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控えめなペール・ブライトの照明の中、片隅に飾られた大きなクリスマスツリーの明かりがミュゼーヌの自室を彩っていた。 彼女の清廉な雰囲気を表すようにモダンクラシックの色調で揃えられた壁紙とヒュアランのソファ。 フリルの付いた白いブラウスとロイヤル・ブルーのクラシカルジャンパースカートは、後ろから回された三千の腕に縫い止められていた。 「三千さん……?」 何時になく真剣なラファエロ・ブルーの瞳にはシャンパン・ゴールドの明かりが映り込んでいる。 言葉に何かを乗せようとしても彼の真剣な眼差しと、力強い腕の温もりにミュゼーヌの体温も上がっていく。 「え、っと……」 背中越しに三千の暖かさが伝わって来た。同時に、自分と同じように脈打つ彼の鼓動。 ミュゼーヌのベビー・ピンクに染まった耳朶に三千の頬が触れた。 いつもより随分と近い距離。真剣な表情。 彼女のオリオン・ブルーの瞳が見開かれ、ロゼの唇が色彩を増す。 「……」 「……」 二人の間に流れる沈黙はきっと心地よいものだろう。 彼が今、何を考えているのかミュゼーヌには分からなかったが、それでもいつもと違う聖夜の一時を楽しむ様に、そっと三千の手に指を絡めるのだ。 |
ミュゼーヌ・三条寺(BNE000589) 七布施・三千(BNE000346) |
担当VC:ちろりるら 担当ST:もみじ |