|
● その日、二人は冬にとった写真を眺めていた。 雪が降った夜の翌日、早起きした二人は雪だるまを作る。真独楽の首まである大きな雪だるまと撮った写真。一二歳の真独楽はともかく、二六歳にもなる杏がはしゃいでいた様を二人は思い返す。 真独楽にニヤけっ面で見つめられると、さすがの杏もちょっぴり恥ずかしかった。 杏が恥ずかしい思いする写真は他にもある。それは真独楽にケーキを「あーんっ」してもらっている時の写真だ。 『偶然にも』第三者によって撮影されたこの写真は、杏のデレっぷりを余すとこなく曝け出す一枚である。 もちろんそんな写真ばかりではない。二人の背中を写した一枚の写真、それはちょっぴりオトナの雰囲気だ。 闇夜に輝く地上の星々に囲まれ、二人は写真を撮ることにした。しかしイルミネーションに見とれてしまい、その写真は二人の背中を写している。 真独楽は杏に肩を抱かれ、寄り添う。その日の事を思い返すと、胸のあたりがちょっぴり暖かくなった。 二人は寄り添い、最後の一枚を眺める。 お互いに用意したプレゼントを交換しあう二人。杏の物より真独楽のプレゼントの方が小さいけれど、プレゼントに込められた思いの大きさは変わらない。 『来年もこの写真のように、仲良くクリスマスを迎えられますように』 |
雲野 杏(BNE000582) 五十嵐 真独楽(BNE000967) |
担当VC:はに 担当ST:コント |