|
『愛を込めて』 |
「おまちかねのぉ♪ クリスマスプレゼント……こうかんタ~イム♪」 テテロ ミーノ(BNE000011)の宣言に、わっと歓声の花がテーブルの上で開く。 「「「メリークリスマス♪」」」 リュミエール・ノルティア・ユーティライネン(BNE000659)、ユーヌ・プロメース(BNE001086)、荒苦那・まお(BNE003202)、そしてテテロで、今夜は仲良し4人組のハッピークリスマスなのだ。 「ふふふ~みんな、どんなプレゼントもってきたの?」 ちょっぴりピンクのサンタ服、とんがりさくかくお耳に緑のリボンを結んだテテロがテーブルの上に身を乗り出して、わくわくどきどきオーラを発散させつつ三人に聞いた。 「ミーノのはね、きゃんでーとくっきーと、あとあまいものがたぁーくさんだよ」 おいしいよ、といいつつ早速一枚つまみ食い。 「おい、それはプレゼントじゃねーの? 食うな」 黒いサンタコスのリュミエールがぶっきらぼうにツッコミを入れる。 二人のやり取りをよそに、無表情をよそおいつつもほんのりと頬を赤くしたユーヌが、とん、と持参したプレゼントを目の前に置いた。 「私はこれだ」 ぱたりと倒れた紙袋から、によろりとたれ出たシマシマしっぽ。 対面のまおがきらりんと瞳を輝かせた。 「あわわ、かわいいです。しっぽ、触っていいですか?」 「駄目だ」 いつもどおりのぶっきらぼうなユーヌの物言いに、しおしおと元々小さなからだをさらに小さくするまお。 「トナカイさんどうし、なかよくしなきゃだめ。きようはくりすますだよ?」 そのまおの目の前にシュッと音をたてて黒い物が飛んできた。 「こっちはさわっていいぞ」 「なんですの、くろい……はんぺん?」 んな、ことあるか! とテテロののほほんボケにまたしても、神速のツッコミを入れるリュミエール。 「どっからはんぺんが出てきた。しかも黒いって……。な、まお……って、あれ?」 三人の視線の先にまおはいない。 キレイにラッピングされてリボンのかかった箱が一つ、ホットカーペットの上に置かれているだけである。 ふと気配を感じて見上げると…… 【天井】((((( 。非。)(うろうろ 「あ、いた!」 「はうっ、てんじょうをはうトナカイさん!」 「なにも怖くないぞ。それはただの黒いはんぺんだ。下りてこい」、とユーヌが天井を見上げていえば、 「……あ、うん、もういい。黒はんぺんでいい。ちくせう、ぐれてやる」、とリュミエールがうなだれた。 まおがすとん、とホットカーペットの上に落ちてきた。 「ねえねえ、まおちゃん。ハコのなかはなーに?」 「ナイショです。開けてみてのお楽しみ」 そわそわしながらテテロが、はやくプレゼント交換しようよ、と言った。 「よし、ではプレゼントを4人でぐるぐる回すぞ。せーの……」 わーい、とはじける声。 ……ぐ るぐる…… ……ぐ るぐる…… ……ぐ るぐる(×4 ……ぐ るぐる…… 回って、回って、回して、回って…… 「えーっと、これはいつストップするの?」 あきらかに、あきらかに1人だけ、手を動かすスピードがおかしい人がいたが、まあ許容の範囲。一部クッキーやらキャンディーやらが部屋の中に四散したが……まあ、許容範囲。 テテロの問いを終止符に、4つのプレゼントはぶじそれそれの前に収まった。 リュミエールの前には甘いお菓子がたくさん詰まったテテロの紙袋。 ユーヌの前には黒いはんぺん、否、丁寧に丁寧に、一目一目に愛情が込められた黒いマフラー。 まおの前にはもふもふの縞トラ猫のヌイグルミが入った紙袋。 そして―― 「むふふ♪ まおちゃんのプレゼントげっとですぅ」 「早く開けてみろ」 「はやく、はやく」 まおは照れたように顔を伏せている。 両脇から急かされて、テテロがリボンを解いた。 キラキラと箱の中から舞い上がる紙ふぶき。 ふありと優しい風がテテロたちの前髪を揺らした。 箱の中にあったのは、色鮮やかなブリザードフラワーで作られたミニチュアの木。 その枝によくよく目を凝らしてみれば…… 仲良く腰かける4人の人形があった。 「……その、まおは……素敵なお友達に囲まれて、まおは嬉しいです。これは感謝の気持ち」 4人とも、これからもずっと仲良く。 いつまでもいつまでも。 ――メリークリスマス。 |
テテロ ミーノ(BNE000011) リュミエール・ノルティア・ユーティライネン(BNE000659) ユーヌ・プロメース(BNE001086) 荒苦那・まお(BNE003202) |
担当VC:白夜ゆう 担当ST:そうすけ |