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 見上げれば、見渡す限りの一面に、きらり、きらり、瞬く星々。息を呑むほどに美しい、吸い込まれそうな夜空の下。喜平とプレインフェザーは、そっと身を寄せ合いながら……ゆっくり、ゆっくりと歩んでいきます。
 きゅっと抱き込んだ喜平の左腕、その暖かな体温を、プレインフェザーは胸に感じながら。喜平は、傍らの少女のいつになく静かな佇まいを、けれど確かに、胸の中へじんわりと抱きながら。
「……星。キレーだな」
「ああ。とても」
 言葉少なに……でも二人には、その静謐な空気が、しっとりと心地良く。甘い睦言を囁かなくとも、快活に声を上げて笑い合わなくとも。二人の間には、しっかりと伝わるものがあるのでした。
 今にも掴み取れそうなほどに近い星空。踏みしめた雪が鳴らす音。さわさわと風に揺れる木々。二人の吐く淡く白い息は、ふわりとたなびいて。お互いの胸の鼓動すら、聞こえてきそうで。
 ふいに足を止め、指差す喜平に促され。見つめるプレインフェザーの視線の先を、淡く尾を引きながら、ひときわ輝く星がすっと流れていきます。
 微笑みをたたえながら目を伏せ、彼女が何を祈ったのかは……二人だけの、秘密。
 あたりはしんとして冷え込み、でもどこか暖かい、二人だけの風景。身を預けあうその姿は、とても自然で。
 二人は満たされた心のままに、いつまでも、星を眺めるのです。
 
富永・喜平(BNE000939)
プレインフェザー・オッフェンバッハ・ベルジュラック(BNE003341)
 
担当VC:ボリバゲヅ
担当ST:墨谷幽