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『ある意味では天国』 |
「うっ……」 昼過ぎに食べすぎた所為で楠神 風斗(BNE001434)は惑っていた。 折角のクリスマス仲の良いメンバー揃ってクリスマスパーティーを行っているのだが……。 「何? 私の料理が食えないか! おらおらー!」 フォークを片手に意地悪な笑みを浮かべた白石 明奈(BNE000717)だって茶化したくもなるだろう。 そもそもクリスマスパーティーの首謀者はクスカミアウト――じゃない――L☆S(らっきー☆すけべ)――でもなくて風斗であるのだから。 此処で優しいアンナ・クロストン(BNE001816)さんがテーブルの下に持っている物が胃薬であっても渡すタイミングは失われてしまっている。 ラーメン、天丼、パスタに和食、チキン、餃子にケーキetc……。 我関せずぱくぱくと食べ続けている犬束・うさぎ(BNE000189)などいっそ清々しい! 次は餃子ですか? 「いや、ちょ、ま、まじ無理……!」 「そんな盛り上がらないオチは視聴者が望んでねえんだよオラー!」 さあ、食えよとでもいうのですか白石さん(アイドル候補生)!! 此処でも視聴者を楽しませるその心意気。流石、ご近所系アイドル(候補生)! しかし、この男、昼間は孤児院で邪悪ロリと一緒にホームパーティ。そして夜は可愛い美少女(?)達と楽しい晩餐と来るとは何たる幸せものか! 流石はラッキー、じゃなくて、アウト、でもなくて……プロ(笑)の楠神さんである。 「あ、これ、美味しい」 「美味しい? そ、そう」 未だにオロオロしているアンナさん(胃薬装備)が不憫に思えるが一つも口を付けていない料理も不憫だ! ほら、折角の聖夜(クリスマス)ですよ! 「無理無理ッ、食えないって!」 「食べれる食べれる。イケるって!」 「あ、此れも美味しい」 (――胃薬、何時渡せばいいのかしら……) 其々が其々でマイペース。風斗の胃袋はもうピンチだ。顔も紫色に染まっている。 これで鮮やかな桃色であったならば声を大にしてアウトー! と叫びたい所であった。 胃薬を手に如何しようと困っているアンナを尻目に只管料理を食べ続けるうさぎ。 たぬきなのかうさぎなのか犬なのか何も分からないが何処まで食べ続けるのかさえも判らない。 「あ、これも美味しい」 「ぎゃーッ、無理、食えねえって!」 (錠剤タイプで大丈夫よね……) 「ほーら、イッキ! 豚骨ラーメン、イッキ! イッキ!」 そして訪れる…… \突然の死!/ 「死んでない、死んでないッ!?」 「食え食えーっ!」 「うん、美味しい」 (い、いつ渡そう……) そんなこんなで騒がしいクリスマスパーティーの夜は更けて行くのであった。 ――ところで、誰が本命なんですか? (※余った料理はうさぎさんが美味しく頂きました) |
楠神 L☆S 風斗(BNE001434) 犬束・うさぎ(BNE000189) 白石 明奈(BNE000717) アンナ・クロストン(BNE001816) |
担当VC:悦楽 担当ST:椿しいな |