●万聖節前夜 珍しい事に『万華鏡(カレイド・システム)』で視た後の『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)の様子がいつもと違う。特別際だった変化などは無いのだが、そこはリベリスタ達も短くはないつきあい……少々機嫌が良さそうであると見て取れる。 声を掛ける。イヴは表情を少しも変えず振り返ったが、やっぱりどこか雰囲気が穏やかだ。 「31日の夜、予定はある?」 時空を越えて真実を見定めるアレキサンドライトの瞳に真っ直ぐに見つめられ、嘘などつけるはずもない。 万聖節前日の日没、三高平公園の一角に強固な結界が発生する。その結界は『力』を持たない人々を完全に締め出し、一種の濃密な魔的空間を形成し空間の中心部、空中にディメンションホールが発生する。 「心配は要らない。この日にディメンションホールが発生しアザーバイドが来訪するのは毎年の事」 やっぱりイヴの表情はごくごく僅かだが柔らかい。 それもその筈、形成されるディメンションホールは日没から翌日の日の出まで、ごく限られた時限式のものである。来訪するアザーバイドも植物が人の形に進化したかのような優美な姿をした友好的な種族だ。彼らは細い葉を連ねたような長い髪と、ウスバカゲロウの様な羽根を背から伸ばし、花びらの様に幾重にも重ねた服をなびかせ軽やかに空を舞い踊る。オレンジ色の虹彩のない瞳は大きくつぶらで、楽器の弦が震えるような声は解読不能だが敵意がないことはテレパシーを使わなくてもわかる。 「妖精の様な者達……と、思えば一番イメージがつけやすいと思う。毎年、彼らの来訪に合わせてアークの有志が踊りの輪を作ったり、屋台を出したりする。気になるのなら、行ってみるのもいいと思う」 にこりともせずイヴは言う。けれど、きっと当日その場所で楽しむイヴの姿も見て取れるだろう……話を聞いたリベリスタ達はふとその様子を思い描いて顔をほころばせる。歩き始めたイヴはふと気が付いて足と止め、振り返る。 「知的興味、警備目的でもいい……個々の思いは咎めない」 言い捨てて歩き出す。表情はいつも通りであったけれど、足取りはスキップをするかのように軽やかだった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:深紅蒼 | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年11月13日(日)22:03 |
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■メイン参加者 0人■ |
■サポート参加者 29人■ | |||||
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■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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