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「……ごめん、待たせた!」
「「「遅い」」」
 楠神 風斗(BNE001434)は両手を顔の手前で合わせた。
 集合時間は11時。今現在は11時16分。良い男は女を待たせるのだとか。
 集まった人数は総勢4人。
 クリスマス風味の世間の中でお買い物――へ、これから。
 目の前には、女の子らしさを詰め込んだ服装のアンナ・クロストン(BNE001816)や、大人し気な服装に自分らしさを詰め込んだ朝町 美伊奈(BNE003548)の姿。
 風斗の後方に少し離れて、一番温かな服を着こんだ犬束・うさぎ(BNE000189)が居た。
 風斗を除いた他3人は、精一杯のお洒落をしてきたつもりなのだが……其の事に彼が気づくか如何かは、気づかないのだろう。
 彼の服装が『普段通り』である事から、此の『買い物』という名の影に隠れて『デート』という言葉がチラついているのも、彼は気づいていないのだろう。
 其の事はきっと、彼女達も諦めの境地に入っているに違いない。天然なのか、それともキングオブ鈍感なのか。

 歩き出せば、うさぎは彼の背中を追う。彼を左右から挟むようにアンナと美伊奈が歩幅を合わせて進んでいく。
「ね。これから何処に行こうかしら?」
「ちょっと待て! 決めて来たんじゃないのか!」
「これからですね……」
「誰かさんが待たせるので、立っているだけでお腹がすきました。奢ってください」
「ちゃっかりしてるな!!」
 しかし、今現在も風斗を取り巻くハーレム合戦は開戦している。己が姿を少しでも多く。彼の翡翠の瞳に留める為――
「そうよ! まずは美味しいもの食べにいきたいわね!」
「うお!?」
 アンナは風斗の腕に自分の腕を絡めて、体重をかける。一瞬倒れかけて、支えてくれる彼。
「んっ」
「こっちもか!?」
 大胆なアンナの行動に負けじと、美伊奈は逆の彼の腕に絡みつく。早く成る鼓動よ伝われと、無意識にも胸に彼の腕をあて。
「なんなんだいきなり……」
 ちら。
 両手に花を抱えた風斗が、目線でSOSをうさぎへ発信するも。うさぎ、此れを無視。
 救助を諦めた風斗の頬が益々と赤くなった時、うさぎは棒の付いた飴をガリィ!と噛み砕いたのであった。

 クリスマスの日に買い物をしよう、出掛けようと呼ばれ誘われるがままに。予定と予定が重なり過ぎて、いっそ
『じゃあ全員で一緒に』
 なんて。
 風斗の、平和と安定を望んだが男子力には欠いた発言をしてしまったのが、事の始まり。
 本日は終日、彼等彼女達の戦争に引っ張られる――そんな、ラッキーディ?
 
犬束・うさぎ(BNE000189)
楠神 風斗(BNE001434)
アンナ・クロストン(BNE001816)
朝町 美伊奈(BNE003548)
 
担当VC:白夜ゆう
担当ST:夕影