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部屋も目一杯飾り付けた。サンタルックで着飾って、ケーキはホールで用意した。 クリスマスはどこにも、誰をも分け隔てなく訪れる。 それが例え、禁断の愛であったとしても。 「お兄ちゃん、今日はずーっと一緒だよっ」 「今日だけでいいのか?」 目を細めて笑う竜一が、プレゼントの袋を虎美に差し出そうとして――抱え直す。 「やっぱり、やめた」 「えっ、どうして?」 少し悲しげな顔をした虎美に、竜一は満面の笑みを返す。 「こういうのは、直接つけてやりたいかなって――ほら、虎美。クリスマスプレゼント」 竜一は袋の中からごそごそと小ぶりの箱を取り出し、それを開いて中身を取り出す。 細く華奢だがセンスの良いデザインの、貴石を冠した指輪がきらりと輝く。 ああ、おそらくそれの値段は彼の収入3ヶ月分。 「わあっ! お兄ちゃん、これって……」 「左手の薬指。ぴったりのはずだ」 虎美の左手に指輪をはめて笑う竜一は、袋の中からもう一つ取り出して虎美の肩に当てた。 そのドレスの白は、あなたの色に染まりますという意味を持つという。 彼に抱きついて、虎美は頬を寄せる。 兄はその頬に頬ずりを返してくれる。ああ、お兄ちゃん大好き。 お兄ちゃん、お兄ちゃん。お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん。 ――このSSは妄想です―― |
結城・ハマリエル・虎美(BNE002216) 結城 ”Dragon” 竜一(BNE000210) |
担当VC:つとう 担当ST:ももんが |