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「冬なのに……ほんとに、これが正装なのぉ……?」 どこか眠そうな瞳でぽややんとそう尋ねるリリスに、幸成は力強くうなずきます。 「もちろんでござる! これぞサンタクロース、これぞクリスマス! でござる!」 「そうなんだぁ。ボトムって、変わってるよねぇ~……」 あまりにも可愛らしいサンタコスチュームのリリスに、自らもサンタルックでキメた幸成は、思わずガッツポーズ。 大きく肩を出した真っ赤なワンピース。ふわふわもこもこの白いファー。ブラウンのタイツに包まれた細い足。ちょこん、と頭に乗せた小さな帽子。どれも、幸成のきめ細やかな指導によるたまものなのです。 リリスは、渡されたプレゼント箱をきゅっと小さな手のひらの中に収めながら、とても熱心にクリスマスのことをレクチャーしてくれた幸成を、上目遣いに見上げます。 「ねえ、リリス……似合ってるかなぁ……?」 「うむ、完璧、でござるよリリス殿! こんなに可憐なサンタクロースは、他に見たことがないでござる」 「ほんとぉ……? よかったぁ」 ふわり、と微笑むリリスの咲くような笑顔に、幸成も思わず、サングラスの下で目を細めます。 幸成はその眼福な光景をしばし目に焼きつけ、リリスは新鮮な気分で聖夜のひとときを楽しんだのでした。 |
リリス・フィーロ(BNE004323) 黒部 幸成(BNE002032) |
担当VC:壱 担当ST:Device |