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『サンタパーティー』 |
女三人よればなんとやら、と人は言う。確かにそうなのだろう。 「もう一本空けておきましょう。(電飾に)当たらなければどうということはありません」 「そういう問題じゃ……いえ、何でもありません」 一挙一動その殆どが陰ながら混乱を巻き起こすモニカ・アウステルハム・大御堂(ID:BNE001150)のそれはいつものことだが、真横で開栓される大御堂 彩花(BNE000609)はたまったものではない。 あと、女四人寄ってしまえば最早それはパーティーではないだろうか、とも思う。時は正にクリスマス。テーブルに並べられた食事やケーキが、宴も酣といった風情を感じさせる。 ……語るまでもなく、大御堂重工女性陣によるパーティーの様子なのだろうが、しかし何故か全員サンタ服だった。 モニカと彩花の衣装は相変わらずというか、各々の身体的特徴を実に的確に捉えている。彩花は肩が寒そうである。 「それじゃあ、ケーキは私が切り分けますね。綺麗に四等分に……あ゛」 そんな二人の傍らでは、ケーキを切り分けようとナイフを手にとった鈴宮・慧架(BNE000666)が居るわけだが、幾らアレげな属性を持つ彼女でもケーキを切り分けるのはよくやっているのだしミスは無いだろう。 多分今の声はそんなんじゃない。『まだ』大丈夫だ問題ない。 因みに慧架は彩花とタメを張る程度に恵まれた体型(意味深)であるが、こちらはへそ出しルックである。お腹冷やしちゃだめよ。 「こうやってパーティーが開けるのは、平和な証拠なのかもしれないわね……」 他方、そんな慧架が淹れたであろう紅茶を手にてんやわんやを眺める立場にあるのはミュゼーヌ・三条寺(BNE000589)。本来の最年長者であろうモニカを差し置いて保護者的雰囲気を醸し出しているのは、実際のところ彼女の格というか有り様が成せる業か。 「照明には『無事』当たりませんでしたね」 何故か口惜しさすら感じる口調でモニカが確認する。これからまた賑やかになるパーティーに水を指すこともなく、相応に楽しく過ごせているのは何より……と、いうことで。 騒々しさが場を席巻しながらも、根底にあるのは互いへの信頼と理解。互いを知っているからこそ楽しめる雰囲気の中、パーティーは続く。 いつの間にか、外には白いものがちらつき始めていた。 夜が開ければ激しい現実があるやもしれぬが、今はまだ平和であればと思うのは自由だ。 何より、楽しい日々を得るためなら、どんな戦いでも、と。 切り拓くであろう明日は、未だ白い闇の先にある。 |
大御堂 彩花(BNE000609) モニカ・アウステルハム・大御堂(BNE001150) 鈴宮・慧架(BNE000666) ミュゼーヌ・三条寺(BNE000589) |
担当VC:なぉみ 担当ST:風見鶏 |