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インク・ブルーの空からはスノウ・ホワイトの粉雪達がヒラヒラと舞い踊っていた。 オーピメント・イエロー、ネオン・グリーン、シグナル・レッドの灯りが、クリスマスツリーを照らしている。 その手前には悠里とカルナがお互いを見つめていた。悠里のスパニッシュ・オレンジの瞳がいつになく真剣で。緑のシスターは青年の表情に緊張を覚える。 それは悠里とて同じこと。高鳴る鼓動はどちらのものか。 一呼吸置いて、青年は言葉を紡ぐ。 「――カルナ、ボクと結婚してくれないかな?」 言葉と同時に白いリングケースが開かれた。中にはダイヤとメレエメラルドが乗ったプラチナの指輪。 「……はい」 小さく、けれど確かにカルナは誓約の言葉を交わした。 思わず抱きしめそうになる気持ちを抑えて、悠里はリングケースから指輪を取り出す。 悠里の首に巻かれた赤い手編みのマフラーがさらりと落ちた。 冷たい風に吹かれてカルナのペール・グリーンの髪がふわりと靡く。 じれったいほどに緊張感を帯びた悠里にカルナの頬は桜色に染まり、嬉しげで。 「……」 「……」 神聖な時間。 彼女の薬指にそっと嵌めこむ愛の誓い。 この先に何があろうとも決して違える事のない―― |
設楽 悠里(BNE001610) カルナ・ラレンティーナ(BNE000562) |
担当VC:ハツキリゥ 担当ST:もみじ |