|
ひんやり、ホワイトクリスマス。 ふわふわ雪が景色を彩る、白い夜。 レイライン・エレアニック(BNE002137)は大きなクリスマスツリーの傍にちょこんと佇んでいた。サンタカラーのゴスロリドレスで飛び切りオシャレにキュートに決めて、服装に合わせたバッグを両手でキュッと握り締めて、その胸の奥をドキドキと高鳴らせている。 ジングルベル、ジングルベル……遠くで聞こえるクリスマスソング。キラキラ輝くイルミネーション。そわそわゆらゆら、長い二股尻尾が彼女の心を表すかの様に揺れていた。 と、その時。 ざきゅ、と雪を踏みしめる音が聞こえた。それからいつもの様に、ガチガチ歯の音を鳴らして寒い寒いとボヤく声。 その足音、気配。レイラインにはそれが誰のものなのか一瞬で理解できた。近付いてくる音達に猫又の耳がピンと立つ。 顔を上げれば『彼』が見えた。愛しい愛しい恋人の姿が。 「テリーーーっ!!」 レイラインは両手を一杯に広げて彼に駆け寄り抱きついた。ごろごろごろ、幸せそうに咽を鳴らして甘えつく。 嬉しくて、嬉しくて――その気持ちを伝える様に恋人の目をじっと見詰めて、彼女はとびきりの笑顔でこう言うのだ。 「メリークリスマスなのじゃ!」 『了』 |
レイライン・エレアニック(BNE002137) |
担当VC:壱 担当ST:ガンマ |