反応した所謂一つの悪夢であった。
「わ、我輩、く、食われる前に食うしかないのである!」
 駄目な方向に決意してしまった恵。
「嫁が、子供が帰って来ないのダ!!!」
「知らないのである!」
「幸せな家庭のテーブルにはチキンなのダ!」
「食われる前に(ry」
 迸るケチャップ。闇に光る銀色の刃。
 イルミネーションのツリーの前、プレゼントの零れるこの聖夜。
 異質な異界を織り成す二人の存在は、ザ・スルー。
 
カイ・ル・リース(BNE002059)
鳩山・恵(BNE001451)