●そらせん ~ソラ先生の1日どきゅめんたりぃ☆~ AM7:30。 鳴り響く目覚まし時計を拳で止めたソラ・ヴァイスハイト先生。まだまだ眠い彼女が布団の中に潜り込み更なる惰眠を貪ろうとする中で「先生ー?」と可愛らしい声が掛かる。 説明しよう! 小学生のおやすみの様に惰眠を貪っているソラ先生だが、彼女は『三高平高校』の先生なのだ! 本日のソラ先生係の声がかかり、一生懸命に起こされる。 ――ここまでしないと起きないのはどうなのか! 「蒐くん、せんせー起きないねー?」 「武力行使する? なんか、ビームとかだして!」 「駄目だよ!? っていうか、出ないよ!?」 なにはともあれ、ソラ先生のお着替え係の女子とソラ先生運搬係の桜庭・蒐に起こされながら出勤する事になる彼女の一日が幕を開けた――! AM8:00 登校する学生たちが朗らかな朝を感じながら楽しげに声を掛け合っている中、職員室では生徒の為にしっかり職員会議に出ている真面目で超素敵なソラ先生が――あれ? ソラ先生? 「むにゃ……」 「先生! ヴァイスハイト先生! 起きて下さい!」 引き摺られてきたもののやはり『おねむ』なソラ先生。一生懸命に同僚の先生に起こされるもののもう一度眠りだしたようだ。 「あと、もうちょっと……5時間位……ぐぅ……」 周りの先生から見れば『何時ものこと☆』なのだ。眠いものは眠いんだもの! もうちょっと眠らせてぇ、とたどたどしく告げるソラ先生。 気付けば時計はAM9:00手前に。同僚に起こされて、生徒達にずるずると引き摺られながら教室に……。 そうです、そろそろ午前の授業ですよ、ソラ先生! 担当教科は数学。出席簿を手に教卓に立ったソラ先生が小さく欠伸を噛み殺す。 ドキドキの高校生、桜庭蒐の教室にいたソラ先生ですが、果たして彼女の授業は――? 「きりーつ、れい、ちゃくせー……スゥ……」 ……はい、自習です! PM1:00 鳴り響くチャイムの音にがばりと顔を上げたソラ先生。 食堂はお腹を空かせた育ち盛りの生徒たちが顔を合わせて楽しげに談笑している。 「お昼! ご飯! 飯食わせ!」 「ソラちゃん先生、何食べるのー? あたしのお弁当摘まむー?」 「あ、先生、何かおごってよ!」 わいわいがやがやと周りの生徒たちに声をかけられながらあんパンをはむはむと食べるソラ先生。 やっぱりご飯は大事です。腹が空いては戦はできぬ。腹が空いては授業が出来ぬ! それでもPM1:40には授業が始ま――あれ? 「ふぁぁ……お昼食べたら眠くなるわよね……」 ソ、ソラ先生、お仕事ですよ! 授業ですよ! 欠伸を噛み殺して教卓でひと眠り。お昼の授業もやっぱり自習でした。 PM3:40 「あ、資料ありがとう! 数史さん、これお願いしてもいいかしら?」 慌ただしいアーク本部。ブリーフィングルームでにこやかに告げる世恋の後ろでは慌ただしく行き来するリベリスタ達の姿が見えて居る。 「あーちゃん、あっちで優衣ちゃんが呼んでたわ。あとでこっちにきてくれるかしら! ソラさんもいきなりごめんなさいね。お仕事大丈夫だった? お願いしたい事があるの……」 フィクサードの撃退の依頼の為に、学校のお仕事は全て同僚に任せてきました! 残業? しりません! 「さっさと終わらせましょ……ふわぁ……」 「今日、何か御用事?」 「深夜アニメがあるし……」 世恋のお願いごとは『フィクサードの撃退』。ソラ先生は欠伸を噛み殺して蒐達と一緒に現場へ向かいます。 暮れかけた日の中、お昼寝したわりにまだ眠たい頭をシャッキリ起こし、紫の瞳で真っ直ぐ敵を見詰めました。 ~真面目なソラ先生~ 紫の瞳を細め、ソラはフィクサードを見詰めた。魔術教本は普段握りしめる教科書とは違った重みを感じる。 「さっさと終わりにしましょう? (深夜アニメの為に)」 魔的な光を宿す様な瞳は彼女の幼いかんばせにはあまりにも似合わない。可愛らしい少女を思わせるかんばせに浮かんだ魔性は彼女が妙齢の女性である事を感じさせた。 スクール水着の上に着た『先生』の衣服。白衣を靡かせながら仲間達の支援を受けて向上した戦闘能力で雷撃を降り注がせる。 蒐の繰り出した蹴撃がフィクサードを傷つければ、傷口を庇う様に身体を反転させ、男はリベリスタ陣営へと一気に走り込む。 「ソラさんそっち!」 「大丈夫よ、痛くなんてないわ」 仲間達へと癒しを送りながら、ソラの唇がつり上がる。 真っ直ぐに飛び込んでこようとするフィクサードを魔術教本で受け止めてゼロ距離で彼女は攻撃を繰り出した。 ――あなたのハートにチェインライトニング☆(物理!) ※ソードミラージュです! PM11:00 「間に合った! 早くみなくっちゃ!」 いそいそとテレビを付けてお風呂上がりのソラ先生。 追い掛けてる秋アニメはしっかり毎週リアルタイムで見るのがお仕事です。 食事も済ませてまったりモード。やっぱり社会人も余暇が必要です。今日もアークの仕事をこなし、学校で授業(ひるね)をしました。 そうだ! 今から、遊び為に一日はある――って、あれ? 先生、明日も情はある筈ですよ? AM1:00に差し掛からんとした所、普通なら布団を被り枕を抱えて眠っているはずの時間。 「私の一日はここからだ!」 (ない)胸を張って、ゲームのコントローラーを手にソラがそわそわと身体を揺らし出す。 せ、先生……? あの、明日、学校(おしごと)ですよ……? 積みゲー、新刊、どっちもまだまだ消費できていない。 新作ゲームもマンガもラノベも消費しなくてはいけない。それは使命なのだから! 「この時間の為に生きてるのよ!」 まあ、余暇は大事だと言う事で……。 AM3:00―― 「ふぁぁ……あぁ……明日休みにならないかしら……?」 そして最初に戻るのだった――To Be Continued……。 |