 |
状況は理解していると思うが、決戦だ。
今回、万華鏡が三ツ池公園二回目の『特異点化』を観測したと同時に、ラトニャに動きがあったようだ。
『賢者の石』の大量発生も含めて、この所日本が不安定化しているのは分かっていたからな。想定していない事態じゃなかったが、案の定といった所か。 |
 |
アークとオルクス・パラストの分析結果は一致しています。
恐らくラトニャ・ル・テップの狙いはこの世界を己のそれに吸収する事と思われます。
何れにせよ彼女が機会を選んだ時点で、企みは相当のもので間違いないでしょうが……
彼女が『星辰の揃う時』と呼称したこの夜は、神秘と極めて強い親和性を示すのです。
勿論、向こう側だけが有利という訳ではありませんが。 |
 |
アークとオルクス・パラストはラトニャによる事件を推測していた。
お前達に調査を頼んだ件も含め、奴に対抗する手段を模索していた。
結果から言えば、不確定ながらにパーツは揃ったと言える。
奴が大仕事に選んだ今夜は我々にとっても利する部分があるという事だ。 |
 |
公園内に出現した大量の異変を食い止める必要があります。
我々は大きく分けて怪異達の被害を外に出さない事と、諸悪の根源を排除する作戦を並列する事となるでしょう。
アークの用意した切り札はリベリスタ達が縁を結んだ火の神『クトゥグァ』と、ノーデンスより授かった『ネクロノミコン』。そして、ラトニャ自身の油断とそれを突く手段という空隙です。
具体的な作戦についてはそれぞれのブリーフィングを確認して貰う事になります。問題は、ラトニャに対抗する為の鍵である『ネクロノミコン』を誰が使うかという事になりますが…… |
 |
それについては全く問題無いわ。 |
 |
シトリィン様!? |
 |
『ネクロノミコン』を使えば、破滅は免れない、でしょう?
アレを使える時間が使い手の能力に依存するなら、この場に私以上の適任は居ない。
私が使えばいい。代わりにアークとオルクス・パラストには全力でアレを叩いて貰う。
勝てる手段が限られているなら、それがベストでしょう? |
 |
(しかし……いや……だが、それがベストか) |
 |
巻き込んでしまってすまなく思っているわ。
でも、この戦いは貴方達のものであると同時に私の復讐でもある。
夢見がちな乙女に嫌という程現実を教えてくれた糞婆相手だもの。
私にも言ってやりたい事は山とあるのよ! |