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ペール・クリームの街灯が灯る小さな公園。 一緒にツリーを飾りつける為に光介の家に向かっている途中。 雪がまだ残る公園のベンチにそっと腰を下ろした。 シエルは懐からお茶を取り出す。 暖かな湯気がと冷たい空気に晒されてふわりと立ち上がった。 悴む指先をお茶の温度が癒していく。 自分が付けているカメリア・レッドの長いマフラーを光介はシエルにそっと巻いた。 ラセットブラウンの瞳が優しげに細められ、それにつられてホリゾン・ブルーの瞳も笑う。 「ありがとうございます」 「いえいえ、僕がこうしたかったので」 触れ合う肩から温もりが伝わって来るようだ。 シエルはミストグレイの翼で光介の背を包み込む。この優しい恋人が少しでも暖かくなるようにと。 彼女は大切な人にプレゼントを用意してあった。 それは、数日前雑貨店で見つけた愛らしい天使のガラス細工。 ペール・アイリスの色を纏った小さな天使。 光介の驚く顔と喜ぶ顔が見たくて、あの後こっそりと購入していたのだ。 『ボクの天使なら、ここに』と言った彼の言葉を思い出すだけで、ちょっぴり照れてしまう。 「どうしました?」 頬を桜色に染めたシエルを見て光介が顔を覗きこんだ。 「はぅ! 何でもないです」 プレゼントを渡すのは彼の家についてから。 二人の天使に囲まれた光介の笑顔が楽しみだとシエルは思ったのだ。 |
シエル・ハルモニア・若月(BNE000650) 綿谷 光介(BNE003658) |
担当VC:あにゅ 担当ST:もみじ |