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『ホワイトライト・プレゼンス』
「壱和ちゃんは可愛いわね、似合ってるわよ」
「そういうジャンさんこそ、素敵です」
 白に包まれた聖夜――所謂ホワイトクリスマスの中、ケーキを片手に笑うジャン・シュアード(BNE001681)に、伊呂波 壱和(BNE003773)もはっきりと言葉を返す。
 普段であれば言葉が途切れがちな壱和だが、ジャンと居ることでリラックスしているのだろう。言葉に淀みは見られない。心なしか、上ずっているようには聞こえたろうけれど。
「んー、おいし! 壱和ちゃんも食べるといいわ、ホワイトクリスマスに美味しいケーキなんて風情じゃない?」
「はい、是非」
 フォークを咥え、誘うようにケーキ皿を示すジャンに、壱和はしきりに頷きつつ応じた。
 こうしていると幸せだと、思う。クリスマスという時とシチュエーションと言うよりは、『彼と居るから』幸せなのだと思う。少なくとも、尻尾は正直だ。
「遠慮なんてしちゃ駄目よ? こういう時ぐらい精一杯楽しまなきゃ」
 壱和とて遠慮はしていないのだろうが、どうしても年長者のジャンは心配してしまう部分が大きい。
『オネエ』たる性分なのか、それともこの相手だからこそ心配なのか。恐らく両方なのだろう。
 何より。こうして人に世話を焼くことが出来る自分を、彼とて楽しんでいるのだから仕様がない――
 
ジャン・シュアード(BNE001681)
伊呂波 壱和(BNE003773)
 
担当VC:乙衣ゆと
担当ST:風見鶏